発表年:1984年
ez的ジャンル:姉妹ソウル・グループ
気分は... :今宵はローストビーフ・・・
Hutchinson姉妹による女性ソウル・ヴォーカル・グループThe Emotionsの『Sincerely』(1984年)です。
The Emotionsの紹介は、Earth,Wind & Fire/Kalimba Productionのバックアップの下で制作された『Flowers』(1976年)、『Rejoice』(1977年)に続き3回目となります。
Earth,Wind & Fire/Kalimba Productionのバックアップでキャリアの絶頂期であった70年代後半のColumbia時代、レア・グルーヴ方面からの再評価の高い70年代前半のStax/Volt時代と比較して、80年代の作品は注目度が低いかもしれませんが、Red Labelからリリースされた本作にはアーバンな魅力があります。
本作におけるメンバーはWanda、Sheila、Pamelaの3名。これまで紹介した2枚と異なり、Jeanetteに代わってPamelaがグループに加入しています。
レコーディングにはWayne Vaughn(syn、key、programming)、Benjamin Wright(key、programming)、David Souza(syn、key)、Billy Osborne(syn)、Attala Zane Giles(instruments)、Jerry Peters(key)、Paul Fox(key、strings)、Carlos Rios(g)、Jerry Williams(g、b)、Charles Fearing(g)、Greggory Moore(g)、Ray Fuller(g)、Nathan East(b)、Fred Washington(b)、James Jamerson Jr.(b)、Charles Meeks(b)、Ricky Lawson(ds)、Michael White(ds)、Steve Reid(ds)、Darryl (Munyungo) Jackson(per)、Kenny Pickens(tb)等が参加しています。
Wanda、Sheilaに加え、Wandaの旦那Wanda Vaughn、Benjamin Wright、Osborne & Giles(Billy Osborne/Attala Zane Giles)等がプロデュースを務めています。
「You're The Best」のようなアーバン・ダンサーもありますが、本作の魅力は「You're The One」、「All Things Come In Time」、「Are You Through With My Heart」などに代表されるアーバン・メロウなミディアム〜スロウにあると思います。
成熟したEmotionsを堪能しましょう!
全曲紹介しときやす。
「All Things Come In Time」
Wanda Vaughn/Wayne Vaughnプロデュース。80年代らしいアーバン・ナイトなミディアムがオープニング。グループの成熟を感じる1枚です。
https://www.youtube.com/watch?v=VjAEqelMPZc
「Are You Through With My Heart」
Benjamin Wrightプロデュース。アルバムからの3rdシングル。甘く切ないアーバン・ミディアム。Emotionsらしい息の合ったヴォーカル・ワークを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=QbNCYJGiyOY
「You're The One」
Osborne & Giles(Billy Osborne/Attala Zane Giles)プロデュース。アルバムからの1stシングルとなったアーバンなメロウ・ミディアム。本作のハイライトの1つ。クワイエット・ストームな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=InVYYCdMZU4
「Can't Blow Out The Candle」
Wanda Vaughn/Wayne Vaughnプロデュース。シンセの躍動感が印象的なダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=wPmLyvYzRaQ
「Sincerely」
Benjamin Wright/Lee Young Sr.プロデュース。タイトル曲はしっとりと歌い上げるビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=QvGylpxFTqw
「You're The Best」
Osborne & Gilesプロデュース。2ndシングルとなったアーバン・ダンサー。妖艶なダンサブル感が80年代らしくて良いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ZcsQpoWIurs
「You Know I'm The One」
Wanda Vaughn/Wayne Vaughnプロデュース。吐息交じりのSheilaのヴォーカルにグッとくるメロウ・バラード。本作らしいアーバンな魅力を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=kxdes3nedR8
「Never Let Another」
Sheila Hutchinson/Wayne Vaughnプロデュース。妖しげなダンサブル・サウンドが印象的なミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=qsTlG0IzQwQ
「I Can Do Anything」
Wanda Vaughn/Wayne Vaughnプロデュース。本編のラストはSheilaが歌い上げるミディアム・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oPeTZL019q4
Expansionからの再発CDには、グループのラスト・アルバムとなった次作『If I Only Knew』(1985年)から「Eternally」、「The Good Times」、「Giving You All I Got」の3曲がボーナス・トラックとして追加収録され、さらにシングル「You're The Best」に収録されていたJohyn Morales & Sergio Munzibaiによる「You're The Best (M&M Mix)」、「You're The Best (M&M Re-Edit)」の2曲も追加収録されています。
The Emotionsの他作品もチェックを!
『So I Can Love You』(1969年)
『Untouched』(1972年)
『Flowers』(1976年)
『Rejoice』(1977年)
『Sunbeam』(1978年)
『Come Into Our World』(1979年)
『New Affair』(1981年)