2016年04月17日

Camila Meza『Traces』

才能ある女性ジャズ・シンガー/ギタリストの4thアルバム☆Camila Meza『Traces』
Traces
発表年:2016年
ez的ジャンル:チリ出身女性ジャズ・シンガー/ギタリスト/ソングライター
気分は... :足跡を残す・・・

今回は新作アルバムから女性ジャズ・アーティスト作品を!
チリ出身の女性シンガーCamila Mezaの最新作『Traces』です。

Camila Mezaは、チリ、サンティアゴ出身の女性ジャズ・シンガー/ギタリスト。現在はN.Y.を拠点に活動しています。

これまで『Skylark』(2007年)、『Retrato』(2009年)、『Prisma』(2013年)という3枚のアルバムをリリースしており、Sunnyside第一弾となる本作『Traces』は4thアルバムとなります。

プロデュースはCamila MezaとNZ出身のジャズ・ベーシストMatt Pierson

レコーディング・メンバーはCamila Meza(vo、g)、Matt Pierson(b)、Shai Maestro(p、el-p、org、mellotron、celesta)、Kendrick Scott(ds)、Bashiri Johnson(per)、Jody Redhage(cello)、Sachal Vasandani(vo)。

注目メンバーはKendrick ScottShai Maestro

Kendrick ScottはJazz The New Chapter好きの人であれば、お馴染みのジャズ・ドラマーですね。

イスラエル出身のShai Maestroは、同郷の先輩であり、近年その才能が最も注目されるジャズ・ベーシストの一人であるAvishai Cohenのグループに長年在籍していたジャズ・ピアニストです。当ブログで紹介した作品であれば、Mark Guiliana Jazz Quartet『Family First』(2015年)にも参加していました。

前髪パッツンのキュートなポーズのジャケからは、透明感のある女性ジャズ・シンガーというイメージですが、実際の音を聴くとギタリストとしてのプレイもなかなかです。ヴォーカル面でも自在なヴォーカリーズ・スタイルも披露してくれており、才能のあるジャズ・アーティストといった印象を強く受けます。

また、全10曲中6曲が彼女のオリジナルであり、ソングライターとしての実力も示してくれています。さらにカヴァー4曲には母国チリの偉大なソングライターVictor Jaraの作品や、ブラジル人アーティストDjavanの作品も含まれ、ワールド・ジャズ的な要素もあるのが僕の嗜好にフィットします。

Kendrick Scott、Shai Maestroらがバックを務めることもあり、"今ジャズ"作品としても十分楽しめます。

Camila Meza『Traces』 EPK
https://www.youtube.com/watch?v=kR3-HqZBHdc

僕はCDショップでジャケのみで勝手にブラジル人女性SSWだと勘違いして試聴したのですが、予想外のジャズ・サウンドで嬉しい勘違いになりました(笑)

CDショップのサイトでは、Becca Stevens Bandあたりとの共通点を謳っていますが、個人的にはGretchen Parlatoあたりと一緒に聴きたい気分になりました。

今の季節にフィットする透明感のある女性ジャズ・アーティスト作品です。

全曲紹介しときやす。

「Para Volar」
Camila Meza作。彼女の変幻自在のヴォーカルが軽やかに舞う爽快なオープニング。中盤以降のヴォーカル&ギターが一体化したプレイに彼女のジャズ魂を感じます。

「Away」
Camila Meza作。US男性ジャズ・シンガーSachal Vasandaniとのデュエット。彼女のSSW的側面を楽しめるフォーキー・ジャズです。チェロやチェレスタの音色もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=khCpADa00T8

「Traces」
Camila Meza作。タイトル曲は"今ジャズ"らしい雰囲気に包まれています。Camilaのギタリストとしての才を実感できると同時に、Matt Piersonのベース、Shai Maestroのピアノ、Kendrick Scottのドラムと息の合った演奏で楽しませてくれます。

