発表年:1980年
ez的ジャンル:N.Y.ファンク/ディスコ
気分は... :虹を求めて・・・
James Mtume率いるファンク・グループMtumeの久々の登場です。
これまで当ブログで紹介したMtume作品は、『Juicy Fruit』(1983年)、『You, Me And He』(1984年)の2枚。
3枚目に紹介するのは、『In Search Of The Rainbow Seekers』(1980年)です。本作『In Search Of The Rainbow Seekers』は、『Kiss This World Goodbye』(1978年)に続くEpicからの第2弾アルバムとなります。
本作におけるMtumeメンバーは、James Mtume(per、key、vo)、Reggie Lucas(g)、Tawatha Agee(vo)、Hubert Eaves III(key)、Howard King(ds)、Basil Fearington(b)という6名。プロデュースは勿論Mtume/Lucas。
それ以外に次作からグループの正式メンバーとなるEdward Moore(g)やLuther Vandross(vo)、Gwen Guthrie(vo)等がレコーディングに参加しています。
グループは次作『Juicy Fruit』(1983年)で、James Mtume、Tawatha Agee以外のメンバーを入れ替え、エレクトリック・ファンク路線へシフト・チェンジし、全米R&BチャートNo.1となったファンク・クラシック「Juicy Fruit」を生み出すことになります。
そのせいで、どうしてもMtumeといえば、『Juicy Fruit』のエレクトリック・ファンクというイメージが強いですね。しかし、売れっ子プロデューサーMtume/Lucasコンビが率いるファンク/ディスコ・バンドとしてのMtumeに惹かれる人も多いのでは?
その意味では、本作『In Search Of The Rainbow Seekers』は最強布陣によるファンク/ディスコを存分に楽しめる1枚に仕上がっていると思います。
1stシングルとして全米R&Bチャート第26位となったディスコ・ファンク「Give It On Up (If You Want To)」、Tawathaが栄える素敵なスロウ「We're Gonna Make It This Time」、ファンキー・メロウなミディム・グルーヴ「You Can't Wait For Love」、都会的なディスコ・ファンク「She's A Rainbow Dancer」、僕イチオシのファンキー・グルーヴ「Anticipatin'」あたりが僕のオススメです。
Mtume/Lucasの双頭体制による強力なN.Y.ファンク/ディスコを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Give It On Up (If You Want To)」
アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第26位となりました。Mtume/Lucasプロデュース作品にも通じる華やかなディスコ・ファンクです。Tawathaのヴォーカルがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=KjY5bv-WfFs
「You Can't Wait For Love」
ファンキー・メロウなミディム・グルーヴ。次作以降では聞けないリラックスしたグルーヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Qv8ZOOyzQgE
「She's A Rainbow Dancer」
ハツラツとしたディスコ・ファンク。N.Y.ディスコがお好きな人であれば気に入る都会的なファンク・グルーヴなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=a17Srp-iNbM
「We're Gonna Make It This Time」
Tawathaの艶やかなヴォーカルが栄える素敵なスロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=7PeQd-KJ2UM
Add-2「We Gon Make It」のサンプリング・ソースとなっています。
Add-2「We Gon Make It」
https://www.youtube.com/watch?v=lAptR0ZJDxA
「Dance Around My Navel (Doesn't Have To Make Sense, Just Cents)」
2分という短い尺ですが、パーティー・ファンクで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Mamwxy5ERMs
「So You Wanna Be A Star」
アルバムからの2ndシングル。煌びやかに疾走するアーバン・ダンサー。本作らしいアーバン・ファンクかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=aV61vi6jZAg
「Spirit Of The Dance」
高速で一気に駆け抜けるファンク・グルーヴ。スケールの大きなファンク・サウンドとTawathaの弾けたヴォーカルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Kcx_Jp5yvG8
「Anticipatin'」
実は僕の一番のお気に入りはコレ。格好良いホーン隊とファンキー・リズム隊に魅了されます。このメンバーならではのグルーヴにグイグイ惹き込まれていく感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=png06SNeS8U
「Everything Good To Me」
Tawathaがしっとりと聴かせるビューティフル・バラードに感動です。
https://www.youtube.com/watch?v=Z3WQ3D8tWbo
「Mrs. Sippi」
ラストはロッキン・ギターが唸りを上げるファンク・ロックでド派手に締め括ってくれます。
Mtumeの他作品もチェックを!
『Kiss This World Goodbye』(1978年)
『Juicy Fruit』(1983年)
『You, Me And He』(1984年)
『Theater of the Mind』(1986年)