発表年:2017年
ez的ジャンル:コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
気分は... :トロピカル!
新作アルバムから、UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandとコロンビア人ミュージシャンMario Galeanoによるコロンビア音楽の一大プロジェクトOndatropicaの第2弾アルバム『Baile Bucanero』です。
UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の7枚。
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)
Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
コロンビア音楽の伝説的なミュージシャンを集結させた"コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ"とも呼べるプロジェクト、Ondatropicaの第1弾アルバム『Ondatropica』(2012年)から5年・・・1枚限りのプロジェクトと思われたOndatropicaの第2弾作品が届けられました。
Quanticを通して、さまざまなコロンビア音楽を紹介する、といった内容のアルバムです。そのため、通常のQuantic作品よりも好みが分かれる作品かもしれません。ワールド・ミュージック好きの人であれば、楽しめる1枚だと思います。
クンビアに収まらず、幅広くコロンビアの音を紹介しているのが印象的です。レゲエ/ダンスホール、カリプソ/ソカ、アフロなどのエッセンスも取り入れています。
最初は耳馴染みが良くないかもしれませんが、聴き重ねるほどに、豊かなリズムの虜になります。
リード曲となったカリビアン・ファンク「Hummingbird」、Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで盛り上げてくれる「La Naranja Madura」と「Bogota」、カリプソ/ソカ調の「Lazalypso」、アフロ・コロンビアンな「Caldo Parao」、完全にダンスホール・スタイルのレゲエ「Come Back Again」あたりがクセになります。
中南米ならではの開放的な音色がポジティヴな気分にさせてくれます。
全曲紹介しときやす。
「Commotion」
Quanticの別プロジェクトFlowering Infernoに通じるレゲエ/ダブ調のオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=J-iacYYWpVw
「La Naranja Madura」
前作にも参加していたサックス奏者Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで参加。開放的なリズム&ホーンで一気にバカンス気分に・・・
「Hummingbird」
アルバムからのリード曲となったカリビアン・ファンク。Michi Sarmientoらが見事なホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=AW2v5Yqt84I
「De Mar A Mar」
Quantic作品ではお馴染みのコロンビア人女性シンガーNidia Gongoraをフィーチャー。少しノスタルジックな雰囲気の中で、Nidiaの華のあるヴォーカルが栄えます。
QuanticとNidia Gongoraといえば、5月にQuantic & Nidia Gongora名義のアルバム『Curao』がリリースされます。こちらも楽しみです。
Quantic & Nidia Gongora『Curao』
「Malaria」
コロンビア音楽ならではのイナタさに、少しアッパーなリズムが加わり、独特の味わいを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=CUEYRrmbkBE
「Lazalypso」
カリプソ/ソカ調の開放感が気持ちいいですね。そんな中でQuanticのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lbtOQGdJpOA
「Caldo Parao」
アフロのエッセンスを取り入れた演奏です。このアフロ・コロンビアン・サウンドはアフロ・ジャズ好きの人にもグッとくるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=bdsqb6m6V80
「Estar Contigo」
この曲もアフロ・コロンビアン・サウンドです。昔のワールド・ミュージックを思い出します。
「Come Back Again」
これは完全にダンスホール・スタイルのレゲエです。このあたりはQuanticには朝飯前かもしれませんね。
「Soy Campesino」
前作にも参加していたMarkitos Mikoltaがリード・ヴォーカルをとる哀愁クンビア。Quanticがアコーディオンで盛り上げてくれます。
「Boga Conoero」
リズミック+汎ラテン的な魅力があります。ラテンらしい泣きのメロディと男女ヴォーカルの掛け合いがいい感じです。
「Bogota」
再びMichi Sarmientoのヴォーカル&サックスをフィーチャー。開放的なリズム&サウンドと激シブなMichi Sarmientoのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=vnNQh6VWDDQ
「Trustin'」
レゲエ調ですがコロンビア風味が加わり、イナたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=xlmDt9tcpjE
「Cumbia Bucanero」
タイトルの通り、クンビアです。緩急つけた展開で楽しませてくれますが、特に後半のヒートアップがいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=gE4Ed6V4wsw
「Just A Moment」
ラストはバカンス・モードの寛いだ雰囲気で締め括ってくれます。
未聴の方は1stアルバム『Ondatropica』(2012年)もチェックを!
Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
合わせてQuantic関連の他作品もチェックを!
Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
Quantic『Apricot Morning』(2002年)
The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Quantic『Magnetica』(2014年)
Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)