2017年03月07日

The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』

N.Y.ラテン/ブーガルーの父の人気作☆The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』
Bang Bang Push Push
発表年:1966年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン/ブーガルー
気分は... :Bang! Bang!

今回はN.Y.ラテン/ブーガルーの父Joe Cuba(1933-2009年)の人気作The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』(1966年)です。

Joe Cuba(本名:Gilberto Miguel Calderon)は1933年N.Y.スパニッシュ・ハーレム生まれのコンガ奏者/バンド・リーダー。プエルトリコ移民の両親を持つニューヨリカンです。

50年代から活動を開始し、1954年からJoe Cubaを名乗り、自身のグループThe Joe Cuba Sextetを率いるようになります。

メンバーはJoe Cuba(congas)、Jimmy Sabater(timbales)、Nick Jimenez(p)、Roy Rosa(b)、Tommy Berrios(vibe)、Willie Torres(vo、bongos)の6名。

50年代後半にWillie Torresが脱退しますが、代わりにCheo Felicianoがシンガーとして加わり、ヴォーカルもとるようになったJimmy Sabaterと共に2枚看板として活躍するようになります。

若者をターゲットにしたN.Y.ラテン・サウンドを引っさげ、グループは60年代〜70年代前半のN.Y.ラテン/ブーガルーを主導していました。特に、1965年のシングル「El Pito (I'll Never Go Back to Georgia)」は大反響を呼んだようです。

今回紹介する『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』(1966年)も全米チャートに入ったシングル「Bang Bang」や同じくシングルとなった「Oh Yeah」「Sock It To Me」といった勢いのあるブーガルーが印象的な1枚です。

ただし、ブーガルーのみではなくボレロ、チャ・チャ・チャ、デスカルガ等さまざまなタイプのラテン・サウンドがバランス良く配されており、ラテン初心者の方でも入りやすい1枚かも知れません。

とりあえずはブーガルー・クラシック「Bang Bang」、パーティー・ブーガルー「Sock It To Me」をチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Bang Bang」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。ブーガルー・クラシックの人気曲がオープニング。みんなでハンドクラップしながら盛り上がりそうなパーティー・ブーガルーです。
https://www.youtube.com/watch?v=MenOmqIBmIM

Dizzy Gillespie、Cal Tjader、David Sanbornがカヴァーしています。また、Donna Summerの大ヒット「Bad Girls」でも本曲のフレーズの引用を聴くことができます。

「Mujer Divina」
Jimmy Sabater作。ブーガルーだけではない正統派ラテンも演奏できることを示してくれるボレロ。Ugly Duckling「Rock on Top」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=WrabQF9cQTY

「Oh Yeah」
Jimmy Sabater作。格好良いブーガルー。彼らが若いニューヨリカンから人気であったのがよくわかる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=kSgt5a6Oz2Y

「La Malanga Brava」
Jimmy Sabater作。開放的なデスカルガ。Joe Cubaのコンガをはじめとするパーカッシヴで格好良いラテン・リズムを楽しみたい人にオススメです。
https://www.youtube.com/watch?v=1igZ6OTFbbE

「Que Son Uno」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。Nick Jimenezの気の利いたピアノがグッドなチャ・チャ・チャ。Tommy Berriosのヴァイヴが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=dIu6B8NycFw

「Sock It To Me」
Hector Rivera/Jimmy Sabater作。個人的には一番のお気に入り。若々しいラテン・ソウル・フィーリングが魅力のブーガルー。Tommy Berriosのヴァイヴもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ZyVYJo8ztLs

「Asi Soy」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。N.Y.ラテンらしい小粋な疾走感に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NYqUvCAd-i0

「Triste」
Nick Jimenez作。ロマンティックなボレロでムーディーに迫ります。
https://www.youtube.com/watch?v=6BC7FAOtEfw

「Alafia」
Jimmy Sabater作。Fania好きの人は気に入るであろう洗練されたN.Y.ラテンで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SFQU7iAHrFg

「Push, Push, Push」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。ストリート感覚のブーガルーで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TClq1ASjIHw

「Cocinando」
Hector Rivera/Henny Alvarez/Joe Cuba作。ラストは9分を超えるデスカルガで熱く締め括ってくれます。パーカッション・ブレイク好きの人はかなり楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=x2GZCJOIhV0

Joe Cubaの他作品もチェックを!

『I Tried To Dance All Night』(1956年)
I TRIED TO DANCE ALL NIGHT

『Merengue Loco』(1961年)
merengue loco out of t

『Steppin' Out』(1963年)
Steppin' Out

『Diggin' the Most』(1964年)
Diggin

『Vagabundeando!/Hangin' Out』(1964年)
Vagabundeando! Hangin' Out

『Comin' At You』(1965年)
Comin at You

『We Must Be Doing Something Right!』(1966年)
We Must Be Doing Something Right

『The Velvet Voice of Jimmy Sabater』(1967年)
Presents Velvet Voice of Jimmy Sabater

『My Man Speedy』(1968年)
My Man Speedy

『Bustin' Out』(1972年)
Bustin Out

『Cocinando la Salsa (Cookin' The Sauce)』(1976年)
Cocinando La Salsa
posted by ez at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする