2016年04月05日

Breakestra『Hit The Floor』

オールド・スクールHip-Hop経由のL.A.ファンク☆Breakestra『Hit The Floor』
Hit the Floor
発表年:2005年
ez的ジャンル:Hip-Hop経由L.A.ファンク・ユニット
気分は... :今日は計画的に・・・

今回はL.A.のファンク・ユニットBreakestraの3rdアルバム『Hit The Floor』(2005年)です。

BreakestraはリーダーのMiles Tackettが1997年L.A.で立ち上げたファンク・プロジェクト。リーダーMiles TackettLittle FeatのメンバーFred Tackettの息子です。

マルチ奏者かつヴォーカルも務めるMiles Tackettや黒人ヴォーカルMix Master Wolfなどを中心に、『The Live Mix, Part 1』(1999年)、『The Live Mix, Part 2』(2001年)、『Hit The Floor』(2005年)、『Dusk Till Dawn』(2009年)といったアルバムをリリースしています。

Hip-Hopを通過した小気味良いファンク・サウンドを聴かせてくれるのがこのユニットの魅力だと思います。

Ubiquityからリリースされた本作『Hit The Floor』(2005年)でも、70年代ファンクとオールド・スクールHip-Hopを融合させたようなファンキー・サウンドを聴かせてくれます。

また、ファンキーな中にもメロディを重視した曲やリーダーMiles Tackettの味わいのヴォーカルを活かした曲などでメリハリのついたアルバム構成となっています。

アルバムにはJurassic 5Chali 2NASoupPeople Under The StairsDouble Kがゲスト参加しています。

先行シングルにもなった「See Sawing」、Chali 2NA、Soup、Double Kがゲスト参加した「Family Rap」がハイライトですが、「Gotta Let Me Know」「Hiding」「You Don't Need A Dance」「The Gettin' To It」「Keep On Playin'」「Show & Prove」あたりもオススメです。

全曲紹介しときやす。

「Stand Up!」
Pete McNealのドラミングが牽引する小気味良いファンキー・チューンでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=IkyRiRHfFGw

「Gotta Let Me Know」
グルーヴィーなオルガンにファンキー・ホーンが絡むファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=Hnh7PZXvX7c

「Hiding」
冒頭の格好良いブレイクにグッときます。ソウルフル・ヴォーカルが実にいい味わいです。
https://www.youtube.com/watch?v=N9QUtxpOMHI

「Burgundy Blues」
James Kingのフルートが涼しげなインスト・ジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=4PBbbHWUbBU

「You Don't Need A Dance」
MixMaster Wolfの不敵なヴォーカルが牽引するJBライクな怒涛のファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=dnTA3D4T9v0

「The Gettin' To It」
ダイナミックなホーン・サウンドが格好良い超ファンキーなインスト・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=V7HMrVPBAP8

「At The End Of The Day」
開放的なホーン・サウンドとMiles Tackettのソウルフル・ヴォーカルによるファンク・チューン。ブレイクもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=BDsiblG38AE

「Recognize」
格好良いベース・ラインと共に始めるクール&メロウなファンク・グルーヴ。メロディアスな雰囲気もあっていいです。
https://www.youtube.com/watch?v=u-XKFxPdbn0

「Keep On Playin'」
Hip-Hop経由のファンク・チューンといった感じがいいですね。MixMaster Wolfの黒さたっぷりのヴォーカルもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ylWdFt4orog

「See Sawing」
初期Kool & the Gangをイメージさせるインスト・ファンク。先行シングルにもなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=IHpJjbV76pc

「Family Rap」
Jurassic 5のChali 2NAとSoup、People Under The StairsのDouble Kをフィーチャーしたパーティー・チューン。ファンキーな生音Hip-Hopで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7Rl5LZBAaqM

「How Do You Really Feel?」
哀愁メロウなインスト・ファンク・チューン。

「Show & Prove」
Miles Tackettのソウルフル・ヴォーカルとファンキー・サウンドのバランスがいい感じのファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=6BLKgVDdDAg

「Hit Tha Flo!」
格好良いギター・カッティングにMixMaster Wolfの不敵なヴォーカルが絡むファンク・チューン
https://www.youtube.com/watch?v=B6V7uP4uBd8

Breakestraの他作品もチェックを!

『The Live Mix, Part 1』(1999年)
THE LIVE MIX PART 1

『The Live Mix, Part 2』(2001年)
Live Mix Part Two

『Dusk Till Dawn』(2009年)
DUSK 'TIL DAWN [輸入盤CD] [STRUT048CD]
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2016年04月04日

Luiza Maria『Eu Queria Ser Um Anjo』

カルト的人気を持つブラジル人女性SSWの1stアルバム☆Luiza Maria『Eu Queria Ser Um Anjo』
EU QUERIA SER UM ANJO エウ・ケリア・セール・ウン・アンジョ
発表年:1975年
ez的ジャンル:非主流派MPB
気分は... :翳りゆく記憶・・・

今回はブラジルものからLuiza Maria『Eu Queria Ser Um Anjo』(1975年)です。

一部ファンの間でカルト的人気を誇っていたMPBの隠れ名盤です。

Luiza Mariaはリオデジャネイロ出身の女性シンガー・ソングライター。

70年代にはTim MaiaIvan Linsのバック・コーラスも務めていたLuiza Mariaの1stアルバムが本作『Eu Queria Ser Um Anjo』(1975年)です。

プロデュースはSergio de Carvalho

レコーディングにはRick Ferreira(g、p、org、banjo)、Antonio Adolfo(p)、Lulu Santos(g)、Luiz Paulo(el-p、arp-strings)、Mu Carvalho(p)、Fernando Gama(b)、Arnaldo Brandao(b)、Dadi Carvalho(b)、Chico Batera(ds)、Gustavo Schroeter(ds)、Pennha(per)、さらにはOs MutantesSergio Dias(g)、Rui Mota(ds)、AzymuthJose Roberto Bertrami(el-p、arp-strings)、Alex Malheiros(b)、TrafficJim Capaldiも参加しています。

Luiza Maria自身はフォーク系シンガー・ソングライターなのでしょうが、本作ではプロデューサーや参加ミュージシャンの影響もあり、トロピカリアの流れを汲むブラジル・ロック、UKプログレッシヴ・ロックやUSのカントリー・ロック、サザン・ロック、さらにはブルース、ジャズのエッセンスを取りこんだロック色の強い1枚に仕上がっています。

その意味でブラジル音楽ファンのみならず、ロック好きの人が聴いても楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Na Casca do Ovo」
Paulo Coelho/Rick Ferreira/Luiza Maria作。オープニングはバンジョーの音色とLuizaの楽しげな歌声にほのぼのさせられます。
https://www.youtube.com/watch?v=27PlYFKijX0

「Maya」
Luiza Maria作。Jim Capaldiがアレンジを手掛け、Os MutantesのSergio Dias、Rui Motaが参加したプログレッシヴ・ロックな仕上り。幻想的な雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=efEUPCXUa7A

「Tao Quente」
Luiza Maria作。ブルージーなサウンドに合わせて、Luizaが少しレイジーなヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=P47oR_BnqSQ

「O Principe Valente」
Paulo Coelho/Raul Seixas作。カントリー・ロック調の仕上がりです。Rick Ferreiraがギター・ソロで盛り上げてくれます。Dadiのベースも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=RnAgvPSdH_0

「No Fundo do Poco」
Marcio Werneck/Rick Ferreira作。美しいフォーキー・ロック。70年代UKロックがお好きな人が気に入りそうな曲調・サウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=Iw086mKf1rs

「Nao Corra Atras do Sol」
Luiza Maria作。トロピカリアの流れを汲むブラジル・ロックらしい軽快なロック・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=YQUG3x7F80w

「O Anjo」
Luiza Maria作。AzymuthのJose Roberto BertramiとAlex Malheirosが参加。イントロのメロウ・エレピが印象的なUSロック調のバラード。終盤の展開などはUSサザン・ロック好きの人はグッとくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Y_Y1HgSZnWg

「Miro Giro」
Luiza Maria作。パーカッシヴ&ファンキーなアコースティック・グルーヴ。Ellen McIlwaineが好きな人は気に入る演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=B1hUc-UlTHU

「Eu Sou Voce」
Marcio Werneck/Rick Ferreira/Luiza Maria/Eveline作。美しいピアノをバックにLuizaが素晴らしいヴォーカルを披露するUS女性SSW風の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=VDuUEudNI8U

「Universo e Fantasia」
Luiza Maria作。ラストはアレンジの妙が冴えるUKロック調のサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UmWCY52Nedo

1993年には2ndアルバム『Tarantula』をリリースしています。
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2016年04月03日

Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』

ハウス界のレジェンドの最新作は量・質共に凄い!☆Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』
ルイ・ヴェガ・スターリング・・・XXVIII (LOUIE VEGA STARRING...XXVIII)(直輸入盤帯ライナー付国内仕様)
発表年:2016年
ez的ジャンル:ニューヨリカン系レジェンド・ハウス
気分は... :伝説のクラシコ!

サッカー界のレジェンド、故ヨハン・クライフの追悼試合となった伝統のクラシコ「バルセロナ対 レアル・マドリード」は特別な一戦だったのですが、ホームのバルサが、らしからぬ試合でマドリードに逆転負け。メッシは何故あんなポジショニングだったのですかね???

天国のクライフもこの試合内容におかんむりなのでは?

今日紹介するのはハウス界のレジェンドLouie Vegaの最新作『Louie Vega Starring...XXVIII』です。

Masters At WorkおよびNuyorican SoulといったKenny "Dope" Gonzalezとの名コンビで一時代を築いたN.Y.ハウスのトップ・プロデューサーLouie Vegaの紹介は、Elements Of Life名義のElements Of Life『Eclipse』(2013年)に続き2回目となります。

Elements Of Life『Eclipse』もCD2枚組全25曲の大作でしたが、本作もCD2枚組全28曲という前作以上のボリュームです。

ボリュームのみならず内容も充実です。『Eclipse』『ezが選ぶ2013年の10枚』にセレクトしたお気に入り盤でいしたが、本作も大晦日恒例の『ezが選ぶ2016年の10枚』の有力候補となるであろう強力なハウス・アルバムに仕上がっています。

まず本作はフィーチャリング・アーティストの顔ぶれが実に多彩です。

FunkadelicGeorge Clinton)、3 Winans BrothersThe Clark SistersMonique BinghamBucieCaron WheelerN'Dea DavenportTony MomrelleAnane VegaKaylowVikter DuplaixForemost PoetsNick MonacoSoul ClapAdevaLeroy BurgessJocelyn BrownKenny BobienJosh Milan、(Blaze)、Zara McFarlaneLisa FischerCindy MizelleLuis SalinasDivinitiByron Stingilyという70〜80年代から活躍するベテラン、80年代後半〜90年代前半のハウス/クラブミュージック・シーンを支えたLouie Vegaの同世代アーティスト、近年のハウス/クラブミュージック・シーンで注目される新進アーティストと多彩な顔ぶれが並びます。

フィーチャリング・アーティスト以外にもLuisito Quintero(congas、bongos、per)、Hajime Yoshizawa(吉澤 はじめ)(syn)、James "D-Train" Williams(back vo)、Jazzie B(元Soul II Soul(spoken word)、Axel Tosca(p、key、syn)、Yas Inoue(drum programming)、Gene Perez(b)、Papo Swing(congas)、Sherrod Barnes(g)、Junito Davila(key、syn)、Selan Lerner(p、key、syn)、Mike Ciro(g)、Jerard Snell(ds)等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

全曲シングルに出来そうな充実ぶりであり、何処を切ってもLouie Vegaらしいサウンドに溢れています。

Louie Vegaとフィーチャリング・アーティストの顔合わせを楽しむのもいいし、70〜80年代ソウル、ディスコの名曲カヴァー、他アーティストの楽曲のリミックスあたりはオリジナルと聴き比べるのも楽しいと思います。

Elements Of Life『Eclipse』(2013年)が好きだった方は、絶対にチェックすべきと思います。

この1枚にハウスの歴史が詰まっています。

全曲紹介しときやす。

「Ain't That Funkin' Kinda Hard On You? (Louie Vega Remix)」
P-Funkの総帥George Clintonが健在ぶりを示したFunkadelic『First Ya Gotta Shake The Gate』(2014年)収録曲のLouie Vegaによるリミックスです。オリジナルのP-Funkチューンをスピード感とキレのあるアッパーなハウス・チューンへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=XFYsjHepMO0 ※アルバム収録はEditヴァージョン

「Dance (Louie Vega Latin Soul Remix)」
80年代から活躍する男性ゴスペル・グループThe Winansのメンバーであった Carvin Winans、Marvin Winansに弟のBeBe Winansが加わった3 Winans Brothersのアルバム『Foreign Land』収録曲「Dance」ののLouie Vegaによるリミックス。3 Winans Brothersに加え、70年代から活躍する女性ゴスペル・グループThe Clark Sistersをフィーチャリングしています。パーカッシヴなリズムとThe Clark Sistersによる女性コーラスが3 Winans Brothersのヴォーカルを盛り立てるゴスペル・ハウスに仕上がっています。BlazeのJosh Milanがここではオルガンをプレイしています。
https://www.youtube.com/watch?v=CczqT5ytUVc ※アルバム収録はEditヴァージョン

「Elevator (Going Up)」
Abstract Truthのメンバーとしてデビューした女性シンガー ‎Monique Binghamをフィーチャー。最近でいえば、南アフリカのDJ/プロデューサーBlackcoffeeのアフロ・ハウス「Deep In The Bottom (Of Africa)」(2015年)への参加で注目されました。当ブログで紹介した作品でいえば、Blue Six『Beautiful Tomorrow』(2002年)でフィーチャリングされています。
https://www.youtube.com/watch?v=JIxpmJOWsmw

「Angels Are Watching Me」
南アフリカの女性ハウス・ヴォーカリストBucieをフィーチャー。彼女も前述の南アフリカのDJ/プロデューサーBlackcoffeeとの共演で知られるシンガーです。エレガントなピアノとBucieの艶やかなヴォーカルが摩天楼気分にさせてくれるLouie Vegaらしいオトナのソウルフル・ハウスです。

「A New Day」
UKの女性R&BシンガーCaron Wheelerをフィーチャー。Soul II Soulの代表曲「Keep On Movin」や初ソロ・アルバム『UK Blak』は、当時のUK音楽シーンを代表する作品でしたね。トライバル・リズムにのって、Caron Wheelerが巻き舌も含めて相変わらずのコケティッシュ・ヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UCJgB6qZYWg

「Magical Ride (Wave of Love)」
The Brand New Heaviesの初代ヴォーカリストとして知られる女性R&BシンガーN'Dea Davenportをフィーチャー。アフロ・ブラジリアンなリズムにのって、年齢を感じさせないN'Dea Davenportのキュートなヴォーカルを聴かせてくれます。彼女自身が手掛けたヴォーカル・アレンジもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Mw558sLjBm0

「Gift Of Love」
IncognitoReel People等の作品でお馴染みのUKの実力派男性ソウル・シンガーTony Momrelleをフィーチャー。Tony Momrelleのソウルフル・ヴォーカルの魅力を引き出したソウルフル・ハウスはLouie Vegaらしさで溢れています。Sherrod Barnesのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=s85SUT0bE60

「Heaven Knows」
Louie Vegaの奥方であり、女性ヴォーカリストのAnane Vegaをフィーチャー。Ananeらしい妖艶な雰囲気に包まれています。アフロ・ブラジリアンなトライバル・リズムと妖しげな鍵盤の音色の組み合わせが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=SpLFMoER0LQ

「Can We Keep This Going」
南アフリカのハウス・シンガーKaylowをフィーチャー。"パーカッション・マッドネス"Luisito Quinteroの叩くコンガのリズムをバックに、Kaylowが少し憂いを帯びたヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y2-eaQiP5qs

「Gimme Some Love」
R&Bからクラブジャズ/クラブ・ミュージックまで幅広い音楽性を持つ男性シンガー/DJ/プロデューサーVikter Duplaixをフィーチャー。真夜中の疾走といった雰囲気の美しくも儚いトラックにのって、Vikter Duplaixがセクシーなヴォーカルを聴かせてくれます。バック・コーラスのAnaneとの相性もバッチリです。
https://www.youtube.com/watch?v=ja6_txX6FFA