「Amazon Farewell」
ブラジルの世界的シンガー・ソングライターDjavanの作品をカヴァー。オリジナルは『Puzzle Of Hearts』(1990年)に収録されています。ミステリアスかつスリリングなワールド・ジャズ的サウンドは僕好み。演奏にエレガントなスパイスを加えてくれるJody Redhageのチェロも効いています。

「Mar Elastico」
Camila Meza作。チェレスタのメロウな音色とCamilaのピュアなスペイン語ヴォーカルを聴いていると童心に返ったような気分になります。

「Luchin」
彼女の母国チリのフォルクローレ男性シンガー・ソングライターであり、歌による社会変革Nueva Cancion運動の旗手の1人であったVictor Jaraの作品をカヴァー。チリ人としての誇りやDNAを感じる1曲です。

「Greenfinch and Linnet Bird」
Stephen Sondheim作。ミュージカル『Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street』(1979年)の挿入歌をカヴァー。Gretchen Parlatoあたりと一緒に聴きたくなるスタンダード・カヴァーです。中盤のギター・プレイもグッド!

「Mangata」
Camila Meza作。情感たっぷりのJody Redhageのチェロと共に始まるミステリアスな1曲。スペイン語ヴォーカルがミステリアスな雰囲気をさらに高めているのかも?
※ジャケやインナーには本曲が8曲目、次の「Emerald」が9曲目となっていますが、実際のCDでは本曲が9曲目、「Emerald」が8曲目に収録されています。

「Emerald」
Camila Meza作。N.Y.今ジャズらしい女性ジャズ・ヴォーカル感が伝わってくる演奏です。彼女の持つしなやかな音世界と好バッキングがよくフィットしています。

「Little Person」
Jon Brian作。映画『脳内ニューヨーク(Synecdoche, New York)』(2008年)のために書かれた楽曲をカヴァー。Camilaのピュアな歌声を活かした素敵なバラードでしっとりと締め括ってくれます。

ご興味がある方はCamila Mezaの他作品もチェックを!

『Skylark』(2007年)
Skylark

『Retrato』(2009年)
Retrato

『Prisma』(2013年)
Prisma
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2016年04月16日

Smif-N-Wessun『Dah Shinin'』

Boot Camp Clikを代表するHip-Hop作品☆Smif-N-Wessun『Dah Shinin'』
ダ・シャイニン
発表年:1995年
ez的ジャンル:Boot Camp Clik系イースト・コーストHip-Hop
気分は... :眠れぬ夜・・・

今回は90年代Hip-Hop作品からSmif-N-Wessun『Dah Shinin'』(1995年)です。

Smif-N-WessunTek(本名:Tekomin Williams)とSteele(本名:Darrell Yates)が1993年N.Y.ブルックリンで結成したHip-Hopユニット。

彼らはBlack Moonを筆頭にHelter SkeltarO.G.C.らが所属していたHip-HopクルーBoot Camp Clikの一員でした。

Black Moonのデビュー・アルバム『Enta da Stage』(1993年)の「Black Smif-n-Wessun」「U Da Man」の2曲でフィーチャリングされたのが彼らの初レコーディングです。

そして、1994年にデビュー・シングル「Bucktown」、翌年には1stアルバムとなる本作『Dah Shinin'』をリリースし、イースト・コーストHip-Hopシーンで存在感を示しました。

その後はCocoa Brovaz名義の『The Rude Awakening』(1998年)、『Tek & Steele: Reloaded』(2005年)、『The Album』(2007年)、Pete Rockと共演した『Monumental』(2011年)といったアルバムをリリースしています。

やはり、Smif-N-Wessunといえば、本作『Dah Shinin'』ですね。Smif-N-Wessunの代表作のみならず、Black Moon『Enta da Stage』(1993年)に続く、Boot Camp Clikを代表する1枚と呼べると思います。

Roy Ayers Ubiquity『He's Coming』(1972年)を模した印象的なジャケが象徴するような硬派なHip-Hop作品に仕上がっています。

Roy Ayers Ubiquity『He's Coming』(1972年)
He's Coming

プロデュースはBoot Camp Clikのサウンドを司るプロデュース・ユニットDa Beatminerz。アルバムにはBlack MoonのBuckshotをはじめとするBoot Camp Clikの面々が参加しています。

「Bucktown」「Sound Bwoy Bureill」といったシングルをはじめ、Da Beatminerzによる巧みなトラックとTekとSteeleの硬派なラップが見事に調和したアルバム単位で充実感のあるドープな1枚です。

90年代Hip-Hopがお好きな人であれば、満足度の高い1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Timz N Hood Chek」
Black Moon feat. Dru Ha, Havoc & Smif-N-Wessun「U Da Man」ネタのスクラッチも織り交ぜた硬派なオープニング。Galt MacDermot「Bedroom」ネタのベースとPower of Zeus「The Sorcerer of Isis (The Ritual of the Mole)」ネタのドラムによる推進力のあるトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=oX4woj89Lgw

「Wrektime」
イースト・コーストHip-Hopらしい雰囲気の仕上り。Eric Gale「Forecast」、Barbara & Ernie「Somebody to Love」、The Mad Lads「Get Out of My Life, Woman」をサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=mQ8KT-nboqc

「Wontime」
Heltah SkeltahのRockをフィーチャー。Spoonie Gee「Spoonin' Rap」の声ネタのループが不穏な空気を煽ります。James Brown「Funky President (People It's Bad)」 ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=3XxUffJJWVI

「Wrekonize」
New York Port Authority「Home on a Rainy Day」ネタのベースとThe Emotions「Blind Alley」ネタのドラムによる硬質なリズムにのって、TekとSteeleが雰囲気のあるフロウで存在感を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TtPwrA_-Ws0

この曲といえば、アルバム未収録ですが、Grover Washington Jr. feat. Bill Withers「Just The Two Of Us」ネタのリミックスの方が人気かもしれませんね。大ネタのモロ使いですが、このキャッチーさには抗えません。
「Wrekonize (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=9fzt4Mt8DmU

「Sound Bwoy Bureill」
Top Dogと O.G.C.のStarang WondahというBoot Camp Clikメンバーをフィーチャー。Gregory Peck「False Sound」声ネタもサンプリングしているようにレゲエからの影響も感じる1曲です。Da Beatminerzのクールなサウンド・センスにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=s5MogMGLWAA

アルバム未収録ですが、En Vogue「Hold On」ネタのリミックスもあります。
「Sound Bwoy Bureill (Remix) 」
 https://www.youtube.com/watch?v=jaMqSTFv4uA

「K.I.M.」
Paul McCartney「Momma Miss America」ネタのドラム・ループがズシリとくる硬派な仕上り。The J.B.'s「Gimme Some More」もサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=Gkj9QBqsqT0

「Bucktown」
彼らのデビュー・シングルであり、地元ブルックリンを歌ったHip-Hopクラシック。ジャジー・トラックがいい感じです。Jack Bruce「Born to Be Blue」、The Whatnauts「Why Can't People Be Colors Too?」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=Jw5V2k_SMh0

「Stand Strong」
Isaac Hayes「The Look of Love」、Lightnin' Rod feat. Kool & the Gang「Sport」ネタのトラックが実に格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RuW1CyDf0w4

「Shinin…Next Shit」
Black MoonのBuckshotをフィーチャー。Roland Hanna Trio「So You'll Know My Name」、Weather Report「Orange Lady」 、Graham Central Station「The Jam」、Power of Zeus「The Sorcerer of Isis (The Ritual of the Mole)」をサンプリングしたDa Beatminerzのトラック創りを楽しめる1曲です。。
https://www.youtube.com/watch?v=WYmq8b5MZd8

「Cession At Da Doghillee」
Buckshot、Heltah Skeltah、O.G.C.をフィーチャーしたBoot Camp Clik大集合の1曲。Boot Camp Clik一派のマイク・リレーを楽しみましょう。Bobbi Humphrey「Harlem River Drive」、Babe Ruth「Keep Your Distance」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=g7dwAnydmEk

「Hellucination」
Minnie Riperton「Only When I'm Dreaming」、The Whatnauts「Why Can't People Be Colors Too?」ネタのトラックにのって、TekとSteeleがテンポのいいフロウを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IrtC9HzaL_w

「Home Sweet Home」
ジャケでお世話になったRoy Ayers Ubiquity『He's Coming』収録のクラシック「We Live in Brooklyn, Baby」をサンプリング。このユニットらしい硬派な魅力を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=qIYyfZVW78w

「Wipe Ya Mouf」
Ahmad Jamal「You're Welcome, Stop on By」ネタにStanley Clarke「Slow Dance」のドラムを組み合わせたトラックが印象的です。Papa San feat. Stan Ryck「The Program」や自らの曲「Sound Bwoy Bureill (Re-Edit)」のフレーズをリサイクルしています。
https://www.youtube.com/watch?v=_TIxfTwySxw

「Let's Git It On」
Heltah SkeltahのRockをフィーチャー。デビュー・シングル「Bucktown」のカップリング曲でした。Mandrill「After the Race」のベース・ネタとLes McCann「North Carolina」のドラム・ネタを組み合わせたシブめのトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=L1n1dSFQbDQ

「P.N.C. Intro」
次曲のイントロ。

「P.N.C.」
ラストはOne Way feat. Al Hudson「Get It Over」ネタのメロウなループにのって、TekとSteeleが畳み掛けます。
https://www.youtube.com/watch?v=Bs0F4ANf0qQ

Smif-N-Wessunの他作品もチェックを!

Cocoa Brovaz『The Rude Awakening』(1998年)
The Rude Awakening

『Tek & Steele: Reloaded』(2005年)
Tek N Steele: Reloaded

『The Album』(2007年)
Album

Pete Rock & Smif-N-Wessun『Monumental』(2011年)
MONUMENTAL

ご興味がある方はBoot Camp ClikのアルバムやBoot Camp Clikの代表格Black Moonのアルバムもチェックを!

Boot Camp Clik『For the People』(1997年)
For the People

Boot Camp Clik『Chosen Few』(2002年)
Chosen Few

Boot Camp Clik『Last Stand』(2006年)
Last Stand

Boot Camp Clik『Casualties of War』(2007年)
Casualties of War

Black Moon『Enta Da Stage』(1993年)
Enta Da Stage

Black Moon『Diggin' in dah Vaults』(1997年)
Diggin in Dah Vaults

Black Moon『War Zone』(1999年)
War Zone

Black Moon『Total Eclipse』(2003年)
Total Eclipse
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2016年04月15日

The Wild Magnolias『They Call Us Wild』

1st以上に洗練されたインディアン・ファンク☆The Wild Magnolias『They Call Us Wild』
ゼイ・コール・アス・ワイルド
発表年:1975年
ez的ジャンル:マルディグラ・インディアン系ニューオーリンズ・ファンク
気分は... :インディアン・パワー!

ニューオーリンズのマルディグラ・インディアンのバンドThe Wild Magnoliasの2ndアルバム『They Call Us Wild』(1975年)です。

ニューオーリンズのマルディグラ・インディアンの部族であるWild Magnoliasのビッグ・チーフ(酋長)であったTheodore "Bo" Dollisと彼の幼馴染みでThe Golden Eaglesのビッグ・チーフであったMonk Boudreauxを中心に結成されたファンク・グループThe Wild Magnoliasの紹介は、The Wild Magnolias With The New Orleans Project名義の1stアルバム『The Wild Magnolias』(1974年)に続き2回目となります。

本作『They Call Us Wild』(1975年)は、1stアルバム『The Wild Magnolias』(1974年)と並ぶレア・グループの人気作品です。

本作におけるメンバーは、Theodore Emile "Bo" DollisJoseph Pierre "Monk" Boudreaux"Gator June" Johnson, Jr."Crip" Adams"Quarter Moon" Tobias"Gate" Johnson"Bubba" ScottJames Smothersという8名。

