2016年05月07日

Herbie Mann『Push Push』

Duane Allmanをフィーチャーしたレア・グルーヴ傑作☆Herbie Mann『Push Push』
プッシュ・プッシュ
発表年:1971年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系フルート奏者
気分は... :賛否両論ジャケ・・・

今回はクロスオーヴァーな作品で人気のジャズ・フルート奏者Herbie Mannのレア・グルーヴ人気作『Push Push』(1971年)です。

N.Y.出身のジャズ・フルート奏者Herbie Mann(1930-2003年)の紹介は、『Memphis Underground』(1969年)、『Muscle Shoals Nitty Gritty』(1970年)に続き3回目となります。

今日紹介する『Push Push』の最大の特長は、The Allman Brothers Bandの“スカイドッグ”Duane Allmanが全面参加している点です。

Arif Mardinがプロデュースし、レコーディングにはDuane Allman以外にもCornell Dupree(g)、David Spinoza(g)、Richard Tee(p、el-p、org)、Chuck Rainey(b)、Donald "Duck" Dunn(b)、Jerry Jemmott(b)、Al Jackson, Jr.(ds)、Bernard Purdie(ds)、Ralph MacDonald(congas、per)、Gene Bianca(harp)という名うてのミュージシャン達が参加しています。

アルバムは有名曲カヴァーを中心にした構成です。
ソウルフル&ファンキーな演奏以外に、メロウ&ドリーミーな演奏も楽しめます。

Duane Allmanのギターも突出して目立っているわけではなく、演奏全体に馴染んでいます。

このジャケは賛否両論かもしれませんが、中身はレア・グルーヴ好きならば楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Push Push」
タイトル曲はオリジナル。ハードボイルド感のある10分超のジャズ・ファンクです。妖しく浮遊するHerbieのフルート、リラックスしたDuane Allmanのギターを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=iR64lF2agbM

Hip-Hop好きには、Digable Planets「Nickel Bags」のサンプリング・ソースとして聴いたことがあるのでは?
Digable Planets「Nickel Bags」
https://www.youtube.com/watch?v=CUYvjhsL5a4

「What's Going On」
Marvin Gayeの名曲をカヴァー。ハープも入ったドリーミーな「What's Going On」を聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=W6NK1OdIO4g

Peanut Butter Wolf「Chain Gang」のサンプリング・ソースになっています。
Peanut Butter Wolf「Chain Gang」
 https://www.youtube.com/watch?v=lW367LM7khQ

「Spirit In The Dark」
Aretha Franklinのヒット曲をカヴァー。同じArif Mardinプロデュース曲なのでセレクトされたのかもしれませんね。ソウルフルな味わいの演奏がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=0L0H0y9EZvw

Stakka Bo「Here We Go」のサンプリング・ソースになっています。
Stakka Bo「Here We Go」
 https://www.youtube.com/watch?v=sGNK-cOtxSs

「Man's Hope」
Herbie Mannのオリジナル。ソウルフル&ファンキーな雰囲気の中、ここではDuane AllmanではなくDavid Spinozaが気の利いたソロを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lH3twH72IAM

Start Rap「Hakuna Matata」のサンプリング・ソースになっています。
Start Rap「Hakuna Matata」
https://www.youtube.com/watch?v=tExK_zPZfVI

「If」
Breadの大ヒット曲をカヴァー。しっとりとした雰囲気の中でHerbieの情感たっぷりのフルートの音色が沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=wppImqKDvUg

「Never Can Say Goodbye」
Jackson 5のの大ヒット曲をカヴァー。ハープ入りのビューティフル・モードがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=cGwLd_5YXng

「What'd I Say」
Ray Charlesの名曲をカヴァー。息遣いが伝わってくるHerbieのフルート、Duane Allmanのスカイドッグらしいギターにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=Xn2hH4hP_Ic

「Funky Nassau」
CDボーナス・トラック。The Beginning of the Endの代表曲をカヴァー。オリジナルとは異なる雰囲気のスワンプ調の演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=joqjAmgLh4c

興味がある方は他のHerbie Mann作品もチェックを!

『Herbie Mann at The Village Gate』(1962年)
ヴィレッジ・ゲイトのハービー・マン

Herbie Mann and the Bill Evans Trio 『Nirvana』(1962年)
ニルヴァーナ

『Do the Bossa Nova With Herbie Mann 』(1963年)
ドゥ・ザ・ボサ・ノヴァ

『Memphis Underground』(1969年)
Memphis Underground

『Muscle Shoals Nitty Gritty』(1970年)
Muscle Shoals Nitty Gritty

『Memphis Two-Step』(1971年)
Memphis Two-Step

『Mississippi Gambler』(1972年)
Mississippi Gambler

『Hold On, I'm Comin'』(1973年)
ホールド・オン、アイム・カミン

『London Underground』(1974年)
London Underground

『Reggae』(1974年)
Reggae

『Turtle Bay/Discotheque』(1973年/1975年) ※2in1CD
Turtle Bay / Discotheque
posted by ez at 13:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする