発表年:2016年
ez的ジャンル:FE系強力R&Bタッグ
気分は... :It's So Easy!
今回は新作アルバムからThe Foreign Exchangeのメンバーとしても活躍するR&Bシンガー/ラッパーPhonteと実力派R&BシンガーEric Robersonの共演アルバム『Tigallerro』です。
Phonteに関して、これまで紹介した関連作品は以下の6枚
※Phonteソロ作品
『Charity Starts At Home』(2011年)
※The Foreign Exchange作品
『Connected』(2004年)
『Leave It All Behind』(2008年)
『Authenticity』(2010年)
『Love In Flying Colors』(2013年)
『Tales From The Land Of Milk And Honey』(2015年)
実力派R&BシンガーEric Robersonについては、これまで何度もソロ・アルバムを紹介しようと思っていたものの、何故か機を逸していて今回が初めてとなります。僕の中では客演シンガーのイメージが強かったのかもしれませんね。当ブログの過去記事を検索したら、彼の客演作は15枚位ありました。
今回、Phonteとの共演アルバムということで紹介しやすくなりました。
Eric RobersonとPhonteの2人は、これまでもお互いのソロやThe Foreign Exchange Musicのミュージック・ディレクターZo!のアルバムで何度も共演しており、自然な流れで共演アルバムを出すことになったのでは?
Phonte本人(Tigallo名義)、The Foreign Exchange、Zo!といったFEファミリーをはじめ、PhonteのLittle Brother時代の盟友9th Wonderが率いるプロダクション・チームThe Soul CouncilのEric Jones、リッチモンドのジャズ・ファンク・バンドButcher Brownの鍵盤奏者DJ Harrison(Devonne Harris)、デビュー・アルバム『We Are KING』が話題の新時代女性R&BユニットKINGの中心メンバーParis Strother、当ブログでも何度か作品を紹介したHip-HopユニットStrange Fruit Projectのメンバーであり、プロデューサーとして人気のSymbolyc One(S1)、L.A.出身のピアニストで当ブログでも2ndアルバム『The Awakening』(2014年)を紹介したDaniel Crawford等がプロデューサーに起用されています。また、FE『Tales From The Land Of Milk And Honey』に参加していた女性チェロ奏者/シンガー・ソングライターShana Tuckerがバック・コーラスで数曲参加しています。
決して派手さのあるアルバムではありませんが、先行シングルにもなったオープニング曲「It's So Easy」に象徴されるように、歌とメロディを大切にしているアルバムという印象を受けます。様々なプロデューサーとコラボしながら、2人のヴォーカルやラップをじっくり聴かせてくれます。
Little Brotherや初期FEがお好きな方はPhonteのラップをたっぷり聴けるのも嬉しいかもしれませんね。
流通の問題なのか、イマイチ話題にならないアルバムですが、R&B/ソウル好きの方は要チェックな1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「It's So Easy」
Eric Jones/Zo!/Tigallo(Phonte)プロデュース。アルバムからの先行シングルにもなった至極のネオ・ソウル。このメロウなオープニング曲を聴けば、本作のクオリティが間違いないことが一発でわかります。Shana Tuckerによる女性バック・コーラスもいい感じです。終盤にShanaがEarth, Wind & Fire「Brazilian Rhyme」のスキャットを軽やかに歌い上げる遊び心もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=waSG69WNeuw
「Thru the Night」
Symbolyc One(Strange Fruit Project)プロデュース。哀愁モードのアングラHip-Hop調のトラック。最近はシンガーのイメージが強いPhonteのラップも楽しめまし。
https://www.youtube.com/watch?v=wc0YNkoZbbg
「My Kind of Lady」
DJ Harrisonプロデュース。DJ HarrisonとZo!という鍵盤奏者2人が創り出すメロウ・トラックがEric Robersonのヴォーカルによくマッチしています。ここでもPhonte節のラップを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=OlJGQ5wcA34
「Hold Tight」
DJ Harrisonプロデュース。DJ Harrisonのトラックメイカーとしてのセンスがよく出た1曲なのでは?エフェクトのかかったヴォーカルも含めて今様のR&Bらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=amk45XdlYVo
「Grow This Love」
Slimkat78/Mr. Turnerプロデュース。ここではFEでの相棒Nicolayも演奏に参加しています。哀愁メロウな雰囲気でジワジワくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JcD75hLBm-Y
「Never the Same Smile」
The Foreign Exchange/Zo!プロデュース。FE作品にEric Robersonが客演している感じですね(笑)。ビューティフルなソウル・チューンに仕上がっています。ここでもShana Tuckerの女性バック・コーラスが花を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FPIGEa4LoKg
「Waiting 4 Ya」
Stro Elliot/Rich Medina/Paris Strotherプロデュース。KINGのParis Strotherがプロデュースに関与している点で注目している曲。軽いスパニッシュ・テイストのサウンド、曲調、女性バック・コーラスからはKINGを連想させるものを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=XJnkiPSVH7Q
「Lie to Me」
Extra Mediumプロデュース。何度も聴いているうちにジワジワと好きになってきたミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=smgfrUZgE_A
「3:45」
Sheldon Williamsプロデュース。Sheldon Williamsの手腕が冴える素敵なソウル・バラード。美しいサウンドと素敵なヴォーカル・ワークが聴く者に感動を与えます。
https://www.youtube.com/watch?v=CuGPN7vctNA
「Something」
Daniel Crawfordプロデュース。Daniel Crawfordらしくジャジーなエッセンスを取り入れたソウル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=KNpgQVXOJ4U
今後、Eric Robersonのソロ作品も紹介したいと思います。
Eric Roberson『Esoteric...』(2004年)
※1stアルバム『Esoteric Movement』(2001年)の新装盤
Eric Roberson『The Vault, Vol. 1.5』(2004年)
Eric Roberson『The Appetizer』(2005年)
Eric Roberson『...Left』(2007年)
Eric Roberson『Music Fan First』(2009年)
Eric Roberson『Mister Nice Guy』(2011年)
Eric Roberson『The Box』(2014年)
PhonteやThe Foreign Exchangeの過去記事もチェックを!
Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)
The Foreign Exchange『Connected』(2004年)
The Foreign Exchange『Leave It All Behind』(2008年)
The Foreign Exchange『Authenticity』(2010年)
The Foreign Exchange『Love In Flying Colors』(2013年)
The Foreign Exchange『Tales From The Land Of Milk And Honey』(2015年)