2017年05月03日

Body『Easy To Love』

Angela Winbush‎プロデュース!Ronald Isleyも参加!☆Body『Easy To Love』
Easy to Love
発表年:1990年
ez的ジャンル:姉妹系女性R&Bグループ
気分は... :ファミリーネームです!

今回は90年代女性R&Bグループより、Bodyの2ndアルバム『Easy To Love』(1990年)です。

Bodyは、Letitia BodyFrancina BodyPeggy Bodyというデトロイト出身のBody姉妹が結成した女性R&Bグループ。グループ名からセクシー系の女性R&Bグループをイメージする人がいるかもしれませんが、ファミリーネームです(笑)。

グループは『Body』(1987年)、『Easy To Love』(1990年)という2枚のアルバムをリリースしています。

2ndとなる本作『Easy To Love』(1990年)からは「Touch Me Up」がR&Bチャート第12位、「Footsteps In The Dark」がR&Bチャート第15位となっています。

Angela Winbush‎Michael J. PowellTimmy GatlingAttala Zane Giles等がプロデューサーに起用されています。

何といっても当時The Isley Brothers‎を手掛けていたAngela Winbush‎の起用が印象的です。

そのIsleysの女将AngelaがRonald Isleyを担ぎ出して、Isleysの「Footsteps In The Dark」のカヴァーを手掛けています。Isleysファンにはたまりませんね。

その「Footsteps In The Dark」に代表されるようにミディアム〜スロウ系が魅力のアルバムです。特に、「Footsteps In The Dark」から「Love Me, Love Me Not」「Easy To Love」と続く3曲の流れがサイコーです。

後にIsleys‎も取り上げた「In The Morning」Angela Winbush‎の好プロデュースが冴えるミディアム・グルーヴでオススメです。あるいは、1st『Body』に続く参戦のMichael J. Powellプロデュースの哀愁バラード「You're The Reason Why」にはオーセンティックな魅力があります。

実力派女性R&Bグループの魅力を楽しむも良し、Isleysと関連づけながらAngela Winbush‎の手腕を楽しむも良し!僕はどちらかと言えば後者かな・・・

全曲紹介しときやす。

「Body」
Angela Winbush‎プロデュース。グループ名を冠したダンサブルなオープニングでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=FCf10yE4fhA

「Touch Me Up」
Raymond Jonesプロデュース。前述のようにシングルとしてR&Bチャート第12位になっています。この曲はグループ名のようにセクシーなダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJa-y7Shciw

「Footsteps In The Dark」
Angela Winbush‎プロデュース。The Isley Brothers‎の名曲カヴァー(オリジナルは『Go For Your Guns』収録)。本作と同じ1990年にKipper Jones‎もカヴァーしていました。僕の場合、リアルタイムではKipper Jones‎ヴァージョンばかり聴いていましたが・・・

前述のように、本ヴァージョンには本家Ronald Isleyも参加したことで話題となり、シングルとしてR&Bチャート第15位となっています。Ronald参加でAngela流の「Footsteps In The Dark」を聴けるなんて、それだけで大満足です。勿論仕上がりもサイコーです。Ernie Isley役でギター・ソロを披露するのはPaul Jackson Jr.。
https://www.youtube.com/watch?v=iBg2W6PDuos

「Love Me, Love Me Not」
Angela Winbush‎プロデュース。「Footsteps In The Dark」からの流れがスムーズな美メロのミディアム・スロウ。90年代女性R&Bグループらしい甘く切ない感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=E3KH9YFB-u0

「Easy To Love」
Attala Zane Giles/Sami McKinneyプロデュース。タイトル曲は素敵なラブ・バラード。切ない女心をしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=uPPOPKAZTN0

「In The Morning」
Angela Winbush‎プロデュース。個人的には「Footsteps In The Dark」と並ぶ本作のハイライトと呼びたいダンサブルなミディアム・グルーヴ。Angelaのプロデュースが冴えています!後にThe Isley Brothers‎がAngelaプロデュースのアルバム『Tracks Of Life』(1992年)において「Morning Love」のタイトルでカヴァーしており、Isleysファンは要チェックです。
Isley Brothers「Morning Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=p7KxCt0er2E

「Love Has To Be」
Keith Eaddy/Letitia Body/Sami McKinneyプロデュース。哀愁メロディを切なく歌い上げるスロウ。

「You're The Reason Why」
Michael J. Powellプロデュース。Michael J. Powellは1st『Body』に続く参戦です。じっくり聴かせる哀愁ミディアムに仕上がっています。実力派なのでオーセンティックな曲が似合います。

「Somethin' Ain't Right」
Alton Wokie Stewart/Timmy Gatlingプロデュース。ハネハネ・モードのNJS。時代の流れとしてアルバムにNJSが必要であり、そのためのTimmy Gatling起用だったのでしょうが、アルバムの中で少し浮いているかもしれません。

「Lie To Me」
Gordon Jonesプロデュース。ラストも前曲の流れを汲んでダンサブルに締め括ってくれます。

『Body』(1987年)
Body
posted by ez at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月02日

Ronie & Central Do Brasil『Ronie & Central Do Brasil』

ブラジリアン・メロウの人気作☆Ronie & Central Do Brasil『Ronie & Central Do Brasil』
ホニー&セントラル・ド・ブラジル
発表年:1975年
ez的ジャンル:ブラジリアン・メロウ
気分は... :ビジョンを形に!

今回はの70年代ブラジリアン・メロウ作品Ronie & Central Do Brasil『Ronie & Central Do Brasil』(1975年)です。

Ronie & Central Do Brasilは、ブラジル人ドラマーRonie Mesquita(Ronald Mesquita)が結成したユニット。

Ronie Mesquitaは、Bossa Tres
Bossa Rio等の活動でも知られるドラマーであり、当ブログではRonald Mesquita名義のアルバム『Brasil 72』(1972年)を紹介しています。

裏ジャケに写るRonie & Central Do BrasilのメンバーはRonie Mesquita(ds)以下、Jayme Rocha(vo)、Ze Carlos(fl、ts)、Jorjao(el-p)、Decio Cardoso(b)、Sonia Burnier(vo)、Octavio Burnierという7名。

Octavio BurnierSonia Burnierは、偉大なブラジル人ギタリスト/コンポーザーLuiz Bonfaの子供です。当ブログではOctavio BurnierClaudio CartierというLuiz Bonfaの息子による兄弟デュオBurnier & Cartierのアルバム『Burnier & Cartier』(1974年)も紹介済みです。

プロデュースはAquarius Y Luiz Antonio‎などで知られるRaymundo Bittencourt

全体としては、男女混成ヴォーカルによるブラジリアン・メロウに仕上がっています。セルメンBossa Rioを、もう少しジャズ/フュージョン寄りにしたような印象です。

ソフトなヴォーカル・ワークを前面に打ち出したメロウ・ポップと、ジャズ/フュージョン的なエッセンスを活かしたグルーヴィーな楽曲がバランス良く配されています。

個人的には「Atoa Atoa」「Essa Mare」「Voce Nao Ser」といったグルーヴィーなブラジリアン・メロウがお気に入り。よりソフトな「Remelexo」「Falsa Baiana」「Visgo De Jaca」「Somente O Samba」あたりもオススメです。

ジャケは地味ですが、中身はメロウ満載です。

全曲紹介しときやす。

「Remelexo」
Eduardo Pratts作。Ronieの格好良いドラミングと共に始まるオープニング。♪ダバダバ・スキャットを含むJaymeとSoniaによるソフト・ヴォーカルが栄えるメロウ・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=P9AdqRs6_ME

「Atoa Atoa」
Ivan Wrigg/Octavio Burnier作。本作のハイライトかもしれませんね。爽快に疾走するブラジリアン・メロウです。本作の魅力が凝縮された1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Sr8xxTm6EoA

「Albatroz」
Raymundo Bittencourt作。ミステリアスなイントロに続き、Jorjaoのメロウなエレピを存分に楽しめるインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=81v9pOMkGgs

「Voce Nao Ser」
Ivan Wrigg/Octavio Burnier作。躍動するギター・カッティングが格好良いクロスオーヴァー/フュージョン調のブラジリアン・グルーヴ。

「Falsa Baiana」
Geraldo Pereira作の古典サンバをカヴァー。当ブログではBanda Brasileiraのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンはソフトなヴォーカル・ワークが心地好いメロウ・チューン。Raymundo Bittencourtプロデュースらしい1曲に仕上がっているのでは?終盤にはアフロ・ブラジリアン・サウンドで盛り上げてくれます。

「Visgo De Jaca」
Rildo Hora/Sergio Cabral作。当ブログでも紹介したTamba Trioヴァージョンも知られる楽曲です。セルメン好きの人であれば気に入るであろうブラジリアン・ポップ。ハーモニカ音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=GOpWtj039YM

「Somente O Samba」
Beto Quartin/Nelson Lins E Barros作。落ち着きのあるソフト・ヴォーカルにホッとするポップかつ小粋なメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=9jUnBPhwBbg

「Madeira De Lei」
Luis Bandeira作。この曲も爽快ヴォーカル・ワークが心地好いメロウ・チューンです。特にSoniaの可憐な女性ヴォーカルがいいですね。

「Deus Te Acompanhe」
Alberto Arantes/Sergio Bittencourt作。哀愁メロディをしっとりと歌い上げるメロウ・ボッサ。

「Essa Mare」
Ivan Lins/Ronaldo Monteiro作。Ivan Linsのオリジナルは名盤『Modo Livre』(1974年)に収録されています。ラストは哀愁ブラジリアン・グルーヴで締め括ってくれます。もっと長尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ICVCxrgbonI

ご興味がある方は、Ronald Mesquita『Brasil 72』(1972年)もチェックを!

