2016年04月30日

Heston『Transparency』

確かな実力とセンスを持つ男性R&B/Soulシンガー☆Heston『Transparency』
トランスペアレンシー
発表年:2016年
ez的ジャンル:カリビアン系男性R&B/Soul
気分は... :GWなので新作多めに・・・

未紹介の新作CDがかなり溜まってきたので、GWは新作の紹介頻度を高めたいと思います。

今回は新作R&B/SoulからHeston『Transparency』です。

HestonことHeston Francisはドミニカ国(ドミニカ共和国ではありません)出身の男性R&B/Soulシンガー。以前はアトランタを拠点にしていましたが、現在はフィラデルフィアを拠点に活動しているようです。

これまで『Storyteller』(2008年)、『Warm Human Cold World』(2011年)、『Love Junkie』(2013年)という3枚のアルバムをリリースしています。

2011年にはSoul Tracks AwardsBest Male Vocalist of the Yearを受賞しています。

また、Bugz In The Attic『Back In The Doghouse』(2006年)にバッキング・ヴォーカルで参加したり、3rdアルバム『Love Junkie』のプロデュースをBugz In The AtticDaz-I-Kueが手掛けたり、その『Love Junkie』収録曲「Resign 2 U」Reel PeopleによるリミックスでReel People Musicからリリースされる等UKクラブ・ミュージックとの接点もあるアーティストです。

『Love Junkie』(2013年)以来、3年ぶりの新作となる『Transparency』は、派手さはありませんが、彼のヴォーカリストとしての確かな実力と、彼ならではのソウル・フィーリングを実感できる1枚となっています。

Heston本人、彼のドミニカ国での幼馴染みCornell PhillipLedisi作品への参加で知られるLorenzo Johnson、『Love Junkie』のプロデュースも手掛けていたDJ Kermit、"オランダのIncognito"とも称されるバンドTristanのリーダーCoen Molenaar、さらにはMarc Ellisがプロデューサーとして起用されています。

オーセンティックなソウルからキャッチーなモダン・ソウル、カリビアンらしいレゲエ調の曲、Tristanを迎えたジャズ・ファンク、UKクラブ・ミュージックとの接点を感じさせるクロスオーヴァー・ソウルまで、R&B/Soulという括りのみでは収まらないHestonの持つ幅広い音楽性を楽しめる1枚です。

『Transparency』ダイジェスト
 https://www.youtube.com/watch?v=7ycAG2kpndU

全曲紹介しときやす。

「Contradiction」
DJ Kermitプロデュース。『Love Junkie』にも参加していたLuke Austinがキーボード/ベースで参加しています。オープニングに相応しいダンサブルなモダン・ソウルに仕上がっています。華やかな女性コーラスも含めて実にキャッチーです。

「Stay」
Lorenzo Johnsonプロデュース。HestonとLorenzo Johnson/Alvin Whiteの共作。実力派ソウル・ヴォーカリストらしい歌声を堪能できるバラードです。

「Every Time I Look Around Here」
Lorenzo Johnsonプロデュース。この曲もHeston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。渋めですが味わいのあるソウル・バラードです。Alvin Whiteのギターも印象的です。

「Mind Body Soul」
Coen Molenaarプロデュース。Molenaarと同じくTristanのメンバーであるEvelyn Kallanseeがバック・コーラスで参加しています。爽快メロウなアーバン・ソウルはかなり僕好み。

「Yesterday」
Lorenzo Johnsonプロデュース。Heston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。虚しい愛を歌う哀愁バラード。痛々しい男心を歌い上げます。

「Standing In Love」
同郷の幼馴染みCornell Phillipのプロデュース。ブルージーなレゲエ・チューンですが、HestonとCornell PhillipのカリビアンDNAを感じる1曲です。

