発表年:2000年
ez的ジャンル:UKポストロック
気分は... :他人は他人、自分は自分...
久々のStereolabです。2000年リリースのミニ・アルバム『First of the Microbe Hunters』です。
これまで当ブログで紹介したStereolab作品は以下の7枚です(発売順)。
『Peng!』(1992年)
『Transient Random-Noise Bursts With Announcements』(1993年)
『Mars Audiac Quintet』(1994年)
『Emperor Tomato Ketchup』(1996年)
『Dots And Loops』(1997年)
『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)
『Margerine Eclipse』(2004年)
本作『First of the Microbe Hunters』は人気作『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)の後に制作された7曲入りミニ・アルバム。
ミニ・アルバムといっても40分近くあるのでアルバム感覚で聴けるのでは?
僕の場合、『Emperor Tomato Ketchup』、 『Dots And Loops』、『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』、そして本作の4枚が最も熱心にStereolabを聴いていた時期だったので、それなりに愛着の湧く1枚です。
『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)の直後の作品で、ジャケも同系統なので姉妹作のようなイメージで聴く方もいるかもしれませんね。
ただし、中身の方はミニマルな楽曲もあり、『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』にあった分かりやすさは少し後退しているかもしれません。実験的なエッセンスがある方がStereolabらしいかもしれませんが・・・きっとこのあたりで評価が分かれる作品かも?
『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』ではJohn McEntireとJim O'Rourkeがプロデュースしていましたが、本作は6曲がセルフ・プロデュース。1997年の音源である「I Feel the Air (of Another Planet)」のみJohn McEntireがミックスしています。
本作におけるグループのメンバーはTim Gane、Latitia Sadier、、Mary Hansen、Andy Ramsay、Morgane Lhote、Simon Johnsの6名。加えて、準メンバーSean O'Hagan(High Llamas)も参加しています。
個人的にはグループの持つレトロ・フューチャーなポップ感覚と実験的なエッセンスのバランスの取れた1枚だと思います。ポップな曲も作り込み過ぎていないのが逆に本作の魅力なのでは?
順序として、『Emperor Tomato Ketchup』、 『Dots And Loops』、『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』の3枚を聴いた後に聴くのが良いのでは?
全曲紹介しときやす。
「Outer Bongolia」
本作を象徴するミニマルなインスト。アヴァンギャルドなポップ感がいいですね。Caetano Veloso「Epico」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=B7OhydrNMN8
「Intervals」
レトロ・フューチャーなポップ路線のStereolabがお好きな人は気に入る曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=EIF_AnTKIpo
「Barock-Plastik」
作り込み過ぎていないレトロ・フューチャー感が魅力です。何ともいえない気怠さがたまりません。最後が少しあっけないですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=UxUbTjPCfMc
「Nomus et Phusis」
前半は実験的なアフロ・ブラジリアンですが、後半はレトロ・フューチャーなポップ路線へ展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=ayiEDI_RKR4
「I Feel the Air (of Another Planet)」
前述のように、1997年の音源をJohn McEntireがミックスしたもの。Mary Hansenのコーラスが反復するミニマル・ポップな仕上がり。夢の世界でトリップしているようです。
https://www.youtube.com/watch?v=q6n2jDcdgPA
「Household Names」
ポップという点ではこの曲が一番キャッチーなのでは?女性ヴォーカル陣のアンニュイな魅力を堪能できる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=0psbU0JPTTk
「Retrograde Mirror Form」
ラストはアヴァンギャルドかつポップなミニマル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cymifuAFDBU
Stereolabの過去記事もご参照下さい。
『Peng!』(1992年)
『Transient Random-Noise Bursts With Announcements』(1993年)
『Mars Audiac Quintet』(1994年)
『Emperor Tomato Ketchup』(1996年)
『Dots And Loops』(1997年)
『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)
『Margerine Eclipse』(2004年)