発表年:1982年
ez的ジャンル:キュート・レディ・ソウル
気分は... :転換期・・・
今回は女性R&BシンガーJean Carnの『Trust Me』(1982年)です。
ジャズ・ピアニストDoug Carnの元妻であり、フィリー・ソウルの歌姫としても活躍したJean Carnの紹介は、PIR第一弾アルバム『Jean Carn』(1977年)に続き2回目となります。
本作『Trust Me』(1982年)は、4枚のアルバムをリリースしたGamble & HuffのPhiladelphia International Records(PIR)を離れ、Motownからリリースされたアルバムです。
プロデュースはNorman ConnorsとJean Carn本人。
また、McKinley Jackson、Benjamin Wright、Jerry Petersがリズム&ホーン&ストリングス・アレンジを手掛けています。
レコーディングにはMcKinley Jackson(key)、Jerry Peters(key)、Bobby Lyle(key)、Sonny Burke(key)、Charles Fearing(g)、David T. Walker(g)、Marlo Henderson(g)、Paul Jackson Jr.(g)、Freddie Washington(b)、Leon "Ndugu" Chancler(ds)、Paulinho Da Costa(per)、Harvey Mason(per)、Todd Cochran(syn)、Roy Ayers(vibe)、Dorothy Ashby(harp)、Gary Bias(as)、Gary Herbert(as)、Ernie Watts(ts)、Jeff Clayton(bs)、William Green(bs、fl)、Barbara Korn(french horn)、Clarence Lawrey(tb)、Fred Wesley(tb)、Garnett Brown(tb)、George Bohanon(tb)、Nolan Smith(tp)、Ray Brown(tp)、Walter Johnson(tp)、Oscar Brashear(tp、flh)等が参加しています。
また、The Temptations、The Jones Girls、High Inergy(Barbara Mitchell/Linda Howard/Michelle Rumph)、G.C.Cameron、Iris Gordy等がバック・コーラスで参加しています。
タイトル曲「Trust Me」、Harold Melvin & the Blue Notesの名バラード・カヴァー「If You Don't Know Me By Now」、Minnie Ripertonのカヴァー「Completeness」、ダンサブルなモダン・ソウル「Steady On My Mind」、エレクトリック・ファンク「Don't Let Me Slip Away」あたりが僕のお気に入りです。
PIRを離れ、変化を求めたJean Carnに対して、アーバン・サウンドを得意とするNorman Connorsが、その手腕で彼女の魅力を上手に引き出した1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Steady On My Mind」
Jakki Milligan/Lonnie T. Kirtz Jr./Ronnie W. Jones作。ダンサブルなモダン・ソウルがオープニング。キュートなJeanの歌声と都会的なファンキー・グルーヴがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=cWU_urQbC6U
「Don't Let Me Slip Away」
Coca Dee Williams/Marilyn McCoo作。80年代らしいエレクトリック・ファンクにのってJeanの歌声が躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=YoPSMhRCq2E
「Trust Me」
Alfred Johnson作。タイトル曲はオトナな魅力を見せてくれるメロウ・バラード。High Inergy(Barbara Mitchell/Linda Howard/Michelle Rumph)とIris Gordyのバック・コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ADYTO030_dk
「Super Explosion」
Marilyn McLeod/Mel Bolton作。作者2人はThe Nu Pageのメンバーとして作品もリリースしています。軽やかなダンス・チューンです。イケイケな雰囲気で駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=qRfpja7mo2I
「My Baby Loves Me」
Martha & The Vandellas、1966年のシングル曲をカヴァー(Stevenson & Hunter/Sylvia Moy作)。このあたりはMotownらしいカヴァー・セレクトですね。Martha & The Vandellas大好きな僕としては嬉しいカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=6-hvtA5wNGU
「If You Don't Know Me By Now」
Harold Melvin & the Blue Notesの名バラードをカヴァー(Kenny Gamble & Leon Huff作)。バック・コーラスをThe Temptationsが務めます。僕の場合、Simply Redのカヴァーに一番馴染みがある世代ですが、テンプスが加わり、重厚感の増した本ヴァージョンもかなり気に入りました。
https://www.youtube.com/watch?v=NOiFzf6gdaU
「Completeness」
Minnie Ripertonのカヴァー(Charles Stepney/Rose Johnson作)。オリジナルは『Come To My Garden』(1970年)に収録されています。ここでは都会的なメロウ・ソウルで聴かせてくれます。終盤のリズミックな盛り上がりがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=U0VD-tlnFho
Jet Life「The Business」のサンプリング・ソースとなっています。
Jet Life「The Business」
https://www.youtube.com/watch?v=0VSlD_kB2fE
「Better To Me」
Oliver W. Wells作。ラストはJeanの透明感のあるヴォーカルの魅力をストレートに実感できる感動的なゴスペル調バラードで締め括ってくれます。
Jean Carnの他作品もチェックを!
『Jean Carn』(1977年)
『Happy to Be With You』(1978年)
『When I Find You Love/Sweet & Wonderful』(1979/1981年)
『Closer Than Close』(1986年)※Jean Carne名義