録音年:2000年
ez的ジャンル:ボサノヴァ・パイオニア
気分は... :セピア色の音楽・・・
今日の僕はセピア色の音楽が聴きたい気分・・・
セレクトしたのはボサノヴァ創成の功労者の一人であるシンガー/ギタリストJoao Gilbertoの『Joao Voz E Violao』(2000年)です。
Joao Gilbertoの紹介は、『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)に続き2回目の紹介となります。
僕の場合、Joao Gilbertoのアルバムって何枚か持っている割には、それ程熱心に聴き込んでいるわけではありません。
そんなJoao Gilbertoの作品群の中で、今の僕に一番フィットするのが本作『Joao Voz E Violao』(2000年)かもしれません。いい枯れ具合のJoaoの囁きヴォーカルとシンプルな弾き語りによる飾り気のないサウンドが、スッと心の中に溶け込んでいきます。老練ならではの味わい深さがたまりません。
プロデュースはCaetano Veloso。
アルバム・タイトルの通り、Joaoの声とギターのみの老練なボサノヴァ・ワールドを存分に楽しみましょう!
全曲紹介しときやす。
「Desde que o Samba e Samba」
Caetano Veloso作品のカヴァー。当ブログではSpinetti/Dadi/Ceccarelli/Petreni、Daniela Basso/Ernesto Salgueiroのカヴァーを紹介済みです。Joaoの囁きヴォーカルとCaetano作品の相性の良さを感じる素敵なオープニング。体の何処にも無駄な力が入っていない感じがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=_AfRLW7qMWs
「Voce Vai Ver」
Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー。Joao Gilbertoらしいボサノヴァを楽しめます。サラッとした感じが逆にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aldLqSUEUEo
「Eclipse」
キューバの偉大な音楽家Ernesto Lecuonaの作品。『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)でも歌っていた楽曲の再演です。年輪を重ねてきたJoaoのヴォーカルの味わい深さがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=8qm7LefX8Vk
「Nao Vou Pra Casa」
Antonio de Almeida/Roberto Roberti作。円熟したメロウネスにグッとくるシンプル・イズ・ベストな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=yDAYO4MQ3qk
「Desafinado」
Antonio Carlos Jobim/Newton Mendonca作のボサノヴァ名曲カヴァー。『Chega De Saudade』(1959年)、『Getz/Gilberto』(1964年)等でも歌っていた楽曲の再演です。お馴染みの楽曲の老練ヴァージョンといったところでしょうか。
本曲に関して、当ブログではこれまでNara Leao、Roberto Menescal、Gary McFarland、Tania Maria、Os 3 Morais、O Quarteto、Gal Costaのヴァージョンも紹介済みです。
「Eu Vim da Bahia」
Gilberto Gil作品のカヴァー。『Joao Gilberto(邦題:三月の水)』(1973年)でも歌っていた楽曲の再演です。実に小気味いい演奏で楽しませてくれます。本曲に関して、当ブログではDaniela Basso/Ernesto Salgueiroのカヴァーも紹介済みです。
「Coracao Vagabundo」
Caetano Veloso作品のカヴァー。当ブログではCaetano Veloso自身の再録ヴァージョンやLeila Pinheiroのカヴァーを紹介済みです。哀愁のメロディをJoaoの囁きヴォーカルが歌い上げると、何とも言えぬ熟成を感じます。
「Da Cor do Pecado」
Bororo作。シンプルながらも小粋なセンスを感じる1曲。Joaoの美学が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=LYSO1GMewqI
「Segredo」
Herivelto Martins/Marino Pinto作。この老練な味わいはJoao Gilbertoにしか出せない味わいかもしれませんね。セピア色が似合うボサノヴァです。
「Chega de Saudade」
Vinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作のボサノヴァ名曲カヴァー。『Chega De Saudade』(1959年)でも歌っていた楽曲の再演です。40年以上の歳月が流れても、Joao Gilbertoのボサノヴァ・ワールドの鮮度が落ちていないことを証明するかのような1曲でアルバムは幕を閉じます。
本曲に関して、当ブログではこれまでTania Maria、Daniela Basso/Ernesto Salgueiro、Jon Hendricks、Gretchen Parlatoのカヴァーも紹介済みです。
Joao Gilbertoの他作品もチェックを!
『Chega De Saudade』(1959年)
『O Amor, O Sorriso E A Flor』(1961年)
『Joao Gilberto』(1962年)
『Ela E Carioca(En Mexico)』(1970年)
『Joao Gilberto(邦題:三月の水)』(1973年)
『Amoroso』(1977年)
『Brasil』(1981年)
『Joao』(1991年)