2017年04月30日

Ondatropica『Baile Bucanero』

"コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ"の第2弾☆Ondatropica『Baile Bucanero』
バイレ・ブカネロ
発表年:2017年
ez的ジャンル:コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
気分は... :トロピカル!

新作アルバムから、UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandとコロンビア人ミュージシャンMario Galeanoによるコロンビア音楽の一大プロジェクトOndatropicaの第2弾アルバム『Baile Bucanero』です。

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の7枚。

 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)

コロンビア音楽の伝説的なミュージシャンを集結させた"コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ"とも呼べるプロジェクト、Ondatropicaの第1弾アルバム『Ondatropica』(2012年)から5年・・・1枚限りのプロジェクトと思われたOndatropicaの第2弾作品が届けられました。

Quanticを通して、さまざまなコロンビア音楽を紹介する、といった内容のアルバムです。そのため、通常のQuantic作品よりも好みが分かれる作品かもしれません。ワールド・ミュージック好きの人であれば、楽しめる1枚だと思います。

クンビアに収まらず、幅広くコロンビアの音を紹介しているのが印象的です。レゲエ/ダンスホール、カリプソ/ソカ、アフロなどのエッセンスも取り入れています。

最初は耳馴染みが良くないかもしれませんが、聴き重ねるほどに、豊かなリズムの虜になります。

リード曲となったカリビアン・ファンク「Hummingbird」、Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで盛り上げてくれる「La Naranja Madura」「Bogota」、カリプソ/ソカ調の「Lazalypso」、アフロ・コロンビアンな「Caldo Parao」、完全にダンスホール・スタイルのレゲエ「Come Back Again」あたりがクセになります。

中南米ならではの開放的な音色がポジティヴな気分にさせてくれます。

全曲紹介しときやす。

「Commotion」
Quanticの別プロジェクトFlowering Infernoに通じるレゲエ/ダブ調のオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=J-iacYYWpVw

「La Naranja Madura」
前作にも参加していたサックス奏者Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで参加。開放的なリズム&ホーンで一気にバカンス気分に・・・

「Hummingbird」
アルバムからのリード曲となったカリビアン・ファンク。Michi Sarmientoらが見事なホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=AW2v5Yqt84I

「De Mar A Mar」
Quantic作品ではお馴染みのコロンビア人女性シンガーNidia Gongoraをフィーチャー。少しノスタルジックな雰囲気の中で、Nidiaの華のあるヴォーカルが栄えます。

QuanticとNidia Gongoraといえば、5月にQuantic & Nidia Gongora名義のアルバム『Curao』がリリースされます。こちらも楽しみです。
Quantic & Nidia Gongora『Curao』
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)

「Malaria」
コロンビア音楽ならではのイナタさに、少しアッパーなリズムが加わり、独特の味わいを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=CUEYRrmbkBE

「Lazalypso」
カリプソ/ソカ調の開放感が気持ちいいですね。そんな中でQuanticのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lbtOQGdJpOA

「Caldo Parao」
アフロのエッセンスを取り入れた演奏です。このアフロ・コロンビアン・サウンドはアフロ・ジャズ好きの人にもグッとくるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=bdsqb6m6V80

「Estar Contigo」
この曲もアフロ・コロンビアン・サウンドです。昔のワールド・ミュージックを思い出します。

「Come Back Again」
これは完全にダンスホール・スタイルのレゲエです。このあたりはQuanticには朝飯前かもしれませんね。

「Soy Campesino」
前作にも参加していたMarkitos Mikoltaがリード・ヴォーカルをとる哀愁クンビア。Quanticがアコーディオンで盛り上げてくれます。

「Boga Conoero」
リズミック+汎ラテン的な魅力があります。ラテンらしい泣きのメロディと男女ヴォーカルの掛け合いがいい感じです。

「Bogota」
再びMichi Sarmientoのヴォーカル&サックスをフィーチャー。開放的なリズム&サウンドと激シブなMichi Sarmientoのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=vnNQh6VWDDQ

「Trustin'」
レゲエ調ですがコロンビア風味が加わり、イナたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=xlmDt9tcpjE

「Cumbia Bucanero」
タイトルの通り、クンビアです。緩急つけた展開で楽しませてくれますが、特に後半のヒートアップがいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=gE4Ed6V4wsw

「Just A Moment」
ラストはバカンス・モードの寛いだ雰囲気で締め括ってくれます。

未聴の方は1stアルバム『Ondatropica』(2012年)もチェックを!

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

合わせてQuantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)
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2017年04月29日

Marshall Hain『Free Ride』

AORファンも気になるUK男女デュオ☆Marshall Hain『Free Ride』
Free Ride
発表年:1978年
ez的ジャンル:UK男女ポップ・ロック・デュオ
気分は... :GW突入!

今回はUK男女デュオ作品、Marshall Hain『Free Ride』(1978年)です。

Marshall Hainは、男性キーボード奏者Julian Marshall、女性ヴォーカリスト&ベーシストKit Hain(vo、b)によるUKのポップ・ロック・デュオ。

1978年にUKシングル・チャート第3位となったヒット曲「Dancing In The City」で知られています。

Julian Marshallは、Marshall Hain解散後、US女性シンガーDeborah BergtとのユニットEye To Eyeを結成し、『Eye to Eye』(1982年)、『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)という2枚のアルバムをリリースしています。

これら2作品は、Steely Dan作品でお馴染みのGary Katzがプロデュースしているため、AOR人気の高いアルバムですね。

一方、Kit Hainは、ソロ・アーティストとして『Spirits Walking Out』(1981年)、『School For Spies』(1983年)といったアルバムをリリースしています。また、ソングライターとして数多くのアーティストに楽曲提供しています。

話が少し逸れましたが、Marshall Hain唯一のアルバムが本作『Free Ride』(1978年)です。USでは1979年に『Dancing In The City』のタイトルで、ジャケも新装してリリースされています。コチラのUS盤で認知している方も多いのでは?

プロデュースはSheena EastonMike + The MechanicsCeline Dion等の作品を手掛けたことで知られるChristopher Neil

UK産AORといった謳い文句がある作品ですが、AOR作品というよりポップ・ロック作品として聴いた方が楽しめるのでは?

ヒット曲「Dancing In The City」以外であれば、フュージョン・ファンク調の「Different Point」、都会的なファンキー・メロウ「Free Ride」、メロウ・ミディアム「Take My Number」、レゲエ調の「Real Satisfaction」あたりが僕のオススメです。

全て彼らのオリジナル曲です。

全曲紹介しときやす。

「Different Point」
爽快に疾走するフュージョン・ファンク調にオープニング。ライトなヴォーカルも含めて、ブラジリアン・フュージョンあたりと一緒に聴くといいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=Lhl32B_uSLQ

「Dancing In The City」
前述のようにUKシングル・チャート第3位となったヒット曲。メロウなミディアム・チューンには"懐かしのポップス"感がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=_G4RAGKWuYk

「You Two」
Captain & Tennille「Love Will Keep Us Together」あたりに通じる魅力を持った軽快なポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=W0nYqBSBvH0

「Real Satisfaction」
レゲエ調のリラックス・モードがいい感じです。

「Coming Home」
しっとりとしたビューティフル・バラード。Kitのヴォーカルの線の細さが少し気になりますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=xeuFTdtzSTE

「Take My Rumber」
ピアノによるインタールード的小曲。

「Free Ride」
タイトル曲は都会的なファンキー・メロウ。フリーソウル好きの人にフィットする仕上がりなのでは?

「Take My Number」
メロウな魅力に溢れたミディアム・チューン。Kitの線の細いヴォーカルがメロウ・サウンドに溶け込んでいく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BNtgFj8F5QU

「Mrs. The Train」
ロッキンなポップ・チューン。商業ロック的なサウンドは今聴くとご愛嬌といったところでしょうか。

「Back To Green」
ラストは正統派バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fLPD1M5I9hM

CDには「Dancing In The City - Summer City '87」「Dancing In The City - Summer City '87 (Instrumental Dub)」というリミックス2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

ご興味がある方はEye to Eyeの作品もチェックを!

Eye to Eye『Eye to Eye』(1982年)
アイ・トゥ・アイ <SHM-CD>

Eye to Eye『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)
シェイクスピア・ストール・マイ・ベイビー
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2017年04月27日

Silhouette Brown『Silhouette Brown』

DegoとKaidi Tathamが創るNu Soul☆Silhouette Brown『Silhouette Brown』
シルエット・ブラウン
発表年:2004年
ez的ジャンル:西ロンドン系Nu Soul
気分は... :夜明け前のクールダウン・・・

今回は2000年代の西ロンドン系作品からSilhouette Brown『Silhouette Brown』(2004年)です。

Silhouette Brown4HeroDegoBugz In The AtticKaidi Tathamという西ロンドンの音楽シーンを牽引する2人によるユニット。

Silhouette Brown名義で本作『Silhouette Brown』(2004年)、『Two』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。

DegoKaidi Tathamの2人は、DKD2000Black等の名義でもユニットを組んでいる盟友ですが、Silhouette Brownは西ロンドン流のNu Soulユニットといった位置づけでしょうか。

アルバムではDeborah Jordanをメイン・ヴォーカリストに据え、それ以外にBembe SegueD.T.X.といったヴォーカリストをフィーチャーしています。

少しテンポを落とした曲が多いため、ブロークン・ビーツ全開のイメージで聴くと、少し地味な印象を受けるかもしれません。しかしながら、その落ち着いたクールネスが本作の魅力だと思います。アッパー感は低めですが、西ロンドンらしいビートも楽しめます。

西ロンドンの歌姫Bembe Segueをフィーチャーした「Whose In Change」、美しくも儚い「Looking Back」、メロウなNu Soul「Pain (It's Gonna Come Heavier)」、クールなダンサブル・チューン「Spread That」、本作らしいセンスを実感できる「Check It (Calling You)」あたりが僕のオススメです。

DegoとKaidiの強力タッグが創り出すNu Soulでクールダウンしましょう!

全曲紹介しときやす。

「Whose In Change」
西ロンドンの歌姫Bembe Segueをフィーチャーしたオープニング。ダウンテンポながらもBembe Segueの華のあるヴォーカルが栄えるブロークン・ビーツ経由のソウル・ミュージックって感じがあります。終盤はリズミックな展開で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wUUBq1Y4Oq8

「Looking Back」
Deborah Jordanのキュート・ヴォーカルが印象的な美しくも儚いダウンテンポ。余韻のNu Soul感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5So90YNHpCQ

「Pain (It's Gonna Come Heavier)」
メロウネスという点ではアルバム随一かもしれません。抑えたトーンながらもメロウ・エレピ、Deborahのキュート・ヴォーカル、西ロンドンらしいビートのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=2aT1KFEQP5A

「Time Waits For No One」
エレクトリックを少し強調したグルーヴやSomatikのロッキン・ギターでアクセントをつけています。
https://www.youtube.com/watch?v=282HsqyqcAE

「Spread That」
西ロンドンらしいダンサブル感があります。ダンサブルといっても落ち着いたクールネスが漂うのが本作らしいかもしれませんが。
https://www.youtube.com/watch?v=Lgj8tjl0Mgw

「Check It (Calling You)」
今回聴き直して、コレが一番好きかも?適度にリズミックなのに寛げる雰囲気がいいですね。DegoとKaidiのセンスの良さを感じる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=3hIG3hQUfg8

「They Can't Tell Us」
アルバムで一番ダンサブルな仕上がり。ブラジリアン・グルーヴあたりと一緒に聴いてもフィットすると思います。

「Looking Back (Reprise)」
「Looking Back」のリプライズ。

「Monday's Coming」
Deborah JordanとD.T.X.をフィーチャー。聴いていると和んでくるハートウォーミングな仕上がり。

「Just A Little More」
本編ラストは夜明けにクールダウン・モードといった雰囲気でしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wXWVUbM2Nrg

国内盤には「Monday's Coming (Instrumental)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

『Two』(2010年)
Two
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2017年04月26日

『今の気分は...2017年4月26日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は1970年代ファンク/ディスコ/メロウ・ソウルから10曲セレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Thelma Houston「Saturday Night, Sunday Morning」
http://www.youtube.com/watch?v=IbEsQ2RlARE
From 『Ride To The Rainbow』(1979年)
ライド・トゥ・ザ・レインボウ

Instant Funk「I Got My Mind Made Up (You Can Get It Girl)」
https://www.youtube.com/watch?v=a1K2Z5Y0Ur4
From 『Instant Funk』(1979年)
INSTANT FUNK + 5

First Choice「Double Cross」
https://www.youtube.com/watch?v=G-MhdmBo7Fc
From 『Hold Your Horses』(1979年)
HOLD YOUR HORSES + 7

Side Effect「Always There」
https://www.youtube.com/watch?v=9cs4tJCG39Y
From 『What You Need』(1976年)
What You Need

Keith Barrow「If It's Love That You're Looking For」
http://www.youtube.com/watch?v=a4m2ij6KbUw
From 『Physical Attraction』(1978年)
Physical Attraction

Sharon Ridley「Changin'」
https://www.youtube.com/watch?v=GOQfbf0uZ58
From 『Full Moon』(1978年)
フル・ムーン+1

L.T.D.「Promise You'll Stay」
https://www.youtube.com/watch?v=fxd_7ixLIak
From 『Devotion』(1979年)
Devotion

Pockets「Happy For Love」
https://www.youtube.com/watch?v=algbB3AQ8MI
From 『Take It On Up』(1978年)
戦士の凱旋(紙ジャケット仕様)

Real Thing「Wan't You Step Into My World? 」
https://www.youtube.com/watch?v=0GK76Y-_qN0
From 『Step Into Our World』(1978年)
ステップ・イントゥ・アワ・ワールド

Gwen McCrae「I Can Only Think Of You」
https://www.youtube.com/watch?v=Hfeh-98dRyM
From 『Melody Of Life』(1979年)
Melody Of Life ~ Expanded Edition [from UK]
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2017年04月25日

Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』

ブルージーな味わいがたまらないジャズ作品☆Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』
ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ
録音年:1969年
ez的ジャンル:ブルージー・ジャズ
気分は... :この落ち着きがたまらん!

今回はジャズ・ヴァイヴのパイオニアMilt Jacksonが盟友Ray Brownと共に組んだクインテットのライブ盤『That's The Way It Is』(1969年)です。

Modern Jazz Quartet(MJQ)のメンバーとしても活躍したヴァイヴ奏者Milt Jackson(1923-1999年)に関して、当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
 『Jazz 'N' Samba』(1964年)
 Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
 『Sunflower』(1972年)

Impulse!からリリースされた本作『That's The Way It Is』(1969年)は、バグスらメンバーが演奏するジャケからもわかるようにライブ・レコーディングです。場所はハリウッドのShelly's Manne-Hole

クインテットのメンバーはMilt Jackson(vibes)、Ray Brown(b)、Teddy Edwards(ts)、Monty Alexander(p)、Dick Berk(ds)という編成です。Dizzy Gillespie楽団時代からの盟友であるベーシストRay Brownをフィーチャリングする名義となっています。

アップテンポな演奏は「Wheelin' and Dealin'」のみで、リラックスした雰囲気のブルージーな演奏が印象的です。特に落ち着いたテンポの「Frankie and Johnny」「Blues In Bassment」「That's The Way It Is」がいいですね。

ブルージーな雰囲気が良く似合うバグスとRay Brownの相性の良さを感じます。

グラス片手に寛ぎながら楽しみたいジャズ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Frankie and Johnny」
トラディショナル・ソングのカヴァー。Ray Brownのベースが存在感を示すオープニング。ミディアム・テンポのスウィンギー&ブルージーな演奏で会場がジワジワと高揚していく感じがいいですね。演奏も終わり方が実にオシャレ!
https://www.youtube.com/watch?v=BaFfiNrqe5A

「Here's That Rainy Day」
1953年のミュージカル『Carnival In Flanders(フランダースの謝肉祭)』の挿入歌をカヴァー(Johnny Burke/Jimmy Van Heusen作)。バグスの美しいヴァイヴの音色を楽しめるバラードです。しっとりとした雰囲気がたまりません。本曲に関して、当ブログではPeter Fesslerのカヴァーも紹介済みです。

「Wheelin' and Dealin'」
Teddy Edwards作。アップテンポで駆け抜けるエキサイティングな演奏で会場を盛り上げます。特にMonty Alexanderのピアノ・ソロで大盛り上がりします。
https://www.youtube.com/watch?v=H9gm6jvceIA

「Blues In Bassment」
Ray Brown作。作者Ray Brownのクールなベースに魅せられるブルージーな演奏です。ブルージーなサウンドの中でバグスのヴァイヴの音色も栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=za-_-fXzn0I

「Tenderly」
Walter Gross/Jack Lawrence作のスタンダードをカヴァー。Ray Brownの長いベース・ソロで拍手喝采を浴び、バグスがテンダーなヴァイヴを少し披露したところで、再びRay Brownのソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MQf4BEXFTtM

本曲に関して、当ブログではClara MorenoJose JamesStacey KentPeter Fesslerのカヴァーを紹介済みです。

「That's The Way It Is」
Monty Alexander作。最後はメンバー紹介を交えながらテンポを落としたブルージーな演奏で締め括ってくれます。Teddy Edwardsのサックスをはじめ、落ち着いた雰囲気の中にもソウルフルな味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wkVOVA8I-B4

Milt Jacksonの過去記事もご参照下さい。

Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
Bags Meets Wes

『Jazz 'N' Samba』(1964年)
ジャズ・ン・サンバ

Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
メンフィス・ジャクソン

『Sunflower』(1972年)
Sunflower
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