2017年09月04日

Wayne Davis『A View From Another Place』

Roberta Flacプロデュース。謎の黒人ピアニスト/シンガーのデビュー作☆Wayne Davis『A View From Another Place』
ア・ヴュー・フロム・アナザー・プレイス
発表年:1973年
ez的ジャンル:謎の黒人ピアニスト/シンガー
気分は... :別の場所からの眺めは・・・

今回は謎の黒人ピアニスト/シンガーのデビュー・アルバムWayne Davis『A View From Another Place』(1973年)です。

Wayne Davisの詳細なプロフィールは不明ですが、ケンタッキー州出身でAtlanticから本作『A View From Another Place』(1973年)、Black Fireから『Wayne Davis』(1976年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Black Fireのレーベル・メイトということで、当ブログでも紹介したExperience Unlimited『Experience Unlimited』(1976年)にも参加しているようです。

そんな謎のシンガーWayne Davisですが、1stアルバムとなる本作Wayne Davis『A View From Another Place』(1973年)は、Roberta Flackが全面プロデュースしています。

レコーディング・メンバーもWayne Davis(vo、p)、Roberta Flack(el-p)以下、Bernard Purdie(ds)、Jerry Jemmott(b)、Richard Davis(b)、Richard Tee(org)、Carrie Cole(back vo)、Eugene Mcdaniels(back vo)という豪華なメンツです。

さらにWilliam Eatonがストリングス&ホーン・アレンジを手掛けています。

全体的に抑えたトーンで、Wayneのエモーショナル&スピリチュアルなヴォーカルをしっかり聴かせる感動的なソウル作品に仕上がっています。また、レア・グルーヴ好きの人は「Joel 2:28」「I Like The Things About Me That I Once Despised」といったグルーヴィーな楽曲がオススメです。特に「Joel 2:28」のBernard Purdieのドラミングが格好良すぎます。

スピリチュアルであると同時にレア・グルーヴな魅力を持つ素敵な1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Sweet Bird Of Youth」
ソウル・グループThe TrumainsのメンバーKenny Lewisの作品。ゴスペル・フィーリングのソウル・チューン。静寂の中でWayneのヴォーカルがジワジワと聴く者の胸に沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=k5XEPsUy840

「Mixed Up Guy」
Jimmy Webb作品をカヴァー。オリジナルはThelma Houston「Mixed-Up Girl」(1968年)です。Jimmy Webb自身のヴァージョンはアルバム『El Mirage』(1977年)に収録されています。Wayneの魂のヴォーカルが感動的な至極のソウル・バラードです。抑えたトーンのバッキングもグッド!

「How's Mama's Baby」
「Sweet Bird Of Youth」に続くKenny Lewis作品。素敵なストリングスをバックに、Wayneがしみじみと歌い上げるゴスペル調バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=KxrQ54AW2mA

「I Like The Things About Me That I Once Despised」
The Staple Swingersのカヴァー(Roebuck "Pops" Staples/Martha Stubb作)。オリジナルは『The Staple Swingers』(1971年)に収録されています。Bernard Purdie & Jerry Jemmottのリズム隊によるグルーヴが格好良い1曲。ニューソウルのフィーリングもある好カヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Kw72HGisXXI

「Somebody's Watching You」
Sly & The Family Stoneのカヴァー。オリジナルは名盤『Stand!』(1969年)に収録されています。お馴染みの楽曲を本作らしいエモーショナル&スピリチュアルなフィーリングでカヴァーしています。

「I Love You So」
Wayne Davis作。Roberta Flackはエレピを奏で、バック・コーラスにはEugene Mcdanielsも参加しているラブ・バラード。Wayneの歌声が聴く者を優しく包み込んでいきます。
https://www.youtube.com/watch?v=FilNEd72UjM

「Joel 2:28」
Wayne Davis作。ラストは10分超のグルーヴィー&スピリチュアルな骨太ミディアム・ファンク。ブレイクも含めてBernard Purdieのドラミングが格好良すぎます。Wayneなエモーショナルなヴォーカルも感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=JvCgZgAX9K0

レア。グルーヴで人気の2nd『Wayne Davis』(1976年)もCD化して欲しいですね。
posted by ez at 00:10| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする