発表年:1979年
ez的ジャンル:元祖ブルーアイド・ソウル系AOR
気分は... :山の日だけど海気分!
今回はThe Rascals(Young Rascals)の元メンバーFelix Cavaliereの3rdソロ・アルバム『Castles In The Air』(1979年)です。
1943年N.Y.生まれのイタリア系白人シンガーFelix Cavaliereの紹介は、1stソロ・アルバム『Felix Cavaliere』(1974年)に続き2回目となります。
本作『Castles In The Air』はThe Rascals解散後、3枚目のソロ・アルバムですが、厳密には2ndアルバム『Destiny』(1975年)と本作の間に、Vinnie Vincent、Rick Laird、Jack Scarangella と組んだバンドTreasure名義のアルバム『Treasure』(1977年)をリリースしています。
前回紹介した1stソロ『Felix Cavaliere』(1974年)は、Todd Rundgrenを共同プロデューサーに迎え、The Rascals(Young Rascals)の流れを汲むブルーアイド・ソウル作品でした。
それと比較して、本作『Castles In The Air』(1979年)は、ブルーアイド・ソウル作品というよりは爽快かつ都会的なAOR作品と呼べる1枚に仕上がっています。
プロデュースはFelix CavaliereとCengiz Yaltkaya。
レコーディングにはFelix Cavaliere(key、vo)以下、Hiram Bullock(g)、Steve Khan(g)、Vinnie Cusano(g)、Buzzy Feiten(g)、Will Lee(b)、Neil Jason(b)、Gene Santini(b)、Marcus Miller(b)、Steve Jordan(ds)、Steve Ferrone(ds)、Ed Walsh(syn)、Raphael Cruz(per)、Barry Rogers(tb)、Randy Brecker(tp)、Marvin Stamm(tp)、Ronnie Cuber(sax)、George Young(horns)、Seldon Powell(horns)、Luther Vandross(back vo)、The Rascals(Young Rascals)時代の同僚Eddie Brigati(back vo)とDavid Brigati(back vo)のBrigat兄弟、Arnold McCuller(back vo)、Diva Gray(back vo)といったメンバーが参加しています。
個人的には夏モードの爽快メロウ・サウンドを期待している作品なので、そういった面では「Good To Have Love Back」、「Only A Lonely Heart Breaks」、「Love Is The First Day Of Spring」、「Outside Your Window」、「You Turned Me Around」あたりがフィットします。
それ以外では、素敵なソウル・ダンサー「Dancin' The Night Away」を本作のハイライトに推す人も多いかもしれませんね。都会的なメロウ・バラードのタイトル曲「Castles In The Air」もAOR的な魅力があります。
The Rascals(Young Rascals)のイメージで聴かない方が楽しめる都会的なAOR作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Good To Have Love Back」
Felix Cavaliere作。本作を象徴するAOR/フリーソウル好きが喜びそうな爽快メロウ・グルーヴ。突き抜けるように伸びやかなCavaliereのヴォーカルが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=n3kKDA3p2uA
「Only A Lonely Heart Breaks」
Felix Cavaliere作。シングル・ヒットしたメロウ・ミディアム。ポップ・ソウルな魅力のあるメロディアスな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=jrKP49GjVjk
「All Or Nothing」
Felix Cavaliere作。夏モードにフィットする軽快な仕上がり。ホーン隊やギター・ソロなど本作ならではの開放的なサウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=_Fu6mDChfXY
「Castles In The Air」
Felix Cavaliere作。タイトル曲は都会的なメロウ・バラード。AOR的な魅力を満喫できる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=0IBp8vtzeps
「People Got To Be Free」
Felix Cavaliere/Eddie Brigati作。The Rascals、1968年の全米No.1ヒットの再演です。ここではロック・フィーリングを強調したサウンドで自身の名曲を甦らせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CZNXjq1lsac
「Dancin' The Night Away」
Felix Cavaliere作。タイトルの通り、ダンサブルな爽快ソウル・ダンサーに仕上がっています。本作の中では最もソウル度の高い仕上がりかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=_7lihEftz8o
「Love Is The First Day Of Spring」
Felix Cavaliere/Eddie Brigati作。 かつての盟友Eddie Brigatiとの共作による都会的なメロウ・ミディアム。ソウルフルなコーラス・ワークもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=2YbmOMYIrZ0
「Outside Your Window」
Felix Cavaliere/Dan Beck/Willie Young作。爽快な疾走感が心地好い1曲。ここでもソウルフルなコーラス・ワークが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QjOcOfdCAkc
「Don't Hold Back Your Love」
Felix Cavaliere/Dan Beck作。ポップ・ロックな哀愁ミディアムなバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=IzdC64ocvT0
「You Turned Me Around」
Felix Cavaliere作。ラストはサマー・モードで締め括ってくれます。爽快メロウなグルーヴ感が夏にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=SyfDEHDdnaE
他のFelix Cavaliere作品もチェックを!
『Felix Cavaliere』(1974年)
『Destiny』(1975年)
Treasure『Treasure』(1977年)
『Dreams in Motion』(1994年)、
Steve Cropper & Felix Cavaliere『Nudge it up a Notch』(2008年)
Steve Cropper & Felix Cavaliere『Midnight Flyer』(2010年)、