「You Are A Star」
フィラデルフィア出身のハウス・アーティストForemost Poetsをフィーチャー。収録曲の中では一番アンダーグラウンドな匂いがしますね。CDのみの収録曲でデジタル配信は別曲が収録されています。

「See Some Light」
サンフランシスコ出身のDJ/プロデューサーNick Monacoとボストンを拠点とするDJ/プロデューサー・デュオSoul Clapをフィーチャー。後輩DJ/プロデューサーとの共演でLouie Vegaも刺激を受け手いるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=683bswr1psw

「I Deserve To Breathe」
ハウス黄金期を支えたハウス・ディーヴァAdevaをフィーチャー。僕がハウスを聴き始めた80年代後半頃にビジュアルも含めて最もインパクトのあったハウス・ディーヴァがAdevaでした。ここではハウス・デュオMood II Swingでの活動で知られるLem Springsteenがプロデュースしています。相変わらずパワフルなAdevaのヴォーカルの存在感はスゴイです。ハウス黄金期へ思いを馳せてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=hQDLIIbPx24

「Let's Do It (Dance Ritual Mix)」
Convertion、1980年リリースのダンス・クラシックをConvertionのリード・ヴォーカルであったLeroy Burgessをフィーチャリングしてリメイク。Leroy Burgessは男性ソウル・グループBlack Ivoryの元メンバーであり、その後はPatrick Adams関連の作品やAleemでの活動でも知られるシンガー/ソングライター/プロデューサーですね。ディスコ・クラシックをパワフルに疾走するソウルフル・ハウスへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=MmvCpDXKeZg ※アルバム収録はEditヴァージョン

ここまでがCD1です。
続いてCD2へ!!!

「You Are Everything」
ディスコ/ハウスを代表するディーヴァJocelyn Brownをフィーチャー。
Nuyorican Soul時代にタッグを組んだ「It's Alright, I Feel It!」を彷彿させるパワフルな1曲に仕上がっています。バック・コーラスにはJames "D-Train" Williamsの名もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=82sQFZDJQFs ※アルバム収録はEditヴァージョン

「Together We Can」
90年代から活躍する男性ゴスペル・ハウス・シンガーKenny Bobienをフィーチャー。主役であるKenny Bobienのファルセット・ヴォーカルよりも、バック・コーラスのCindy Mizelleのソウルフル・ヴォーカルの方が目立っている気も?
https://www.youtube.com/watch?v=dsVWXDRGdog

「Joy Inside My Tears」
BlazeJosh Milanをフィーチャー。Louie Vegaと同じく80年代後半からハウス・シーンに身を置くレジェンドであり、Elements Of Life『Eclipse』にも大きく貢献していた盟友ですね。本曲はStevie Wonderの名盤『Songs In The Key Of Life』収録曲のカヴァーです。オリジナルの雰囲気そのままのバラードなイントロでしたが、本編は一気に加速して、しっかりハウスしています。
https://www.youtube.com/watch?v=U77RU0aRgko

「Because We Love It」
UKの女性ジャズ・シンガーZara McFarlaneをフィーチャー。Gilles PetersonのBrownswood Recordingsに所属し、2013年リリースされた2ndアルバム『If You Knew Her』は日本でも話題になりましたね。Gilles Petersonが惚れ込んだ女性ジャズ・シンガーとLouie Vegaの顔合わせは興味深いですね。アルバムの中では一番ジャズを感じる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=ja6_txX6FFA

「Turned Onto You」
Lisa Fischer/Anane Vegaをフィーチャー。様々な作品でフィーチャリングされている売れっ子女性R&BシンガーLisa FischerとAnane Vegaの顔合わせは、Elements Of Life『Eclipse』に続くものです。本曲はRoy AyersがプロデュースしたEighties Ladiesのフリーソウル/レア・グルーヴ人気曲のカヴァーです。僕自身はオリジナル自体が大好きなので、あえてハウス色を出さず、Lisa FischerとAnaneの息の合ったヴォーカルを活かし、オリジナルの雰囲気に近づけた本ヴァージョンを支持します。サイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=ZlnguUKTOTE

「Do What You Gotta Do」
再びLisa Fischerをフィーチャー。Eddie Drennon & B.B.S. Unlimitedのカヴァー。オリジナルは『Collage』(1975年)に収録されています。Mike Ciroのカッティング・ギターが先導するディスコ・ファンク調の仕上がりはオリジナルの雰囲気を受け継ぐものです。

「Stop On By」
Lisa Fischer & Cindy Mizelleをフィーチャー。当ブログでも紹介しらN.Y.出身の女性R&BシンガーCindy MizelleとLisa Fischerという売れっ子バック・シンガーの顔合わせはElements Of Life『Eclipse』に続くものです。本曲はBobby Womack「You're Welcome, Stop On By」のカヴァーです。当ブログでも紹介したRufus(Featuring Chaka Khan)ヴァージョンでご存知の方も多いのでは?本ヴァージョンもRufusヴァージョンを意識したものであり、Lisa Fischer & Cindy Mizelleの合わせ技でChaka調のヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=sVaG7rIx_vI

「Slick City」
引き続きLisa Fischer & Cindy Mizelleをフィーチャー。James Mason『Rhythm Of Life』(1977年)収録のフリーソウル/レア・グルーヴ人気曲のカヴァーです。生音重視の演奏でフリーソウル・クラシックを甦らせています。Soul II SoulJazzie Bがスポークン・ワードで参加しているのが興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Hk9VpOziZfc

「You've Got It Bad Girl」
再びJosh Milanをフィーチャー。Stevie Wonderの名盤『Talking Book』(1972年)収録曲をカヴァー。Josh Milanにフィットするソウルフル・ハウス・カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1WR0p1h0E24

「In The Morning」
再びAdevaをフィーチャー。ラテン・フレイヴァーの効いたリズムをバックに、Adevaが歌の巧さを見せつけてきれます。

「Been Such A Long Time Gone」
Josh Milanをフィーチャー。南アフリカを代表するジャズ・ミュージシャンHugh Masekelaのカヴァーです(オリジナルはアルバム『I Am Not Afraid 』収録)。アッパーなソウルフル・ハウスは抜群の安定感です。オリジナルにあったラテン・フレイヴァーもしっかり散りばめています。

「Es Vedra」
アルゼンチン出身のギタリストLuis Salinasをフィーチャー。本作唯一のインストですが、Salinasの美しいギターの音色を活かしたラテン・ハウス調の仕上がりです。Luisito Quinteroのコンガが効いています。

「Everlasting Love」
デトロイトを拠点とする女性ヴォーカリストDivinitiをフィーチャー。アッパーで都会的なハウス・チューンは実にキャッチー&キュートです。
https://www.youtube.com/watch?v=MOs_ySn7lt8 ※アルバム収録はEditヴァージョン

「Ain't No Stoppin' Love」
元Ten CityのByron Stingilyをフィーチャー。初期シカゴ・ハウスを代表するグループTen Cityのリード・ヴォーカルであったByron Stingilyが、このハウス超大作を締め括ってくれます。今聴いてもByron Stingilyは上質なハウス・ヴォーカリストですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NDDWQjeQWSk  ※アルバム収録はEditヴァージョン

やはり28曲分をコメントするのは大変です(笑)

Louie Vega関連作品や彼に近いアーティストの過去記事もチェックを!

Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』(1997年)
Nuyorican Soul

Elements Of Life『Eclipse』(2013年)
エクリプス

Anane『Selections』(2006年)
ルイ・ヴェガ・プレゼンツ・アナネ’セレクションズ’

Luisito Quintero『Percussion Maddnes』(2006年)
Percussion Madness

Blaze『25 Years Later』(1990年)
25イヤーズ・レイター

Blaze『Basic Blaze』(1997年)
Basic Blaze
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2016年04月02日

James Taylor Quartet『Mission Impossible』

モッドな格好良さが詰まったJTQの1stアルバム☆James Taylor Quartet『Mission Impossible』
Mission Impossible
発表年:1987年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ系モッド・ジャズ
気分は... :モッズ!