Ronald Mesquita『Brasil 72』(1972年)
Brasil 72
posted by ez at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月01日

Mtume『In Search Of The Rainbow Seekers』

Mtume/Lucas双頭体制のラスト作☆Mtume『In Search Of The Rainbow Seekers』
レインボウ・シーカーズ
発表年:1980年
ez的ジャンル:N.Y.ファンク/ディスコ
気分は... :虹を求めて・・・

James Mtume率いるファンク・グループMtumeの久々の登場です。

これまで当ブログで紹介したMtume作品は、『Juicy Fruit』(1983年)、『You, Me And He』(1984年)の2枚。

3枚目に紹介するのは、『In Search Of The Rainbow Seekers』(1980年)です。本作『In Search Of The Rainbow Seekers』は、『Kiss This World Goodbye』(1978年)に続くEpicからの第2弾アルバムとなります。

本作におけるMtumeメンバーは、James Mtume(per、key、vo)、Reggie Lucas(g)、Tawatha Agee(vo)、Hubert Eaves III(key)、Howard King(ds)、Basil Fearington(b)という6名。プロデュースは勿論Mtume/Lucas

それ以外に次作からグループの正式メンバーとなるEdward Moore(g)やLuther Vandross(vo)、Gwen Guthrie(vo)等がレコーディングに参加しています。

グループは次作『Juicy Fruit』(1983年)で、James Mtume、Tawatha Agee以外のメンバーを入れ替え、エレクトリック・ファンク路線へシフト・チェンジし、全米R&BチャートNo.1となったファンク・クラシック「Juicy Fruit」を生み出すことになります。

そのせいで、どうしてもMtumeといえば、『Juicy Fruit』のエレクトリック・ファンクというイメージが強いですね。しかし、売れっ子プロデューサーMtume/Lucasコンビが率いるファンク/ディスコ・バンドとしてのMtumeに惹かれる人も多いのでは?

その意味では、本作『In Search Of The Rainbow Seekers』は最強布陣によるファンク/ディスコを存分に楽しめる1枚に仕上がっていると思います。

1stシングルとして全米R&Bチャート第26位となったディスコ・ファンク「Give It On Up (If You Want To)」Tawathaが栄える素敵なスロウ「We're Gonna Make It This Time」、ファンキー・メロウなミディム・グルーヴ「You Can't Wait For Love」、都会的なディスコ・ファンク「She's A Rainbow Dancer」、僕イチオシのファンキー・グルーヴ「Anticipatin'」あたりが僕のオススメです。

Mtume/Lucasの双頭体制による強力なN.Y.ファンク/ディスコを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Give It On Up (If You Want To)」
アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第26位となりました。Mtume/Lucasプロデュース作品にも通じる華やかなディスコ・ファンクです。Tawathaのヴォーカルがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=KjY5bv-WfFs

「You Can't Wait For Love」
ファンキー・メロウなミディム・グルーヴ。次作以降では聞けないリラックスしたグルーヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Qv8ZOOyzQgE

「She's A Rainbow Dancer」
ハツラツとしたディスコ・ファンク。N.Y.ディスコがお好きな人であれば気に入る都会的なファンク・グルーヴなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=a17Srp-iNbM

「We're Gonna Make It This Time」
Tawathaの艶やかなヴォーカルが栄える素敵なスロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=7PeQd-KJ2UM

Add-2「We Gon Make It」のサンプリング・ソースとなっています。
Add-2「We Gon Make It」
 https://www.youtube.com/watch?v=lAptR0ZJDxA

「Dance Around My Navel (Doesn't Have To Make Sense, Just Cents)」
2分という短い尺ですが、パーティー・ファンクで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Mamwxy5ERMs

「So You Wanna Be A Star」
アルバムからの2ndシングル。煌びやかに疾走するアーバン・ダンサー。本作らしいアーバン・ファンクかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=aV61vi6jZAg

「Spirit Of The Dance」
高速で一気に駆け抜けるファンク・グルーヴ。スケールの大きなファンク・サウンドとTawathaの弾けたヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Kcx_Jp5yvG8

「Anticipatin'」
実は僕の一番のお気に入りはコレ。格好良いホーン隊とファンキー・リズム隊に魅了されます。このメンバーならではのグルーヴにグイグイ惹き込まれていく感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=png06SNeS8U

「Everything Good To Me」
Tawathaがしっとりと聴かせるビューティフル・バラードに感動です。
https://www.youtube.com/watch?v=Z3WQ3D8tWbo

「Mrs. Sippi」
ラストはロッキン・ギターが唸りを上げるファンク・ロックでド派手に締め括ってくれます。

Mtumeの他作品もチェックを!

『Kiss This World Goodbye』(1978年)
キス・ディス・ワールド・グッドバイ【完全生産限定盤】

『Juicy Fruit』(1983年)
ジューシー・フルーツ

『You, Me And He』(1984年)
YOU ME AND HE (EXTENDED VERSION) IMPORT

『Theater of the Mind』(1986年)
Theater of the Mind
posted by ez at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする