2016年09月11日

SouLutions『Destiny』

期待のUKモダン・ソウル・バンド☆SouLutions『Destiny』
デスティニー
発表年:2016年
ez的ジャンル:UKソウル・バンド
気分は... :モダン・ソウルのご提案・・・

今回は新作アルバムからUKのソウル・バンドSouLutionsのデビュー・アルバム『Destiny』です。

本国UKでは2015年9月にリリースされていましたが、約1年遅れで国内盤がリリースされました。

SouLutionsはUK北東部のニューカッスルで2014年に結成された9人組ソウル・バンド。

中心メンバーは女性リード・シンガーのLouise MehanとリーダーのSteve Lee。2人がプロデュースや殆どの楽曲のソングライティングも手掛けます。

彼らが注目されるきっかけとなったのがデビュー・シングルの「Listen」。同曲は人気コンピ・シリーズ『Soul Togetherness』にも収録されました。

UKのバンドということで、IncognitoThe Brand New Heaviesのようなジャズ・ファンク・グループをイメージする方もいるかもしれませんが、それ程ジャズ・ファンク色は強くありません。

アルバム全体の印象としては、70年代フィリー・ソウル、80年代ソウル/ブルーアイド・ソウル、90年代UKソウル/アシッド・ジャズへのリスペクトに満ちたアーバンなモダン・ソウル作品という印象を受けます。女性リード・シンガーのLouiseの伸びやかなソウルフル・ヴォーカルはこのバンドの大きな魅力の1つです。

SouLutions『Destiny』 Album Launch
https://www.youtube.com/watch?v=7DCO40_wXWk

最初の5曲を聴けば、このバンドの魅力を実感できると思います。

全曲紹介しときやす。

「Sunday Love」
オススメその1。タイトルからも察しがつくように、Jam & LewisプロデュースによるCherrelle & Alexander O'Nealの名曲「Saturday Love」へのリスペクトに満ちたアーバン・ダンサー。「Saturday Love」好きの人は思わずニンマリするはず!
https://www.youtube.com/watch?v=YmAnsSNYKUc

「Listen (Drizabone Extended Version)」
オススメその2。前述のようにグループの名を広く知らしめたデビュー・シングル。『Soul Togetherness』に収録されたのと同じ、Drizaboneによるリミックス・ヴァージョンです。Louiseの伸びやかなヴォーカルが心地好く響き渡るソウルフルなダンス・チューンにはポジティブなヴァイヴがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=iYYjCvDYFyk

「All Your Love」
オススメその3。この曲もシングルになりました。パーカッシヴなグルーヴ感が心地好い僕好みのダンサブルなアーバン・ソウルに仕上がっています。

「Philly Line (Hit The Tracks)」
オススメその4。フィリー・ソウル好きの彼らの嗜好が反映されたフィリー愛を感じるダンス・チューン。Louiseのソウルフル・ヴォーカルの魅力が全開です。
https://www.youtube.com/watch?v=2HGfgWYGUtg

「The Love Of A Good Man」
オススメその5。彼らの70年代ソウルへのリスペクトを感じる素敵なモダン・ソウル。70年代ソウル・フィーリングを2015年仕様で聴かせてくれる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=nUDTyoDfhvo

「Peridot」
アフリカン・リズムをバックに、メロウ・サウンドが流れるインスト。ゆったり一休みって感じでしょうか。

「Mr Sun Don't You Hide (Opaz Mix)」
UKアシッド・ジャズ/ソウルの人気プロデューサーRay Haydenによるリミックス。自ずと90年代UKソウルの香りが漂ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=v7khqWNhg7Q

「Love For Sale」
しっとりとした哀愁ソウル。UKソウルらしい雰囲気かもしれません。

「Love And Wisdom」
今どきのUKソウル・バンドらしいセンスと躍動感を楽しめる1曲。

「I Didn't Wanna Be There」
ヴィンテージ感のあるソウル・チューン。個人的にこのバンドにこのレトロ感は期待していないのですが。

「Destiny」
オススメその6。聴いていると思わずスタカンが聴きたくなる1曲。このあたりもUKのバンドらしいのでは?

「Once Upon A Dream」
美しいバラードですが、少し面白味に欠けるかも?

「Savannah Rising」
アフリカン・リズムが印象的なトライバル・ハウス調のインスト。

「Downtown」
本編のラストはLouiseとSteve Leeの男女ツイン・リードによるファンキー・ミディアムで締め括ってくれます。

「Peridot (Long Version)」
国内盤ボーナス・トラックとして「Peridot」のロング・ヴァージョンが追加収録されています。

ビジュアルは今一つですが、音で勝負!そんな期待のUKソウル・バンドです。
posted by ez at 00:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月10日

Gabor Szabo『Gypsy '66』

ハンガリー出身の異才ジャズ・ギタリストの初リーダー作☆Gabor Szabo『Gypsy '66』
ジプシー ’66
発表年:1966年
ez的ジャンル:異才ジャズ・ギタリスト
気分は... :ジプシー・ジャズ!!

今回はハンガリー出身のジャズ・ギタリストGabor Szaboの初リーダー作『Gypsy '66』(1966年)です。

60年代後半にはGary McFarlandと共にSkyeレコードを立ち上げたとでも知られる異才ギタリストGabor Szaboの紹介は、『Jazz Raga』(1966年)、『Spellbinder』(1966年)に続き3回目となります。

レコーディングにはGabor Szabo(g)、Gary McFarland(marimba)、Sam Brown(g)、Barry Galbraith (g)、Richard Davis(b)、Al Stinson(b)、Grady Tate(ds)、渡辺貞夫(fl)、Francisco Pozo(per)、Willie Rodriguez(per)が参加しています。バークリー音楽院に留学中であった世界のナベサダのプレイにも注目です。

Beatlesのカヴァー、Hal David/Burt Bacharach作品のカヴァー、自身のオリジナル、盟友Gary McFarlandの楽曲がそれぞれ2曲、さらにBarbra Streisandのカヴァー1曲とバランスの良い構成となっています。

アルバム全体としては、ラテン/エキゾチックなサウンドをバックにした独特の雰囲気のジャズ・ギター作品に仕上がっています。ロック/サイケな雰囲気もあって元祖クロスオーヴァー的なセンスも感じます。パーカッシヴな演奏が多い点も気に入っています。

派手さはありませんが、異才ジャズ・ギタリストの個性を十分楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Yesterday」
Beatlesの名曲カヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。ナベサダのフルートにナビゲートされ、Szaboが少しエキゾチックなギターを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z03Qn5UQ1qk

「The Last One to Be Loved」
Dionne Warwickのカヴァー(Hal David/Burt Bacharach作)。
オリジナルは『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)に収録されています。ここでもバカラック作品を少しエキゾチックな雰囲気で演奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=_FaubfwnGQk

「The Echo of Love」
Gary McFarland作。ナベサダのフルートがいい雰囲気です。Szaboのギターには祖国ハンガリーの情緒のようなものを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=CncUbk4qYfY

「Gypsy '66」
Gabor Szabo作。タイトル曲はパーカッシヴなリズムのサイケなジャズ・ロックといった雰囲気です。異才ジャズ・ギタリストとしての持ち味を存分に発揮している演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=BOUjhNFQ_QE

「Flea Market」
Gary McFarland作品の2曲目。作者McFarlandのヴァージョンは人気作『Does the Sun Really Shine on the Moon』(1968年)に収録されています。ここではラテン・フレイヴァーの聴いた演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=U3Odwbu5g-s

「Walk On By」
Dionne Warwickのヒット曲をカヴァー(Hal David/Burt Bacharach作)。
オリジナルは『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)に収録されています。お馴染みのヒット曲を情感たっぷりのラテン・ジャズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gyQqEsh1lzE

「If I Fell」
Beatlesのカヴァー2曲目。オリジナルは『A Hard Day's Night』(1964年)に収録されています(John Lennon/Paul McCartney作)。ここではメロウなジャズ・ギターで素敵なムードを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lp6zXe6JnJw

「Gypsy Jam」
Gabor Szabo作。パーカッシヴに疾走する演奏は、ジプシー・ジャズ・グルーヴといった趣でかなり格好良いですね。ロック好きの人は聴いてもグッとくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MDZUbAJ_qP0

「I'm All Smiles」
Barbra Streisandのカヴァー(Michael Leonard/Herbert Martin作)。オリジナルは『People』(1964年)に収録されています。ラストはナベサダのフルートとSzaboのギターが優しく寄り添うメロウな演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EfnRti-ifWk

他のGabor Szabo作品もチェックを!