今回はUKアシッド・ジャズの牽引者の一人であるオルガン/キーボード奏者James Taylor率いるJames Taylor Quartet(JTQ)の記念すべきデビュー・アルバム『Mission Impossible』(1987年)です。

JTQの紹介は、アシッド・ジャズ期のUKソウルを代表する男性シンガーNoel McKoyをヴォーカルに迎えたアルバム『Supernatural Feeling』(1993年)以来2回目となります。

70年代ジャズ・ファンクからの影響が大きいUKアシッド・ジャズでしたが、このJTQのデビュー・アルバムは60年代モッド・ジャズ的な格好良さが詰まった1枚に仕上がっています。

その意味ではアシッド・ジャズというより、モッズ/モッド・ジャズ/スウィンギング・ロンドン好きの人向けです。David Taylorのギターが入っている分、ジャズ一辺倒ではなく、60年代ブリティッシュ・ロック・バンド風の若々しく荒削りな魅力もあります。

James Taylor(org)、Allan Crockford(b)、David Taylor(g)、Simon "Wolf" Howard(ds)というJTQのメンバー4人に加え、Matthew Godwin(sax)がレコーディングに参加しています。

スウィンギング・ロンドン名曲「Blow Up」、お馴染みスパイ大作戦のテーマ「Mission Impossible」、オルガン・ジャズ名曲「The Cat」、The CloversのR&Bカヴァー「One Mint Julip」、60年代UKバンドThe Artwoodsのカヴァー「Be My Girl」といった格好良いカヴァーが目白押しです。

モッド・ジャズ/スウィンギング・ロンドン好きの方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Blow Up」
Herbie Hancock作。イタリア映画の巨匠Michelangelo Antonioni監督による当時のロンドンを席巻したスウィンギング・ロンドンの空気を伝えてくれる人気カルト・ムーヴィー『Blow-Up(邦題:欲望)』のテーマ曲です。このモッズ名曲をオリジナルの持つ格好良さそのままに若々しい弾けた演奏で楽しませてくれます。途中で『Blow-Up』のサントラに収録されていた「Bring Down the Birds」Deee-Lite「Groove Is In The Heart」のサンプリングソースとしてお馴染みのあのフレーズが飛び出すのも嬉しい限りです。
https://www.youtube.com/watch?v=nD2EUNtYBlc

「One Mint Julip」
Rudy Toombs作。The Clovers、1952年のR&Bヒットをカヴァー。JTのグルーヴィーなオルガンがいい感じのモッドなオルガン・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=COb3m8OrsfI

「Be My Girl」
60年代UKモッズ・バンドThe Artwoodsのカヴァー。オリジナルは『Art Gallery』(1966年)に収録。JTのオルガンも含めて60年代ブリティッシュ・バンドの雰囲気を醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Gscux--7bgA

「Mission Impossible」
Lalo Schifrin作。大人気TVシリーズ『Mission:Impossible(邦題:スパイ大作戦)』のお馴染みのテーマ曲です。オルガンやDavid Taylorのギターの音色が印象的なモッズ・モードのグルーヴィー・オルガン・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=k1yFBQwxtlE

「Untitled No. 1」
JTのオリジナルによる軽快なモッド・ジャズ。気分は60年代スウィンギング・ロンドンですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RruzuJO184c

「Goldfinger」
Anthony Newley/John Barry/Leslie Bricusse作。Shirley Basseyのヴォーカルでお馴染みの『Goldfinger(007ゴールドフィンガー)』挿入歌です。このお馴染みの曲をモッド・ジャズで聴くことができます。JTのオルガン・ソロにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=jOz4pEDhOag

「The Cat」
Lalo Schifrin作。ジェーン・フォンダ、アラン・ドロン主演のフランス映画『Les Felins』(1964年)の挿入曲。この曲といえば、ジャズ・オルガン奏者Jimmy Smith
のヴァージョンが有名ですね。本ヴァージョンもJimmy Smithヴァージョンを下敷きにしたものだと思います。グルーヴィー・オルガン・ジャズ/ハモンド・オルガンの魅力を存分に楽しめます。

「Mrs. Robinson」
Simon & Garfunkel、1968年の大ヒット曲をカヴァー。お馴染みの名曲はハモンド・ジャズの音色と共に聴くことができます。中盤の60年代ブリティッシュ・バンドな感じもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2y-niF9Cccg

「Alfie」
ジャズ・サックスの巨匠Sonny Rollinsがサントラを手掛けたマイケル・ケイン主演のコメディ映画『Alfie』(1966年)のテーマ曲「Alfie's Theme」をカヴァー(Burt Bacharach/Hal David作の主題歌「Alfie」とは別曲)。Matthew Godwinのサックスをフィーチャーした小粋なモッド・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=bBO8ATQvkvY

「The Stooge」
JTのオリジナル。オリジナルでは若々しい勢いのあるこの演奏が一番好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=NfyvMjRafZ4

「Untitled No. 2」
JTのオリジナル。アルバムのエピローグ。

JTQの他作品もチェックを!

『The Money Spyder』(1987年)
Money Spyder

『Wait a Minute』(1988年)
Wait a Minute

『Get Organized』(1989年)
Get Organised

『Do Your Own Thing』(1990年)
James Taylor Presents Jtq

『Absolute: JTQ Live』(1991年)
Absolute - James Taylor Quartet Live

『Supernatural Feeling』(1993年)
Supernatural Feeling

『In the Hand of the Inevitable』(1995年)
In The Hand Of The Inevitable

『A Few Useful Tips About Living Underground』(1996年)
A Few Useful Tips About Living Underground

『Whole Lotta Live 1998』(1998年)
Whole Lotta Live 1998

『Penthouse Suite』(1999年)
ザ・ペントハウス・スイート

『A Bigger Picture』(1999年)
The Bigger Picture

『Swinging London』(2000年)
Swinging London

『Message from the Godfather』(2001年)
Message From the Godfather

『Room at the Top』(2002年)
Room at the Top

『The Oscillator』(2003年)
The Oscillator

『A Taste of Cherry』(2006年)
Taste of Cherry

『Don't Mess With Mr. T - James Taylor Quartet Plays Motown』(2007年)
Don't Mess With Mr T / James Taylor Quartet Plays

『Live at the Jazz Cafe』(2008年)
ライヴ・アット・ザ・ジャズカフェ

『New World』(2009年)
New World

『The Template』(2011年)
The Template

『Closer to the Moon』(2013年)
Closer to the Moon

『The Rochester Mass』(2015年)
The Rochester Mass
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2016年04月01日

『今の気分は...2016年4月1日編』

年度末/年度始めで忙しいので、過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は90年代カテゴリーから女性R&Bを中心に10曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Lisa Keith「I'm in Love」
https://www.youtube.com/watch?v=r7KDOtBJExI
From 『Walkin' In The Sun』(1993年)
ウォーキン・イン・ザ・サン

Groove Theory「Tell Me」
https://www.youtube.com/watch?v=THtqUDitQ4I
From 『Groove Theory』(1995年)
Groove Theory

Mona Lisa「Just Wanna Please U」
https://www.youtube.com/watch?v=AG8RGb8cd8A
From 『11-20-79』(1996年)
Mona Lisa - 79-11-20

Sa-Deuce「Don't Waste My Time」
http://www.youtube.com/watch?v=u6psUIRup4w
From 『Sa-Deuce』(1996年)
Sa Deuce

Hil St. Soul「Strictly A Vibe Thang (VRS Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=CaSUn4TGmJ8
From 『Soul Organic』(1999年)
ソウル・オーガニック

Worl-A-Girl「I Can't Wait」
https://www.youtube.com/watch?v=UqJ3ofCzQmA
From 『Worl-A-Girl』(1994年)
Worl-A-Girl

Juice「Can't Rush」
https://www.youtube.com/watch?v=o8pzZDzVHwo
From 『Can We Get Personal?』(1999年)
Can We Get Personal

Vybe「Funky Low Down Feeling」
https://www.youtube.com/watch?v=U7aGSY-kSGI
From 『Vybe』(1995年)
vybe vybe.jpg

Assorted Phlavors「Make Up Your Mind」
http://www.youtube.com/watch?v=__FOAR2Wjmc
From 『Assorted Phlavors』(1996年)
Patience

Jazzyfatnastees「The Wound」
https://www.youtube.com/watch?v=tVeS1O5AmKc
From 『The Once and Future』(1999年)
ジ・ワンス・アンド・フューチャー
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