2016年04月30日

Heston『Transparency』

確かな実力とセンスを持つ男性R&B/Soulシンガー☆Heston『Transparency』
トランスペアレンシー
発表年:2016年
ez的ジャンル:カリビアン系男性R&B/Soul
気分は... :GWなので新作多めに・・・

未紹介の新作CDがかなり溜まってきたので、GWは新作の紹介頻度を高めたいと思います。

今回は新作R&B/SoulからHeston『Transparency』です。

HestonことHeston Francisはドミニカ国(ドミニカ共和国ではありません)出身の男性R&B/Soulシンガー。以前はアトランタを拠点にしていましたが、現在はフィラデルフィアを拠点に活動しているようです。

これまで『Storyteller』(2008年)、『Warm Human Cold World』(2011年)、『Love Junkie』(2013年)という3枚のアルバムをリリースしています。

2011年にはSoul Tracks AwardsBest Male Vocalist of the Yearを受賞しています。

また、Bugz In The Attic『Back In The Doghouse』(2006年)にバッキング・ヴォーカルで参加したり、3rdアルバム『Love Junkie』のプロデュースをBugz In The AtticDaz-I-Kueが手掛けたり、その『Love Junkie』収録曲「Resign 2 U」Reel PeopleによるリミックスでReel People Musicからリリースされる等UKクラブ・ミュージックとの接点もあるアーティストです。

『Love Junkie』(2013年)以来、3年ぶりの新作となる『Transparency』は、派手さはありませんが、彼のヴォーカリストとしての確かな実力と、彼ならではのソウル・フィーリングを実感できる1枚となっています。

Heston本人、彼のドミニカ国での幼馴染みCornell PhillipLedisi作品への参加で知られるLorenzo Johnson、『Love Junkie』のプロデュースも手掛けていたDJ Kermit、"オランダのIncognito"とも称されるバンドTristanのリーダーCoen Molenaar、さらにはMarc Ellisがプロデューサーとして起用されています。

オーセンティックなソウルからキャッチーなモダン・ソウル、カリビアンらしいレゲエ調の曲、Tristanを迎えたジャズ・ファンク、UKクラブ・ミュージックとの接点を感じさせるクロスオーヴァー・ソウルまで、R&B/Soulという括りのみでは収まらないHestonの持つ幅広い音楽性を楽しめる1枚です。

『Transparency』ダイジェスト
 https://www.youtube.com/watch?v=7ycAG2kpndU

全曲紹介しときやす。

「Contradiction」
DJ Kermitプロデュース。『Love Junkie』にも参加していたLuke Austinがキーボード/ベースで参加しています。オープニングに相応しいダンサブルなモダン・ソウルに仕上がっています。華やかな女性コーラスも含めて実にキャッチーです。

「Stay」
Lorenzo Johnsonプロデュース。HestonとLorenzo Johnson/Alvin Whiteの共作。実力派ソウル・ヴォーカリストらしい歌声を堪能できるバラードです。

「Every Time I Look Around Here」
Lorenzo Johnsonプロデュース。この曲もHeston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。渋めですが味わいのあるソウル・バラードです。Alvin Whiteのギターも印象的です。

「Mind Body Soul」
Coen Molenaarプロデュース。Molenaarと同じくTristanのメンバーであるEvelyn Kallanseeがバック・コーラスで参加しています。爽快メロウなアーバン・ソウルはかなり僕好み。

「Yesterday」
Lorenzo Johnsonプロデュース。Heston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。虚しい愛を歌う哀愁バラード。痛々しい男心を歌い上げます。

「Standing In Love」
同郷の幼馴染みCornell Phillipのプロデュース。ブルージーなレゲエ・チューンですが、HestonとCornell PhillipのカリビアンDNAを感じる1曲です。

「Lost In Amsterdam」
Coen Molenaarプロデュース。Tristanのメンバーがバッキングを務めます。"オランダのIncognito"とも称されるTristanらしいサウンドとHestonのヴォーカルが調和した爽快メロウなジャズ・ファンクに仕上がっています。

「When A Man Knows」
Lorenzo Johnsonプロデュース。Heston/Lorenzo Johnson/Alvin White作。Lorenzo Johnson/Alvin White絡みの曲では、コレが一番のお気に入り。誠実さが伝わってくる素敵なメロウ・バラードです。

「Dear God」
Cornell Phillipプロデュース。欧米での1stシングル。タイトルからイメージできるように神を讃えるゴスペルですが、サウンドはフォーキーなレゲエに仕上がっています。ムーディーなサックスも入り、サンセット・モードにぴったりな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=MZX2uSbhLZo

「Dangerous」
国内盤ボーナス・トラック。Heston/Marc Ellisプロデュース。アトランタを拠点に勢力的に活動するベーシスト/プロデューサーKhari SimmonsやギタリストのRyan Watersが参加しています。二人ともHestonの過去作に参加している旧知のミュージシャンです。さらにDaz-I-Kueも参加しており、ダンサブルなクロスオーヴァー・ソウルに仕上がっています。

ご興味がある方はHestonの他作品もチェックを!

『Storyteller』(2008年)
Storyteller

『Warm Human Cold World』(2011年)
Warm Human Cold World

『Love Junkie』(2013年)
Love Junkie

また、本作にも関与しているTristan『Full Power』(2014年)をチェックしてみるのも楽しいと思います。

Tristan『Full Power』(2014年)
Full Power
posted by ez at 04:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする