2016年07月17日

Tristan『Lifestyle』

"オランダのIncognito"の3rdアルバム☆Tristan『Lifestyle』
Lifestyle
発表年:2016年
ez的ジャンル:オランダ産ジャズ・ファンク
気分は... :アシッド・ジャズ!

今回は"オランダのIncognito"とも称されるジャズ・ファンク・バンドTristanの最新作『Lifestyle』です。

Tristanについては、GWに注目の男性R&B/SoulシンガーHestonの最新作『Transparency』へのゲスト参加で紹介したことがありました。その中でタイミング良くTristanの新作がリリースされました。

Tristanはオランダ結成されたジャズ・ファンク・バンド(メンバーにはドイツ人も含まれますが)。これまで『Full Power』(2014年)、『2nd Phase』(2015年)という2枚のアルバムをリリースしています。

3rdアルバムとなる本作『Lifestyle』におけるメンバーはEvelyn Kallansee(vo)、Sebastiaan Cornelissen(ds)、Coen Molenaar(key)、Frans Vollink(b)、Guy Nikkels(g)の5名。

プロデュース、ソングライティング、アレンジはCoen MolenaarSebastiaan CornelissenFrans Vollinkの3名。そう言えば、CoenはHeston『Transparency』でも2曲をプロデュースしていました。

アルバムにはそのHestonをはじめ、イタリア人男性シンガーFrancesco Cottone、オランダの若手男性シンガーKasperといったゲスト・シンガーが参加しています。

確かに"オランダのIncognito"と呼びたくなるのが頷けるアシッド・ジャズ調のキャッチーなヴォーカル入りジャズ・ファンクを存分に楽しめます。流行りのディスコ調やレゲエ、AOR調の曲もあり、アルバムの構成的にも楽しめます。

特にオープニング「I'll Be Around」からFrancesco Cottoneをフィーチャーした「Rendez-vous」までの前半5曲の出来栄えが秀逸です。

上記に示したのは国内盤ジャケであり、輸入盤のオリジナル・ジャケはこんな感じです。

『Lifestyle』 ※輸入盤
Lifestyle

これからの季節でも重宝しそうな1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「I'll Be Around」
このオープニングを聴けば、彼らが"オランダのIncognito"と称されるのも納得です。ホーン・サウンドの効いた爽快ジャズ・ファンクをバックに、Evelynのヴォーカルが躍動します。フュージョン・テイストのエレピ&ギター・ソロもグッド!

「Feet Back on the Ground」
Hestonをフィーチャー。サマー・モードにピッタリなメロウ・ミディアム・グルーヴに仕上がっています。TristanサウンドとHestonのヴォーカルの相性はピッタリですね。
https://www.youtube.com/watch?v=djfMJv2D2VI

「Admiration」
開放的なホーン・アンサンブルと軽快なギター・カッティングと共に疾走するサマー・モードのアップ・チューン。Incognito好きの人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=GO2ApNEOXhI

「Let Me Breathe」
Kasperをフィーチャー。70年代スウェイ・ビートをジャズ・ファンク仕立てにしたダンサブルな仕上がりです。

「Rendez-vous」
Francesco Cottoneをフィーチャー。パーカッシヴなリズムとヴィヴィドなシンセ・サウンドが印象的なAORテイストのフュージョン・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=VCEfQJu9qu8

「2 Skip This」
1stの「Skip This」、2ndの「Skip This 2」の続編。なぜ「Skip This 3」じゃないのでしょうか?

「Lifestyle」
タイトル曲はディスコ調。このあたりのディスコ路線は、同じオランダのクラブジャズ・コンボThe Jazzinvadersの最新作『Find the Love』あたりと符合するものであり、セットで聴くのもいいかもしれませんね。

「Love Leads the Way」
再びHestonをフィーチャー。ドミニカ国出身のHestonのもう1つの顔であるカリビアンDNAを実感できるレゲエ・チューン。サンセット・モードにフィットします。

「Trouble」
ジャズ・ファンク・バンドの本領発揮といった演奏です。豪快なホーン・サウンドも含めてアシッド・ジャズ好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=JFxwaMwiPtI ※ライブ音源

「Take Me to the River」
哀愁モードのミディアムで少し落ち着かせてくれます。哀愁シンセの音色が印象的です。

「Group Up」
Francesco Cottoneをフィーチャー。Donald Fagenに通じるFrancesco Cottoneのヴォーカルを活かしたアーバンなAORフュージョンに仕上がっています。

「Spirit, One」
ミュージカル出演の経験を持つEvelynがミュージカルの一場面かのように、優しく歌い上げます。

「Don't Wanna Stop」
Kasperをフィーチャー。Kasperのハイトーン・ヴォーカルが映えるブルーアイド・ソウル的な魅力のあるAORチューンです。

「Aftermath」
ジャズ・ファンク・バンドらしいグルーヴ感とEvelynの持つミュージカル的なエッセンスが融合したビューティフル・グルーヴ。

「Night Time」
本編のラストはミュージカル調の小曲でドリーミーに締め括ってくれます。

国内盤にはボーナス・トラックとして、「Take me to the River (Captain One-eye Oldskool Mix)」「Supersize My Sunshine (1984 Remix)」「Running (1999 Remix)」という3曲のリミックスが追加収録されています。ディスコ/ブギー調、トライバル・ハウス調のリミックスはクラブミュージック好きの人は気に入るはず!

ご興味がある方は1stアルバム『Full Power』、2ndアルバム『2nd Phase』もチェックを!

『Full Power』(2014年)
Full Power

『2nd Phase』(2015年)
2nd Phase
posted by ez at 00:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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