2017年07月02日

Quantic & Nidia Gongora『Curao』

Quanticとコロンビアの歌姫とのコラボ☆Quantic & Nidia Gongora『Curao』
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)
発表年:2017年
ez的ジャンル:歌姫系アフロ・コロンビア・フォルクローレ+α
気分は... :楽園の歌声・・・

新作アルバムから、UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandがコロンビア人女性シンガーNidia Gongoraとの共同名義でリリースした『Curao』です。

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の8枚。

 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)

少し前にコロンビア人ミュージシャンMario Galeanoとの一大プロジェクトOndatropicaの第2弾アルバムOndatropica『Baile Bucanero』をリリースしたばかりのQuanticですが、間髪を入れずにリリースされたのがQuantic & Nidia Gongora名義の本作『Curao』です。

Nidia GongoraはQuantic作品ではお馴染みのコロンビア人女性シンガーであり、Ondatropica『Baile Bucanero』にも参加していました。

Nidiaの歌声に惚れ込んだQuanticが長年温めてきたプロジェクトが遂に実現した1枚であり、Tru Thoughtsからのリリースです。

勿論、プロデュースはQuantic

レコーディングにはNidia Gongora(vo、shaker)、Quantic(g、syn)以下、Pipe Bravo(el-p)、Esteban Copete(marimba)、Pablo Mancilla(per、ombo)、Jafet 'Yiyo' Andrade(per)、Freddy Colorado(per)、Sylvester Onyejiaka(sax、fl)、Edgardo Manuel(tb)、Edgardo Manuel(violin)、Maria Celia Zuniga(back vo)、Policarpa Angulo(back vo)、 Targelia Sinisterra Gomez(back vo)、Yuly Castro Bonilla(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

2人の共同名義の作品ですが、主役はNidia Gongora。QuanticはNidiaの素晴らしい歌声を通して、アフロ・コロンビア系の伝統音楽の魅力を伝えることに専念しています。ただし、単にコロンビアのフォルクローレをなぞるのではなく、Quanticらしいエレクトリックなエッセンスを融合させているのがいいですね。

また、過去のQuantic作品のリメイクが3曲収録されています。特に、フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとフォルクローレを融合させた「Un Canto A Mi Tierra (Edit)」「No Soy Del Valle (Version)」の2曲は、クラブ・ミュージック好きの人も楽しめるはずです。

Nidiaの開放的な歌声を聴くと、日常を忘れて、楽園モードの大らかな気分になりますよ!

全曲紹介しときやす。

「Intro」
Nidia Gongora/Will Holland作。アルバムのイントロ。

「E Ye Ye」
Nidia Gongora/Will Holland作。開放的なトロピカル・サウンドにのって、Nidiaがコロンビアの特産品や名物料理をしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4tfgaxKOSDg

「Que Me Duele?」
Nidia Gongora/Will Holland作。マリンバの音色が印象的なダンサブル・チューン。中盤以降のシンセによるエレクトロニックなアクセントがQuanticらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KFEC9XeAMW8

「Dub Del Pacifico (Version)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)収録曲のリメイク。Flowering Infernoの流れを汲むレゲエ/ダブ調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=cGQz3PUsvvw

「Interludio I」
Will Holland作。サウンド・スケープ的なインタールード。

「Se Lo Vi」
Justiniano Bonilla/Nidia Gongora/Will Holland作。涼しげなフルート、サックス、マリンバが先導し、伝統的なコロンビア音楽の魅力をスマートに伝えてくれます。歌姫Nidiaが栄えるサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=mhDaGvzHreQ

「Muevelo Negro (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。本作に先駆けて2013年に12"でリリースされていた楽曲のエディット。パーカッシヴなグルーヴ感が僕好み!Nidiaと女性バック・ヴォーカル陣の掛け合いが伝統音楽らしくていいですね。さり気なくシンセ・サウンドを織り交ぜたQuanticのセンスも光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=1mEvCmHdlTI

「Amor En Francia」
トラディショナル。NidiaのヴォーカルとQuanticのギター&シンセ&プログラミングというシンプルな演奏ですが、伝統音楽にミニマルなエッセンスを加えた感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=x1aO1kcVeu4

「Ojos Vicheros」
Nidia Gongora/Will Holland作。この演奏もQuanticらしいですね。コロンビアの伝統音楽の魅力を損なわず、電子音によるエッセンスを加えて昇華させています。
https://www.youtube.com/watch?v=IpLdFWj9vdw

「Nanguita (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。本作に先駆けて2013年に12"でリリースされていた楽曲のエディット。コロンビアの伝統音楽の寛いだ雰囲気とNidiaと女性バック・ヴォーカル陣の生き生きとした掛け合いに、Quanticらしいビートが加わります。さらにヴァイオリンも加わり、本作ならではの素晴らしいコロンビア音楽ワールドが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=M5CfdGU4deU

「Dios Promete」
Nidia Gongora作。Nidiaと女性バック・ヴォーカル陣のみによる素晴らしいア・カペラ。コロンビア音楽の魂が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=Qj_C73N1YqY

「Interludio II」
Nidia Gongora/Will Holland作。ア・カペラによるインタールード。次曲のイントロといった感じです。

「Maria No Me Llevo」
トラディショナル。本作ではマリンバの音色が印象的な演奏が多いですが、本曲もマリンバがNidiaの歌を先導します。トラディショナルらしい魅力がジワジワ伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=E4vb5j5PVB0

「Interludio III」
土着的リズムのトラディショナルによるインタールードです。

「Un Canto A Mi Tierra (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)収録曲のリメイク。フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとコロンビア伝統音楽を融合させた興味深い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=E-jwiz8qBig

「No Soy Del Valle (Version)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)収録曲のリメイク。前曲に続き、フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとコロンビア伝統音楽を融合させ、ドラムン・ベース調のクラブ・ミュージックに昇華させています。最もTru Thoughtsらしいサウンドかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=gqesICN_zXI

「Interludio IV」
トラディショナル。スコールの雨音と共にNidiaが歌うインタールード。

「Maldito Muchacho」
Justiniano Bonilla/Nidia Gongora作。ラストは昔から伝わる迷信のような歌詞をア・カペラで歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=DOoh0XPUBJE

国内盤ボーナス・トラックとして「Se Lo Vi (Instrumental)」が追加収録されています。

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ
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2017年07月01日

Smith & Mighty『Bass Is Maternal』

ブリストル・サウンドの代表格!☆Smith & Mighty『Bass Is Maternal』
Bass Is Maternal
発表年:1995年
ez的ジャンル:ブリストル・サウンド・レジェンド
気分は... :そうだ、Lord Echoだ!

今回はブリストル・サウンドを代表するユニットSmith & Mightyの1stアルバム『Bass Is Maternal』(1995年)です。

Smith & MightyRob SmithRay Mightyによるユニット(第3のメンバーPeter Dも加えて説明した方が適切なのかもしれませんが)。

1988年の「Walk On...」「Anyone... 」というBurt Bacharach作品「Walk On By」「Anyone Who Had a Heart」の大胆なカヴァーで、Massive Attackと並ぶブリストル・サウンドの代表格として注目を浴びるようになります。

「Walk On...」
 https://www.youtube.com/watch?v=6dPVVKLCHcs
「Anyone... 」
 https://www.youtube.com/watch?v=HDpod3A8UDw

アルバムとしては、『Bass Is Maternal』(1995年)、『Big World Small World』(1999年)、『Life Is』(2002年)という3枚をリリースしています。

Rob SmithはSmith & Mightyと並行して、Peter DとのユニットMore Rockersや、Peter D、The AngelとのユニットJaz Klashとしても作品をリリースしています。

さらに2000年代半ば以降のRob SmithRSD名義でダブ・ステップ系の作品をリリースしています。

Massive AttackPortisheadTrickyらと並ぶブリストル・サウンドを代表するアーティストです。

そんなSmith & Mightyの1stアルバム『Bass Is Maternal』(1995年)は、ブリストルらしいレゲエ、ダブ、ヒップホップを取り込んだダビー&ヘヴィなサウンドを満喫できます。元祖UKベース的な魅力もあります。

昔はこのタイプのサウンドに、さほど惹かれなかったのですが、近年本作の魅力がようやく実感できるようになりました。

その理由がわからず、少しモヤモヤ感があったのですが、記事を書いている最中にその答えがわかりました。

キーワードは"Lord Echo"。

レゲエ/ダブをベースとしたクロスオーヴァーなダンス・ミュージックで音楽好きを魅了するNZのアーティストLord Echo作品と本作に共通の魅力を感じます。多分、今の僕の音楽嗜好としてレゲエ/ダブをベースとしたクロスオーヴァー・サウンドがフィットするのだと思います。

そういう観点で聴けば、過去の名盤に止まらない魅惑の1枚として聴けるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Hold On (Strange Mix)」
ロッキン・フィーリングのギターが織り成すダークネスが印象的なオープニング。

「Jungle Man Corner」
ダブ×ラガ×ジャングルな仕上がり。ブリストル・サウンドらしくて大好きです。

「Closer」
ダビーなレゲエ・サウンドがダークな音世界へ誘います。
https://www.youtube.com/watch?v=oYMZaNnayRE

「Walking」
元祖UKベース的な腹にくるサウンドにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=D8K9GIJoi5E

「Evolve」
美しくも儚いダビー&ブレイクビーツな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=BE0xrPr50zY

「Drowning」
Felixのヴォーカルをフィーチャー。ダビーなダンサブル・サウンドがアンダーグラウンド感があっていいですね。

「Accept All Contrasts」
FlynnのラップをフィーチャーしたHip-Hop調の仕上がり。

「Bass Is Maternal」
タイトル曲はダークなアッパー感が魅力です。時代が一回りしたのか、今聴き直すと実にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=MFScevburDc

「Down In Rwanda」
Andy Scholesのヴォーカルをフィーチャー。ブリストル・サウンドならではのドープなダビー感が魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=M6eAsbuTXlE

「Higher Dub」
Marilyn McFarlaneヴォーカルをフィーチャー。タイトル通りのダビー・サウンドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Pg5SDlnsh7g

「Maybe For Dub」
地を這うダビーなトリップ・ホップを楽しめます。哀愁のダビー・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PH21-Qzu-UQ

「Time」
Felixのヴォーカルをフィーチャー。最もヴォーカル曲らしいので、ある意味アルバムで一番キャッチーかも?
https://www.youtube.com/watch?v=-oAgsXfyYq0

「U Dub」
ダビー&ダンサブルな本曲を聴いて確信しました。そうだ、Lord Echoだ!
https://www.youtube.com/watch?v=ndkNzcmooiQ

「Yow He Koh」
引きずるダビー感がたまりません!クールなダビー・サウンドは今の僕にしっくりきます。

「Odd Tune For Piano」
ラストはトロピカル&ダブ&レゲエ×哀愁モードな仕上がり。少しチープな感じが今聴くと、確信犯のように思えてきます。

Smith & Mightyの作品もチェックを!

『Big World Small World』(1999年)
Big World Small World

『Life Is』(2002年)
Life Is

More Rockers『Dub Plate Selection Volume 1』(1995年)
Dub Plate Selection Volume 1

More Rockers『Selection 2』(1998年)
Selection 2

More Rockers『"Selection 3" Tried & Tested』(2004年)
セレクション3-トライド・アンド・テスティド

Jaz Klash『Thru the Haze』(1996年) ※オリジナルとジャケが異なります
Thru the Haze by Jaz Klash (1998-09-08)

RSD『Go In A Good Way』(2011年)
Go In A Good Way [帯解説 / 日本独占盤] 廉価盤 (ZTM-005X)

AMJ Meets RSD『Sky Blue Love 』(2016年)
スカイ・ブルー・ラヴ
posted by ez at 05:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする