発表年:1967年
ez的ジャンル:サロン・ジャズ×ソフト・ロック
気分は... :リオ五輪開幕!
リオ五輪が開幕しましたね。
開会式はそれ程サプライズはありませんでしたが、Caetano VelosoとGilberto Gilが登場したのは嬉しかったですね。
今回は60年代作品からBobbi Boyle & The Trio『A Day in The Life』(1967年)です。
サロン・ジャズ×ソフト・ロックな逸品として再評価が高まっている作品です。
Bobbi Boyleは1931年ボストン生まれの女性ピアニスト/シンガー。60年代後半に本作『A Day in The Life』(1967年)と『Bobbi Boyle Sings』(1969年)という2枚のアルバムをリリースしています。
本作『A Day in The Life』はBobbi Boyle & The Trio名義でリリースされた作品であり、レコーディングにはBobbi Boyle(p、vo)、Ron Anthony(g)、Chris Clark(b)、Chuck Piscitello(ds)が参加しています。Bobbiと共にライブを行ってきメンバーであり、息の合った演奏を楽しむことができます。
基本はジャズですが、ソフト・ロック、ボサノヴァのエッセンスを絶妙に取り入れているのがいいですね。すべてポップス、ジャズ、ロック、ボサノヴァのカヴァーであり、有名曲をサロン・ジャズの小粋なサウンドで楽しむことができます。
一家に1枚あると重宝するサロン・ジャズ作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Up Up and Away」
Jimmy Webb作。The 5th Dimensionの大ヒット曲をカヴァー。小粋なサロン・ジャズ×ソフト・ロックな感じが実にいいですね。
「Up Up and Away」について、当ブログではRoman Andren、Bossa Rio、Gary McFarland & Co.、Sunlightsquare、Sonido 5、Osmar Militoのカヴァーも紹介済みです。
「How Insensitive」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作のボサノヴァ名曲をカヴァー。Bobbiの憂いを帯びたヴォーカルと品のあるボッサ・ジャズ・サウンドよくマッチしています。
「How Insensitive」に関して、、当ブログではTriste Janero、Duke Pearson、Oscar Peterson、Earl Okin、Stacey Kent、Stan Getz & Luiz Bonfa、Genaiのカヴァーを紹介済みです。
「This Gal's in Love with You」
Herb Alpert & The Tijuana Brassが全米No.1を獲得したBurt Bacharach/Hal David作品、「This Guy's In Love With You」のカヴァー。当ブログではThe Four King Cousins、The Alan Copeland Singersのカヴァーも紹介済みです。ここではソフト・ロック的な魅力を楽しむことができます。ゆったりとしたポップ感がいいですね。
「By the Time I Get to Phoenix」
Glen Campbellのヒット(オリジナルはJohnny Rivers)で知られるJimmy Webb作品。当ブログではGary McFarland、Dorothy Ashbyヴァージョンも紹介済みです。Bobbiの美しいピアノとしっとりと歌い上げるヴォーカルのバランスが絶妙です。
「A Day in The Life」
The Beatlesの名盤『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(1967年)の有名曲をカヴァー
(John Lennon/Paul McCartney作)。少人数編成のジャズ・コンボでオリジナルの独自の雰囲気を再現してしまうところがすごいです!
「Spring Can Really Hang You Up the Most」
Fran Landesman/Tommy Wolf作のスタンダード。当ブログではElsie Bianchi Trio、Dardanellesのヴァージョンも紹介済みです。長年ステージを共にしてきたメンバー同士の息の合ったプレイを楽しめます。
「If You Go Away」
Jacques Brel作「Ne Me Quitte Pas」のカヴァー。英語ヴァージョン「If You Go Away」でも知られる曲ですね。当ブログではDusty Springfield、Freda Payne、Lill Lindfors & Marcus Osterdahlsのカヴァーも紹介済みです。哀愁バラードを切々と歌い上げます。
「Love So Fine」
Roger Nichols & The Small Circle Of Friendsヴァージョンでお馴染み、ソフトロックの大人気曲をカヴァー(Roger Nichols/Tony Asher作)。本作のハイライトはコレかもしれませんね。サロン・ジャズ×ソフト・ロック×ボサノヴァな演奏に本作の魅力が凝縮されています。
https://www.youtube.com/watch?v=6Z4RpXB7m9o
「Love So Fine」に関して、当ブログではThe Four King Cousins、The Carnival、The Frank Cunimondo Trio Feat. Lynn Marinoのカヴァーも紹介済みです。
「It's Always 4 A.M.」
Sammy Cahn/Ron Anthony作のスタンダード「午前4時のバラード」のカヴァー。当ブログではJudy Robertsのカヴァーも紹介済みです。バラード系の演奏ではスタンダード感漂うこの演奏が一番好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=oRKzYAtPb8U
「Lazy Day」
Spanky & Our Gang、1967年のヒット曲をカヴァー(George Fischoff/Tony Powers作)。本編のラストは軽快なジャズ・サウンドで締め括ってくれます。
CDには1969年のシングルに収録された「Sad Old World」、Harry Nilssonのヒットでお馴染み「Everybody's Talkin'」(Fred Neil作)の2曲がボーナス・トラックとして追加されています。
『Bobbi Boyle Sings』(1969年)もゼットでぜひどうぞ!
『Bobbi Boyle Sings』(1969年)