「Lost In Amsterdam」
Coen Molenaarプロデュース。Tristanのメンバーがバッキングを務めます。"オランダのIncognito"とも称されるTristanらしいサウンドとHestonのヴォーカルが調和した爽快メロウなジャズ・ファンクに仕上がっています。

「When A Man Knows」
Lorenzo Johnsonプロデュース。Heston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。Lorenzo Johnson/Alvin White絡みの曲では、コレが一番のお気に入り。誠実さが伝わってくる素敵なメロウ・バラードです。

「Dear God」
Cornell Phillipプロデュース。欧米での1stシングル。タイトルからイメージできるように神を讃えるゴスペルですが、サウンドはフォーキーなレゲエに仕上がっています。ムーディーなサックスも入り、サンセット・モードにぴったりな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=MZX2uSbhLZo

「Dangerous」
国内盤ボーナス・トラック。Heston/Marc Ellisプロデュース。アトランタを拠点に勢力的に活動するベーシスト/プロデューサーKhari SimmonsやギタリストのRyan Watersが参加しています。二人ともHestonの過去作に参加している旧知のミュージシャンです。さらにDaz-I-Kueも参加しており、ダンサブルなクロスオーヴァー・ソウルに仕上がっています。

ご興味がある方はHestonの他作品もチェックを!

『Storyteller』(2008年)
Storyteller

『Warm Human Cold World』(2011年)
Warm Human Cold World

『Love Junkie』(2013年)
Love Junkie

また、本作にも関与しているTristan『Full Power』(2014年)をチェックしてみるのも楽しいと思います。

Tristan『Full Power』(2014年)
Full Power
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2016年04月29日

Herbie Hancock『Lite Me Up』

HerbieがQuincyになった?ディスコ/クロスオーヴァー作品☆Herbie Hancock『Lite Me Up』
Lite Me Up
発表年:1982年
ez的ジャンル:Hancock流ディスコ/クロスオーヴァー
気分は... :時代が変われば評価も変わる?

今回はスーパー・ピアニストHerbie Hancockが1982年にリリースした『Lite Me Up』です。

これまで紹介したHancock作品は以下の10枚(録音年順)。

 『Inventions And Dimensions』(1963年)
 『Empyrean Isles』(1964年)
 『Maiden Voyage』(1965年)
 Original Soundtrack『Blow-Up』(1966年)
 『Speak Like A Child』(1968年)
 『The Prisoner』(1969年)
 『Fat Albert Rotunda』(1969年)
 『Thrust』(1974年)
 『Sunlight』(1978年)
 『Feets Don't Fail Me Now』(1979年)

本作はHerbie Hancockがディスコ/クロスオーヴァー路線の集大成として、Quincy Jonesプロデュース作品のようなコンテンポラリーな歌モノ・アルバムを目指したものです。

最大の特徴は、Quincy Jonesの右腕と呼べるソングライター/アレンジャーのRod Temperton(元Heatwave)を音楽監督に迎え、殆どのソングライティングとリズム&ヴォーカル・アレンジを彼に委ねている点です。

全8曲中、Herbie Hancock自身が6曲プロデュースし(Patrice Rushenとの共同プロデュース1曲を含む)、それ以外にJay GraydonNarada Michael Waldenが1曲ずつプロデュースしています。

レコーディングにはHerbie Hancock(key、syn、el-p、p、vo)以下、Steve Lukather(g)、Jeff Porcaro(ds)といったToto勢、David Foster(p、back vo)、Jay Graydon(g)、David Williams (g)、Corrado Rustici(g)、The Brothers JohnsonLouis Johnson(b)、Randy Jackson (b)、Michael Boddicker(syn、prog)、Frank Martin(syn)、Patrice Rushen(vocoder)、Narada Michael Walden(ds)、John Robinson(ds)、Jerry Hey (flh、tp)、Gary Herbig(sax)、Larry Williams(sax)、Bill Reichenbach (tb)、Chuck Findley (tb、tp)、)The Dr. Negroidal(tp)、Wayne Anthony(vo)等が参加しています。

さらにバック・コーラス陣もBill ChamplinPagesRichard PageLynda LaurenceSheri Payneの元 The Supremes勢、Patti AustinPaulette McWilliamsVenette GloudJim GilstrapJohn Lehman等の豪華メンバーです。

Jerry Heyがホーン&ストリングス・アレンジを務めています。

Quincy Jonesの二番煎じのようなアルバムということで、当時は評論家やジャズ系リスナーから酷評されたアルバムです。

しかし、先入観なしに聴けば、コンテンポラリーなディスコ/クロスオーヴァー作品として十分に楽しめます。ファンキーなダンサブル感とAOR/クロスオーヴァー的なコンテンポラリー感のバランスが絶妙です。何より、Rod Temperton作品がズラリと並び曲自体が実にキャッチーなのがいいですね。

シングルにもなったタイトル曲「Lite Me Up!」、Rod Tempertonらしい曲調全開の「Bomb」、ヴォコーダー好きの僕にとってはたまらない「Gettin' to the Good Part」、Narada Michael Waldenプロデュースの「Can't Hide Your Love」George Benson「Give Me The Night」調の「Motor Mouth」などキャッチーなサウンドが詰まっています。

今見直されるべきHerbie Hancock作品の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Lite Me Up!」
Rod Temperton作。Herbie Hancockプロデュース。Steve Lukatherのギターと共に始まるコンテンポラリー感のあるファンキー・チューン。Rod Temperton起用のねらいが反映されたキャッチーなタイトル曲は、シングルにもなりました。リード・ヴォーカルWayne Anthonyを中心としたヴォーカル・ワーク、Louis Johnsonのファンキー・ベースもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=CmVVetY7cB0

「Bomb」
Rod Temperton作。Herbie Hancockプロデュース。Rod Tempertonらしい曲調全開のファンキー・ディスコ。この曲もリード・ヴォーカルはWayne Anthony。Jerry Heyを中心としたホーン隊もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=TPdoX-6YA4U

「Gettin' to the Good Part」
Herbie Hancock/Rod Temperton作。Herbie Hancockプロデュース。Herbieのヴォコーダー・ヴォーカルによるコンテンポラリーなダンサブル・チューン。Michael Boddickerのシンセがアクセントになっています。Phil Weeks「Back in Effect」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=fCcKgEbS0BY

「Paradise」
Herbie Hancock/Bill Champlin/David Foster/Jay Graydon作。Jay Graydonプロデュース。Earth, Wind & Fire「After The Love Has Gone」パターンの制作陣で、サウンドもAOR調です。リード・ヴォーカルはHerbie Hancock本人です。Bill Champlin、Richard Page、David Fosterらによる豪華バック・ヴォーカル陣がHerbieのヴォーカルをサポートしています。
https://www.youtube.com/watch?v=_TZcJsPnAXw

「Can't Hide Your Love」
Herbie Hancock/Jeffrey Cohen/Narada Michael Walden作。Narada Michael Waldenプロデュース。キャッチーなファンキー・ディスコ。Tempertonに負けじとNarada Michael Waldenも良い楽曲・サウンドを提供しています。ここでもリード・ヴォーカルはHerbie本人。Lynda LaurenceとSheri Payneの元The Supremes勢の女性バック・ヴォーカルが盛り立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ss3PzMw-Usk

「Fun Tracks」
Rod Temperton作。Herbie Hancockプロデュース。Rod Tempertonらしい曲調のダンス・チューン。シンセの音色でアクセントをつけています。リード・ヴォーカルはWayne Anthony。
https://www.youtube.com/watch?v=eqwfKavKFFE

「Motor Mouth」
Rod Temperton作。Herbie Hancockプロデュース。Quincy Jonesプロデュース、Rod Temperton作のGeorge Benson「Give Me The Night」を思い出させるダンサブル・チューン。ヴォーカルはWayne AnthonyとHerbieのヴォコーダー・ヴォーカルです。
https://www.youtube.com/watch?v=KH9cIgcRqUg

「Give It All Your Heart」
Herbie Hancock/Rod Temperton作。Herbie Hancock/Patrice Rushenプロデュース。この曲もシングルになりました。HerbieとPatriceという鍵盤奏者二人のプロデュースらしいメロウ・チューンに仕上がっています。この二人のヴォコーダー・ヴォーカルによる共演というのも面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=h9MWbYfP-qo

Herbie Hancock作品の過去記事もご参照下さい。

『Inventions And Dimensions』(1963年)
Inventions & Dimensions

『Empyrean Isles』(1964年)
エンピリアン・アイルズ+2

『Maiden Voyage』(1965年)
処女航海

Original Soundtrack『Blow-Up』(1966年)
Blow Up

『Speak Like A Child』(1968年)
スピーク・ライク・ア・チャイルド

『The Prisoner』(1969年)
ザ・プリズナー

『Fat Albert Rotunda』(1969年)
ファット・アルバート・ロトゥンダ<紙ジャケット仕様>

『Thrust』(1974年)
Thrust

『Sunlight』(1978年)
Sunlight

『Feets Don't Fail Me Now』(1979年)
フィーツ
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2016年04月28日

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』

間もなく発売の新作の前に旧作おさらい☆Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)
発表年:2008年
ez的ジャンル:クンビア+レゲエ系ミクスチャー・サウンド
気分は... :明日からGW・・・

今回は人気ミュージシャンQuanticのプロジェクトの1つFlowering Inferno名義の『Death Of The Revolution』(2008年)です。

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の5枚。

 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)

Flowering Infernoは、Quanticがコロンビア移住後に立ち上げたワールド・ミュージック系プロジェクトであり、これまで『Death Of The Revolution』(2008年)、『Dog With a Rope』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。

コロンビアでの生活にも区切りをつけ、現在は米国を拠点に活動しているQuanticだったので、Flowering Infernoプロジェクトも終了したと勝手に思っていましたが、6月にFlowering Inferno名義の最新作『1000 Watts』がリリースされる予定です。

『1000 Watts』
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD + トートバッグ] (BRC514TB)

そんな最新作『1000 Watts』への期待を込めて、Flowering Infernoの1st『Death Of The Revolution』(2008年)をおさらいしたいと思います。

コロンビアの伝統音楽の一つであるクンビアの魅力に取りつかれ、その本場であるコロンビアのカリへ移住し、クンビアに取り組んだプロジェクトというイメージが強いFlowering Infernoですが、その第1弾である本作『Death Of The Revolution』を聴くと、クンビアとレゲエ/ダブをHip-Hop/ブレイクビーツ感覚で融合させた汎ラテン的なミクスチャー・サウンドという印象を受けます。予想以上にレゲエ/ダブ色が強いという感じですね。

クンビアとレゲエが融合が生み出すノスタルジックな郷愁とゆったりとした開放的リズム、さらにダビーな響きが加わり、独特の音空間へ誘ってくれます。

その意味ではクラブミュージック好き、ラテン好きに加え、レゲエ好きの人も楽しめる1枚だと思います。

Flowering Infernoの原点に立ち返りつつ、最新作『1000 Watts』への期待を膨らませましょう。

全曲紹介しときやす。

「Death Of The Revolution」
タイトル曲は当時Quanticが居住していたコロンビアのカリの狂気をテーマにしたもの。暴力がはびこる社会を音楽で解決しようとするQuanticの願いが込められたレゲエ/ダブ+クンビア+Hip-Hop/ブレイクビーツなミクスチャー・ミュージックです。
https://www.youtube.com/watch?v=DN7W1m96ric

