発表年:2002年
ez的ジャンル:西海岸アングラ・ジャジーHip-Hop
気分は... :ドルフィンズ初戦は・・・
今回は2000年代アングラ・ジャジーHip-HopからLightheaded『Pure Thoughts』(2002年)です。
Lightheadedは、Othello、Ohmega Watts、Brailleという3人のMCとカナダ出身のトラック・メイカーMuneshineの4名がポートランドで結成したHip-Hopユニット。
Lightheadedとしては、『Pure Thoughts』(2002年)、『Wrong Way』(2006年)という2枚のアルバムをリリースしています(Muneshineは『Pure Thoughts』を最後に脱退)。
このユニットの場合、3MCのソロ作品も人気がありますね。当ブログでも以下のソロ作品を紹介済みです。
Othello & The Hipknotics『Classics』(2004年)
Othello『Elevator Music』(2005年)
Othello『Alive At The Assembly Line』(2006年)
Othello Plus The Pocket Change Band『Translation Please』(2012年)
Ohmega Watts『Watts Happening』(2007年)
本作『Pure Thoughts』(2002年)は、2004年に国内盤CDがリリースされたことで注目された1枚ですが、同じ2004年にOthelloがHip-HopバンドThe Hipknoticsと組んだ生音Hip-HopアルバムOthello & The Hipknotics『Classics』がリリースされ、アングラ・ジャジーHip-Hopファンから熱狂的に支持されました。
本作『Pure Thoughts』には、『Classics』のようなダイナミックな躍動感はありませんが、3MCの個性とMuneshineのトラック・センスが見事に合致した至極のジャジーHip-Hop作品に仕上がっています。
とりあえず「Pure Thoughts」、「Completion」あたりを聴けば、本作の魅力を実感できるはずです。
CDにはボーナス・トラック3曲が追加収録されていますが、コチラも充実しています。特に、9th Wonderプロデュースの「Illuminate Part 1」は要チェックです。
2000年代アングラ・ジャジーHip-Hopの魅力を再確認するには絶好の1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Intro」
イントロ。
「Light Headed Anthem」
グループ名を冠した名刺代わりのトラック。3人のMCのマイクリレーで楽しませてくれます。Tower Of Power「Our Love」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=bTMO3fw-A2Q
「P.T. Cruise」
George Benson「The World Is a Ghetto」をサンプリングしたダンサブル・トラックで疾走します。
https://www.youtube.com/watch?v=aGtzma5AoeY
「Pure With Intention」
Muneshineのスクラッチを楽しめる小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=rPpSKRhDN64
「Blink Of An Eye」
オススメその1。Muneshineのトラック・メイカーとしてのセンスが光るメロウ&グルーヴィーな仕上がり。この時期のアングラ・ジャジーHip-Hopらしいセンスの仕上がりです。
「The Top」
オススメその2。ジャジー&メロウなトラックとATCQをはじめとするNative Tonguesをイメージさせる肩の力の抜けたフロウの組み合わせがグッド!
「Street Corners」
Nancy Wilson「In Other Words」をサンプリングし、ムーディーにスタートします。本編はハープのループが少し悲しげに響くトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Gp-hgcfveAE
「That's How It Is」
Average White Band「How Sweet Can You Get」をサンプリングしたソウルフル・トラックがキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=woxiuKUzU9s
「Selfless」
De La Soul好きの人が気に入りそうな仕上がりです。
「Never Square」
オススメその2。シングル・カットされた曲です。Donald Byrd「You and the Music」をサンプリングした軽快なパーティー・チューン。アンダーグラウンドな開放感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4DjQW2VPF-c
「Pure Thoughts」
オススメその3。僕の一番のお気に入り。Spyro Gyra「Cascade」ネタのメロウ・エレピのループをバックに、Q-Tipを思わせるOthelloのフロウが軽やかに躍動します。僕がLightheadedやアングラ・ジャジーHip-Hopに求めるのはこういうトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=Mt7XgCRd2_Q
「Poetry In Motion」
https://www.youtube.com/watch?v=Sd2uTELzjhM
「Completion」
オススメその4。The Crusaders「My Lady」のメロウ・エレピをサンプリングしたジャジー・メロウ。ジャジーHip-Hop好きには間違いない仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=UC0jr8VD_AQ
「Outro」
アウトロで本編が終わりますが、その後に隠れトラック「Suprise Cypher」が収録されています。
ここからの3曲はボーナス・トラック。
「Lah Lah Land」
オススメその5。爽快メロウなトラックが僕好み。バカンス・モードの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=hwLCk_ORS5k
「Rock On」
ボートラらしい遊び心のあるトラックで楽しませてくれます。
「Illuminate Part 1」
オススメその6。ボーナス・トラックの目玉は9th Wonderプロデュース。9th Wonderが素晴らしいトラックでLightheadedを後押しします。
https://www.youtube.com/watch?v=u_XnIqGK2vo
ご興味がある方は『Wrong Way』(2006年)もチェックを!
『Wrong Way』(2006年)
Othello、Ohmega Wattsの過去記事もご参照ください。
Othello & The Hipknotics『Classics』(2004年)
Othello『Elevator Music』(2005年)
Othello『Alive At The Assembly Line』(2006年)
Othello Plus The Pocket Change Band『Translation Please』(2012年)
Ohmega Watts『Watts Happening』(2007年)