発表年:1981年
ez的ジャンル:姉妹系R&Bコーラス・グループ
気分は... :当時はわからなかった・・・
今回はPointer Sisters『Black & White』(1981年)です。
カリフォルニア州オークランド出身のPointer姉妹によるコーラス・グループPointer Sistersの紹介は、『Having A Party』(1977年)に続き2回目となります。
Ruth、Anita、Juneという3名体制で、Richard PerryのPlanetへ移籍し、コンテンポラリーなポップ路線の作品で大成功を収めたPointer Sisters。
本作『Black & White』(1981年)は、全米チャート第2位の大ヒット・シングル「Slow Hand」が収録されたアルバムです。僕はリアルタイムで聴いた最初のPointer Sistersの楽曲が「Slow Hand」でした。当時高校生でソウルよりロックに夢中であった僕に、オトナな雰囲気の「Slow Hand」の魅力はわかりませんでしたが(笑)
プロデュースは勿論、グループ成功の立役者であるRichard Perry。
レコーディング・メンバーはPaul Jackson(g)、Tim May(g)、John Barnes(p、el-p、key)、Greg Phillinganes(el-p)、Mike Porcaro(b)、Nate Watts(b)、John Robinson(ds)、Danny Faragher(org)、William Smith(org)、James Newton Howard(syn)、Ed Walsh(syn)、Mike Cotten(syn、programming)、Paulinho da Costa(per)、Trevor Lawrence(ts)。
アルバム全体としてはコンテンポラリーな魅力を持った1枚に仕上がっています。ソングライター陣にもDavid Foster、David Lasley、Ken Gold/Mickey Denneといった興味深い作者がクレジットされています。
「Slow Hand」以外であれば、ファンキー&パーカッシヴな「Sweet Lover Man」、Anitaのヴォーカルが素晴らしい「Someday We'll Be Together」、軽やかなポップ・ソウル「Take My Heart, Take My Soul」、ラップ調のヴォーカルを披露する「What a Surprise」、アーバンなミディアム「Got to Find Love」あたりがオススメです。
今回、AOR系作品として国内再発CDがリリースされましたが、そういった観点から聴くのも楽しいかもしれませんね。
全曲紹介しときやす。
「Sweet Lover Man」
Jerry Ragovoy/Len Roberts作。ファンキー&パーカッシヴなコンテンポラリー感が魅力のオープニング。アルバムからの3rdシングルにもなりました。Paulinho da Costaのパーカッションが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=ECTLq7M_0I0
「Someday We'll Be Together」
Russ Ballard作。Anitaの素晴らしい歌声に惚れ惚れするミディアム・グルーヴ。彼女たちのパッションが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=24ev9mpFkbM
「Take My Heart, Take My Soul」
Ken Gold/Mickey Denne作。軽やかなポップ・ソウル。爽快に弾ける感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=X6Dw-bMnikg
「Slow Hand」
Michael Clark/John Bettis作。前述のようにアルバムからのリード・シングルとして全米チャート第2位、同R&Bチャート第7位の大ヒットとなりました。オトナな魅力のあるセクシー&アーバンなミディアム・チューンに仕上がっています。Conway Twitty、Modestepがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=pnVOt2LK2Gg
「We're Gonna Make It」
David Foster/Mike Cotton/Anita Pointer/June Pointer作。スピード感のある80年代らしいポップ・チューンですが、正直僕の好みではありません。
https://www.youtube.com/watch?v=86GTmvYRtn0
「What a Surprise」
Anita Pointer/June Pointer/Trevor Lawrence作。アルバムからの2ndシングルにもなった都会的なミディアム・グルーヴ。ラップ調のヴォーカルも披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=3b4iHrMQQFI
「Got to Find Love」
David Lasley/Willie Wilcox作。作者David Lasleyのヴァージョンは『Missin' Twenty Grand』(1982年)に収録されています。「Slow Hand」と同タイプのアーバンなミディアム・チューンです。
「Fall in Love Again」
Patrick Henderson/Wornell Jones作。Maria Muldaurもカヴァーしていました(アルバム『Open Your Eyes』収録)。パワフルな哀愁グルーヴって感じですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=TJXq3Z5lQrI
「Should I Do It」
Layng Martine, Jr.作。アルバムからの4thシングルとして全米チャート第13位となっています。ライナーノーツにも書かれていますが、確かにCarole Kingあたりが書きそうなポップ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=iv26JNA9csg
国内盤再発CDにはボーナス・トラックとして、シングル「Slow Hand」のB面曲「Holdin' Out for Love」(Cherのカヴァー)、「What A Surprise (Original Edit)」の2曲が追加収録されています。
Pointer Sistersの他作品もチェックを!
『The Pointer Sisters』(1973年)
『That's A-Plenty』(1974年)
『Steppin'』(1975年)
『Having A Party』(1977年)
『Energy』(1978年)
『Priority』(1979年)
『Special Things』(1980年)
『So Excited』(1982年)
『Break Out』(1983年)
『Contact』(1985年)
『Hot Together』(1986年)
『Serious Slammin』(1988年)
『Right Rhythm』(1990年)
『Only Sisters Can Do That』(1993年)