「Mi Chocolatina」
ゆったりとしたエキゾチック・グルーヴが心地好い1曲。ノスタルジックなのに新しい感じがQuanticらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bkBvwZG0eGU

「Make Dub Not War」
タイトルの通りダビーなサウンドが強調されています。クンビアとロックスタディ/ルーツ・レゲエの共通点を見出すことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=Tc0-2w1JXOA

「Cuidad Del Swing」
ノスタルジックなピアノとレゲエ調のリズム、さらにはエキゾチックな音色が加わり、独特の哀愁ムードを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=brvDSooIa2U

「Westbound Train」
ジャマイカの人気レゲエ・シンガーDennis Brownのカヴァー。オリジナルはアルバム『Just Dennis』(1975年)に収録されています。レゲエとクンビアを見事に融合させた好カヴァーに仕上がっています。バグパイプの一種であるガイタがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=tPbyA5-bQ5I

「Alegria En Bella Vista」
レゲエ+クンビアによる開放的なミクスチャー感が魅力の1曲。サックスとトロンボーンも加わり、盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=a8QV30rnPd4

「Dub Del Pacifico」
タイトルの通りのダビー・サウンドに女性フォルクーレ・シンガーのヴォーカルが加わり、本作らしい音世界が展開されます。郷愁感を誘うノスタルジックなトロンボーンもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=igrgsVkduAI

「Cuidad Del Swing (Version)」
「Cuidad Del Swing」のダブ・ヴァージョン。ダビー好きの方はぜひ!
https://www.youtube.com/watch?v=PnOozBpN5yc

「Alegria En Bella Vista (Version)」
こちらは「Alegria En Bella Vista」のダブ・ヴァージョン。クンビア感覚のダビー・サウンドがクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=5Urq32nvc8A

「Juanita Bonita」
Peitro Rodano/Peitro Soffici作。もともとはキューバのトラディショナルなのだとか。ペルー人ピアニストAlfredo Linaresをフィーチャーし、女性ヴォーカルが加わります。キューバ+レゲエ+クンビアという汎ラテン的なミクスチャー・サウンドを楽しめます。ドラムはSteel PulseのConrad Kelly。
https://www.youtube.com/watch?v=GGCSQffupg0

Flowering Infernoの2ndアルバム『Dog With a Rope』(2010年)やQuantic関連の他作品もチェックを!

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)
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2016年04月27日

Bobby Wilson『I'll Be Your Rainbow』

モダン・ソウル「Deeper And Deeper」、「Don't Shut Me Out」収録☆Bobby Wilson『I'll Be Your Rainbow』
I'll Be Your Rainbow
発表年:1975年
ez的ジャンル:モダン・メロウ・ソウル
気分は... :三色弁当・・・

今回は70年代ソウル作品からBobby Wilson『I'll Be Your Rainbow』(1975年)です。

某ディスク・ガイド掲載盤として再評価を高めたソウル・アルバムですね。

男性ソウル・シンガーBobby Wilsonに関して、詳しいプロフィールは知りません。

1967年にVoltからシングルをリリースしており、60年代から活動していたと思われます。

そんな彼の唯一のアルバムがBuddah Recordsからリリースした『I'll Be Your Rainbow』(1975年)です。

60年代からMotownでソングライターとしての手腕を発揮し、70年代にはYoungheartsLivin' Proof等を手掛けたVernon Bullockがプロデュースしています。彼はアレンジも手掛け、ソングライティングもすべて彼とBobby Wilson本人によるものです。

レコーディングはUnited Sound Studio(デトロイト)、Sigma Sound Studio(フィラデルフィア)、T.K. Studio(フロリダ)の三カ所で行われ、オーケストレーションにはPaul Riser、バック・コーラスにはThe Jones Girlsが参加しています。

デトロイト、フィラデルフィア、フロリダという三カ所でのレコーディングの色の違いがアルバムの魅力かもしれません。

デトロイト録音ではオープニングの「Deeper And Deeper」ですね。本作の再評価を高めたメロウ・モダン・ソウルですね。本作のハイライトといえるでしょう。

フィラデルフィア録音ではフィリーらしいソウル・バラード「Here Is Where The Love Is」がオススメです。

フロリダ録音では「Deeper And Deeper」と並ぶ本作のキラー・チューン「Don't Shut Me Out」ですね。セクシーなモダン・ソウルは僕の一番のお気に入りです。

デトロイト、フィラデルフィア、フロリダの三色弁当をどうぞご賞味あれ!

全曲紹介しときやす。

「Deeper And Deeper」
本作の再評価を高めたメロウ・モダン・ソウル。Marvin Gaye「What's Going On」あたりのたニュー・ソウルのエッセンスをうまく昇華させたアレンジの妙にグッときます。勿論、主役Bobby Wilsonのヴォーカルも素晴らしいです。
https://www.youtube.com/watch?v=6LCBNJjobxA

「Hey, Girl (Tell Me)」
しみじみと歌い上げるソウル・バラード。バック・コーラスのThe Jones Girlsが華を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-meztxMU-08

「Let Me (Put Love Back In Your Life)」
60年代Motownライクなモダン・ソウル。軽やかなキャッチーさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JoVFwcOy4W0

「I'll Be Your Rainbow」
タイトル曲は穏やかなソウル・バラード。派手さはありませんが悪くないです。1曲目からここまでがUnited Sound Studio録音。
https://www.youtube.com/watch?v=qT1PrsC6nOc

「Here Is Where The Love Is」
この曲はSigma Sound Studio録音。フィリー調の素敵なメロウ・バラードに仕上がっています。バラード系ではコレが一番好き!
https://www.youtube.com/watch?v=noo-dH8Piwc

「Don't Shut Me Out」
僕の一番のお気に入りはコレ。「Deeper And Deeper」と並ぶ人気曲なのでは?Bobby Wilsonのヴォーカルの魅力が引き立つセクシー・モダン・ソウルです。T.K. Studio録音らしい開放感があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KPIPEuMPkC0

「You Make Me Feel Good All Over」
再びSigma録音らしいフィリー・バラード。The Jones Girlsがバック・コーラスで盛り上げてくれます。

「I'll Take Good Care Of You」
ラスト3曲はT.K. Studio録音。同じバラードでもSigma録音のものとは雰囲気が全然違うのが面白いですね。
https://www.youT.K. Studioレコーディングtube.com/watch?v=2Npf8fGj_Mg

「All I Need (I've Got)」
込み上げ系のメロウ・ダンサー。ここでもアレンジの妙が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=Slc2PINe8CQ

「When I Don't See A Smile On Your Face」
ラストは緩急をうまくつけたソウル・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=kblzwjU84m0

今日は頭の中が疲れている・・・甘味が欲しい!
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2016年04月25日

Corduroy『Dad Man Cat』

モッズ・スタイルのサウンドで人気を博したUKアシッド・ジャズ☆Corduroy『Dad Man Cat』
Dad Man Cat
発表年:1992年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ
気分は... :確信犯的な・・・

今回は90年代UKアシッド・ジャズ作品からCorduroy『Dad Man Cat』(1992年)です。

Corduroyは1991年にロンドンで結成されたジャズ・ファンク・バンド。

メンバーはScott Addison(key、vo)、Ben Addison(ds、vo)、Richard Searle(b)、Simon Nelson-Smith(g)の4名。

双子の兄弟であるScottとBenはCorduroy結成前はインディー・ロック・バンドBoys Wonderのメンバーでした。
また、Richard Searleは1986年のUKチャートNo.1「Spirit in the Sky」を放ったネオ・サイケ/グラム・ロック・バンドDoctor & the Medicsの元メンバーです。

グループは『Dad Man Cat』(1992年)、『High Havoc』(1993年)、『Out of Here』(1994年)、『The New You!』(1997年)、『Clik!』(1999年)、『Quattro - Live In Japan 1994』(2001年)といったアルバムをリリースしています。

アシッド・ジャズ・ブームの中、モッズ・スタイルのサウンドで人気を博したグループですね。

Acid Jazzからリリースされた1stアルバム『Dad Man Cat』(1992年)は、彼らのモッズ・スタイルのサウンドを存分に楽しめる1枚です。

プロデュースはCorduroyJohn Laker。メンバー以外にRobin Lurie(per)がレコーディングに参加しています。

60年代のモッド・ジャズやスパイ映画サントラの持つヒップな格好良さを巧みに取り込んだ確信犯的な演奏にグッときます。

アシッド・ジャズ系コンピにも収録されている「Electric Soup」「E-Type」、モッズ的な格好良さを楽しめる「Chowdown」「Frug In G Major」、スキャット入りの「Skirt Alert」、実にヒップな「Six Plus One」、インド・テイストの「The Girl Who Was Death」Quincy Jonesのカヴァー「Money Is」あたりがオススメです。

「Money Is」以外はグループのオリジナルです。

久々にアルバム1枚聴き直しましたが、狙いが明確で、それを見事に音に反映させている実によく出来たアシッド・ジャズ/ジャズ・ファンク作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Chowdown」
グルーヴィーなオルガンとベース・ラインが格好良いオープニング。アシッド・ジャズ流のモッズ・サウンドといった感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_k8KAZKMMVU

「Long Cool & Bubbly」
このグループの特徴であるB級スパイ映画のサントラ風のサウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=QHaLWjKT4Zc

「The Girl Who Was Death」
タブラ風のパーカッシヴなリズム、シタール風のギターとインド・テイストでアクセントを加えた1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=CRS5ewFw-vI

「How To Steal The World」
オルガン・ジャズ・ファンクらしいグルーヴを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=KYpnA1TaOvs

「Frug In G Major」
モッド&グルーヴィーな格好良いオルガン・ジャズがお好きな人であれば気に入る演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=QQxG-TAyRgs

「Electric Soup」
各種アシッド・ジャズ系コンピにも収録されている人気曲。60年代モッド・ジャズ/サントラのエッセンスをアシッド・ジャズ流にリバイバルさせた感じでサイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=uorIGzowXZM

「Ponytail」
疑似ライヴ風です。勢いだけではない、このユニットの小粋なセンスを感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=YV2I5kusXj4

「Harry Palmer」
Richard Searleの格好良いベースラインが牽引するファンキーなジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=1n0u9TtTkSM

「E-Type」
この曲もアシッド・ジャズ系コンピに収録されている人気曲です。ギター・サウンドを強調したアシッド・ジャズ流モッズ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=YOiNLqD6njU

「Skirt Alert」
スキャット入りの洗練されたサウンドは、当時の渋谷系サウンドが好きだった人なんかも気に入ると思います。僕もそんなリスナーの一人ですが。
https://www.youtube.com/watch?v=2BA4Hjfp4UQ

「Six Plus One」
60年代スウィンギン・ロンドンのヒップなフィーリングをアシッド・ジャズ流に昇華させたような格好良さを持った演奏です。ボッサ・テイストを取り込んだキャッチーさも僕好み。

「Money Is」
Quincy Jones作品をカヴァー。オリジナルは映画『Dollar$』(1971年)のサントラ収録曲です。イントロ聴いた瞬間にグッとくる現行ジャズ・ファンクに繋がるグルーヴィーな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=XyPdc1qdT5k

Corduroyの他作品もチェックを!

『High Havoc』(1993年)
High Havoc

『Out of Here』(1994年)
Out of Here

『The New You!』(1997年)
ニュー・ユー!

『Clik!』(1999年)
CLICK!

『Quattro - Live In Japan 1994』(2001年)
Live in Japan
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