2017年01月13日

Facts Of Life『Sometimes』

Millie Jacksonプロデュースの男女ソウル・グループ☆Facts Of Life『Sometimes』
サムタイムス [国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5608)
発表年:1977年
ez的ジャンル:T.K.Records系男女ソウル・グループ
気分は... :ナイス・ソウル!

今回は70年代ソウル作品からFacts Of Life『Sometimes』(1977年)です。

Facts Of LifeJean DavisKeith WilliamsChuck Carterの3名によるソウル/ディスコ・グループです。Jean Davisはソウル・シンガーTyrone Davisの妹です。

メンバーの共通の知人であったソウル・ディーヴァMillie Jacksonの呼びかけが、グループ結成のきっかけとなった模様です。

グループはThe Gospel Truth名義でシングル「Uphill Peace Of Mind」T.K. Productions傘下のKayvette Recordsからリリースしますが、ゴスペル・グループと間違われてしまったため、グループ名をFacts Of Lifeに改名しました。

そしてFacts Of Life改名後にリリースした「Caught In The Act (Of Getting It On)」が全米R&Bチャート第13位、「Sometimes」が同第3位というヒットになりました。

アルバムとしては『Sometimes』(1977年)、『A Matter Of Fact』(1978年)という2枚のアルバムをリリースしています(いずれもKayvette Records)。プロデュースはいずれもMillie Jackson

1stアルバムとなる本作『Sometimes』(1977年)には、前述の「Caught In The Act (Of Getting It On)」「Sometimes」というシングル・ヒット2曲や、The Gospel Truth時代のシングル「Uphill Peace Of Mind」が収録されており、グループ代表曲を楽しめる構成になっています。

それ以外にもフリーソウルな「What Would Your Mama Say?」、都会的なフィリーングの「Bitter Woman」「Givin' Me Your Love」あたりもオススメです。

個人的には地味ながらもグッとくる「That Kind Of Fire」、美しいメロウ・バラード「Love Is The Final Truth」も好きです。

また、「Lost Inside Of You」Barbra Streisand & Kris Kristoffersonのカヴァー)、「Looks Like We Made It」(Barry Manilowのカヴァー)あたりも結構楽しめるはず。

このように色々聴きどころの多い男女ソウル・グループ作品に仕上がっていると思います。

全曲紹介しときやす。

「Sometimes」
タイトル曲はカントリー歌手Bill Andersonのカヴァー。オリジナルはBill AndersonとMary Lou Turnerのデュエットです。前述のようにシングル・リリースし、全米R&Bチャート第3位となったグループ最大のヒット曲です。少しイナたい感じが逆に味わい深いカントリー・ソウル調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=1qX7Wks19Jg

「Caught In The Act (Of Getting It On)」
Banks & Hampton(Homer Banks/Carl Hampton)作。Banks & Hampton自身もシングル・リリースしています。前述のようにFacts Of Life改名後の初シングルであり、全米R&Bチャート第13位のヒットとなっています。男女の恋のもつれを切々と歌う男女ソウル・ヴォーカル・グループらしいバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HcBniqXcFdQ

「Bitter Woman」
George Jackson/Raymond Moore作。イントロのエレピが印象的なミスティックな雰囲気のソウル・チューン。都会的なソウル・フィーリングがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=pQ8eOL8GoyE

「Lost Inside Of You」
Barbra Streisand/Leon Russell作。映画『A Star Is Born』(1976年)のサントラ収録曲のカヴァーです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、ソウル・カヴァーらしいディープな味わいがあります。Sid Roams「K-ZMB Special Bulletin」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qRRoengb56c

「Looks Like We Made It」
Barry Manilowのカヴァー(Richard Kerr/Will Jennings作)。オリジナルはアルバム『This One's for You』(1977年)に収録されています。MORバラードをソウル・バラードとして見事に仕立て直しています。
https://www.youtube.com/watch?v=vQFQX_n3Xkw

「A Hundred Pounds Of Pain」
Lenny Welch/Rose Marie McCoy作。作者Lenny Welchが1974年にシングル・リリースしています。ロッキン・フィーリングのギターが印象的なアップ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=OEukVraKWKY

「Uphill Peace Of Mind」
Frederick Knight作。前述のようにThe Gospel Truth名義でシングル・リリースした楽曲です。ストリングスの効いたキャッチーなディスコ調ダンサブル・チューンです。iTunes等では「Uphill Places Of Mind」という曲名で表示されていますが誤記です(オリジナルLPの誤記がそのまま継承されているようです)。
https://www.youtube.com/watch?v=nQq2MxJSm1s

本曲といえば、大定番サンプリング・ソースとなったロック・グループKid Dynamiteのカヴァーが有名ですね。また、作者Frederick Knight自身のヴァージョンはアルバム『Knight Kap』(1977年)に収録されています。これらも要チェックです。
Kid Dynamite「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=dV8jGorGmI8
Frederick Knight「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=B4of9lPKXwM

「What Would Your Mama Say?」
George Jackson/Raymond Moore作。フリーソウル好きの人は気に入るであろう甘酸っぱいグッド・ソウル。勿論、フリーソウル好きの僕のお気に入りです。

「Givin' Me Your Love」
King Sterling/Millie Jackson作。Millie Jacksonのソングライティングに加わった都会的なオトナのソウル・グルーヴ。Memphis Bleek feat. Freeway「Just Blaze, Bleek & Free」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=p8fP4Hj0bjU

「That Kind Of Fire」
J. Norman Scott作。本作の中では地味な存在ですが、堂々とした歌いぶりのソウル・チューンで、途中パーカッシヴな展開のアクセントを効かせるメリハリもあり、結構気に入っています。
https://www.youtube.com/watch?v=UTLqs2p_02M

「Love Is The Final Truth」
Vaughn Harper作。本編のラストは素敵なソウル・バラードでメロウに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ezRty67sLtY

「L-O-V-E」
CDボーナス・トラック。J. Norman Scott作。シングル「Caught In The Act (Of Getting It On)」のB面曲です。なかなかパンチの効いたソウル・グルーヴに仕上がっています。

ご興味がある方は2nd『A Matter Of Fact』(1978年)もチェックを!

『A Matter Of Fact』(1978年)
Matter of Fact
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2017年01月12日

Marcia Tauil『Sementes No Vento』

美声に魅了される女性MPB☆Marcia Tauil『Sementes No Vento』
marcia Tauil sementes no vento.jpg
発表年:2003年
ez的ジャンル:美声女性MPB
気分は... :澄んだ歌声・・・

今回は透明感のある女性MPB作品、Marcia Tauil『Sementes No Vento』(2003年)です。

Marcia Tauilは1968年ブラジル、ミナスジェライス州グアシュペ出身の女性シンガー。

これまで『Aguas Da Cidade』(1999年)、『Sementes No Vento』(2003年)といったソロ・アルバムをリリースしています。

本作『Sementes No Vento』(2003年)は、サンパウロのシンガー・ソングライター/ギタリストEduardo Gudinとサンパウロの詩人J.C. Costa Nettoによる楽曲で全て占められた作品であり、当時高い評価を得ていた1枚です。

アルバム全体としてはジャズ・サンバを上品に取り入れたアコースティックなジャジー・サウンドと、Marciaの透明感のある伸びやかなヴォーカルが絶妙にフィットしたアルバムに仕上がっています。全体としては初期Maria Rita作品に通じるものがあるかもしれませんね。

何よりMarcia Tauilの澄んだ歌声が聴いていて心地好いです。また、Rafael dos Santos(p)、Marcos Souza(b)、Chuim Siqueira(ds)というピアノ・トリオに、パーカッション、サックス、ストリングスが加わった小粋で上品なバッキングも本作に大きく貢献しています。

作者Eduardo Gudinもヴィオランで数曲参加しています。

CDには『Aguas Da Cidade』(1999年)から2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Maria Rita好きの僕としては、自分はこのタイプの作品が好きなんだなぁ、とつくづく実感しました。

時の流れに左右されない飽きのこない1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Antigos Sinais」
Eduardo Gudinも参加している上品なオープニング。少しノスタルジックな雰囲気のある華やかなホーン・サウンドがMarciaの歌声を引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=wExHWUmuBJs

