発表年:1980年
ez的ジャンル:コンテンポラリー・サンバ・ソウル
気分は... :♪サララ♪サララ♪
最近ブラジル人アーティストが少ないので、今日はグルーヴィーなサンバ・ソウル作品を!
Cidinho E O Som Tropical『Muito Suingue』(1980年)です。
Cidinho E O Som Tropicalは、キーボード奏者Cidinho Teixeiraを中心としたグループ。
Cidinho Teixeiraは1942年リオグランデ・ド・スル州生まれ。Gilberto Gil、Simone、、Gal Costaらのバックを務めていた経歴を持つミュージシャンです。
Cidinho E O Som Tropical唯一のアルバムが本作『Muito Suingue』(1980年)です。
プロデュースはPaulo Debetio。
Cidinho E O Som Tropicalのメンバーは、Cidinho Teixeira(key)、Jorge Degas(b)、Zepa de Souza(g)、Wilson Meireles(ds)、Cafe(per)の5名。
さらにLuiz Vagner(g)、Eliana Pittman(vo)、Vera Mara(vo)等がサポートで参加しています。
フュージョン、ファンク、ソウルとサンバをコンテンポラリー感覚でミックスしたグルーヴィーなサンバ・ソウル作品に仕上がっています。
「Sarara Sem Bandeira」、「To Dando Um Toque」、「Som Maneiro」、「Reggae Do Amor」、「Meu Estado Civil」、「Samba, Carinho E Amor」が僕のお気に入りです。
楽曲はすべてCidinho Teixeiraのオリジナルです(Paulo Sergio Valleらとの共作を含む)。
コンテンポラリー感覚のサンバ・ソウルは、ブラジル音楽初心者の方にも聴きやすいのでは?
全曲紹介しときやす。
「E O Segunte」
Paulo Sergio Valleとの共作。開放的なオープニング。メンバーたちがリラックスして演奏を楽しんでいる様子が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=19Toj9IFDlc
「Rumbafrica」
ブラジル音楽というより、汎ラテン・アメリカ感を感じるワールド・ミュージック的なサウンドが印象的です。
「Sarara Sem Bandeira」
爽快メロウに疾走する人気のサンバ・ソウル。♪サララ♪サララ♪と思わず口ずさんでしまいます。エンディングがあっけないのが少し残念ですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=DOvPtUkLuvE
「To Dando Um Toque」
Paulo Sergio Valle/Luiz Vagnerとの共作。Cidinhoの小粋なピアノとキャッチーな女性コーラスが弾ける格好良いブラジリアン・ファンク・グルーヴ。ブラジル音楽好き以外の方も楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=vdhWlhrM4EY
「Morro De Saudade」
Paulo Sergio Valleとの共作。躍動するサンバ・ソウル。小粋なアレンジでメリハリの効いた演奏を楽しめます。
「Som Maneiro」
Paulo Sergio Valleとの共作。ファンク・テイストのサンバ・グルーヴにのったキャッチーな女性コーラスとCidinhoの下手ウマ・ヴォーカルの掛け合いが軽妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=zQcBpc8f-Is
「Reggae Do Amor」
タイトルからしてモロにレゲエな曲調をイメージしてしまいますが、それ程レゲエ色は強くなく、ソウルフルな女性ヴォーカルが栄えるメロウ・ブラジリアン・ソウルといった印象です。
「Meu Estado Civil」
Walter Queirozとの共作。コンテンポラリー感のあるブラジリアン・サウンドと一体感のあるコーラスが心地好い1曲。
「Amor Proibido」
ロマンティック・ムードに包まれたバラード。ブラジルというよりムード・ラテンといった趣です。
「Samba, Carinho E Amor」
Paulo Sergio Valleとの共作。僕の一番のお気に入り。少し憂いを帯びたメロウなサンバ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=nKo7oJq-78o
「Nada Restou」
ラストはCidinhoの鍵盤の響きと素敵な女性ヴォーカルが印象的なメロウ・バラードで締め括ってくれます。
本作の後、Cidinho Teixeiraはソロ・アルバムを何枚かリリースしているようです。