発表年:1979年
ez的ジャンル:ディーヴァ系ファンク/ディスコ
気分は... :リップヴァンウィンクルの花嫁...
先程まで岩井俊二監督『リップヴァンウィンクルの花嫁』のTV初放送を観ていました。映画館でも鑑賞しましたが、あの感動が再び甦ってきました。黒木華、Cocco、綾野剛の3人の演技が最高だし、岩井監督ならではの映像美を再び脳裏に焼き付けました。。
さて、今回は看板シンガーChaka Khan擁するファンク・バンドRufusの『Masterjam』(1979年)です。本作はRufus & Chaka名義でのリリースです。
これまで当ブログで紹介したRufusおよびChaka Khan作品は以下の8枚です。
Rufus
『Rufusized』(1974年)
『Rufus Featuring Chaka Khan』(1975年)
『Ask Rufus』(1977年)
『Street Player』(1978年)
Chaka Khan
『Chaka』(1978年)
『Naughty』(1980年)
『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)
『I Feel For You』(1984年)
Chaka Khanがソロ活動も開始し、多忙となり、前作『Numbers』(1979年)はChaka抜きの作品となりましたが、当然のごとくチャート・アクションは振るいませんでした。
そこでChaka Khanが復帰し、プロデューサーに大物Quincy Jonesを迎えて、再起を期したアルバムが本作『Masterjam』(1979年)です。アルバムは全米R&Bアルバム・チャート第1位となり、シングル「Do You Love What You Feel」も全米R&Bチャート第1位のヒットとなりました。
本作におけるメンバーは、Chaka Khan(vo)、Tony Maiden(g、vo)、Kevin Murphy(key)、John "JR" Robinson(ds、per)、Bobby Watson(b)、Dave "Hawk" Wolinski(key)という6名。
さらにレコーディングには、Jerry Hey(tp、flh)、Gary Grant(tp、flh)、Larry Hall(tp、flh)、Kim Hutchcroft(sax、fl)、Larry Williams(sax、fl)、Bill Reichenbach(tb)、Lew McCreary(tb)というSeawindメンバーを中心とするホーン隊や、The Brothers JohnsonのLouis JohnsonとGeorge Johnson、Louis Johnson、Louisの奥方Valerie Johnsonとゴスペル・ユニットPassageを結成するRichard Heathの3名(per、handclapping)が参加しています。
また、Quincy Jonesの右腕Rod Tempertonも楽曲提供やリズム・アレンジで参加しています。
アルバム全体として、Chaka Khanが復帰し、さらにQuincy Jonesがテコ入れしたわけですから悪いはずがありません。
まずは「Do You Love What You Feel」、「Any Love」というシングルにもなったダンス・クラシック2曲がハイライトです。
それ以外にもRod Temperton作の「Masterjam」と「Live in Me」、QuincyヴァージョンやLeon Wareヴァージョンでお馴染みの「Body Heat」、アーバン・メロウな「Heaven Bound」、Patti Austinもソングライティングに関与しているダンス・チューン「I'm Dancing for Your Love」など聴き所満載の1枚です。
アーバン&メロウなファンク/ディスコ好きには間違いない1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Do You Love What You Feel」
David Wolinski作。アルバムからの1stシングルであり、前述のように全米R&Bチャート第1位のヒットとなりました。Chakaのヴォーカルが栄える華やかなアーバン・ディスコ・ファンクです。文句ナシのダンス・クラシック!
https://www.youtube.com/watch?v=PWAdn9zCil4
当ブログで紹介したSWV feat. Brianna Perry「Do Ya」をはじめ、MC Shy D「I Wanna Dance」、Ras Kass feat. RC「Lapdance」、New Kids on the Block「You Got It (The Right Stuff) (The New Kids in the House Mix)」、Made Men「I Wanna Made Man」、The Jacka feat. Husalah「Love How It Feels」、Poison Clan「Some Shit I Used to Do」、Murderbot「More Guns」のサンプリング・ソースになっています。
SWV feat. Brianna Perry「Do Ya」
https://www.youtube.com/watch?v=9yqzThl5Cuw
MC Shy D「I Wanna Dance」
https://www.youtube.com/watch?v=Euz9abNvnn0
Ras Kass feat. RC「Lapdance」
https://www.youtube.com/watch?v=kDQyS7VnUkw
Made Men「I Wanna Made Man」
https://www.youtube.com/watch?v=zFdl1e26ijA
The Jacka feat. Husalah「Love How It Feels」
https://www.youtube.com/watch?v=IautDHXZL-c
「Any Love」
David Wolinski作。アルバムからの2ndシングル。「Do You Love What You Feel」と並ぶ本作のハイライト。疾走するダンス・チューンはガラージ・クラシックとして人気です。アレンジの妙とChakaのダイナマイト・ヴォーカルにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=oODOXzo51Z4
Massive Attack feat. Carlton、Future Abstract Soul feat. M.A.R.A.がカヴァーしています。また、Olav Basoski「Waiting for You」、Kidstuff「Love It」、DJ Space & Moore「Any Love」、Soul Avengerz「Love You Feel」、Romain Curtis「Losing Love (Antoine Clamaran Remix)」のサンプリング・ソースになっています。
Massive Attack feat. Carlton「Any Love」
https://www.youtube.com/watch?v=U7XqIeftTQE
Future Abstract Soul feat. M.A.R.A.「Any Love (Haldo's Pleasure Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=G506aRniF_U
Kidstuff「Love It」
https://www.youtube.com/watch?v=zRroXIcRw90
Romain Curtis「Losing Love (Antoine Clamaran Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=6WF-qLnLnlg
「Heaven Bound」
Bill Meyers/Billy Durham/Lorrin Bates作。アーバン・メロウな魅力を満喫できる僕好みのメロウ・グルーヴ。晴れの日モードにピッタリです。
https://www.youtube.com/watch?v=BVlzqce0trg
「Walk the Rockway」
Tony Maiden作。スピード感のあるダンス・チューンです。キレのあるホーン・アンサンブルが盛り上げてくれます。
「Live in Me」
Rod Temperton作。Rod Tempertonらしいキャッチーなメロウ・ダンサーです。Quincy Jones人脈投入の成果です。
https://www.youtube.com/watch?v=DWY1seeJUC4
All City「Move on You」、Lima Papa「Superlovin'」、The Phantom's Revenge「Just Like Old Times」、Mancini「Supa Lovin」、Tropiika「The Revenge of the Phantom」のサンプリング・ソースになっています。
All City「Move on You」
https://www.youtube.com/watch?v=ZIUulNaPsGs
「Body Heat」
Quincy Jonesのカヴァー(Quincy Jones/Bruce Fisher/Leon Ware/Stan Richardson作)。Leon Wareをフィーチャーしたオリジナルは『Body Heat』(1974年)に収録されています。Leon Ware自身のヴァージョンは『Musical Massage』(1976年)に収録されています。また、JohNick「C'Mon, Give It Up」のサンプリング・ソースになっています。本ヴァージョンはオリジナルやLeon Wareヴァージョンとも異なる開放的かつパーカッシヴなダンサブル・チューンに仕上がっています。Chaka Khanの伸びやかなヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=b2OvBathcnw
「I'm Dancing for Your Love」
David Wolinski/John Robinson/Patti Austin/Peggy Jones作。アルバムからの3rdシングル。Quincy Jonesプロデュース作らしいメロウなダンス・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=-dHrBJJLYTA
Etienne De Crecy「Out of My Hands」、Tamar Braxton「Never」のサンプリング・ソースになっています。
Etienne De Crecy「Out of My Hands」
https://www.youtube.com/watch?v=kbm_gOgFvhg
Tamar Braxton「Never」
https://www.youtube.com/watch?v=ThnjdbYbPhw
「What Am I Missing?」
Chaka Khan/Mark Stevens作。Chaka Khanの低音ヴォーカルが印象的なメロウ・ミディアムです。さり気ないですが、いい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=vGJpRyRCQJ0
Queen Latifah「Court Is in Session」、Axel F feat. Oh No「All Day」のサンプリング・ソースになっています。
Queen Latifah「Court Is in Session」
https://www.youtube.com/watch?v=eNhJEVk3mcg
Axel F feat. Oh No「All Day」
https://www.youtube.com/watch?v=lr09vpZTNvI
「Masterjam」
Rod Temperton作。ラストはRod Tempertonを投入したタイトル曲で締め括ってくれます。Quincy Jones×Rod Temperton×Chaka Khanな魅力が反映されたキャッチーな仕上がりがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=_3GK6mFk9m0
Rufus/Chaka Khanの過去記事もご参照下さい。
『Rufusized』(1974年)
『Rufus Featuring Chaka Khan』(1975年)
『Ask Rufus』(1977年)
『Street Player』(1978年)
Chaka Khan『Chaka』(1978年)
Chaka Khan『Naughty』(1980年)
Chaka Khan『What Cha Gonna Do For Me』(1981年)
Chaka Khan『I Feel For You』(1984年)