発表年:1970年
ez的ジャンル:ソウルフル&ファンキー・ラテン・グルーヴ
気分は... :レジリエンス・・・
今回はラテン/ジャズ・パーカッション奏者Mongo Santamariaの『Feelin' Alright』(1970年)です。
キューバ、ハバナ出身のパーカッション奏者Mongo Santamaria(1917-2003年)の紹介は、『Mongo '70』(1970年)、『El Bravo!』(1965年)に続き3回目となります。
Atlanticからリリースされた本作『Feelin' Alright』(1970年)は、Jerry Wexler、Tom Dowdプロデュースの下、ロック/ソウルのヒット曲カヴァーで網羅したソウルフル&ファンキーなラテン・グルーヴを楽しめます。
Pete Rock & C.L. Smooth「Straighten It Out」のサンプリング・ソースとして知られる「Heighty-Hi」が今日のハイライトかもしれませんね。
個人的には「I Can't Get Next To You」(The Temptations)、「Hip-Hug-Her」(Booker T. & The M.G.'s)といったソウル系カヴァーがオススメです。
ロック系カヴァーの「Feelin' Alright」(Traffic)、「Sunshine Of Your Love」(Cream)、「In-A-Gadda-Da-Vida」(Iron Butterfly)あたりもオリジナルを聴いていた方は楽しめるはず!
お馴染みのヒット曲をラテン・フィーリングで楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Feelin' Alright」
Trafficのカヴァー(Dave Mason作)。オリジナルはTraffic『Traffic』(1968年)に収録されています。また、Joe Cocker、Grand Funk Railroad、Three Dog Night、The 5th Dimension、Rare Earth、Mother's Finest、Jackson 5等数多くのアーティストがカヴァーしている名曲です。本ヴァージョンはシングルにもなりました。ソウルフルで格好良いファンキー・ラテン・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lUS7yCiRRaA
「Fever」
Peggy Leeヴァージョンで知られるEddie Cooley/John Davenport作の名曲(オリジナルはLittle Willie John)をカヴァー。妖しげなフルートが印象的なラテン・ジャズです。
https://www.youtube.com/watch?v=X-Jau2EhJXA
「Hip-Hug-Her」
Booker T. & The M.G.'sのカヴァー(Steve Cropper/Donald "Duck" Dunn/Booker T. Jones/Al Jackson, Jr.作)。Atlanticらしいソウルフルなファンキー・サウンドにMongoのパーカッションがよく馴染んでいます。パーカッション・ブレイクもキマっています。
「Hold On, I'm Comin'」
Sam & Dave、1966年の大ヒット曲をカヴァー(Isaac Hayes/David Porter作)。オリジナルの雰囲気にラテンのエッセンスを加えたカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=ygFNv2nCXFQ
「I Can't Get Next To You」
The Temptations、1969年の大ヒット曲をカヴァー(Barrett Strong/Norman Whitfield作)。スリリングでダンサブルなビートがかなり格好良い演奏です。パーカッシヴなサウンドを求めている方にオススメです。
「Sunshine Of Your Love」
Creamの名曲カヴァー(Jack Bruce/Pete Brown/Eric Clapton作)。この名曲に案外ラテンのリズムがフィットするんですね。面白い!
https://www.youtube.com/watch?v=6sMd0ZwPSs0
https://www.youtube.com/watch?v=i_HiUZ4G9xg
「Heighty-Hi」
オルガン奏者Lee Michaelsのカヴァー。今日的にはブレイクが格好良いこの演奏が本作のハイライトかもしれませんね。Atlanticらしいソウルフルなホーン隊もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=dwTG1yK2QW0
Pete Rock & C.L. Smooth「Straighten It Out」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。
Pete Rock & C.L. Smooth「Straighten It Out」
https://www.youtube.com/watch?v=FI4X7Dd4XDk
「In-A-Gadda-Da-Vida」
Iron Butterflyの名曲カヴァー(Doug Ingle作)。改めて聴くと、オリジナルにもサイケなラテン・フィーリングが効いていますね。その意味ではMongoにピッタリのカヴァーかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=Wy52jTtoexk
「On Broadway」
The Driftersのヒット曲をカヴァー(Jerry Leiber/Barry Mann/Mike Stoller/Cynthia Weil作)。開放的なラテン・ジャズです。
「Tracks Of My Tears」
Smokey Robinson & The Miracles、1965年のヒット曲をカヴァー(Warren "Pete" Moore/Warren Moore /Smokey Robinson/Marvin Tarplin作)。少しムーディーな演奏です。
「By The Time I Get To Phoenix」
Glen Campbellのヒット(オリジナルはJohnny Rivers)で知られるJimmy Webb作品をカヴァー。当ブログではGary McFarland、Dorothy Ashby、Bobbi Boyle & The Trioヴァージョンも紹介済みです。この演奏も前曲に続きムーディーです。
Mongo Santamariaの他作品もチェックを!
『Sabroso』(1960年)
『Mongo Introduces La Lupe』(1963年)
『Mongo at the Village Gate』(1963年)
『Watermelon Man/Mongo Explodes』(1963/1964年)
『La Bamba』(1965年)
『El Bravo!』(1965年)
『Soul Bag/Stone Soul』(1968/1969年)
『Mongo '70』(1970年)
『At Montreux』(1971年)
『Mongo's Way』(1971年)
『Up From the Roots』(1972年)
『Afro Indio』(1975年)
『Sofrito』(1976年)
『A La Carte』(1976年)
『Dawn (Amanecer)』(1977年)
『Red Hot』(1979年)
『Soy Yo』(1987年)