発表年:1991年
ez的ジャンル:ジャジー&メロウ系ラヴァーズ
気分は... :アーバン・メロウな魅力があります・・・
今回は再評価を高める90年代作品、Ciyo『So Inviting』(1991年)です。
発売当時はさほど注目されなかったアルバムですが、その後再評価が高まり、2014年に再発CDがリリースされた1枚です。
Ciyo(Ciyo Brown)はジャマイカ生まれ、イギリスを拠点に活動するシンガー/ギタリスト。
そんな彼のデビュー・アルバムが『So Inviting』(1991年)です。基本はGeorge Bensonタイプのジャズ/フュージョン系の歌うギタリストであるCiyo Brownですが、本作『So Inviting』は、全編レゲエ調で貫かれています。ジャマイカンである彼がレゲエにアプローチすることは自然な流れなのかもしれませんが・・・
ジャジー&メロウなフィーリングを持つCiyo Brownにレゲエのエッセンスが加わることで、結果的に極上のラヴァーズ作品に仕上がっています。80年代後半から90年代初めのAriwaラヴァーズがお好きな人であれば気に入るはずです。個人的には当時よく聴いていたBullwackie & The Chosen Brothers「I'll Be Good」(1989年)あたりと一緒に聴きたい気分になりました。
また、George Bensonばりの甘いヴォーカル&ギターは、アーバン・メロウな魅力に溢れており、レゲエ・ファン以外の人が聴いても楽しめるアルバムです。
本作以降も『Urban Atmosphere』(1993年)、『Somewhere Out There』(2001年)、『Borderline』(2003年)、『Put A Little Jazz In Their Lives』(2013年)といったアルバムをリリースしていますが、全編がレゲエのエッセンスで貫かれているのは本作のみのようです。
Youtubeにあまり音源がないのが残念ですが、音源がある「Let's Fall In Love」を聴いてもらえれば、本作の唯一無二の魅力がわかるはずです。
あるようでない素敵なジャジー&メロウなラヴァーズ作品です。
全曲紹介しときやす。
「So InViting」
Ciyoの甘いヴォーカルがロマンティックなラヴァーズ・ワールドへ誘ってくれる、まさに"レゲエ版George Benson"といった雰囲気のタイトル曲です。
「Hello Happiness」
Ciyoのギターやサックスがアーバン・メロウな雰囲気を醸し出す1曲。90年代のアーバンR&Bと一緒に聴いても違和感ありません。
「Love Won't Leave Us Alone」
レゲエ・リズムが優しく包み込んでくれるジェントルなラヴァーズ。
「Feel The Vibe」
Ciyoのギタリストとしての魅力を実感できるジャジー&メロウなフュージョン調の仕上がり。
「Jazzy Mood For Love」
ヴォーカル・グループのようなコーラスが加わった、ジャジーなムードのリラックスしたレゲエ・チューン。
「Come Out To Play」
スウィートなムードに包まれたラヴァーズ好きにはたまらない1曲。サンセット・モードにぴったりな仕上がりです。
「The Feeling's Right」
ギター&スキャットで始まる"レゲエ版George Benson"的な魅力を楽しめる1曲。オトナのアーバン・レゲエって雰囲気がいいですね。
「San Francisco」
軽やかなメロウ・フィーリングが実に心地よいラヴァーズ。
「Let's Fall In Love」
軽やかなリズムと共に始まる至極のラヴァーズ。Ciyoの低音ヴォーカルは栄えますね。この曲を聴けば、Ariwaラヴァーズと相性がいいのがわかるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=0CXscSdb3nU
「Kingston Nights」
80年代ブラコン+カリプソといった雰囲気のフュージョン調のインストで締め括ってくれます。
ここまでがオリジナル。ここから2曲は再発CDのボーナス・トラックです。
「We've Got love To Share」
アーバン・メロウな雰囲気ですが、少し時代を感じる音かも?
「Breezin'」
George Bensonの代表曲(Bobby Womack作)カヴァー。"レゲエ版George Benson"が本家に挑戦です(笑)
本作のようなレゲエ調ではありませんが、Ciyo Brownの他作品もどうぞ!
『Urban Atmosphere』(1993年)
『Somewhere Out There』(2001年)
『Borderline』(2003年)
『Put A Little Jazz In Their Lives』(2013年)