発表年:1968年
ez的ジャンル:Stax系サザン・ソウル
気分は... :モドリッチ!ビューティフル・ゴール!
今回はサザン・ソウルのクラシック作品からJohnnie Taylor『Who's Making Love...』
Johnnie Taylorは1938年アーカンソー州クローフォーズヴィル生まれ。
かのSam Cookeも在籍していたアマチュア・ゴスペル・グループThe Soul Stirrersにも参加していたJohnnieは、1960年代に入るとR&Bシンガーへ転身し、60年代半ばにStaxと契約します。
1968年には2ndアルバムとなる本作『Who's Making Love...』からタイトル曲が全米チャート第5位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなり、人気R&Bシンガーの仲間入りをします。
その後も「Jody's Got Your Girl and Gone」(1971年)、「I Believe in You (You Believe in Me)」(1973年)、「Cheaper To Keep Her」(1973年)等のヒットを放ち、人気R&Bシンガーの地位を不動のものとします。
さらに1976年にはディスコ・チューン「Disco Lady」が全米チャート、同R&Bチャート共に第1位となる大ヒットとなりました。
以降もコンスタントに作品をリリースしますが、2000年に逝去(享年63歳)。
僕自身、サザン・ソウルはそれ程得意ではないし、Johnnie Taylorもあまり熱心に聴いたことがあるわけではありませんが、大ヒット「Who's Making Love」を収録し、Booker T & The MG'sをバックに配した本作だけはCD棚に並べられています。
レコーディングにはBooker T. Jones(org、back vo)、Steve Cropper(g)、Donald "Duck" Dunn(b)、Al Jackson Jr.(ds)というBooker T & The MG'sに加え、Alan Jones(p)、Isaac Hayes(p)等のミュージシャンが参加しています。
プロデュースはAl Jackson Jr.とDon Davis。
やはり目玉はタイトル曲「Who's Making Love」となりますが、それ以外にもStaxらしいディープ&スウィートなサザン・ソウルを堪能できる1枚です。
ポーズをキメたジャケも含めて名盤の雰囲気がある1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Who's Making Love」
前述のようにJohnnieの出世作となった大ヒット曲。Booker T & The MG'sによるグルーヴィー・サウンドをバックに、Johnnieが気持ち良くシャウトします。Homer Banks/Bettye Crutcher/Don Davis/Raymond Jackson作。
https://www.youtube.com/watch?v=1jO3TfsTxcI
名曲だけに数多くアーティストがカヴァーしています。当ブログでも紹介したLou Donaldson、The S.O.S. Bandヴァージョンをはじめ、Tony Joe White、Young-Holt Unlimited、The Fabulous Counts、Bobby Taylor、The Larks、Rufus Thomas、The Blues Brothers、Jimmy Barnes、Urban Mystic等がカヴァーしています。また、Too Nice「Two Can Play the Game」、The Together Brothers「Back in the Days」、G Love E「Step to It」、Teedra Moses「To Hell With It」等のサンプリング・ソースにもなっています。
Lou Donaldson「Who's Making Love」
https://www.youtube.com/watch?v=oOkOW-syyB0
The S.O.S. Band「Who's Making Love」
https://www.youtube.com/watch?v=t5DSLM5Iick
「I'm Not the Same Person」
Bettye Crutcher/Booker T. Jones作。サザン・ソウルらしいフィーリングを堪能できるソウル・バラード。女性コーラスが華を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=39vOeK-8_ds
「Hold on This Time」
Homer Banks/Don Davis/Raymond Jackson作。ストリングスも配した軽やかなソウル・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=eO0CTjCN97A
「Woman Across the River」
Bettye Crutcher/Booker T. Jones作。Booker T. Jonesのオルガンやホーン・サウンドも含めて、ディープなサザン・ソウル・ワールドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z6sFrO62CB8
「Can't Trust Your Neighbor」
Isaac Hayes/David Porter作。Johnnieの雰囲気たっぷりのヴォーカルがシブいブルージーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=aIRek9CKLIo
「Take Care of Your Homework」
この曲もシングルとして全米チャート第20位、同R&Bチャート第2位のヒットとなりました。Johnnieのシャウトするヴォーカルの格好良さを実感できるキャッチーな仕上りです。Homer Banks/Don Davis/Raymond Jackson/Paul Kelly作。De La Soul「「What the Funk # 1」 のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=AtXNkIv9Gek
「I'm Trying」
Isaac Hayes/David Porter作。ホーン・セクションが印象的な味わい深いソウル・バラード。Likwit Junkies「Keep Doin It」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=0gaOPe2lQyM
「Poor Make Believer」
Homer Banks/Don Davis/James Lately作。小粋なピアノをバックに抑えたヴォーカルで聴かせます。
https://www.youtube.com/watch?v=tq8lUSdwOyA
「Payback Hurts」
Steve Cropper/Johnnie Taylor作。Booker T. Jonesのオルガンが牽引するミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=bLr2srseOyw
「Mr. Nobody Is Somebody Now」
Homer Banks/Don Davis/Raymond Jackson作。切々と歌い上げる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=YZ25reWfVEY
「I'd Rather Drink Muddy Water」
Eddie Miller作。Muddy Waterの名を冠したタイトルからもイメージできるブルージーな仕上り。
https://www.youtube.com/watch?v=jjKPWUqAAog
「Rumors」
CDボーナス・トラック。サザン・ソウルらしい泣きのヴォーカルで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9tA_9eA_xMA
Johnnie Taylorの他作品もチェックを!
『Wanted One Soul Singer』(1967年)
『Raw Blues』(1969年)
『The Johnnie Taylor Philosophy Continues』(1969年)
『The Johnnie Taylor Philosophy Continues/One Step Beyond』(1969/1970年)
『Taylored in Silk/Super Taylor』(1973/1974年)
『Eargasm』(1976年)
『Reflections』(1977年)
『Rated Extraordinaire/Ever Ready』(1977/1978年)
『She's Killing Me/A New Day』(1979/1980年)
『Just Ain't Good Enough』(1982年)
『Wall to Wall』(1985年)