2017年09月12日

Vibraphonic『Vibraphonic 2』

アシッド・ジャズ界のRoy Ayers?☆Vibraphonic『Vibraphonic 2』
vibraphonic vibraphonic 2.jpg
発表年:1995年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :前夜祭!

今回は90年代アシッド・ジャズ期のジャズ・ファンク・ユニットVibraphonicの2ndアルバム『Vibraphonic 2』(1995年)です。

Vibraphonicはヴァイヴ奏者Roger Beaujolaisが1990年に結成したジャズ・ファンク・ユニット。Roger Beaujolaisといえば、The Beaujolais Bandとしてもアシッド・ジャズ期に作品をリリースしています。

Vibraphonicとしては、当時の人気レーベルAcid Jazzからリリースした『Vibraphonic』(1993年)、『Vibraphonic 2』(1995年)といった作品で人気を博しました。

その後も『On a Roll』(1996年)、『Acidjazzizms』(2000年)といったアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Vibraphonic 2』(1995年)は、アシッド・ジャズ界の"Roy Ayers"とでも呼びたくなるようなジャズ・ヴァイヴ・グルーヴを楽しめます。

プロデュースはRichard MarcangeloRoger Beaujolais

本作のレコーディング・メンバーはRoger Beaujolais (vibe、key、per)、Lennox Cameron(key、vo)、Tony Remy(g)、Nick Cohen(b)、Phil Steriopulos(b)、Pete Lewinson(ds)、Pete Eckford(per)、Richard Marcangelo (per、programming)、Mark Lockheart(ss、ts)、John Eacott(tp)。さらに前作に続き、当時のUKの人気女性シンガーAlison Limerickが参加しています。

Alison Limerick以外であれば、名ベーシストNick Cohenの参加も目を引きます。

Alison Limerickをフィーチャーした「Buck The System」「True Life」、Montana Sextetのカヴァー「Heavy Vibes」Syreeta Wrightのカヴァー「To Know You Is To Love You」といったヴォーカル入りの曲が目立ちますが、Roy Ayers的アシッド・ジャズを楽しむという点では、むしろインスト・チューンの方は楽しめるかもしれません。

アシッド・ジャズ好き、ヴァイヴ好き、Alison Limerick好きの方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Heavy Vibes」
Montana Sextetのカヴァー(Vincent Montana, Jr.作)。Lennox Cameronのヴォーカルと共にスタートする、タイトルの通りヴァイヴ栄えするメロウ・ジャズ・グルーヴです。ラテンなスパイスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=NRB_iOkZflo

「Buck The System」
Alison Limerick/Roger Beaujolais作。Alison Limerickをフィーチャーしたソウルフル&ダンサブルな仕上がり。Alison Limerickの諸作がお好きなUKクラブミュージック好きの人でれば気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=8lJGI_EP2f4

「Down Home」
キレのあるシャープなジャズ・フィーリングが心地好いヴァイヴ・グルーヴ。アシッド・ジャズらしいインスト・チューンに仕上がっています。

「Can't Get Enough」
サックスがリードするインスト・ジャズ・ファンク。さり気ないセンスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=8ooXAt_aEyo

「Strolling」
ブラジリアン・フレイヴァーのインスト・チューン。ヴァイヴの音色を楽しむには、こういう感じもいいかもしれませんね。

「To Know You Is To Love You」
Syreeta Wrightのカヴァー(Stevie Wonder/Syreeta Wright作)。オリジナルは『Syreeta』(1972年)に収録されています。Lennox CameronがヴォーカルをとるダンサブルなUKソウルに仕上がっています。抑えたトーンが逆にクールでいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6lrGKF14fpA

「Light And Shade」
Nick Cohenのベースが牽引するグルーヴが格好良いジャズ・ファンク。アシッド・ジャズを楽しむという点では、こういった演奏もいいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=CT0pPe4npQE

「True Life」
Alison Limerick/Roger Beaujolais作。Alison Limerick参加の2曲目。少しテンポを落としたソウルフルなダンサブル・チューンでAlisonのヴォーカルを楽しめます。彼女のヴォーカルはいつ聴いても輝きのある声質がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ThCiMJgnFgU

「Funkly」
ヴァイヴを中心に据えたジャズ・ファンク・サウンドが印象的なインスト。

「Watch Out For This One」
ラストはダンシング・ジャズで締め括ってくれます。ダンサブルといっても熱くなりすぎず、全体を貫くクールネスが格好良いですね。

VibraphonicThe Beaujolais Bandの他作品もチェックを!

Vibraphonic『Vibraphonic』(1993年)

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Vibraphonic『On a Roll』(1996年)
On a Roll

The Beaujolais Band<『Mind How You Go』(1990年)
Mind How You Go

The Beaujolais Band<『Talk Talk & More Talk』(1993年)
Talk Talk & More Talk
posted by ez at 00:28| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする