発表年:1997年
ez的ジャンル:アルゼンチン人ブラジリアンSSW/ギタリスト
気分は... :ブラジル音楽愛・・・
今回はアルゼンチン人SSW/ギタリストBeto Calettiの1stアルバム『Eu Quero Um Samba』(1997年)です。
アルゼンチン、ブエノスアイレス出身ながらもブラジル音楽に傾倒し、ブラジリアン・スタイルを追求するSSW/ギタリストBeto Calettiの紹介は『Esquinas』(2004年)に続き2回目となります。
Agustin Pereyra Lucenaの流れを汲む「ブラジル人よりもブラジルらしい」アルゼンチン人アーティストBeto Calettiの記念すべき1stアルバムです。
Beto Caletti自身がプロデュース&アレンジを手掛けています。
レコーディングにはEsteban Martinez Prieto(b、p、harp、surdo)、Marcelo Rapadura(pandeiro、conga、clave)、Renato dos Santos(pandeiro、ganza)、Juan Cruz Urquiz(tb)、Bebe Ferreyra(tb)、Pablo Rodriguez(as、fl)等が参加しています。
アルバムはMPB名曲カヴァーとオリジナルが半々の構成で、爽快なアコースティック・メロウといった雰囲気の1枚に仕上がっています。
Calettiのブラジル音楽愛を感じるMPB名曲カヴァーにも惹かれますが、個人的には爽快メロウなオリジナルもかなりグッときました。
アルゼンチン人だからこそわかるブラジル音楽の魅力が伝わってくるかのような1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Eu Quero Um Samba」
Haroldo Barbosa/Janet De Almeida作。Joao Gilbertoヴァージョンでもお馴染みのサンバ名曲のカヴァーがオープニング。当ブログではLuciana Souzaのカヴァーも紹介済みです。爽快メロウなアコースティック・グルーヴは実に心地好いですね。ホーン・サウンドも華やかな雰囲気を醸し出します。
「Me Diga」
Beto Caletti作。さり気なさに惹かれるアコースティック・サンバ。こんなサンバを聴きながら、マッタリ過ごすのもいいのでは?
「Dom de Iludir」
Caetano Veloso、<作品のカヴァー。当ブログでも紹介したGal Costaヴァージョンでもお馴染みですね。Calettiの美しいギターと素敵なオーケストレーションに魅了されるバカンス・モードの仕上がりです。
「Romance」
Djavan作。オリジナルは『Meu Lado』(1986年)に収録されています。Djavanらしいメロディの魅力を見事に引き出しています。Calettiのブラジル音楽への造詣の深さを感じます。
「Magia」
Beto Caletti作。僕の一番のお気に入り。柔らかな 木漏れ日のような爽快さがあるアコースティック・メロウ。聴いているだけで穏やかな気持ちになれます。
「Chorinho da Mare」
Beto Caletti作。ギタリストBeto Calettiを楽しむショーロ。一つ一つの音色が活き活きしています。
「Clareza」
Beto Caletti作。コンテンポラリーなアレンジが冴える日本人好みの素敵なメロウ・ボッサ。
「Quem te Viu, Quem te Ve」
Chico Buarqueの名曲をカヴァー。当ブログではNara Leao、Sonia Rosa、Sylvia Vrethammarヴァージョンも紹介済みです。シンプルながらもCalettiのブラジル音楽愛を感じる好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LAGLYQJ2y2c
「Noturnal」
Beto Caletti作。プログラミングを取り入れた異色曲。正直、Calettiがコレをやらなくてもいい気がしますが。
「Samba do Aviao」
Antonio Carlos Jobim作。当ブログではAgustin Pereyra Lucena、Azymuthのカヴァーも紹介済みです。Calettiの透明感のあるギターを満喫できる好カヴァーに仕上がっています。
「Eu Quero Um Samba」
ラストは「Eu Quero Um Samba」の別ヴァージョン。デモ・ヴァージョンのようなシンプルな演奏で楽しませてくれます。
Beto Calettiの他作品もチェックを!
『Teavesia Brasileira』(1999年)
『Notorious En Vivo』(2003年)
『Esquinas』(2004年)
『En Vivo En Japao』(2005年)
『Tess』(2008年)
『Bye Bye Brasil』(2011年)
『Dios Tiempo』(2013年)