発表年:2008年
ez的ジャンル:クンビア+レゲエ系ミクスチャー・サウンド
気分は... :明日からGW・・・
今回は人気ミュージシャンQuanticのプロジェクトの1つFlowering Inferno名義の『Death Of The Revolution』(2008年)です。
UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の5枚。
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)
Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
Flowering Infernoは、Quanticがコロンビア移住後に立ち上げたワールド・ミュージック系プロジェクトであり、これまで『Death Of The Revolution』(2008年)、『Dog With a Rope』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。
コロンビアでの生活にも区切りをつけ、現在は米国を拠点に活動しているQuanticだったので、Flowering Infernoプロジェクトも終了したと勝手に思っていましたが、6月にFlowering Inferno名義の最新作『1000 Watts』がリリースされる予定です。
『1000 Watts』
そんな最新作『1000 Watts』への期待を込めて、Flowering Infernoの1st『Death Of The Revolution』(2008年)をおさらいしたいと思います。
コロンビアの伝統音楽の一つであるクンビアの魅力に取りつかれ、その本場であるコロンビアのカリへ移住し、クンビアに取り組んだプロジェクトというイメージが強いFlowering Infernoですが、その第1弾である本作『Death Of The Revolution』を聴くと、クンビアとレゲエ/ダブをHip-Hop/ブレイクビーツ感覚で融合させた汎ラテン的なミクスチャー・サウンドという印象を受けます。予想以上にレゲエ/ダブ色が強いという感じですね。
クンビアとレゲエが融合が生み出すノスタルジックな郷愁とゆったりとした開放的リズム、さらにダビーな響きが加わり、独特の音空間へ誘ってくれます。
その意味ではクラブミュージック好き、ラテン好きに加え、レゲエ好きの人も楽しめる1枚だと思います。
Flowering Infernoの原点に立ち返りつつ、最新作『1000 Watts』への期待を膨らませましょう。
全曲紹介しときやす。
「Death Of The Revolution」
タイトル曲は当時Quanticが居住していたコロンビアのカリの狂気をテーマにしたもの。暴力がはびこる社会を音楽で解決しようとするQuanticの願いが込められたレゲエ/ダブ+クンビア+Hip-Hop/ブレイクビーツなミクスチャー・ミュージックです。
https://www.youtube.com/watch?v=DN7W1m96ric
「Mi Chocolatina」
ゆったりとしたエキゾチック・グルーヴが心地好い1曲。ノスタルジックなのに新しい感じがQuanticらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bkBvwZG0eGU
「Make Dub Not War」
タイトルの通りダビーなサウンドが強調されています。クンビアとロックスタディ/ルーツ・レゲエの共通点を見出すことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=Tc0-2w1JXOA
「Cuidad Del Swing」
ノスタルジックなピアノとレゲエ調のリズム、さらにはエキゾチックな音色が加わり、独特の哀愁ムードを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=brvDSooIa2U
「Westbound Train」
ジャマイカの人気レゲエ・シンガーDennis Brownのカヴァー。オリジナルはアルバム『Just Dennis』(1975年)に収録されています。レゲエとクンビアを見事に融合させた好カヴァーに仕上がっています。バグパイプの一種であるガイタがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=tPbyA5-bQ5I
「Alegria En Bella Vista」
レゲエ+クンビアによる開放的なミクスチャー感が魅力の1曲。サックスとトロンボーンも加わり、盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=a8QV30rnPd4
「Dub Del Pacifico」
タイトルの通りのダビー・サウンドに女性フォルクーレ・シンガーのヴォーカルが加わり、本作らしい音世界が展開されます。郷愁感を誘うノスタルジックなトロンボーンもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=igrgsVkduAI
「Cuidad Del Swing (Version)」
「Cuidad Del Swing」のダブ・ヴァージョン。ダビー好きの方はぜひ!
https://www.youtube.com/watch?v=PnOozBpN5yc
「Alegria En Bella Vista (Version)」
こちらは「Alegria En Bella Vista」のダブ・ヴァージョン。クンビア感覚のダビー・サウンドがクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=5Urq32nvc8A
「Juanita Bonita」
Peitro Rodano/Peitro Soffici作。もともとはキューバのトラディショナルなのだとか。ペルー人ピアニストAlfredo Linaresをフィーチャーし、女性ヴォーカルが加わります。キューバ+レゲエ+クンビアという汎ラテン的なミクスチャー・サウンドを楽しめます。ドラムはSteel PulseのConrad Kelly。
https://www.youtube.com/watch?v=GGCSQffupg0
Flowering Infernoの2ndアルバム『Dog With a Rope』(2010年)やQuantic関連の他作品もチェックを!
Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)
Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)