「Mensagem」
涼しげな疾走感が心地好い1曲。Marciaの透明感のあるヴォーカルの魅力がよく伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=Kc15GnpKlR4

「Ensaio Do Dia」
Jose Renato Fressaとのデュエット。美しいストリングスをバックに、MarciaとJose Renato Fressaが哀愁のメロディを歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=JW5r0oxrTDY

「Poeta Maior」
Chico Buarqueに捧げられた楽曲のようです。素敵なメロディを艶やかな雰囲気のヴォーカルでエレガントに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=G4xwasZ3QMQ

「Samba De Verdade」
Maria Ritaあたりがお好きな方は気に入るであろう哀愁メロウ・サンバ。モロに僕好みです。Eduardo Gudinも参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=AW8zwKqOafQ

「Conciliar」
この軽快なメロウ・サンバも大好き!透明感の中にオトナの色気を感じるMarciaのヴォーカルがたまりません。ポジティブ&エレガントな雰囲気がいいですね。この曲にもEduardo Gudin参加。
https://www.youtube.com/watch?v=eziyj6P4g5o

「Nossos Caminhos」
ムーディーなサックスと共に始まるジャジー・メロウ。華やかな雰囲気で寛げます。
https://www.youtube.com/watch?v=P5LkK5chraE

「Paulista」
前曲の雰囲気を受け継ぐ哀愁ジャジー・チューンをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ySXZgnMR1Gk

「Veroes Virao」
小粋なアレンジが心地好いですね。上品かつ華やかな雰囲気でMarciaのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=Jl2diiC5fHU

「Verde」
前曲同様に上品かつ華やかな雰囲気です。艶やかに歌い上げるオトナなヴォーカルにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=TtqqBD5Z0P0

「Coracao Aberto」
ストリングスも加わったメロウで上品なジャズ・サンバ・サウンドとMarciaの柔らかいヴォーカルが見事にフィットした仕上がり。これも大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=-HKkshvdUDU

「O Carnaval De Cada Dia」
小粋に疾走するジャズ・サンバ。軽快なリズムと少し憂いを帯びたヴォーカルの組み合わせがたまりません。初期Maria Rita好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=gl-KRtH016E

「Sementes No Vento」
本編のラストはピアノ、チェロ、クラリネットのみのバックでしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Gsk_uwDKCtk

「Caiaque」
CDボーナス・トラック。デビュー・アルバム『Aguas Da Cidade』収録曲です。本編とは異なる雰囲気のジャジー・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=LWa_4jblHZA

「Atras Do Tempo」
CDボーナス・トラック。デビュー・アルバム『Aguas Da Cidade』のタイトル曲。少しレイジーなボッサ・フィーリングがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=fFfwl0_qoSE

『Aguas Da Cidade』(1999年)
Aguas Da Cidade

ご興味がある方は、Marcia Tauilがゲスト参加したSandra DuailibeRoberto Menescalカヴァー集『Elas cantam Menescal』(2012年)あたりをチェックするのも楽しいのでは?

Sandra Duailibe『Elas cantam Menescal』(2012年)
Elas Cantam Menescal
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2017年01月11日

Soultry『Soultry』

Mint Conditionメンバーもプロデュース!実力派男性R&Bグループ☆Soultry『Soultry』
Soultry
発表年:1995年
ez的ジャンル:Motown系実力派男性R&Bグループ
気分は... :ミント好きの方は要チェック!

今回は90年代R&B作品からSoultry『Soultry』(1995年)です。

SoultryKelly JacksonJason HibbertXavier PrestonKerry Johnsonの4名による男性R&Bグループ。

Motownからリリースされた本作『Soultry』(1995年)はグループ唯一のアルバムです。

Mint ConditionStokley WilliamsJeffrey AllenKeri LewisQuincy Jonesの息子QD III、元Fat BoysMark Morales(Prince Markie Dee)Soul ConventionMark C. Rooneyがプロデュースを務めています。

ジャケの雰囲気そのままの実力派男性R&Bグループです。

しかしながら、「Cash Money」「I'll Get Mine」といったシングル曲は少しダーク・トーンのダンサブルなミディム・グルーヴ。これらはいずれもベースがHip-HopのQD IIIプロデュース曲です。

それよりも、このグループらしい絶品スロウを楽しめるのはStokley WilliamsJeffrey AllenKeri LewisというMint Conditionメンバーがプロデュースした「Where Do Broken Hearts Belong」「I Knew All Along」「Can I Get To Know You」の3曲。このグループの魅力が凝縮されていると同時、Mint Condition勢の好きサポートにグッときてしまいます。

また、Soul ConventionのMark C. Rooneyプロデュースの「Sex In The Rain」、当時、Soul Conventionと親交が深かったMark Morales(Prince Markie Dee)プロデュースの「Temperature's Climbing」も、このグループらしいヴォーカルやコーラス・ワークを楽しめます。

QD IIIプロデュースであれば、前述のシングル2曲よりも「Relax Your Mind」がオススメです。

特にMint Condition好きの人にはチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Intro」
QD IIIプロデュース。アルバムのイントロですが、妖しげなトラックにのって、彼らのヴォーカル・ワークをチラ見させます。

「I'll Get Mine」
QD IIIプロデュース。シングルにもなりました。ウエッサイなダーク・トーンのトラックによるダンサブルなミディム・グルーヴです。このグループらしいかは?ですが、この時代の男性R&Bらしいキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=L47kcIf3rgs

「What I Want」
Mark Moralesプロデュース。切々としたバラードを歌い上げます。ヴォーカル・グループとして実力を示してくれる安定感のある仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=WJUybvX8g4c

「Sex In The Rain」
オススメその1。Mark C. Rooneyプロデュース。ここからがグループの本領発揮!といった感じのバラードを歌い上げます。タイトル通りエロいですが(笑)。女性バック・コーラスはLiz Vaughn。
https://www.youtube.com/watch?v=z3OLvc9qAPw

「Where Do Broken Hearts Belong」
オススメその2。StokleyとJeffrey AllenというMint Conditionメンバーがプロデュース&ソングライティング。ア・カペラのイントロからしてシビれる絶品スロウ。楽曲良し、ヴォーカル良しで個人的には文句なしに本作のハイライトです。
https://www.youtube.com/watch?v=3xMyD718f7o

「I Knew All Along」
オススメその3。本曲は同じMint ConditionメンバーでもKeri LewisとStokleyの組み合わせによるプロデュース&ソングライティング。前曲「Where Do Broken Hearts Belong」に劣らない素敵なスロウに仕上がっています。90年代男性R&Bグループらしい胸を締めつけられる感じにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=1ZtKggIrTj8

「Cash Money」
QD IIIプロデュース。シングル・カットもされました。Whodini「Five Minutes of Funk」のサンプリングをベースに、Wu-Tang Clan「C.R.E.A.M.」の声ネタを交えたHip-Hop色の強いダークなトラックが印象的です。グループのキャラには合っていませんが、QD IIIの仕事ぶりを楽しめばいいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MmD5X-mac4Y

「Relax Your Mind」
オススメその4。QD IIIプロデュース。LSDのラップをフィーチャーしたミディアム。同じくQD IIIが手掛けたシングル2曲以上に、サウンドとグループのヴォーカル・ワークがフィットしている気がします。Stan "The Guitar Man" Jonesの心地好いギターはIsaac Hayes「Hung Up on My Baby」からの引用です。
https://www.youtube.com/watch?v=7vopw_kQIfo

「Can I Get To Know You」
オススメその5。Keri Lewis/Stokleyプロデュース。ソングライティングはKeri Lewis。他のMint Conditionプロデュース曲同様に、素敵なスロウで聴く者を魅了します。シンプルなサウンド・プロダクションでヴォーカルを引き立てているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JnVkBOTBUG0

「Temperature's Climbing」
オススメその6。Mark Moralesプロデュース。グループのヴォーカル・ワークを楽しめるメロディアスなミディアム。僕好みの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=rV_wsqxNOOI

「Outro」
QD IIIプロデュース。イントロ同様に妖しげな雰囲気でアルバムを締め括ります。

2026年からサッカーW杯出場国数が「48」になるみたいですね。
出場が楽になると、予選の緊張感がなくなるし、
各国のレベルも下がってしまうのでは?
個人的には現状の32ヶ国が適正だと思いますが・・・
posted by ez at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

Doris Abrahams『Labor Of Love』

都会派女性フォーキー作品☆Doris Abrahams『Labor Of Love』
レイバー・オブ・ラブ
発表年:1976年
ez的ジャンル:都会派女性フォーキー
気分は... :イルカ軍団シーズン終了・・・

NFLのポスト・シーズン、ワイルドカード、我がドルフィンズは敵地でスティーラーズと対戦しましたが、完敗でシーズン終了となりました。

エースQBタネヒルを欠く中での敵地のスティーラーズ戦は厳しいと覚悟していましたが、攻撃、守備ともにズタズタで明らかに地力が違いましたね。イルカ軍団の脆さを露呈してしまいました。特にラン攻撃が全く機能しなかったのと、逆に相手のラン攻撃を好き放題やられたのが致命的でしたね。

それでも久々にポスト・シーズンへ駒を進めた今季のイルカ軍団は評価したいと思います。ポスト・シーズンで勝つためには、攻守共にワンランク・アップして欲しいですね。

1970年代の女性フォーキー作品からDoris Abrahams『Labor Of Love』(1976年)です。

Doris AbrahamsはN.Y.生まれの女性フォーク・シンガーであり、本作『Labor Of Love』(1976年)が唯一のアルバムです。

プロデュースはMud Acres、Woodstock Mountains Revue等の活動で知られる男性シンガー・ソングライターArtie Traum

レコーディング・メンバーにはDoris Abrahams(vo、g)、Artie Traum(g)、Pat Alger(g)、Steve Burgh(g、vibe)、Jeffrey Gutcheon(key、vibe)、Chico Rindner(b)、Beau Segal(ds、congas)、Pat Alger(g)、Arlen Roth(g、lap steel)、Richard Grando(sax、fl)、Joey Stann(sax、fl)、Peter Ecklund(tp、flh)、Larry Packer(violin、viola)、Elly Greenberg(back vo)、(back vo)、Laraine Grady Traum(back vo)、Paula Lockheart(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

僕のお気に入りはArtie Traumと同じくWoodstock Mountains Revueに参加していたPat Algerが楽曲提供した「Dance The Night Away」「Hurricane In My Heart」「Last Unicorn」の3曲と、「Sunlight」Youngbloodsのカヴァー)と「See Saw」というボッサ・フィーリングの効いた2曲。特にPat Alger提供曲はLaura Nyroが好きな人は気に入るのでは?

透明感のあるDorisの歌声とバックの好サポートがかみ合った佳作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Dance The Night Away」
オススメその1。Johnny Johnson/Pat Alger作。爽快メロウなオープニング。透明感のあるDorisの歌声と楽しげな都会的サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2dcIQ_zuc9U

「Hurricane In My Heart」
オススメその2。Pat Alger作。美しい楽曲と透明感のあるDorisの歌声が良くマッチした素敵なバラード。Laura Nyro好きの人は気に入るはず。

「See Saw」
オススメその3。Doris Abrahams作。妖しげなボッサ/ジャズ・フィーリングのサウンドと少しレイジーなDorisのヴォーカルが、それまでの2曲とは少し異なるオトナな雰囲気を醸し出します。

「I'll Be Your Old Lady」
Jeffrey Gutcheon作。Dorisのキュートな側面を引き出しているリラックスした演奏がいいですね。

「Sunlight」
オススメその4。Youngbloodsのカヴァー(Jesse Colin Young作)オリジナルは『Elephant Mountain』(1969年)に収録されています。当ブログでは『RIde The Wind』(1971年)のライブ・ヴァージョンも紹介済みです。ここではDorisの歌声が栄えるボッサなメロウ・チューンで聴かせてくれます。

「Last Unicorn」
オススメその5。Pat Alger作。Laura Nyro調の素敵なバラード。Dorisの切ない歌声にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=1Bmj89B_Dgc

「Are My Thoughts With You」
Mickey Newburyのカヴァー。Newburyのオリジナルは『Harlequin Melodies』(1968年)に収録されています。切々と歌い上げるカントリー・チューン。

「Ridin'」
Alan Thomas作。ウッドストック系のミュージシャン達が楽しみながら演奏している雰囲気が伝わってきますが、僕が求めている音とは違うかな・・・

「Let's Do It」
Cole Porter作。オールドタイミーな雰囲気は悪くありません。

「It's About Time」
Doris Abrahams作。ラストはしっとりと甘酸っぱいメロウ・バラードで締め括ってくれます。

本作を気に入った方合は、本作のプロデューサーArtie Traumと楽曲提供で本作に大きく貢献しているPat Algerのデュオ・アルバムArtie Traum & Pat Alger『From The Heart』(1980年)あたりもチェックしてみては?

Artie Traum & Pat Alger『From The Heart』(1980年)
フロム・ザ・ハート
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2017年01月08日

Cerrone『Red Lips』

ディスコ・レジェンド約7年ぶりの新作☆Cerrone『Red Lips』
Red Lips
発表年:2016年
ez的ジャンル:ディスコ・レジェンド
気分は... :老いてはますます壮なるべし・・・

1970年代のユーロ・ディスコ・シーンを代表するアーティストCerroneの約7年ぶりの新作『Red Lips』(2016年)です。

Cerrone(本名:Marc Cerrone )は1952年フランス、パリ郊外のヴィトリ・シュル・セーヌ生まれのミュージシャン/プロデューサー/コンポーザー。

アフロ/ラテンのエッセンスを取り入れたディスコ・バンドKongasを経て、1976年からソロ名義での活動を開始します。

そして、「Love In C Minor」「Cerrone's Paradise」「Supernature」等のディスコ・ヒットを飛ばし、Giorgio Moroderと並びユーロ・ディスコ・シーンを牽引する存在となりました。

その後もコンスタントに作品をリリースしてきたディスコ・レジェンドが昨年末にリリースした最新作が『Red Lips』(2016年)です。

アルバムには、Disclosure「Moving Mountains」でフィーチャーされていた男性シンガーBrendan Reilly、UKのシンガー・ソングライターSam Gray、カナダの女性シンガー・ソングライターKiesza、USの人気R&Bシンガー/ラッパーAloe Blacc、人気R&BプロデューサーであるMike City、UKのデュオHot ChipのメンバーAlexis Taylor、フレンチ・エレクトリック・ファンク・ユニットDax Riders、アフロビートのレジェンドTony Allen等の多彩なアーティストがフィーチャリングされています。また、レジェンド・ギタリストNile Rodgersも参加しています。

現在、64歳となったディスコ・レジェンドCerroneですが、本作のサウンドはバリバリの現役モードであり、昨今のディスコ/ブギー作品と比較しても、遜色ないどころか、他を凌駕する出来栄えだと思います。どこを切っても極上ディスコのオンパレードです。

老いてはますます壮なるべし!
ディスコ好き必聴の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Therapy」
オススメその1。James Hartをフィーチャー。美しいピアノのイントロと共に始まるキャッチーなダンス・チューンでアルバムは幕を開けます。ストリングス&ホーンも巧みに取り入れたサウンドにレジェンドの熟練を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ie9UDlYgcIg

「Move Me」
オススメその2。Brendan Reillyをフィーチャー。アルバムからの1stシングルにもなっています。70〜80年代N.Y.ディスコ好きの人であれば、間違いない王道ディスコ・チューン。軽やかなKamil Rustamのギター・カッティングが心地好いですね。Brendan ReillyもDisclosure作品に起用されるのも頷ける魅惑のヴォーカルを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MVR3W3qJO3A

「Illuminate Me」
Sam Grayをフィーチャー。Nile Rodgers参加曲でもあります。ディスコ・レジェンド2人の共演というだけでも興奮しますね。Nile Rodgersが彼らしいギター・プレイで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FETICezT1uk

「Ain't No Party(like Monday Night」
Kiezsaをフィーチャー。Kiezsaのコケティッシュな歌声を生かした妖艶なダンス・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=e5ob07DLXDU

「Take Over」
オススメその3。Brendan Reillyをフィーチャー。昨今のディスコ/ブギー・ブーム好きの人ならば、きっと気に入るであろうキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=6I0qe85EmbI

「C'est Bon」
オススメその4。Aloe Blaccをフィーチャー。歯切れのいい疾走感にグッとくるダンス・チューン。2016年仕様のCerroneを実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MF7xT0ownro

「Red Lips」
Wallace Turrellをフィーチャー。タイトル曲には甘く危険な香りが漂います。Robert "J.J." Smithのベースが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=nm4k70dITYM

「Kiss It Better」
オススメその5。Yasminをフィーチャー。Yasminのフェミニンな魅力を生かした華やかなディスコ・チューンに仕上がっています。ここでもRobert "J.J." Smithの格好良いベースが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=qDgDdYofHtc

「You Only Live Once」
オススメその6。Mike Cityをフィーチャー。Mike Cityの何処となく儚いヴォーカルが栄えるディスコ・チューン。こういうの大好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=wDc_qLnWjyU

「Steal Your Love」
オススメその7。Alexis Taylorをフィーチャー。Alexis Taylorの男の色気を感じるヴォーカルがソウルフル・ハウス調のサウンドとよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=FKl_hZuqmks

「Jane」
Dax Ridersをフィーチャー。トークボックスを使ったエレクトリック・ファンク調の仕上がり。アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=P1_5RfOnVbY

「I Want」
Chelcee Grimes & Mike Cityをフィーチャー。キュートなChelcee、儚いMike Cityという対照的な2人のヴォーカルを上手く活かしています。
https://www.youtube.com/watch?v=qdx4PjS3Qbc

「Time Machine」
オススメその8。Sam Grayをフィーチャー。Kamil RustamがNile Rodgersばりのカッティング・ギターで盛り上げてくれるディスコ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=6SMd1apTR-I

「2nd Chance」
オススメその9。アフロビートのレジェンドTony Allenをフィーチャー。アフロなエッセンスを取り入れたトライバルなディスコ・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=f2SlTqUpG4Y

ご興味がある方はCerroneの他作品や、かつて在籍していたKongasの作品もチェックを!

『Love in C Minor (Cerrone I)』(1976年)
Love in C Minor

『Cerrone's Paradise (Cerrone II)』(1977年)
Cerrone's Paradise

『Supernature (Cerrone III)』(1977年)
Cerrone 3 Supernature

『Cerrone IV: The Golden Touch』(1978年)
The Golden Touch

『Angelina (Cerrone V)』(1979年)
Angelina

『Portrait of a Modern Man (Cerrone VI)』(1980年)
Cerrone VI by Cerrone

『You Are The One (Cerrone VII)』(1980年)
You Are the One

『Back Track (Cerrone VIII)』(1982年)
Back Track

『Your Love Survived (Cerrone IX)』(1982年)
9 (Your Love Survived)

『Where Are You Now』(1983年)
Cerrone X-Where Are You Now

『The Collector (Cerrone XI)』(1985年)
Cerrone XI-the Collector

『Way In (Cerrone XII)』(1989年)
Way in

『Dancing Machine (Cerrone XIII)』(1990年)
Cerrone 13: Dancing Machine

『Dream (Cerrone XIV)』(1992年)
Cerrone XIV-Dream

『X-Xex (Cerrone XV)』(1993年)
Cerrone XV-X-Xex

『Human Nature (Cerrone XVI)』(1994年)
Human Nature [European Import]

『Hysteria (Cerrone XVIII)』(2002年)
Hysteria

『Celebrate! (Cerrone XXI)』(2007年)
Celebrate !

『Love Ritual (Cerrone XXII)』(2008年)
Love Ritual

Kongas『Africanism』(1977年)
Africanism

Kongas『Anikana-O』(1978年)
Anikana-O
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