発表年:1971年
ez的ジャンル:ブラジル男性SSWデュオ
気分は... :生姜鍋の夜に・・・
今回はブラジル男性SSWデュオAntonio Carlos & Jocafiの1stアルバム『Mudei De Ideia』(1971年)です。
Antonio Carlos & Jocafi(Antonio Carlos e Jocafi)はブラジル、バイーア出身の男性シンガー・ソングライター・デュオ。
1969年に結成され、『Mudei De Ideia』(1971年)、『Cada Segundo』(1972年)、『Antonio Carlos e Jocafi』(1973年)、『Definitivamente』(1974年)、『Ossos do Oficio』(1975年)、『Antonio Carlos e Jocafi』(1976年)、『Louvado Seja』(1977年)、『Elas por Elas』(1978年)、『Trabalho de Base』(1980年)といったアルバムをリリースしています。
また、多くのアーティストが彼らの楽曲を取り上げています。
そんな名SSWデュオですが、意外にオリジナル作品に触れる機会が少ないアーティストかもしれませんね。
そんなAntonio Carlos & Jocafiの1stアルバム『Mudei De Ideia』(1971年)が輸入盤ですがリイシューされ、入手しやすくなりました。ちなみに、僕が保有するのは以前にリリースされた『Definitivamente』(1974年)との2in1CDdです。
アルバムは名SSWデュオらしいメロウ・サンバと、当時のブラジル音楽シーンらしい英米ロックを影響を受けたファンキーなブラジリアン・ロックから構成されています。
メロウ・サンバであれば、「Voce Abusou」、「Mudei De Ideia」、「Desacato」、「Morte Do Amor」、ブラジリアン・ファンキー・ロックであれば、「Se Quiser Valer」、「Kabaluere」、「Quem Vem La」がオススメです。
アレンジはAlexandre Barreto、Jose Briamonte、Rogerio Duprat。
このデュオの魅力が詰まったメロウでファンキーでストレンジな1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Voce Abusou」
オススメその1。メロウ・サンバの名曲がオープニング。当ブログでもViva Brasil、Michel Fugain Et Le Big Bazar、Sergio Mendes & Brasil '77、Diana Pantonのカヴァーを紹介済みです。また、当時Antonio Carlosの夫人であったMaria Creuzaも歌っています。何度聴いてもいい曲ですね。このデュオのソングライターとしての実力を再認識できます。
https://www.youtube.com/watch?v=_LoLTtBDPIk
「Se Quiser Valer」
オススメその2。ファズ・ギターが鳴り響くサイケ・フィーリングのブラジリアン・ファンク・ロック。彼らの音楽に対する貪欲さが窺えます。
https://www.youtube.com/watch?v=flG6c6K96oU
「Kabaluere」
オススメその3。この曲もご機嫌なファンキー・ロック。妖しげな女性コーラスもグッド!Marcelo D2「Qual E」、Chali 2na「Comin' Thru」のサンプリング・ソースになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=piji9iNwN2M
「Conceicao Da Praia」
音はメロウ・サンバ調ですが、ヴォーカルは(当時はありませんが)ラップ/ラガ調な感じで面白いです。
https://www.youtube.com/watch?v=OA3FmLJYWNc
「Hipnose」
ピースフルなブラジリアン・ロックです。彼らの英米ロックへの憧れのようなものも感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=6imkNLA5QrI
「Mudei De Ideia」
オススメその4。タイトル曲もメロウ・サンバ名曲です。当ブログでもRosinha De Valenca、Osmar Militoのカヴァーを紹介済みです。何度聴いても惚れ惚れしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=SOYiN3D0M3E
「Desacato」
オススメその5。聴いているだけで自由を謳歌したくなるメロウ・サンバ。ジワジワと高揚し、男女ユニゾン・コーラスで盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=5063kuy0TpE
「Quem Vem La」
オススメその6。ギター・ソロと共に始まるファンキー・サンバ・ロック。なかなか迫力のあるファンキー・ロック・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=AOvdxrhHzEA
「Nord West」
美しいバラードですが、中盤にフィドルを交えたカントリー調サウンドでアクセントを加えています。
https://www.youtube.com/watch?v=mBkW5hB30Bo
「Morte Do Amor」
オススメその7。Alberto Santos Pinheiroとの共作。疾走感が格好良いアコースティック・サンバ。Jorge Ben作の名曲「Mas Que Nada」あたりに通じる魅力がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=qHdLtkMECUw
「Deus O Salve」
Lidazio Tavaresとの共作。サンバのエッセンスをうまく取り入れたポップ・チューン。Claudiaがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=k0CzUJoyA3g
「Bonita」
ラストは美しいアコースティック・メロウで締め括ってくれます。
『Louvado Seja』(1977年)