さらに前作『The Wild Magnolias』同様にアレンジを手掛けるWilson Turbinton(Willy Tee)(key、syn)をはじめ、、Earl Turbinton(as、ss)、Guitar June(g)、Erving Charles(b)、Alfred Roberts(conga)、Larry Panna(ds)、Snooks Eaglin(g)、Julius Farmer(b)といったミュージシャンがバックを務めています。プロデュースはPhilippe Rault

前作『The Wild Magnolias』と同じく、マルディグラ・インディアンの伝統的な演奏とファンクを融合させたサウンドで楽しませてくれますが、この2ndはファンキー・サウンドが洗練されている印象を受けます。

スリリングな格好良さを持つ「They Call Us Wild」「Ho Na Nae」、本作らしい洗練が顕著な「Injuns, Here We Come」、妖しげなファンキー・グルーヴ「New Suit」あたりがオススメです。

ファンキー・サウンド好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「They Call Us Wild」
タイトル曲はファンキーな中にも1stからの洗練を感じるパーカッシヴなインディアン・ファンク。ブラックスプロイテーションのサントラを思わせるスリリングな格好良さがあります。この1曲のみでも本作は買いなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=EK05JYkF09s

「New Suit」
妖しげなオルガンの音色、ファンキーなサックス、トライバルなコンガが印象的なファンキー・グルーヴ。後にNeville Brothersもカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=CHCKAKoA4Ys

「Ah Anka Ting Tang Boo Shanka Boo」
テンポを落としたサイケ&スワンピーなサウンドが独特の雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=CueH7wrWIjE

「Fire Water」
ジャケの雰囲気そのままにマルディグラ・インディアンらしさを押し出したニューオーリンズ・ファンク。手数の多いコンガのパーカッシヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Dq6vh-kydJY

「Injuns, Here We Come」
洗練されたジャズ・ファンク調の仕上がり。Bo Dollisらのヴォーカル・パートがなければ、The Wild Magnoliasとは分からないスマートな疾走感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=1wEW8t3g068

「New Kinda Groove」
Bo Dollisのヴォーカル・スタイルとマッチしたジワジワくるグルーヴィー感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CBz-YuwhAP0

「Jumalaka Boom Boom」
思わず一緒に♪Jumalaka Boom Boom〜♪と口ずさんでしまいそうです。

「We're Gonna Party」
タイトルの通り、パーティー・モードのファンキー・グルーヴ。もっと長尺で聴きたい気分です。
https://www.youtube.com/watch?v=4ftQ6rzC_vw

「Ho Na Nae」
1stアルバム『The Wild Magnolias』(1974年)にもボーナス・トラックとして収録されていた楽曲です。インディアン・ファンク・クラシックと呼びたくなるスリリングな名曲ですね。思わず雄叫びをあげたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=jq7rtKIgnZs

The Wild Magnoliasの他作品もチェックを!

『The Wild Magnolias』(1974年)
ワイルド・マグノリアス・ファースト

『1313 Hoodoo Street』(1996年)
1313 Hoodoo Street by Bo Dollis & Wild Magnolias (1996-11-15) 【並行輸入品】

『Life is a Carnival』(1999年)
Life Is a Carnival

同じくニューオーリンズのマルディグラ・インディアンのバンドThe Wild Tchoupitoulasのアルバム『The Wild Tchoupitoulas』(1976年)もチェックしてみては?The Meters、Neville Brothersのメンバーが参加しています。

The Wild Tchoupitoulas『The Wild Tchoupitoulas』(1976年)
Wild Tchoupitoulas
posted by ez at 12:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月14日

Cheryl "Pepsii" Riley『Me, Myself & I』

Full Forceの全面バックアップによるデビュー・アルバム☆Cheryl "Pepsii" Riley『Me, Myself & I』
Me, Myself and I by Riley, Cheryl Pepsii (1990-10-25) 【並行輸入品】
発表年:1988年
ez的ジャンル:Full Forceファミリー系女性R&B
気分は... :"Pepsii"な魅力!

今回はFull Forceファミリーの一員として80年代から90年代初めに活躍した女性R&BシンガーCheryl "Pepsii" Rileyのデビュー・アルバム『Me, Myself & I』(1988年)です。

1968年N.Y.ブルックリン生まれのCheryl "Pepsii" Rileyの紹介は、2ndアルバム『Chapters』(1991年)に続き2回目となります。

デビュー前は小児病棟の看護婦として勤務していたCheryl Rileyに対して、強くデビューを勧めたのはFull ForceのメンバーBowlegged Lou。彼女に"Pepsii"というニックネームを付けたのも彼です。

そんなFull Force全面プロデュースの下で制作されたデビュー・アルバムが本作『Me, Myself & I』(1988年)です。

個人的には彼女のアルバムでは、当ブログでも紹介した2ndアルバム『Chapters』(1991年)がダントツで好きなのですが、本作『Me, Myself & I』にも"Pepsii"のニックネームに相応しい彼女の爽快な魅力が引き出された好盤だと思います。

本作からはシングル「Thanks For My Child」が全米R&BチャートNo.1、同ポップ・チャート第32位のヒットとなりました。

アルバムにはFull ForceFull ForceファミリーのLisa Lisa(Lisa Lisa & Cult Jam)がゲスト参加しています。

個人的にはFull Forceとのデュエット「Every Little Thing About You」、タイトル曲「Me, Myself And I」、Lisa Lisaとの「Sisters」、伸びやかなヴォーカルにグッとくる「Falling From The Floor」あたりにグッときます。

彼女の"Pepsii"な魅力を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Sister Knows What She Wants」
アッパーなダンサブル・チューンのオープニング。良くも悪くもこの時代らしい音ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=fAsVZkeh2LU

「Thanks For My Child」
前述のようにR&BチャートNo.1となったヒット曲。小児病棟の看護婦として勤務していた経験を持つ彼女らしいビューティフル・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=ICxk7dYYrOs

「Falling From The Floor」
ロッキン・ギターなイントロですが、本編はCherylらしい伸びやかなヴォーカルの魅力を堪能できる感動的なバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=RyYuf4TEOxE

「Every Little Thing About You」
Full Forceとのデュエット曲。シングルにもなりました。ヴィンテージ・ソウル調のソウル・バラード。Full Forceのお得意パターンの1つですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PNkG174n21U

「Me, Myself And I」
タイトル曲は僕の一番のお気に入り。この曲もシングルになりました。自分の愛し、自分を信じ、チャレンジしていく生き方を歌った感動的な1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=UFMm9skUmPU

「He Said - She Said」
くだらないゴシップに振り回される馬鹿馬鹿しさを歌ったダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=NwSYR_znOYo

「Sisters」
友情について歌ったLisa Lisaとのデュエット曲。彼女の"Pepsii"な魅力がLisa Lisaとのデュエットで見事に引き出されています。
https://www.youtube.com/watch?v=KeK986FmPvg

「Seein' Is Believin'」
Full Forceらしいダンサブルな楽曲ですが、あまり彼らの色を全面に出しすぎず、あくまでCherylの歌をメインに据えているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=t25Ym4Odwho

「Life Goes On」
前向きに生きて行こうとする思いを歌った感動的なミディアムで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jLphZU2F5J8

興味がある方は『Chapters』(1991年)、『...All That! 』(1993年)の2枚もチェックを!

『Chapters』(1991年)
Chapters

『...All That! 』(1993年)
All That
posted by ez at 02:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月12日

Nouvelle Vague『Nouvelle Vague』

パンク/ニューウェイヴ名曲のボサノヴァ・カヴァー☆Nouvelle Vague『Nouvelle Vague』
Nouvelle Vague
発表年:2004年
ez的ジャンル:フレンチ・ポップ・ユニット
気分は... :ニューウェイヴ=ボサノヴァ=ヌーヴェル・バーグ

今回はニューウェイヴの名曲をボサノヴァ・カヴァーしたアルバムNouvelle Vague『Nouvelle Vague』(2004年)です。

Nouvelle Vagueはフランス人プロデューサー/マルチ・プレイヤーの2人、Marc CollinOlivier Libaux によるユニット。

70年代後半から80年代半ば頃までのパンク、ニューウェイヴ、ポストパンクの楽曲を、多様な女性ヴォーカリストをフィーチャリングしながらボサノヴァ、ジャズ、ガール・ポップ調のサウンドでカヴァーするのが、このユニットの特徴です。

今日紹介する1stアルバム『Nouvelle Vague』(2004年)を皮切りに、『Bande A Part』(2006年)、『3』(2009年)、『Couleurs Sur Paris』(2010年)といったアルバムをリリースしています。

本作にはJoy DivisionDepeche ModeTuxedomoonThe ClashPublic Image LimitedDead KennedysThe Sisters Of MercyXTCThe CureModern EnglishThe UndertonesKilling JokeThe Specialsといった13グループのカヴァーが収録されています。

昔は当ブログでもパンク/ニューウェイヴ作品を取り上げていましたが、最近では僕自身パンク、ニューウェイヴ、ポストパンクを聴く機会がかなり減ってしまいました。

その意味では、こういった作品を介して、パンク/ニューウェイヴ作品に触れるのは忘れていた衝動を思い出す良き機会かもしれませんね。

パンク/ニューウェイヴに興味がある方は、オリジナルと聴き比べながら聴くと楽しいですし、パンク/ニューウェイヴに興味がない方でも才能あるフランス人プロデューサー・チームによるキュートなガール・ポップ/ボサノヴァとして聴けば、パンク/ニューウェイヴ云々に関係なく楽しめるはずです。

パンク/ニューウェイヴの衝動をボッサ感覚で楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Love Will Tear Us Apart」
Joy Division、1980年のシングル曲をカヴァー。故Ian Curtisの寂しげな歌声が印象的なJoy Divisionの作品は意外にボッサ・サウンドにフィットします。ヴォーカルはEloisia。
https://www.youtube.com/watch?v=8oWO7Om17v0

Joy Division「Love Will Tear Us Apart」
 https://www.youtube.com/watch?v=zuuObGsB0No

「Just Can't Get Enough」
Depeche Mode、1981年のシングル曲をカヴァー(アルバム『Speak & Spell』収録)。エレポップなオリジナルがフレンチ・ポップ調のガール・ポップに変貌しています。ヴォーカルはEloisia。
https://www.youtube.com/watch?v=edJShjCqV1Q

Depeche Mode「Just Can't Get Enough」
 https://www.youtube.com/watch?v=_6FBfAQ-NDE

「In A Manner Of Speaking」
USのバンドTuxedomoonのカヴァー。オリジナルは『Holy Wars』(1985年)収録。オリジナルは哀愁感たっぷりですが、ここではレイジーなヴォーカルの哀愁ボッサで聴かせてくれます。ヴォーカルはCamille。
https://www.youtube.com/watch?v=-uZlvKXnYU4

Tuxedomoon「In A Manner Of Speaking」
 https://www.youtube.com/watch?v=pclN0M6q6_M

「Guns Of Brixton」
The Clashの名盤『London Calling』(1985年)収録曲をカヴァー。Paul Simonon作のレゲエ調の楽曲を気怠いジャジー・ポップで聴かせてくれます。ヴォーカルはCamille。
https://www.youtube.com/watch?v=PyBarlNnUuU

The Clash「Guns Of Brixton」
 https://www.youtube.com/watch?v=wqcizZebcaU

「This Is Not A Love Song」
Public Image Limited、1983年のシングル曲をカヴァー(アルバム『This Is What You Want... This Is What You Get』収録)。P.I.L.の代表曲を退廃モードのアコースティック・チューンで聴かせてくれます。P.I.L.のオリジナルをリアルタイムで聴いたときには、何度聴いてもピンと来ませんでしたが、こうしたカヴァーで聴くとこの曲の魅力を再認識した気がします。ヴォーカルはMelanie Pain。
https://www.youtube.com/watch?v=s6abR6LmNOc

Public Image Limited「This Is Not A Love Song」
 https://www.youtube.com/watch?v=9BGi8u8BtaA

「Too Drunk To Fuck」
Dead Kennedys、1981年のシングル曲をカヴァー。オリジナルはパンキッシュな魅力に溢れていますが、ここでは60年代ガール・ポップ調の雰囲気で聴かせてくれます。ヴォーカルはCamille。
https://www.youtube.com/watch?v=4JV0tpNHDA0

Dead Kennedys「Too Drunk To Fuck」
 https://www.youtube.com/watch?v=uJ7pgElCPXE

「Marian」
The Sisters Of Mercy、アルバム『First And Last And Always』(1985年)収録曲をカヴァー。ゴシック・ロックなオリジナルからガラッと雰囲気の異なるコケティッシュなヴォーカルのボッサ・チューンでで聴かせてくれます。ヴォーカルはAlex。
https://www.youtube.com/watch?v=lOEbJdgEc2g

The Sisters Of Mercy「Marian」
 https://www.youtube.com/watch?v=yVPx4zalkiM&nohtml5=False

「Making Plans For Nigel」
XTC、1979年のシングル曲をカヴァー(アルバム『Drums And Wires』収録)。Andy Partridgeの曲ではなく、Colin Mouldingの曲をセレクトしたところが正解かもしれませんね(笑)。ミステリアスなボッサ・チューンで楽しませてくれます。ヴォーカルはCamille。
https://www.youtube.com/watch?v=aH3x1PSYcm8

XTC「Making Plans For Nigel」
 https://www.youtube.com/watch?v=mfsYSPCNWCw

「A Forest」
The Cure、1980年のシングル曲をカヴァー(アルバム『Seventeen Seconds』収録)。Robert Smithの風貌がまだフツーだった頃(笑)の楽曲を、寂しげなボッサ・チューンで聴かせてくれます。ヴォーカルMarina。
https://www.youtube.com/watch?v=Ua2HPQUKJao

The Cure「A Forest」
 https://www.youtube.com/watch?v=xik-y0xlpZ0

「I Melt With You」
Modern English、1982年のシングル曲をカヴァー(アルバム『After The Snow』収録)。キャッチーなオリジナルも好きですが、コケティッシュな魅力に溢れた本ヴァージョンもなかなか。ヴォーカルはSilja。
https://www.youtube.com/watch?v=Gf88ZcmhC1I

Modern English「I Melt With You」
 https://www.youtube.com/watch?v=LuN6gs0AJls

「Teenage Kicks」
The Undertones、1978年のデビュー・シングルをカヴァー。キュートなボッサ・チューンとなった本ヴァージョンを聴ことで、オリジナルのキャッチーな魅力を再認識できます。ヴォーカルはMelanie Pain。
https://www.youtube.com/watch?v=mhkXTwpc4KE

The Undertones「Teenage Kicks」
 https://www.youtube.com/watch?v=jVrP6JaPUv0

「Psyche」
Killing Joke、1980年のシングル曲をカヴァー。スピード感のあったオリジナルに対して、ここではグッとテンポを落とすことあで逆に妖しげな雰囲気を醸し出しています。ヴォーカルはSir Alice。
https://www.youtube.com/watch?v=V8olS_ROzrk

Killing Joke「Pssyche」
 https://www.youtube.com/watch?v=-RnYhOxz_Zs

「Friday Night Saturday Morning」
The Specialsのカヴァー。シングル「Ghost Town」収録曲。ダビーなレゲエ・チューンであったオリジナルに対して、コケティッシュなヴォーカルとフォーキー調サウンドで聴かせてくれます。ヴォーカルはDaniella D'Ambrosio。
https://www.youtube.com/watch?v=HUB1jXgur-A

The Specials「Friday Night Saturday Morning」
 https://www.youtube.com/watch?v=P2df30y9sMQ

ご興味がある方はNouvelle Vagueの他作品もチェックを!

『Bande A Part』(2006年)
Bande A Part

『3』(2009年)
3

『Couleurs Sur Paris』(2010年)
Couleurs Sur Paris
posted by ez at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする