2016年08月08日

James Walsh Gypsy Band『I've Got The Feelin'』

幻の2ndアルバムが遂に正規CD化☆James Walsh Gypsy Band『I've Got The Feelin'』
I'VE GOT THE FEELIN'
録音年:1979年
ez的ジャンル:マッスルショールズ産AOR
気分は... :五輪で生活リズムが破綻

今回は遂に正規CD化が実現したJames Walsh Gypsy Band『I've Got The Feelin'』(1979年)です。

James Walsh Gypsy Bandのリーダーであるキーボード奏者James Walshは、1970年代前半に4枚のアルバムを残したロック・バンドGypsyのメンバーでした。

ミネアポリスで結成されたGypsyはハリウッドの名門クラブthe Whisky a Go Goのハウス・バンドとなったことでその名が知られるようになり、シングル「Gypsy Queen Part 1 and 2」は全米チャートにもチャート・インしました。

そんなGypsyのメンバーであったJames Walshが、70年代後半に自らのグループを結成し、Gypsyの名を冠したのがJames Walsh Gypsy Bandです。

これまで彼らのアルバムは1978年にリリースされた『James Walsh Gypsy Band』(1978年)のみでしたが、2000年代に入り、お蔵入りとなった幻の2ndアルバムの存在が明らかになりました。そのアルバムこそが本作『I've Got The Feelin'』(1979年)です。これまでGypsyのオフィシャル・サイトでCD-Rが販売され、今年に入りノルウェーでアナログ盤がリリースされましたが、今回日本独自のCD化が実現しました。正規CD化は今回が世界初となります。

本作のレコーディングはアラバマのMuscle Shoals Sound Studioで行われました。

本作におけるJames Walsh Gypsy Bandのメンバーとしてクレジットされているのは、James Walsh(vo、key)、Richard Jorgensen (tp、flh)、Deone Johnson(tp、flh)、Todd Hansen(tb)、Bob Jones(b)、Jim Behringer(g)、Scott Fronsoe(b)、Ernie LaViolette(ds、per)という8名。

それ以外にBarry Beckett(key)、Roger Hawkins(ds)、David Hood(b)、Jimmy Johnson(g)というMuscle Shoals Rhythm Sectionのメンバー、Emilio Castillo(ts)、Lenny Pickett(as、ss、ts)、Stephen 'Doc' Kupka(bs)、Greg Adams(tp、flh)というTower Of Power Hornsのメンバー、さらにはBee Gees String Sectionがレコーディングに参加しています。

プロデュースはJames WalshBarry BeckettJimmy Johnsonの3名。

アルバムはMuscle Shoalsレコーディングながらも、ブリージンなAOR作品に仕上がっています。

Steely Danのカヴァー「The Caves Of Altamira」は本作を象徴する1曲かもしれませんね。

個人的にはBill LaBountyのカヴァー「Lie To Me」、サマー・モードのAOR「It's Over Now」、骨太なのにブリージンな「I've Got The Feelin'」、メロウ・バラード「Just Like Fallin' In Love」あたりがオススメです。

ジャケとはギャップのあるメロウ・サウンドをぜひ!

全曲紹介しときやす。

「I've Got The Feelin'」
James Walsh作。骨太なサウンドの中にもブリージンな魅力が香るオープニング。AOR/シティ・ポップ好きの人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=PIvucbgKSys

「Looks Like You Got Down In Love」
James Walsh作。ポップ・ロック的なAORチューン。僕好みの曲調ではありませんが。

「Lie To Me」
Bill LaBounty作品をカヴァー。オリジナルは『This Night Won't Last Forever』(1978年)に収録されています。僕の一番おお気に入り。ストリングスも配したメロウ・サウンドをバックに、Walshが爽快ヴォーカルを聴かせてくれる至極のAORチューン。

「The Caves Of Altamira」
Steely Danを作品をカヴァー(Donald Fagen/Walter Becker作)。オリジナルは『The Royal Scam』(1978年)に収録されています。Steely Danヴァージョンとは一味違う爽快な「The Caves Of Altamira」を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=xWSIcs-z7gQ

「It's Over Now」
James Walsh作。この爽快メロウも超オススメ。サマー・モードのAORとして楽しめるはずです。

「Where Do You Get Off」
James Walsh作。このコーラスはDoobie Brothersあたりと一緒に聴きたくなります。

「This Time The Feelin' Is Right」
James Walsh作。ポップ・ロックな仕上がり。残念ながら、この路線はあまり僕好みではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=Yts-ABLn2Xs

「Alabama Eyes」
James Walsh作。ジェントルな雰囲気のバラード。アラバマのイナタさがあります。

「Lovin' You」
James Walsh作。Doobie Brothers「Little Darling (I Need You)」あたりを思わせる曲調です。

「Just Like Fallin' In Love」
James Walsh作。ラストはメロウ・エレピと爽快ハーモニーにグッとくる素敵なメロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Fvah-VpK_yU

1st『James Walsh Gypsy Band』(1978年)もセットでどうぞ!
『James Walsh Gypsy Band』(1978年)
ジェイムス・ウォルシュ・ジプシー・バンド (生産限定紙ジャケット仕様)
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2016年08月07日

Bacao Rhythm & Steel Band『55』

The Mighty Mocambosメンバーによるカリビアン・ファンク☆Bacao Rhythm & Steel Band『55』
55
発表年:2016年
ez的ジャンル:ドイツ産カリビアン・ファンク
気分は... :Hip-Hopなカリビアン・サウンド!

今回は新作アルバムからドイツ産カリビアン・ファンク作品Bacao Rhythm & Steel Band『55』です。

Bacao Rhythm & Steel Bandは、ドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty MocambosのメンバーBjorn WagnerSebastian NagelBen Greenslade-Stantonらが結成したカリビアン・ファンク・バンド。The Mighty Mocambosの別動隊って感じですかね。

アルバムとしては本作『55』が1stアルバムとなりますが、1stシングル「Look-A-Py-Py/Ease Back」The Metersのカヴァー)をリリースしたのは2007年です。

バンド名が象徴するように、スティール・ドラムを使ったカリビアン・ファンクが特長のバンドです。ただし、単にトロピカルな雰囲気だけでなく、The Mighty Mocambosの流れを汲むファンクネスも貫かれているのが、このバンドらしいのでは?

もう1つ忘れてはいけないのが、Hip-Hopからの影響も大きい点です。

Bacao Rhythm & Steel Bandが注目を浴びる契機となったのも、50 CentのHip-Hopクラシック「P.I.M.P.」のカヴァーをシングル・リリースしたことです。

それ以外に故J DillaJay Dee名義で2001年にリリースした「Rico Suave Bossa Nova」のカヴァーも本作に収録されています。

前述の「PIMP」「Bacao Suave」以外に、The Chakachas「Jungle Fever」Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band「Scorpio」Cat Stevens「Dog Was A Doughnut」John Holt「Police In Helicopter」Faith Evans「Love Like This」Hi-Tek feat. Jonell「Round & Round」といったカヴァー曲が収録されています。

やはり、ハイライトは「PIMP」「Bacao Suave」の2曲ですが、「Scorpio」「Dog Was A Doughnut」「Love Like This」「Round & Round」あたりもおススメです。

きっとファンク好き、Hip-Hop好きの人がグッとくるスティール・ドラム・サウンドだと思います。Quantic PresentsFlowering Infernoが好きな人も気に入るはずですよ!

夏向けの1枚としても重宝するのでは?

全曲紹介しときやす。

「PIMP」
Bacao Rhythm & Steel Bandの名を知らしめた50 CentのHip-Hopクラシックのカヴァー。50 Centのオリジナル自体がスティール・ドラム使いが印象的なカリビアン・テイストのトラックなので、Bacao Rhythm & Steel Bandがカヴァーするには持って来いのHip-Hopチューンといえるかもしれませんね。トロピカルなのにドープな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8qvoKuOvcTM
50 Cent「P.I.M.P.」
 https://www.youtube.com/watch?v=7FYTGRzq9gM

「Laventille Road March」
The Mighty MocambosのファンクネスとBacao Rhythm & Steel Bandのカリビアンなエッセンスが程よくブレンドした感じがいいですね。ブレイクがキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FQJjV6R9qEo

「Bacao Suave」
J DillaがJay Dee名義で2001年にリリースした「Rico Suave Bossa Nova」のカヴァー。2014年にシングル・リリースされていた楽曲です。「PIMP」と並ぶ本作のハイライト。オリジナルはジャジー&ボッサな雰囲気でしたが、ここでは骨太なグルーヴも織り交ぜたカリビアン・ファンクで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6ZDs_Te-rRg
Jay Dee「Rico Suave Bossa Nova」
 https://www.youtube.com/watch?v=a7vkD6ZT664

「Tropical Heat」
カリビアン風味の哀愁ファンク。The Mighty Mocambosの別動隊らしい感じです。

「Jungle Fever」
ベルギーのエキゾチック・ファンク・バンドThe Chakachas、1972年のレア・グルーヴ・クラシックをカヴァー。2014年にシングル・リリースされていました。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、さらに骨太感の増したパワフルなエキゾチック・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3Me1FGIdIwc
The Chakachas「Jungle Fever」
 https://www.youtube.com/watch?v=mp-NIC6X0GQ

「Scorpio」
Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band、‎1971年のレア・グルーヴ・クラシックをカヴァー。オリジナルの持つスリリングな雰囲気をスティール・ドラム入りのカリビアン・サウンドで見事に再現しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ASUt7O3ZThE
Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band「Scorpio」
 https://www.youtube.com/watch?v=IgiS0Pr3BX8

「Beetham Highway Ride」
ローファイな雰囲気を逆手にとったエレクトロ+カリビアンな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=wbZPLjiN1Z4

「Tender Trap」
スティール・ドラムのトロピカル感とファンク・グルーヴとHip-Hopビートを融合させた感じが面白いですね。

「Dog Was A Doughnut」
Cat Stevens、1977年のエレクトロ・ダンス・チューンをカヴァー。意外にもダンス・チューンにスティール・ドラムの音色がマッチしています。結果として、「P.I.M.P.」のようなカリビアン・テイストのHip-Hopトラックに聴こえてくるのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=1fVYcAWHIDA
Cat Stevens「Dog Was A Doughnut」
 https://www.youtube.com/watch?v=wx4DAezUW9A

「Police In Helicopter」
ジャマイカン・レゲエ・アーティストJohn Holt、1983年のレゲエ・クラシックをカヴァー。オリジナルの雰囲気にダビーなエッセンスも加えたいい感じのトラックに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1QP5ceKIhGU
John Holt「Police In Helicopter」
 https://www.youtube.com/watch?v=Hc1N7s1pXC4

「Queen Of Cheeba」
Quantic Presentsのワールド・ミュージック系プロジェクトFlowering Infernoあたりと一緒に聴きたい雰囲気です。

「Love Like This」
Faith Evans、1998年のヒット曲をカヴァー。アルバムに先駆けてシングル・リリースされています。当ブログでも紹介したオリジナルはChic「Chic Cheer」のサンプリングが印象的なR&Bチューンであり、僕も大好きな1曲です。そんなR&Bクラシックをスティール・ドラムの音色が煌びやかに感じるカリビアン・ディスコ調のサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NA3BxCctsXA
Faith Evans「Love Like This」
 https://www.youtube.com/watch?v=ObH7csM2YR0

「Port of Spain Hustle」
格好良いビートと共に始まるカリビアン・ファンク。The Mighty Mocambos的な魅力も備えた仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=HQ32lUC5yDs

「Goodbye」
哀愁のカリビアン・ファンク。スティール・ドラムの音色が響くのに、何故か僕の中ではメキシカンなイメージが残ります。

「Round & Round」
Hi-Tek feat. Jonellによる2001年リリースのHip-Hopチューンをカヴァー。アブストラクト感のあるカリビアンHip-Hopに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_QqNN-Guzdo
Hi-Tek feat. Jonell「Round & Round」
 https://www.youtube.com/watch?v=rPXOW4XSnFc

国内盤には「PIMP (Version)」、Sugar Hill Gangのカヴァー「8th Wonder」「Maraval Girls」という3曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。特に「8th Wonder」はおススメです。

The Mighty Mocambosの作品もチェックを!

Gizelle Smith & The Mighty Mocambos『This Is Gizelle Smith & The Mighty Mocambos』(2009年)
This Is Gizelle Smith & the Mighty Mocambos

The Mighty Mocambos『The Future Is Here』(2011年)
THE FUTURE IS HERE

The Mighty Mocambos『Showdown』(2015年)
ショウダウン
posted by ez at 01:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月06日

Bobbi Boyle & The Trio『A Day in The Life』

サロン・ジャズ×ソフト・ロックな逸品☆Bobbi Boyle & The Trio『A Day in The Life』
ア・デイ・イン・ザ・ライフ+2
発表年:1967年
ez的ジャンル:サロン・ジャズ×ソフト・ロック
気分は... :リオ五輪開幕!

リオ五輪が開幕しましたね。
開会式はそれ程サプライズはありませんでしたが、Caetano VelosoGilberto Gilが登場したのは嬉しかったですね。

今回は60年代作品からBobbi Boyle & The Trio『A Day in The Life』(1967年)です。

サロン・ジャズ×ソフト・ロックな逸品として再評価が高まっている作品です。

Bobbi Boyleは1931年ボストン生まれの女性ピアニスト/シンガー。60年代後半に本作『A Day in The Life』(1967年)と『Bobbi Boyle Sings』(1969年)という2枚のアルバムをリリースしています。

本作『A Day in The Life』Bobbi Boyle & The Trio名義でリリースされた作品であり、レコーディングにはBobbi Boyle(p、vo)、Ron Anthony(g)、Chris Clark(b)、Chuck Piscitello(ds)が参加しています。Bobbiと共にライブを行ってきメンバーであり、息の合った演奏を楽しむことができます。

基本はジャズですが、ソフト・ロック、ボサノヴァのエッセンスを絶妙に取り入れているのがいいですね。すべてポップス、ジャズ、ロック、ボサノヴァのカヴァーであり、有名曲をサロン・ジャズの小粋なサウンドで楽しむことができます。

一家に1枚あると重宝するサロン・ジャズ作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Up Up and Away」
Jimmy Webb作。The 5th Dimensionの大ヒット曲をカヴァー。小粋なサロン・ジャズ×ソフト・ロックな感じが実にいいですね。

「Up Up and Away」について、当ブログではRoman AndrenBossa RioGary McFarland & Co.SunlightsquareSonido 5Osmar Militoのカヴァーも紹介済みです。

「How Insensitive」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作のボサノヴァ名曲をカヴァー。Bobbiの憂いを帯びたヴォーカルと品のあるボッサ・ジャズ・サウンドよくマッチしています。

「How Insensitive」に関して、、当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar PetersonEarl OkinStacey KentStan Getz & Luiz BonfaGenaiのカヴァーを紹介済みです。

「This Gal's in Love with You」
Herb Alpert & The Tijuana Brassが全米No.1を獲得したBurt Bacharach/Hal David作品、「This Guy's In Love With You」のカヴァー。当ブログではThe Four King CousinsThe Alan Copeland Singersのカヴァーも紹介済みです。ここではソフト・ロック的な魅力を楽しむことができます。ゆったりとしたポップ感がいいですね。

「By the Time I Get to Phoenix」
Glen Campbellのヒット(オリジナルはJohnny Rivers)で知られるJimmy Webb作品。当ブログではGary McFarlandDorothy Ashbyヴァージョンも紹介済みです。Bobbiの美しいピアノとしっとりと歌い上げるヴォーカルのバランスが絶妙です。

「A Day in The Life」
The Beatlesの名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年)の有名曲をカヴァー
John Lennon/Paul McCartney作)。少人数編成のジャズ・コンボでオリジナルの独自の雰囲気を再現してしまうところがすごいです!

「Spring Can Really Hang You Up the Most」
Fran Landesman/Tommy Wolf作のスタンダード。当ブログではElsie Bianchi TrioDardanellesのヴァージョンも紹介済みです。長年ステージを共にしてきたメンバー同士の息の合ったプレイを楽しめます。

「If You Go Away」
Jacques Brel作「Ne Me Quitte Pas」のカヴァー。英語ヴァージョン「If You Go Away」でも知られる曲ですね。当ブログではDusty SpringfieldFreda PayneLill Lindfors & Marcus Osterdahlsのカヴァーも紹介済みです。哀愁バラードを切々と歌い上げます。

「Love So Fine」
Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsヴァージョンでお馴染み、ソフトロックの大人気曲をカヴァー(Roger Nichols/Tony Asher作)。本作のハイライトはコレかもしれませんね。サロン・ジャズ×ソフト・ロック×ボサノヴァな演奏に本作の魅力が凝縮されています。
https://www.youtube.com/watch?v=6Z4RpXB7m9o

「Love So Fine」に関して、当ブログではThe Four King CousinsThe CarnivalThe Frank Cunimondo Trio Feat. Lynn Marinoのカヴァーも紹介済みです。

「It's Always 4 A.M.」
Sammy Cahn/Ron Anthony作のスタンダード「午前4時のバラード」のカヴァー。当ブログではJudy Robertsのカヴァーも紹介済みです。バラード系の演奏ではスタンダード感漂うこの演奏が一番好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=oRKzYAtPb8U

「Lazy Day」
Spanky & Our Gang、1967年のヒット曲をカヴァー(George Fischoff/Tony Powers作)。本編のラストは軽快なジャズ・サウンドで締め括ってくれます。

CDには1969年のシングルに収録された「Sad Old World」、Harry Nilssonのヒットでお馴染み「Everybody's Talkin'」(Fred Neil作)の2曲がボーナス・トラックとして追加されています。

『Bobbi Boyle Sings』(1969年)もゼットでぜひどうぞ!
『Bobbi Boyle Sings』(1969年)
シングス
posted by ez at 12:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月04日

Pleasure『Joyous』

人気曲「Joyous」、「Only You」収録☆Pleasure『Joyous』
Joyous
発表年:1977年
ez的ジャンル:ウエストコースト系クロスオーヴァー・ファンク
気分は... :歓喜???

今回はジャズ・ファンク・グループPleasureの3rdアルバム『Joyous』(1977年)です。

オレゴン州ポートランドで結成されたジャズ・ファンク・グループPleasureに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Accept No Substitutes』(1976年)
 『Get To The Feeling』(1978年)
 『Special Things』(1980年)

僕にとってのPleasureって、夏になると聴きたくグループみたいです。彼らの爽快なクロスオーヴァー・ファンクは夏の晴れた日にフィットしますからね。

3rdアルバムとなる本作もプロデュースはWayne HendersonCrusaders)のAt-Home Productionsです。

本作におけるグループのメンバーはMarlon "The Magician" McClain(g、vo)、Donald Hepburn(key、vo)、Michael Hepburn(key、vo)、Dan Brewster(tb)、Dennis Springer(ts、ss)、Nathaniel Phillips(b、vo)、Bruce Carter(ds)、Bruce Smith(per)、Sherman Davis(vo)という9名。

ジャズ・ファンク・クラシックで定番サンプリング・ソースでもある「Joyous」、フリー・ソウル人気曲「Only You」が本作の2トップですね。

それ以外にフュージョン・ディスコ「Let Me Be The One」、ブラジリアン・メロウ「Sassafras Girl」、メロウ・バラード「Tune In」あたりもおススメです。

聴けば、joyous faceになる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Joyous」
Michael Hepburn作。タイトル曲はジャズ・ファンク・クラシック。突き抜けた開放感が心地よいですね。パワフルなのに、爽快でキャッチー!実にバランスの取れた1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ezRwtHlQoM4

定番サンプリング・ソースとしても大人気です。Sugarhill Gang「Kick It Live From 9 to 5」、Lakim Shabazz「Pure Righteousness」 、Donald D「Car Chase」、Public Enemy「Leave This Off Your Fu*kin Charts」、Cool C「Enemy Territory」、Double XX Posse「Executive Class」、LL Cool J「To Da Break of Dawn」、Eric B. & Rakim「Let the Rhythm Hit 'Em」、Kid 'N Play「Kid vs. Play」 、DJ Shadow「Lesson 4」、D-Nice feat. Too Short「Check Yourself」、O.F.T.B.「Ride Dat Monkey」、Daft Punk「Around the World (Motorbass Miami Mix)」、Janet Jackson「Free Xone」等で使われています。

Sugarhill Gang「Kick It Live From 9 to 5」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZeDOR_PjQmY
Lakim Shabazz「Pure Righteousness」
 https://www.youtube.com/watch?v=flNUA1cHjgQ
Donald D「Car Chase」
 https://www.youtube.com/watch?v=QNEn43PaROw
Public Enemy「Leave This Off Your Fu*kin Charts」
 https://www.youtube.com/watch?v=cEJoCuVUN4Q
Double XX Posse「Executive Class」
 https://www.youtube.com/watch?v=LVEgG_rXAfU
LL Cool J「To Da Break of Dawn」
 https://www.youtube.com/watch?v=FyW1v8_QlIQ
Eric B. & Rakim「Let the Rhythm Hit 'Em」
 https://www.youtube.com/watch?v=vtvK-wHrt1g
Kid 'N Play「Kid vs. Play」
 https://www.youtube.com/watch?v=Ey6idBbWdXs

「Let Me Be The One」
Dan Brewster作。メロウ&ダンサブルなフュージョン・ディスコ。軽快なギター・カッティングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_1e08ZFzp78

Ultramagnetic MC's「Critical Beatdown」のサンプリング・ソースとなっています。
Ultramagnetic MC's「Critical Beatdown」
 https://www.youtube.com/watch?v=xmyOtRri1ik

「Only You」
Dan Brewster作。フリー・ソウル・クラシックとして人気のラブリーなメロウ・グルーヴ。晴れた日の朝に聴けば、良いことがありそうな気分になります!
https://www.youtube.com/watch?v=pnmll-_4jSg

「Can't Turn You Loose」
Bruce Smith/Donald Hepburn作。ファンク・バンドらしいファンク・チューン。良くも悪くも骨太なのにスマートなのがこのバンドらしいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=g3-Y2DghGKk

「Sassafras Girl」
Donald Hepburn作。清涼感のあるブラジリアン・テイストのメロウ・チューン。メロウ・フュージョンと相性がいいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=xtqedxwlI8s

Redman「Noorotic」、「N.I.N. Skit」 のサンプリング・ソースとなっています。
Redman「Noorotic」
 https://www.youtube.com/watch?v=z23ZYCe8N70

「Tune In」
Nathaniel Phillips作。ヴォーカル・ワークを重視したメロウ・バラード。なかなか気が利いています。
https://www.youtube.com/watch?v=N2Wqi0UfnFo

The Wiseguys「The Real Vibes」、8-Off Agallah feat. Horace Brown「Used to Have It All」のサンプリング・ソースとなっています。
The Wiseguys「The Real Vibes」
 https://www.youtube.com/watch?v=RPSTSBvZ77o
8-Off Agallah feat. Horace Brown「Used to Have It All」
 https://www.youtube.com/watch?v=kWHbqG1a97s

「Dance To The Music」
Marlon "The Magician" McClain作。サマー・モードの開放的なファンキー・グルーヴ。シンセの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BkZg3zEwY7M

「Selim」
Michael Hepburn作。ラストはスピード感のあるインスト・ファンクで締め括ってくれます。コズミック感があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eB-AEZjb-_w

Pleasureの他作品もチェックを!

『Dust Yourself Off』(1975年)
ダスト・ユアセルフ・オフ [解説付き]

『Accept No Substitutes』(1976年)
Accept No Substitutes

『Get To The Feeling』(1978年)
Get To The Feeling

『Future Now』(1979年)
Future Now

『Special Things』(1980年)
スペシャル・シングス

『Give It Up』(1982年)
GIVE IT UP
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2016年08月03日

Smoke City『Heroes Of Nature』


ダウンテンポ/トリップ+ブラジリアンなUKクラブジャズ☆Smoke City『Heroes Of Nature』
Heroes of Nature
発表年:2001年
ez的ジャンル:UKダウンテンポ/ブラジリアン・クラブジャズ
気分は... :リオ五輪大丈夫か???

今回はロンドンのダウンテンポ/ブラジリアン・クラブジャズ・ユニットSmoke Cityの2ndアルバム『Heroes Of Nature』(2001年)です。

Smoke CityChris FranckNina MirandaMarc Brownの3人が1994年にロンドンで結成したユニット。Chris Franckは同じくロンドンのクラブジャズ・ユニットDa Lataの活動で知られていますね。Nina Mirandaはブラジル出身の女性シンガーです。

Smoke City名義では『Flying Away』(1997年)、『Heroes Of Nature』(2001年)という2枚のアルバムをリリースしています。

その後、公私のパートナーとなったChris FranckとNina Mirandaは2人でユニットZeepを組み、アルバムを数作リリースしています。また、NinaはDennis WheatleyとのユニットShriftとしてもアルバムをリリースしています。

さてアルバムの中身の方はダウンテンポ/トリップ・ホップ調の前半から、中盤以降はブラジリアン・テイストの楽曲が増えていきます。

ダウンテンポ/トリップ+ブラジリアンな雰囲気は、何故か晴れやかな気分での開幕とはなりそうにないリオ五輪のようです(完全にこじつけですが)。

個人的には「Life Can Be Sweet」「After The Splash」といったロンドン発らしいブラジリアン・サウンドを聴ける曲がお気に入りです。

アフロ・ブラジリアンな「Jug」、ダウナーなボッサ・チューン「They Can't Take That Away From Me」あたりも、このグループの色が出ていて好きです。

Da Lata好きの人は、このあたりまで手を伸ばしてみてもいいのでは?

全曲紹介しときやす。

「In」
イントロ。

「Can You Feel That?」
Ninaの艶めかしいレイジー・ヴォーカルが印象的です。無国籍のトリップ・ホップといった不思議な趣があります。
https://www.youtube.com/watch?v=mkA0XocamIo

「What It Was (Acoustic)」
「What It Was」のアコースティック・ヴァージョン。フォーキーなNu Jazzといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=0MIpUcJrRDc

「They Can't Take That Away From Me」
Fred Astaire主演のミュージカル映画『Shall We Dance』(1937年)のために書かれたGeorge Gershwin/Ira Gershwin作品をカヴァー。ポピュラー・スタンダードをUKならではのダウナーなボッサ・チューンへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=0FRua6YT7iE

「London」
ダウナーな哀愁サウンドとNinaのレイジー・ヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=Lk7EzaRHRk8

「Mr.」
Portisheadを好きだった人が気に入りそうなダウンテンポ/トリップ・ホップ。
https://www.youtube.com/watch?v=LIWCjALAIUU

「Jug」
ビリンバウ風の音色が印象的なアフロ・ブラジリアン・グルーヴ。僕がこのグループに求めるのは、このタイプの音です。
https://www.youtube.com/watch?v=9P9KfCm2LaI

「Remember This」
Ninaのコケティッシュなヴォーカルの魅力を前面に打ち出した哀愁フォーキー。
https://www.youtube.com/watch?v=_uzhn9gsnZw

「It's Amazing」
透明感のビューティフル・ソング。前半のダウナーな曲調とのコントラストが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IejUb3eNpPc

「Little Elina」
インタールード的な小曲。

「Life Can Be Sweet」
僕の一番のお気に入り。アコースティックな質感のブラジリアン・グルーヴ。ロンドン発らしいクラブジャズ・テイストのブラジリアン・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4sUSi_hTShE

「This Song」
Ninaのコケティッシュなヴォーカルが栄える幻想的なフォーキー・ブラジリアン。美しさとアシッドな雰囲気が入り混じった感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=CEcUe1eUe5Y

「What It Was」
オートチューンを使ったエレクトリックなダンス・チューン。コレはコレで嫌いではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=GXw-0d5Z0Jg

「After The Splash」
「Life Can Be Sweet」と並ぶおススメ。ドラムンベース調のフューチャリスティックなブラジリアン・グルーヴ。Da Lata好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=041VSnElM_w

ここまでが本編。国内盤にさらに以下のボーナス・トラック2曲が追加収録されています。

「Imagine」
John Lennonの名曲をカヴァー。ボッサ調のコケティッシュなカヴァーはなかなかの出来栄えです。
https://www.youtube.com/watch?v=iwUpXadkVqQ

「So Danco Samba/Jazz N' Samba」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作のボサノヴァ名曲をカヴァー。奇をてらわないスタイリッシュなメロウ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=QTfAC-JrFyE

1stアルバム『Flying Away』(1997年)やメンバー関連の作品もチェックを!

『Flying Away』(1997年)
FLYING AWAY

Da Lata『Songs From The Tin(2000年)
Songs from the Tin

Da Lata『Serious』(2003年)
Serious

Da Lata『Fabiola』(2013年)
ファビオラ

Nina Miranda & Chris Franck Present Zeep『Zeep』(2007年)
Nina Miranda & Chris Franck...

Zeep『People & Things』(2009年)
People & Things (Dig)

Shrift『Lost In A Moment』(2006年)
Lost in a Moment
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