発表年:1978年
ez的ジャンル:超絶テクニック系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ひと休み・・・
人気男性ジャズ・シンガーAl Jarreauの4thアルバム『All Fly Home』(1978年)です。
1940年ミルウォーキー生まれの超絶テクニシャン男性ジャズ・ヴォーカリストAl Jarreauの紹介は、2ndアルバム『Glow』(1976年)に続き2回目となります。
本作『All Fly Home』(1978年)は、初期Al Jarreau作品らしい超絶テクニックと爽快メロウなジャズ・フュージョン・サウンドのバランスのとれた心地好い1枚に仕上がっています。
プロデュースはAl Schmitt。
レコーディングにはLee Ritenour(g)、Tom Cannin(key、p、syn)、Larry Williams(key、syn)、Lynn Blessing(kay、vibe、org、syn)、Reggie McBride(b)、Joe Correro(ds)、Paulinho Da Costa (per)、Freddie Hubbardの(flh)が参加しています。
アルバムの構成は全9曲中オリジナルが5曲。The Beatles「She's Leaving Home」、Otis Redding「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」、Kenny Loggins「Wait A Little While」等の4曲がカヴァーです。
今回本作を取り上げたのは、Kenny Logginsのカヴァー「Wait A Little While」を聴きたくなったからです。『Nightwatch』(1978年)に収録されたオリジナルが大好きなので、その流れで本ヴァージョンも好きなのですが・・・
それ以外であれば、オリジナルの「Fly」、「Brite 'N' Sunny Babe」あたりもフリーソウル・テイストでオススメです。
また、「Thinkin' About It Too」におけるLee Ritenour、「I'm Home」におけるFreddie Hubbardといった名手たちのプレイにも注目です。
フリーソウル好きも楽しめる男性ジャズ・ヴォーカル作品です。
全曲紹介しときやす。
「Thinkin' About It Too」
Tom Canning/Al Jarreau作。シングルにもなったサマー・ダンサーがオープニング。Lee Ritenourがギターが光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=wxJ5lg2xoP4
「I'm Home」
Dave Frishberg/Greg Mathieson作。 タイトル曲はFreddie Hubbardの素敵なフリューゲル・ホーン・ソロと共にスタートする落ち着きのあるビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=BWFrqZtwbNA
「Brite 'N' Sunny Babe」
Al Jarreau作。サニー・モードが心地好い爽快メロウ。Jarreauの少し抑えめのヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=FKdNk_Qqu8g
「I Do」
Tom Canning/Al Jarreau作。メロウ・バラード。ジワジワとくるバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=UzK-D92Ho18
「Fly」
Al Jarreau作。フリーソウル好きの人であれば、ブラジリアン・テイストの本曲が一番グッとくるかもしれませんね。Jarreauのヴォーカルが自由に解き放たれたかのように飛び交います。Freddie Hubbardのフリューゲル・ホーンも盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MNCbnkm9AdM
「Wait A Little While」
前述のように、僕にとってのハイライト。Eva Ein/Kenny Loggins作。Logginsのオリジナルは当ブログでも紹介した『Nightwatch』(1978年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、巧みにAl Jarreau流にしてしまっているところがいいですね。パーカッシヴなサウンドも僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=hSWLiXBJXs0
「She's Leaving Home」
The Beatlesの名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年)の有名曲をカヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。この名曲を完全にJarreau流のジャズ・チューンで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0jAp-0fmvIc
「All」
Tom Canning/Al Jarreau作。楽曲自体の良さがよく分かるミディアム・バラード。何気ないですがいい曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=sLkn4D2cpMw
「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」
Otis Reddingの名曲をカヴァー(Otis Redding/Steve Cropper作)。このソウル名曲が気の利いたジャズ・グルーヴへ変貌しています。
https://www.youtube.com/watch?v=g2yAV0g3_fQ
Al Jarreauの他作品もチェックを!
『We Got By』(1975年)
『Glow』(1976年)
『Look to the Rainbow』(1977年)
『This Time』(1980年)
『Breakin' Away』(1981年)
『Jarreau』(1983年)
『High Crime』(1984年)
『L is for Lover』(1986年)
『Heart's Horizon』(1988年)
『Heaven and Earth』(1992年)
『Tomorrow Today』(2000年)
『All I Got』(2002年)
『Accentuate the Positive 』(2004年)
George Benson & Al Jarreau『Givin It Up』(2006年)
『My Old Friend: Celebrating Geo』(2014年)