『Spellbinder』(1966年)
Spellbinder

Gary McFarland/Gabor Szabo『Simpatico』(1966年)
シンパティコ(SIMPATICO) (MEG-CD)

『Jazz Raga』(1966年)
JAZZ RAGA

『The Sorcerer』(1967年)
ソーサラー

『More Sorcery』(1967年)
モア・ソーサリー

Gabor Szabo & The California Dreamers『Wind Sky and Diamonds』(1967年)
Wind, Sky And Diamonds

『Bacchanal』(1968年)
BACCHANAL

『Dreams』(1968年)
ドリームス

『1969』(1969年)
1969

Lena Horne & Gabor Szabo『Lena & Gabor』(1969年)
リナ&ガボール(紙ジャケット仕様)

『Magical Connection』(1970年)
Magical Connection

『High Contrast』(1971年)
High Contrast

『Mizrab』(1973年)
ミズラブ

『Macho』(1975年)
Macho

『Nightflight』(1976年)
c

『Faces』(1977年)
Faces

『Femme Fatale』(1981年)
Femme Fatale
posted by ez at 04:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月09日

Serge Gainsbourg『Aux Armes Et Caetera』

フランスのエロ不良オヤジによる全編ジャマイカ録音のレゲエ作品☆Serge Gainsbourg『Aux Armes Et Caetera』
Aux Armes Et Caetera
発表年:1979年
ez的ジャンル:異端児系フレンチ・レゲエ
気分は... :エロ不良オヤジとレゲエ!

フランスの異端児アーティストSerge Gainsbourgがジャマイカ、キングストンでレコーディングしたレゲエ・アルバム『Aux Armes Et Caetera』(1979年)です。

フランスのエロ不良オヤジSerge Gainsbourg(1928-1991年)に関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の6枚。

 『Gainsbourg Percussions』(1964年)
 Serge Gainsbourg Et Brigitte Bardot『Bonnie And Clyde』(1968年)
 Original Soundtrack『Anna』(1969年) ※Gainsbourgが音楽担当
 Jane Birkin et Serge Gainsbourg『Jane Birkin et Serge Gainsbourg』(1969年)
 『Histoire De Melody Nelson』(1971年)
 『Love On The Beat』(1984年)

前作『L'Homme A Tete De Chou(くたばれキャベツ野郎)』(1976年)でレゲエを取り上げたGainsbourgが、全編レゲエに取り組んだ1枚が本作『Aux Armes Et Caetera』(1979年)です。

『L'Homme A Tete De Chou』(1976年)
くたばれキャベツ野郎

前述のように、レコーディングはジャマイカ、キングストンで行われ、レゲエ界最強のリズム・セクションSly & RobbieSly Dunbar(ds)、Robbie Shakespeare(b)をはじめ、Radcliffe "Dougie" Bryan(g)、Isiah "Sticky" Thompson(per)、Ansel Collins(org)といったThe Revolutionariesのメンバー、Michael "Mao" Chung(g、p)、Robbie "Tights" Lyn(p)といったミュージシャンが参加しています。さらにはバック・コーラスでThe I Threes(Judy Mowatt/Marcia Griffiths/Rita Marley)(back vo)も参加しています。

フランスのエロ不良オヤジSerge Gainsbourgがレゲエに傾倒していったのは、単にサウンド面の興味ならず、権力と戦うレベル・ミュージックというレゲエの持つ性格が、彼の生き方、アーティストとしてのアイデンティティと符合したのだと思います。そうしたスタンスは"国歌への冒とく"と物議を醸すことになったタイトル曲「Aux Armes Et Caetera」に反映されています。

同時に、Gainsbourgの低音囁きヴォーカルと本場のレゲエ・サウンド、The I Threesのコーラスとの相性が想像以上に良い点に驚かされます。「Vieille Canaille」「Daisy Temple」あたりを聴くと実感できるはずです。

フランスのエロ不良オヤジSerge Gainsbourgと本場レゲエのケミストリーが生んだ素晴らしい成果だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Javanaise Remake」
本場ジャマイカ録音らしいレゲエ・サウンドと不良オヤジGainsbourgの囁きヴォーカルの相性の良さを感じるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=5DuVFAm3JoM

「Aux Armes Et Caetera」
フランス国歌を引用したことで"国歌への冒とく"と物議を醸すことになった挑発的な1曲。アーティストとしての姿勢を示した戦闘モードのGainsbourgの姿は、レゲエの神様Bob Marleyとも重なります。 I Threesのバック・コーラスが印象的なので余計にそう感じてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=CrAOw5i9UwM

「Les Locataires」
Sly & Robbieをはじめとするバック陣の演奏に魅了される1曲。もっと長尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=owvx35-iN2M

「Des Laids Des Laids」
Gainsbourgの囁きヴォーカルとI Threesのバック・コーラスの組み合わせがサイコーです。Gainsbourgならではのレゲエ・ワールドになっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=EZDxAGdstZk

「Brigade Des Stups」
この曲も戦闘モードのGainsbourgが出た挑発的な1曲に仕上がっています。そうした歌詞を少し人を喰ったようなレゲエ・サウンドにのって歌うのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ecEMHEM8hSI

「Vieille Canaille」
Cab Callowayのカヴァー。ヴォーカル&演奏の格好良さでいえば、コレが一番かも?Gainsbourgの個性と本場のレゲエ・サウンドが見事に一体化しています。
https://www.youtube.com/watch?v=1bPmRm1qnr8

「Lola Rastaquouere」
Gainsbourgのエロ・オヤジな魅力が出たレゲエ・チューン。このエロ・モードのレゲエはGainsbourgならではの味わいかも?
https://www.youtube.com/watch?v=VKtGRC3IAc0

「Relax Baby Be Cool」
I Threesのコーラスが目立つ能天気な曲調ですが、歌詞はかなり過激です。
https://www.youtube.com/watch?v=B3wKigp5Bfk

「Daisy Temple」
「Vieille Canaille」と並ぶ僕のお気に入り。Sly & Robbieが格好良すぎます。Gainsbourgの囁きヴォーカルがここまでレゲエ・サウンドやI Threesのコーラスとハマるとは意外です。
https://www.youtube.com/watch?v=dotxEJHRpSg

「Eau Et Gaz A Tous Les Etages」
インタールード的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=SBwR4m80uPU

「Pas Long Feu」
小気味よいレゲエ・チューンですが、歌詞の内容はかなりシニカルです。
https://www.youtube.com/watch?v=0BnyM681aZg

「Marilou Reggae Dub」
ラストは前作『L'Homme A Tete De Chou(くたばれキャベツ野郎)』収録のレゲエ・チューン「Marilou Reggae」の再演です。
https://www.youtube.com/watch?v=rIILdcNg8Mw

Serge Gainsbourgの過去記事もご参照下さい。

『Gainsbourg Percussions』(1964年)
Gainsbourg Percussions

Original Soundtrack『Anna』(1967年)
Anna

Serge Gainsbourg Et Brigitte Bardot『Bonnie And Clyde』(1968年)
Bonnie & Clyde

Jane Birkin et Serge Gainsbourg『Jane Birkin et Serge Gainsbourg』(1969年)
ジェーン・バーキン&セルジュ・ゲンスブール

Serge Gainsbourg『Histoire De Melody Nelson』(1971年)
Histoire de Melody Nelson

Serge Gainsbourg『Love On The Beat』(1984年)
Love on the Beat
posted by ez at 01:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月08日

Alex Attias Presents Mustang『Back Home』

エキセントリックなブロークン・ビーツ/フューチャー・ジャズ☆Alex Attias Presents Mustang『Back Home』
Mustang: Back Home
発表年:2004年
ez的ジャンル:エキセントリック系ブロークン・ビーツ/フューチャー・ジャズ
気分は... :エキセントリック!!!

今回はスイス出身のプロデューサーAlex AttiasMustang名義によるアルバムAlex Attias Presents Mustang『Back Home』(2004年)です。

Alex Attiasは、MustangCatalystFreedom SoundzXela Saittaなど様々な名義で活動すると同時に、BeatlessPaul Martinとのユニット)、Bel Air ProjectSeb Kohlerとのユニット)、Idema + CoPaul Cornetとのユニット)、PlutoniaDennis McFarlaneとのユニット)、River PlateStephane Attiasとのユニット)、The Age Of SelfishnessIan Grantとのユニット)、Ripperton & Alex Attias等とのユニットでも作品をリリースしています。

本作『Back Home』は、西ロンドンからスイスに拠点を戻し、Compost Recordsからリリースした作品です。

アルバムにはColonel RedBembe SegueVanessa FreemanDelMark De Clive-Loweといった西ロンドン系アーティストも参加しています。

アルバムは西ロンドンの流れを汲むブロークン・ビーツ/フューチャー・ジャズに、クラシック/オペラのエッセンスが加わったエキセントリックな音世界を展開しています。最初聴いたときは、その音世界に多少戸惑いを感じましたが、聴き重ねるごとにだんだんクセになってきます。

Colonel RedBembe SegueVanessa Freemanといった西ロンドンを代表する男女シンガーも参加しているので、フューチャー・ソウル作品としても楽しめるのでは?特にColonel Redは5曲に参加しており、Colonel Red好きはかなり楽しめるはずです。

エキセントリックなブロークン・ビーツ/フューチャー・ジャズをぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Help Me」
Colonel Redをフィーチャーしたオープニング。。"西ロンドンのD'Angelo"ことColonel Redの魅力を活かしたセクシーなフューチャー・ソウルです。本作らしくはありませんが僕好みの1曲です。

「Future Jazz」
DelとRuti Halvaniをフィーチャー。本作らしいフューチャー・オペラとでも呼びたくなるドラマチック・サウンドにのってUKラッパーDelがフロウします。
https://www.youtube.com/watch?v=TxLc5n-EVfQ

「Closer To Me」
西どんどん好きの人は気に入るであろうアッパーなブロークン・ビーツ。 Jessica Laurenのスペイシーなキーボードが印象的です。

「Confusion」
近未来のアクション映画のサントラといった雰囲気のドラマチックなダンサブル・チューン。

「Angels」
Xelaをフィーチャー。Xelaのオペラ調ヴォーカルとフューチャー・サウンドが入り混じった摩訶不思議な1曲に仕上がっています。

「Back Home」
タイトル曲はトライバルなリズムにIsabelle Hornungのヴァイオリンが絡む無国籍なダンス・チューンに仕上がっています。

「10,000 Leagues Deeper」
Bembe Segueをフィーチャー。西ロンドン好き、Bembe Segue好きの人であれば、気に入るであろうダークなダンス・チューンです。Jessica Laurenによるストリングス・キーボードがドラマチックに盛り上げます。

「Darker Side Of Light」
Vanessa Freemanをフィーチャー。Vanessa Freemanとはシングル「Give A Little Love」(2000年)でもタッグを組んでいます。本作らしい西ロンドン+フューチャー・オペラな雰囲気を楽しめるダンス・チューンです。

「Everchanging Times」
Colonel RedとMark De Clive-Loweをフィーチャー。ドラマチックなミディアム・テンポのフューチャー・ソウルです。Alex Attias独特の音世界とColonel Redの魅力的なヴォーカルが違和感なく融合しています。

「In The Jungle」
Colonel Redをフィーチャー。前曲から一転し、ジャングル・モードのトライバルなアッパー・チューンです。

「Transformation」
アンビエントな疾走感が心地好い1曲。個性的なトラックが続く中で一息つけます。

「Finding Who We Are」
Colonel Redをフィーチャー。トライバルなフューチャー・ソウルはColonel Redのセクシーな魅力を引き出すことに成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=5Imoo7Y3L30

Alex Attiasにご興味がある方はBeatless『Life Mirrors』(2001年)あたりもチェックしてみては?

Beatless『Life Mirrors』(2001年)
Life Mirrors
posted by ez at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月07日

Truce『Nothin' But The Truce』

UKの女性R&Bグループ唯一のアルバム☆Truce『Nothin' But The Truce』
Nothin' But The Truce
発表年:1995年
ez的ジャンル:UK女性R&Bグループ
気分は... :UK版のBrownstone?

今回は90年代女性R&BグループからTruce『Nothin' But The Truce』(1995年)です。

TruceNia(Dianne Joseph)、JayJay(Janine Linton)、Shele(Michelle Escoffery)の3名が結成したUKの女性R&Bグループ。

Big Lifeから1994年にシングル「Celebration Of Life」でデビュー。1995年デビュー・アルバム『Nothin' But The Truce』をリリース。1998年にグループ最大のヒット・シングル「Eyes Don't Lie」(UKシングル・チャート第20位)を放つも、グループは解散します。

グループ唯一のアルバム『Nothin' But The Truce』は、UKのグループですが、USの90年代女性R&Bグループがお好きな人であれば気に入る1枚だと思います。

UK版のBrownstoneというイメージですね。Brownstoneほどの圧倒的な歌力はありませんが、楽曲やヴォーカルワークにBrownstone的なものを感じます。

プロデューサーにはIan GreenMarcus Johnson/Paul WallerJon DouglasC-n-A(Andres Levin/Camus Celli)Ethnic Boyz(Marcus Johnson/Steve Campbell)2B3 Productions(Neville Thomas/Pule Pheto/Robert Malcolm)Ross Anderson/Simon LawDinky BinghamDon-E等が起用されています。

「Celebration Of Life」「Treat U Right」「The Finest」The S.O.S. Bandのカヴァー)というシングル3曲が目立ちますが、「Where Is The Love」「For Your Love」「Come Go Away」「Friend You Need」というBrownstone的な曲もオススメです。

侮れないUK女性R&Bグループ作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Signature」
Kojoプロデュース。アルバムのイントロ。

「Celebration Of Life」
Ian Greenプロデュース。デビュー・シングルにもなった爽快なミディアム・グルーヴ。UK版"Brownstone"的な雰囲気に、ラップ・パートを織り交ぜてアクセントをつけています。
https://www.youtube.com/watch?v=IIKscaM8lNU

「Where Is The Love」
Marcus Johnson/Paul Wallerプロデュース。僕が好きなタイプの美メロ・ミディアム・グルーヴには、(シングルにはなっていませんが)シングル向きのキャッチーさがあります。

「Make It Happen」
Jon Douglasプロデュース。ビューティフル・スロウ。透明感のあるヴォーカル&コーラスワークで歌い上げます。

「Treat U Right」
Marcus Johnson/Paul Wallerプロデュース。シングルにもなった人気曲。Shalamar「Sweeter As The Days Go By」ネタを使ったキャッチーなミディアム・グルーヴ。90年代女性R&Bグループらしいキュートで初々しい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=xynM8WEIMKM

「One Of The Reasons」
C-n-A(Andres Levin/Camus Celli)プロデュース。ラップ・パートを織り交ぜ、サウンドにもアクセントをつけた意欲的な仕上がりですが、僕好みではありません。

「For Your Love」
Ethnic Boyz(Marcus Johnson/Steve Campbell)プロデュース。さりげないですが、しっかり、しっとり聴かせる素敵なラブ・バラードに仕上がっています。

「The Finest」
Jimmy Jam & Terry Lewis作。The S.O.S. Bandの名曲カヴァー。Alexander O'Nealをフィーチャーしたオリジナルは『Sands of Time』(1986年)に収録されています。シングル・カットもれました。Jam & Lewis大好き、The S.O.S. Band大好きな僕にとっては嬉しいカヴァーです。ラップ・パートを織り交ぜた90年代らしいダンサブル・チューンに仕上がっています。Marcus Johnson/Paul Wallerプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=fxyc9yH4Fvw

「Survive」
2B3 Productions(Neville Thomas/Pule Pheto/Robert Malcolm)プロデュース。妖艶な雰囲気のヒップホップ・ソウルに仕上がっています。

「Truce Ride」
Nu ColoursのLawrence Johnsonプロデュース。 インタールード的な小曲です。

「Still Waters」
Ross Anderson/Simon Lawプロデュース。Soul II Soul等でお馴染みのUKのプロデューサーSimon Lawらしい手腕を楽しめるミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=X2nC931qIDY

「Satisfy Me」
Dinky Binghamプロデュース。小気味よいダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=Tq6rPvkRrpg

「Come Go Away」
UKネオソウル・シンガーDon-Eプロデュース。小粋な雰囲気の爽快ミディアム。素敵なヴォーカルワークで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=vpZKNIVCes4

「Interlude」
Lawrence Johnsonプロデュースのインタールード。

「Joy」
Ethnic Boyzプロデュース。ビューティフル・バラードを感動的に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=3J9hnQtqVMk

「Better Days」
Ian Greenプロデュース。哀愁モードのダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=yGL5T-w2s7w

「Friend You Need」
Ross Anderson/Simon Lawプロデュース。曲良し、ヴォーカルワーク良しの感動ミディアムです。

「Yours Sincerely (The Rhythm)」
Lawrence Johnson/Marcus Johnsonプロデュース。ア・カペラによるアルバムのエピローグ。

サッカーW杯最終予選は何とかタイに勝利しましたね。負ける気はしませんでしたが、あれだけ攻めたのだから、もっと点取らないとね。また、決定力不足という課題を突き付けられましたね。

(内容的にはイラクが上でしたが)サウジが連勝で勢いを増しそうなので、11月ホームでの直接対決がかなり重要な一戦となる気がします。
posted by ez at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする