2016年09月10日

Gabor Szabo『Gypsy '66』

ハンガリー出身の異才ジャズ・ギタリストの初リーダー作☆Gabor Szabo『Gypsy '66』
ジプシー ’66
発表年:1966年
ez的ジャンル:異才ジャズ・ギタリスト
気分は... :ジプシー・ジャズ!!

今回はハンガリー出身のジャズ・ギタリストGabor Szaboの初リーダー作『Gypsy '66』(1966年)です。

60年代後半にはGary McFarlandと共にSkyeレコードを立ち上げたとでも知られる異才ギタリストGabor Szaboの紹介は、『Jazz Raga』(1966年)、『Spellbinder』(1966年)に続き3回目となります。

レコーディングにはGabor Szabo(g)、Gary McFarland(marimba)、Sam Brown(g)、Barry Galbraith (g)、Richard Davis(b)、Al Stinson(b)、Grady Tate(ds)、渡辺貞夫(fl)、Francisco Pozo(per)、Willie Rodriguez(per)が参加しています。バークリー音楽院に留学中であった世界のナベサダのプレイにも注目です。

Beatlesのカヴァー、Hal David/Burt Bacharach作品のカヴァー、自身のオリジナル、盟友Gary McFarlandの楽曲がそれぞれ2曲、さらにBarbra Streisandのカヴァー1曲とバランスの良い構成となっています。

アルバム全体としては、ラテン/エキゾチックなサウンドをバックにした独特の雰囲気のジャズ・ギター作品に仕上がっています。ロック/サイケな雰囲気もあって元祖クロスオーヴァー的なセンスも感じます。パーカッシヴな演奏が多い点も気に入っています。

派手さはありませんが、異才ジャズ・ギタリストの個性を十分楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Yesterday」
Beatlesの名曲カヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。ナベサダのフルートにナビゲートされ、Szaboが少しエキゾチックなギターを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Z03Qn5UQ1qk

「The Last One to Be Loved」
Dionne Warwickのカヴァー(Hal David/Burt Bacharach作)。
オリジナルは『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)に収録されています。ここでもバカラック作品を少しエキゾチックな雰囲気で演奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=_FaubfwnGQk

「The Echo of Love」
Gary McFarland作。ナベサダのフルートがいい雰囲気です。Szaboのギターには祖国ハンガリーの情緒のようなものを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=CncUbk4qYfY

「Gypsy '66」
Gabor Szabo作。タイトル曲はパーカッシヴなリズムのサイケなジャズ・ロックといった雰囲気です。異才ジャズ・ギタリストとしての持ち味を存分に発揮している演奏なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=BOUjhNFQ_QE

「Flea Market」
Gary McFarland作品の2曲目。作者McFarlandのヴァージョンは人気作『Does the Sun Really Shine on the Moon』(1968年)に収録されています。ここではラテン・フレイヴァーの聴いた演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=U3Odwbu5g-s

「Walk On By」
Dionne Warwickのヒット曲をカヴァー(Hal David/Burt Bacharach作)。
オリジナルは『Make Way For Dionne Warwick』(1964年)に収録されています。お馴染みのヒット曲を情感たっぷりのラテン・ジャズで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gyQqEsh1lzE

「If I Fell」
Beatlesのカヴァー2曲目。オリジナルは『A Hard Day's Night』(1964年)に収録されています(John Lennon/Paul McCartney作)。ここではメロウなジャズ・ギターで素敵なムードを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lp6zXe6JnJw

「Gypsy Jam」
Gabor Szabo作。パーカッシヴに疾走する演奏は、ジプシー・ジャズ・グルーヴといった趣でかなり格好良いですね。ロック好きの人は聴いてもグッとくるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MDZUbAJ_qP0

「I'm All Smiles」
Barbra Streisandのカヴァー(Michael Leonard/Herbert Martin作)。オリジナルは『People』(1964年)に収録されています。ラストはナベサダのフルートとSzaboのギターが優しく寄り添うメロウな演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EfnRti-ifWk

他のGabor Szabo作品もチェックを!

『Spellbinder』(1966年)
Spellbinder

Gary McFarland/Gabor Szabo『Simpatico』(1966年)
シンパティコ(SIMPATICO) (MEG-CD)

『Jazz Raga』(1966年)
JAZZ RAGA

『The Sorcerer』(1967年)
ソーサラー

『More Sorcery』(1967年)
モア・ソーサリー

Gabor Szabo & The California Dreamers『Wind Sky and Diamonds』(1967年)
Wind, Sky And Diamonds

『Bacchanal』(1968年)
BACCHANAL

『Dreams』(1968年)
ドリームス

『1969』(1969年)
1969

Lena Horne & Gabor Szabo『Lena & Gabor』(1969年)
リナ&ガボール(紙ジャケット仕様)

『Magical Connection』(1970年)
Magical Connection

『High Contrast』(1971年)
High Contrast

『Mizrab』(1973年)
ミズラブ

『Macho』(1975年)
Macho

『Nightflight』(1976年)
c

『Faces』(1977年)
Faces

『Femme Fatale』(1981年)
Femme Fatale
posted by ez at 04:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする