2016年07月12日

Bobbi Humphrey『The Good Life』

フリーソウル・クラシック「The Good Life」収録☆Bobbi Humphrey『The Good Life』
The Good Life
発表年:1979年
ez的ジャンル:ジャズ・フルート系アーバン・ディスコ
気分は... :The Good Life!

今回は女流ジャズ・フルート奏者Bobbi Humphrey『The Good Life』(1979年)です。

1950年テキサス州生まれのジャズ・フルート奏者Bobbi Humphreyの紹介は『Fancy Dancer』(1975年)、『Blacks And Blues』(1973年)に続き3回目となります。

本作は『Tailor Made』(1977年)、『Freestyle』(1978年)に続くEpicでの第3弾であり、最終作となります。

Blue Note後期ではMizell兄弟Sky High Productionsと組み、メロウ・グルーヴを聴かせてくれた彼女ですが、Epic移籍後の作品はアーバン・ディスコ路線が特徴です。

『Tailor Made』『Freestyle』と比較して地味な印象の『The Good Life』ですが、本作にはフリーソウル・クラシックとして人気のタイトル曲「The Good Life」収録という強みがあります。個人的には数あるフリーソウル・クラシックの中でもTop5に入るお気に入り曲です。

プロデュースはRalph MacDonaldWilliam Eaton

レコーディングにはMarcus Miller(b)、Richard Tee(p)、Ray Chew(p)、Eric Gale(b)、Paul Griffin(clavinet )、Ralph MacDonald(per)、Ron Miller(g)、Chris Parker (ds)等のミュージシャンが参加しています。

ハイライト「The Good Life」以外だと「Say The Word」「Sweet N' Low」といったスペイシーなインスト・ディスコが取り上げられることが多いですが、個人的には爽快メロウ・ディスコ「Living For The Music」、Marcus Miller作のトロピカルなディスコ・ファンク「Love When I'm In Your Arms」あたりがオススメです。

「The Good Life」1曲のためだけでも手元に置いておきたい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Say The Word」
Ralph MacDonald/William Salter作。スペイシーなSEの入ったインスト・ディスコ。Bobbiのフルートは爽快です。

「The Good Life」
Bobbi Humphrey/Tom C. James作。前述のように本作のハイライトとなるフリーソウル・クラシック。Deniece WilliamsばりのBobbiのキュートなヴォーカルにKOされてしまう爽快メロウ・グルーヴ。フルートも実に涼しげです。何度聴いてもキュンとなる永遠のメロウ・ダンサーですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GELeVZpj29c

「Years From Now」
Bobbi Humphrey/Marcus Miller作。Bobbiのキュート・ヴォーカルを活かしたメロウ・バラード。メロウ好きの人であれば気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=8VRjHQZOLMU

「Love When I'm In Your Arms」
Marcus Miller作。Marcus Millerらしいベースプレイが印象的なディスコ・ファンク。トロピカルなエッセンスもあってなかなかキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=FaZCpCMaSos

「Living For The Music」
Tom C. James作。フリーソウル好きの人が気に入りそうな爽快メロウ・ディスコ。「Say The Word」だったら、僕はコチラを推します。
https://www.youtube.com/watch?v=Oba9HUne44I

「Sweet N' Low」
William Eaton作。「Say The Word」同様にスペイシーなSEの入ったインスト・ディスコ。
https://www.youtube.com/watch?v=o2MRkUE2uWA

再発CDには「Love When I'm In Your Arms (7" Version)」「Sweet N' Low (7" Version)」という2曲がボーナス・トラックとして追加収録しています。

Bobbi Humphreyの他作品もチェックを!

『Flute In』(1971年)
フルート・イン

『Dig This!』(1972年)
ディグ・ジス

『Blacks And Blues』(1973年)
ブラックス・アンド・ブルース

『Live At Montreux 』(1973年)
ボビー・ハンフリー・ライヴ・アット・モントルー

『Satin Doll』(1974年)
サテン・ドール (完全期間限定盤)

『Fancy Dancer』(1975年)
ファンシー・ダンサー (完全期間限定盤)

『Tailor Made』(1977年)
テイラー・メイド【完全生産限定盤】

『Freestyle』(1978年)
Freestyle: Expanded Edition
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2016年07月10日

Brother Strut『What We Got Together』

痛快なUKファンク作品Brother Strut『What We Got Together』
brother strut what we got together.jpg
発表年:2016年
ez的ジャンル:UKファンク・グループ
気分は... :エンジョイ!

今回は新作アルバムからUKファンク作品、Brother Strut『What We Got Together』です。

Brother StrutはリーダーStevie Jonesを中心にセッション・ミュージシャン達がロンドンで結成したファンク・バンド。

現在のメンバーはStevie Jones(sax、key)、Paul Turner(b)、Frankie Tontoh(ds)、Otha Smith(g)、Sam Tanner(key、vo)、Karl Vanden Bossche(per)という6名。

本作Brother Strut『What We Got Together』『First Strut Is The Deepest』(2013年)に続く2ndアルバムとなります。UKではデジタル配信

販売元はa href="http://eastzono.seesaa.net/article/97012282.html">Daft Punk、Pharrell Williams、Tuxedoらを引き合いに出し、ディスコ/ブギー路線を前面に打ち出したいようですが、正直ミス・リードですね。

勿論、格好良いディスコ・ファンク的なサウンドを聴くことができるのは確かですが、セールス目的ではなくメンバー達が自分達の演奏を楽しむことに重きを置いている点こそが、このバンドの魅力だと思います。

当ブログで紹介したグループでいえば、ドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty Mocambosあたりと一緒に聴きたい気分の音ですね。

特にラテン・フレイヴァーの効いたファンク・チューンである「De Donde Eres?」「Love and Only」がオススメ!格好良さでいえば、ドライヴ感のあるディスコ・ファンク「San Francisco」もかなりいいですよ。

痛快なUKファンクを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Funk That Junk」
タイトルの通り、ファンキー中毒なオープニング。リラックスした感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iFCLQK0CCYg

「Chri$$Ie」
リーダーStevie Jonesのサックスが牽引する骨太ファンク・グルーヴ。インスト。
https://www.youtube.com/watch?v=KfImPeNE860

「Love and Only」
オススメその1。ラテン・フレイヴァーを効かせたディスコ・ファンク。流行のディスコ/ブギー路線ですが、ラテンの香りが僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=JyFW7wGvr8g

「San Francisco」
オススメその2。ドライヴ感のあるディスコ・ファンクはかなり格好良いですね。Paul Turnerのベースラインにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=9DJpVCMNue8

「What We Got Together」
タイトル曲はリラックス・モード。肩肘張らずメンバーが演奏を楽しんでいるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=OJC3xvHHJ3U

「De Donde Eres?」
オススメその3。僕の一番のお気に入り。グルーヴィーなラテン・ファンクはモロに僕好み。中盤のギター・ソロもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=hj9Vqelf7Gw

「Everyday Joe」
哀愁モードのミディアム・ファンク。ファンキーな中にも枯れた味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=D4xpTvim_yU

「Pina Colada」
少しルーズなファンキー・サウンドがオトナですね。
https://www.youtube.com/watch?v=raJLFWq9ZwA

「Happy Feat」
グルーヴィーなオルガンが印象的なインスト。ファンキーなピアノにギターの響きも心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YJ-Q_WtwZtQ

「Song for Marvin」
ラストはタイトルの通り、Marvin Gayeに捧げられた曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZrGmLEXDKdM

『First Strut Is The Deepest』(2013年)
First Strut Is the Deepest

ライナーノーツが4ページ分ありますが、肝心のアルバム内容に全く触れられていません。自己満足もいいですが、もう少し読み手のことを考えて欲しいですね。
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2016年07月09日

Vertical Hold『Head First』

Angie Stoneが在籍していた男女R&Bトリオの2nd☆Vertical Hold『Head First』
Head First
発表年:1995年
ez的ジャンル:N.Y.男女R&Bトリオ
気分は... :今日は雨の1日か...

今回は90年代R&B作品からVertical Hold『Head First』(1995年)です。

Vertical Holdは1stソロ・アルバム『Black Diamond』(1999年)以降、ネオソウルを牽引する女性R&Bシンガーの一人であるAngie Stoneが90年代に組んでいた男女R&Bユニット。

メンバーは紅一点のAngie StoneDavid BrightWillie Brunoという男性2名のトリオ編成。

グループは『A Matter Of Time』(1993年)、『Head First』(1995年)という2枚のアルバムをリリースしています。。

Angie Stoneのキャリアでいえば、70年代後半から80年代半ばまで活動していた女性Hip-HopトリオThe Sequenceに続いて組んだユニットであり、Vertical Holdの後に同じく男女R&BユニットのDevoxを経てソロ・アーティストの道を歩んでいくこととなります。

1st『A Matter Of Time』(1993年)と2nd『Head First』(1995年)のどちらを紹介するか迷いましたが、比較的入手しやすい2nd『Head First』をセレクトしました。

『Head First』をセレクトしたもう一つの理由は、一時期Angie Stoneのパートナーであったカリスマ男性R&BシンガーD'Angeloが参加している点です。本作のラスト「Pray」D'Angeloがフィーチャリングされています。

アルバムはVertical Holdのセルフ・プロデュース以外に、The Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)Steve "Silk" Hurleyといった有名プロデューサーも起用されています。また、後にMotown社長も務めたKedar Massenburgがエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねます。

Angie姐さんのヴォーカルのクオリティは折り紙付なので、安心して聴くことができます。改めて聴き直すと、ヒップ・ホップ・ソウルからアーバンなダンサブル・チューンまで良く出来た1枚だと思います。

シングル・カットされた「Love Today」、Steve "Silk" Hurleyプロデュースの「Spend Some Time」「Well I Guess You」、キャッチーなヒップ・ホップ・ソウル「Head First」、アーバンなダンサブル・チューン「Sounds Of New York」あたりが僕のオススメです。

再評価されるべき90年代R&B作品の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Head First」
Vertical Holdプロデュース。タイトル曲はこの時代らしいヒップ・ホップ・ソウル。甘く切ない感じが好きです。Angie姐さんのヴォーカルの安定感が抜群なので安心して聴けます。巧みなヴォーカル・ワークもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=YrEkvV-vYkE

「Now That It's Over」
Itaal Shurプロデュース。N.Y.アシッド・ジャズ・グループGroove CollectiveのメンバーでもあるItaal Shurが手掛けたトラックらしくHip-Hopテイストのアシッド・ジャズ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=h0Qj_I6xBLk

「Let Me Break It Down」
Kyle West/Vertical Holdプロデュース。しっとりとした大人の哀愁ミディアム。Angie姐さんのヴォーカルを存分に堪能しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=pj8FEKdL_LQ

「Love Today」
The Charactersプロデュース。シングル・カットもされた本作のハイライト。爽快メロウな大人のヒップ・ホップ・ソウルはさすがはThe Charactersといった出来栄え。Angie姐さんを中心としたヴォーカル・ワークも実にキャッチー!名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Mi4zJi2S61U

「Spend Some Time」
Steve "Silk" Hurleyプロデュース。ハウス系プロデューサーのイメージが強いHurleyですが、ここではUKソウル的な洗練されたアーバン・グルーヴでAngie姐さんの魅力を引き出しています。この時期ソロ活動も活発であったChantay Savageがバッキング・ヴォーカルが務めている点も豪華です。また、デンマークの人気プロデュース・チームSoulshock & Karlinの二人がソングライティングに参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=WyeaFT76c3w

「You Keep Giving Me」
Vertical Holdプロデュース。この曲はプログラミングではなく生演奏です。Bob Power(g)、Ralph Rolle(ds)ら名うてのミュージシャンがバックを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=e8YdMhUnnwQ

「Sounds Of New York」
Kevin Deane/Vertical Holdプロデュース。アーバンなダンサブル感がいいですね。N.Y.サウンドというよりUKソウルっぽさもありますが。Willie Brunoのヴァイヴの音色もいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZDt608ZtZDM

「Well I Guess You」
Vertical Hold/Steve "Silk" Hurleyプロデュース。ここでもHurleyはハウス色は出さず、スタイリッシュなR&Bサウンドを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=zUCnrvKyNSM

「Crash Course To Heartbreak」
Kevin Deane/Vertical Holdプロデュース。Angie姐さんのヴォーカルの声質の良さが活かされたミディアム・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=MmqQ-sF_WIs

「Morning After」
Vertical Holdプロデュース。Angie姐さんのヴォーカルの魅力を活かしたバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=gL2b5X3aEtQ

「Blue Skies」
Vertical Holdプロデュース。ジャジー・テイストを強調したミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=BuZLHImv7Eg

「Pray」
ラストはD'Angeloをフィーチャー。タイトルのように祈りのようなバラードをAngie姐さんとD'Angeloが歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=W7lVcuCxY5k

1stアルバムや『A Matter Of Time』(1993年)もチェックを!

『A Matter Of Time』(1993年)
vertical hold a matter of time.jpg

Angie Stoneの過去記事もご参照下さい。

Angie Stone『Black Diamond』(1999年)
Black Diamond

Angie Stone『Mahogany Soul』(2001年)
Mahogany Soul

Angie Stone『Stone Love』(2004年)
ストーン・ラヴ

Angie Stone『The Art Of Love & War』(2007年)
The Art of Love and War

Angie Stone『Unexpected』(2009年)
Unexpected

Angie Stone『Rich Girl』(2012年)
Rich Girl

Angie Stone『Dream』(2015年)
Dream
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2016年07月08日

George Duke『I Love The Blues, She Heard Me Cry』

人気キーボード奏者による幅広い音楽性を示した1枚☆George Duke『I Love The Blues, She Heard Me Cry』
I Love the Blues She Heard Me Cry (Dig)
発表年:1975年
ez的ジャンル:ジャズ/フュージョン+α
気分は... :幕の内弁当食べたい...

今回は人気キーボード奏者であったGeorge Dukeが1975年にリリースした『I Love The Blues, She Heard Me Cry』です。

2013年に惜しくも逝去したGeorge Duke(1946-2013年)の紹介は、『A Brazilian Love Affair』(1979年)、『Follow The Rainbow』(1979年)、に続き3回目となります。

前回『Follow The Rainbow』をエントリーしたのが2008年夏。約8年もGeorge Dukeを取り上げていなかったのですね。多分、僕の中で彼はいつでも気軽に取り上げられるアーティストというイメージが強かったのかもしれません。そんな甘えが8年の空白を生んでしまたのかも?その間にGeorge Dukeも逝去してしまいました。

今日紹介する『I Love The Blues, She Heard Me Cry』(1975年)はMPSからリリースしたソロ第5弾です。

George Duke本人がプロデュースし、レコーディングにはLeon Ndugu Chancler(ds)、Lee Ritenour(g)、Johnny "Guitar" Watson(g)、Brothers JohnsonGeorge Johnson(g)、Daryl Stuermer(g)、Byron Miller(b)、Tom Fowler(b)、Airto Moreira(per)、Emil Richards(per、marimba)、Ruth Underwood(per、marimba)、Flora Purim(vo)、Janet Ferguson Hoff(vo)、John Wittenberg(violin)、Bruce Fowler(tb)等が参加しています。

その名の通りブルースなタイトル曲、ハードロック調の「Rokkinrowl」に象徴されるようにバラエティに富んだ内容が印象的なアルバムに仕上がっています。

その意味では1曲1曲のインパクトというより、気の利いた幕の内弁当のようなバラエティ感が嬉しい1枚かもしれません。

Lee RitenourGeorge JohnsonBrothers Johnson)、Johnny "Guitar" Watsonというギタリスト達のプレイも楽しめます。

最初に聴くべきGeorge Duke作品ではないかもしれませんが、何枚目かに聴くと面白い1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Chariot」
自らヴォーカルをとる軽快なオープニング。Lee Ritenourのギターが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MT3ursHtwuQ

「Look Into Her Eyes」
Flora Purimのヴォーカルをフィーチャー。Airto Moreiraが目立つブラジリアンなエッセンスとファンク・ロック的なエッセンスを織り交ぜた演奏を楽しめます。。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=EusoPdV5gwE

「Sister Serene」
メロウ&ミステリアスなGeorge Dukeの鍵盤が印象的なクロスオーヴァー・チューン。Leon Ndugu Chancler作。
https://www.youtube.com/watch?v=tglSfj-R0do

Metal Fingers「Eucalyptus」のサンプリング・ソースとなっています。
Metal Fingers「Eucalyptus」
 https://www.youtube.com/watch?v=0OrEdoU8hik

「That's What She Said」
格好良いスラップ・ベースとマリンバの音色が印象的なダンサブル・フュージョン。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=yTCaZD7x2d0

「Mashavu」
Emil Richards作。作者Emil Richardsのパーカッションをフィーチャーしたアヴァンギャルドな仕上り。

「Rokkinrowl」
Lee Ritenourのギターが唸りを上げるハード・ロック調の仕上がり。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=QTiRbc7JIMc

「Prepare Yourself」
地味ですがなかなか格好良いロウ・ファンク。George Johnsonのギターが活躍します。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=gIlT7u6uHSA

Madvillain「Operation Lifesaver AKA Mint Test」のサンプリング・ソースとなっています。
Madvillain「Operation Lifesaver AKA Mint Test」
 https://www.youtube.com/watch?v=oAeatR9MuvM

「Giantchild Within Us - Ego」
様々な表情を見せる絵巻的フュージョン。緩急自在に演奏をリードするNduguのドラミングが印象的です。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=WhktbcoFnTM

Pase Rock「It's About Time (Fat Jon Remix)」のサンプリング・ソースとなっています。
Pase Rock「It's About Time (Fat Jon Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=nG1flUrk-II

「Someday」
人気作『Dream On』(1982年)でも再録されたメロウ・チューン。Common「Break My Heart」、DCS「Weiter」のサンプリング・ソースとなっています。また、 Al Jarreauがカヴァーしています。

Common「Break My Heart」
 https://www.youtube.com/watch?v=poUTNNd-6Co
Al Jarreau feat. Dianne Reeves「Someday」
 https://www.youtube.com/watch?v=PfEl5tqSx74

「I Love The Blues, She Heard My Cry」
ラストはテキサスのブルース・マンJohnny "Guitar" Watsonのギター&ヴォーカルをフィーチャーしたブルースで締め括ってくれます。George Duke作。
https://www.youtube.com/watch?v=BvfqsSuY_R8

George Dukeの他作品もチェックを!

『Feel』(1974年)
Feel (Dig)

『The Aura Will Prevail』(1975年)
オーラ・ウィル・プリヴェイ (Aura Will Prevail)

『Liberaed Fantasies』(1976年)
Liberated Fantasies by Duke, George (2007-07-10) 【並行輸入品】

『From Me to You』(1977年)
フロム・ミー・トゥ・ユー(紙ジャケット仕様)

『Reach for It』(1977年)
リーチ・フォー・イット(紙ジャケット仕様)

『Don't Let Go』(1978年)
ドント・レット・ゴー(紙ジャケット仕様)

『Follow The Rainbow』(1979年)
フォロー・ザ・レインボー(紙ジャケット仕様)

『Master of the Game』(1979年)
マスター・オブ・ザ・ゲーム(紙ジャケット仕様)

『A Brazilian Love Affair』(1980年)
ブラジリアン・ラヴ・アフェア +2(期間生産限定盤)

『Clarke/Duke Project』(1981年)
クラーク/デューク・プロジェクト(期間生産限定盤)

『Dream On』(1982年)
ドリーム・オン +2(期間生産限定盤)

『Guardian of the Light』(1983年)
ライト・メッセージ(紙ジャケット仕様)
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2016年07月07日

Austin Peralta『Endless Planets』

若き天才ジャズ・ピアニストがBrainfeederに残した遺作☆Austin Peralta『Endless Planets』
Endless Planets (BFCD014)
発表年:2011年
ez的ジャンル:Brainfeeder系天才ジャズ・ピアニスト
気分は... :彼が生きていれば・・・

今回は22歳の若さで逝去した天才ピアニストAustin Peraltaの遺作『Endless Planets』(2011年)です。

Austin Peralta(1990-2012年)はL.A.出身のジャズ・ピアニスト。

彼の父は70年代に活躍した伝説のスケートボーダーStacy Peralta。Stacyは90年代以降はドキュメンタリー・フィルム作家となっています。

そんな父を持ち、L.A.の自由な空気の下で育ったPeraltaは、6歳でピアノを弾き始めます。2006年には15歳の若さでデビュー・アルバム『Maiden Voyage』をリリースし、天才ピアニストとして注目されます。さらに同年に2ndアルバム『Mantra』もリリースしています。

この若き天才に惚れ込んだのが、Brainfeederを主宰するL.A.ビートミュージックの雄Flying Lotus

John Coltraneの妻であり、ジャズ・ミュージシャンとしても活躍したAlice Coltraneを叔母に持つという"ジャズDNA"を持つFlying LotusがPeraltaをBrainfeederに迎え入れます。

そしてBrainfeederからリリースされたPeraltaのリーダー作が本作『Endless Planets』(2011年)です。しかしながら、本作リリースの翌年11月21日、Peraltaは22歳の若さで急逝してしまいます。結果として、『Endless Planets』はPeraltaの遺作となってしまいました。

プロデュースはAustin PeraltaPaul Pesco。また、Flying Lotusもエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねています。

レコーディングにはAustin Peralta(p、el-p、ss)以下、Zane Musa(as)、Ben Wendel(ss)、Hamilton Price(b)、Zach Harmon(ds、tabla)、Strangeloop(electronics)、Heidi Vogel(vo)、The Cinematic Orchestra(electronics)が参加しています。

ラストの「Epilogue: Renaissance Bubbles」以外はライブ・レコーディングであり、Brainfeederだからといってビートミュージックしている訳ではなく、しっかりジャズしています。その意味ではBrainfeederにとっても、ビートミュージック以外の方向を示したエポック・メイキングな1枚と言えるかもしれません。

ただし、エレクトロニクス・マニピュレーターとしてStrangeloopを起用しているように、曲間にエレクトロニクスなエッセンスを散りばめている点も興味深いです。ちなみにジャケのアートワークもStrangeloopによるものです。

本作を聴けば聴くほど、彼が生きていてFlying LotusThundercatKamasi Washingtonらと共に、BrainfeederやL.A.ジャズを牽引していたならば・・・と思うと残念でなりません。

この若き天才のプレイを忘れないためにも、ぜひ聴いて欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Introduction: The Lotus Flower」
美しいイントロダクション。ここでのPeraltaはピアノに加えて、ソプラノサックスもプレイしています。
https://www.youtube.com/watch?v=pbGI4a2ZpUQ

「Capricornus」
Peralta自身がその影響を認めているMcCoy Tynerばりのピアノタッチが印象的な1曲。Zane Musaのサックスをはじめ、他メンバーの演奏も実にスリリングでハイ・テンションです。
https://www.youtube.com/watch?v=6E3WyWiWnUM

「The Underwater Mountain Odyssey」
モーダルなスピード感で一気に駆け抜けます。ここでもPeraltaとZane Musaのプレイが聴く者を圧倒します。
https://www.youtube.com/watch?v=xiQSjq7ZtzQ

「Ode To Love」
ミステリアスな美しさを持ったPeraltaのピアノを存分に楽しめる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=Tmi97Qkt4cQ

「Interlude」
小粋なインタールード。

「Algiers」
本作のハイライトはこの演奏かもしれません。タブラも加わった神秘的なエスニック感には、L.A.ジャズの首領Carlos Ninoあたりとの接点も妄想してしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=DipaQNHewXw

「Epilogue: Renaissance Bubbles」
ラストはPeraltaのフェンダー・ローズに、Heidi Vogelのヴォーカル、The Cinematic Orchestraによるエレクトロニクスが加わった幻想的な演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wO61gg1xnoQ

『Maiden Voyage』(2006年)
処女航海

『Mantra』(2006年)
マントラ
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