
発表年:1996年
ez的ジャンル:男性R&B
気分は... :しじみ汁・・・
今回は90年代R&B作品からKino Watson『True 2 The Game』(1996年)です。
Kino Watsonはノースカロライナ州出身の男性R&Bシンガー。
N.Y.へ進出し、デビュー・アルバムとなる本作『True 2 The Game』(1996年)をリリース。その後も『Breakfast In Bed』(1998年)、『Kino』(2002年)という2枚のアルバムをリリースしています。
本作『True 2 The Game』(1996年)は、シングルにもなったJermaine Dupriプロデュースの「Game Recognize Game (Whatcha Want)」を除き、Kino Watson自身がプロデュースし(共同プロデュース含む)、ソングライティングもすべて自身で手掛けています(共作含む)。
ジャケの風貌とは異なり、アルバム全体として、歌とメロディを大切にしているのがいいですね。決して熱唱するタイプのシンガーではありませんが、声質の良さを生かしたヴォーカルはセクシーで実に雰囲気があります。そんなリード・ヴォーカルを引き立てる巧みなヴォーカルワークやクールなトラック作りも魅力です。
Jermaine Dupriプロデュースの「Game Recognize Game (Whatcha Want)」、Teddy Pendergrass「Close the Door」をサンプリングした美メロ・ミディアム「Got Me Open」、The Floaters「Float On」をサンプリングした爽快メロウ「Bring It On」、キャッチーなヒップホップ・ソウル「Body Language」あたりが僕のオススメです。
Kino Watsonというアーティストの才能を、プロデュース、ソングライティング、ヴォーカルの各面から楽しめます。
90年代R&Bの隠れた逸品をぜひ!
全曲紹介しときやす。
「Intro...It's Time」
アルバムのイントロ。
「Game Recognize Game (Whatcha Want)」
オススメその1。Jermaine Dupriプロデュース曲であり、シングルにもなりました。そこはかとない哀愁サウンドがクールに響くミディアム・グルーヴ。少し抑えたKinoのヴォーカルもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=y93secoE7DU
「Got Me Open」
オススメその2。Darryl Shepherdとの共同プロデュース。Teddy Pendergrass「Close the Door」をサンプリングした美メロ・ミディアム。Kinoの声質の良さが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=hhV_YEtdtMU
「I'm The Man (Your Mama Been Warnin' You About)」
心がホッコリするミディアム・バラード。美しいヴォーカル・ワークで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WGxYIiD3Xp8
「Cry No More (I'll Be There 4 U)」
Erik "Big Free" Smithとの共同プロデュース。雨音と共に始まる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=LJy8hiRhdtA
「It's Time」
Kinoのハイトーン・ヴォーカルが栄える哀愁バラード。歌いすぎないのがKinoの魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=-Q9tGNDaiMA
「Bring It On」
オススメその3。The Floaters「Float On」をサンプリングした爽快メロウ。この曲もシングルになりました。Kinoのソウル魂に触れることができます。Kinoの雰囲気のあるヴォーカルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=kuW2Tx3lAuE
「Body Language」
オススメその4。Darryl Shepherdとの共同プロデュース。Kinoのセクシー・ヴォーカルとクールなトラックがよくマッチしたミディアム・グルーヴ。90年代ヒップホップ・ソウル好きにはグッとくるパターンの1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=jEYnu4prK6c
「Down 4 Mine」
Darryl Shepherdとの共同プロデュース。程良くビートの効いた哀愁ミディアム。Kinoヴォーカルが切なく浮遊します。
「The Best Things In Life Are Free」
切々と歌い上げるバラード。Kinoのヴォーカル・スタイルには、こういったタイプの曲はあまり似合わないかも?
https://www.youtube.com/watch?v=TWSnaudtlT4
「Black Beauty (Interlude)」
少し長めのインタールードって感じでしょうか。
「Definition Of Love」
Darryl Shepherdとの共同プロデュース。ラストはアコギの質感が印象的なバラードをしっとり歌い上げて締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nJUujfAPWRI
『Breakfast In Bed』(1998年)
