発表年:2017年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ブギー・ファンク
気分は... :柴崎ゴール!
先ほどバルサ戦での柴崎岳の先制ゴールを生放送で観て少し興奮気味です。
今回は新作アルバムから、ブラジル音楽の偉大なコンポーザー/キーボード奏者Joao Donatoと息子Donatinhoの親子共演アルバムJoao Donato E Donatinho『Sintetizamor』です。
ブラジル音楽の偉大なコンポーザー/キーボード奏者Joao Donatoについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。
『Sambou, Sambou(Muito a Vontade)』(1962年)
『A Bad Donato』(1970年)
『Quem e Quem』(1973年)
近年、サウンド・クリエイターとして頭角を現してきたDonatinhoとその偉大な父Joao Donatoの親子共演アルバム。どうしても父Joao Donatoのネームバリューが先行してしまいますが、本作の主役は父親よりもプロデューサー/アレンジャー/リズム・プログラミングを手掛けた息子Donatinhoだと思います。
そんなDonatinhoが父のサポートを得ながら、さながらブラジル版Tuxedoと呼びたくなるブギー・ファンク作品を創り上げたのが本作『Sintetizamor』です。
作曲はすべて2人で行い、演奏も多くの部分を2人でこなしています。
Moraes Moreiraの息子でMaria Ritaの公私のパートナーDavi Moraes、Joao Boscoの娘でDonatinhoの恋人であるJulia Bosco等もレコーディングに参加しています。
どちらかと言えば、ブラジル音楽ファンよりも、ディスコ/ファンク好きの人向けのアルバムかもしれませんが、次世代ブラジル・ミュージシャンがお好きな人は要チェックな1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「De Toda Maneira」
オススメ1。Donatinho/Joao Donato/Davi Moraes作。本作を象徴するブリブリのブギー・ファンクでアルバムは幕を開けます。
https://www.youtube.com/watch?v=ewbLJ60AOeE
「Surreal」
オススメ2。Donatinho/Joao Donato/Domenico Lancellotti/Julia Bosco作。Herbie Hancockに捧げられたトークボックス使いのメロウ・ファンク。『Sunlight』(1978年)収録のヴォコーダー名曲「I Thought It Was You」がお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=02Bf9ycMsA4
「Quem E Quem」
Donatinho/Joao Donato/Jean Kuperman作。Donatoの名盤『Quem e Quem』(1973年)と同タイトルですが新曲です。父Donatoがヴォーカルをとるメロウ・ディスコ。御大がこの年齢でディスコ・チューンのヴォーカルをとるとは?Gabriela Rileyの女性ヴォーカルが上手くフォローしています。
https://www.youtube.com/watch?v=0myH3MvQZyQ
「Interstellar」
オススメ3。Donatinho/Joao Donato/Davi Moraes/Gabriela Riley作。DonatinhoとGabriela Rileyがヴォーカルをとる80年代モードのミディアム・ファンク。Davi Moraesのヴォコーダーもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=nMISGxEV6X8
「Lei Do Amor」
オススメ4。Donatinho/Joao Donato/Roge作。配信で先行リリースされたシングル曲。煌びやかなシンセの音色が似合う爽快メロウなディスコ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=d_PtrBUxAtA
「Clima de Paquera」
Donatinho/Joao Donato作。父Donatoと息子の恋人Julia Boscoによる恋人同士の電話での会話調ヴォーカルが聴けるメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=xTJRcnzqJ4c
「Luz Negra」
オススメ5。Donatinho/Joao Donato/Jonas Sa作。Donatinhoのトークボックスも含めてモロにZapp/Roger調のファンク・チューンです。。
https://www.youtube.com/watch?v=00VflnyH4Rc
「Vamos Sair A Francesa」
Donatinho/Joao Donato/Ronaldo Bastos作。父Donatoがヴォーカルをとる本曲が本作で一番Joao Donatoらしい雰囲気かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=VJ6CmnyI_2w
「Ilusao de Nos」
Donatinho/Joao Donato/Joao Capdeville作。親子デュエットにおるメロウ・ミディアム。シンセの響きがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=axeX5BrDgxU
「Hao Chi」
Donatinho/Joao Donato作。本編ラストはメロウに締め括ってくれます。終盤に中国語のヴォーカルが入ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=4j1XkL6LEcA
国内盤CDにはKeilaをフィーチャーした「Dois Segundos」、「Lei Do Amor」のAlexandre Kassinによるリミックス「Lei Do Amor (Kassin Remix)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。
ご興味がある方はDonatinhoの初ソロ・アルバム『Zambe』や彼がプロデュースしたJulia Bosco『Dance Com Seu Inimigo』もチェックを!
Donatinho『Zambe』(2015年)
Julia Bosco『Dance Com Seu Inimigo』(2016年)