発表年:1981年
ez的ジャンル:ブラコン/AOR
気分は... :シャンパン飲みたい・・・
今回は80年代ブラコン/AOR作品からChampaign『How 'Bout Us』(1981年)です。
Champaignはイリノイ州シャンペーンで結成された黒人・白人混合のヴォーカル&インストゥルメンタル・グループ。僕も最初は誤解していましたが、お酒のシャンパンではなく出身地に由来するグループ名です。
メンバーはPauli Carman(vo)、Rena Jones(vo)、Howard Reeder(g)、Michael Day(key、g)、Dana Walden(key、syn)、Rocky Maffit(ds、per、vo)、Michael Reed(b)の7名。
The ManhattansやTyrone Davisを手掛けたことで知られるプロデューサーLeo Grahamのバックアップでコロンビアとの契約に成功し、デビュー・アルバムとなる本作『How 'Bout Us』(1981年)をリリースし、シングル「How 'Bout Us」が全米チャート第12位、同R&Bチャート第4位のヒットとなりました。
その後、コロンビアから『Modern Heart』(1983年)、『Woman in Flames』(1984年)という2枚のアルバムをリリースしています。
90年代に入り再結成し、アルバム『Champaign IV』(1991年)をリリースしています。さらに2008年以降、メンバーのPauli CarmanがChampaign名義のアルバムを4枚リリースしています。
さて本作『How 'Bout Us』(1981年)ですが、前述のLeo Grahamがプロデュースを務め、さらに共同プロデューサーとしてJames Mackの名がクレジットされています。
どうしてもロマンティックなヒット曲「How 'Bout Us」が目立つアルバムですが、アーバン・ダンサー「Can You Find the Time?」、ディスコ・ファンク「Whiplash」、サンプリング・ソースとしても人気の「I'm on Fire」、シカゴ・ソウル調の「Spinnin'」、アーバン・メロウな「Dancin' Together Again」あたりもオススメです。
グループ名の由来とは異なりますが、シャンパンが飲みたくなるようなアーバンな魅力に溢れたブラコン作品です。
全曲紹介しときやす。
「Can You Find the Time?」
Gary Mackey/Danny McLane作。オープニングは爽快なアーバン・ダンサー。シングルにもなりました。個人的にもアルバムで一番のお気に入り。都会的な疾走感がひたすら心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=67GW4omVWO8
「Party People」
Tony Craig/Terry Shaddick/Joe South作。Olivia Newton-John「Physical」の作者として知られるTerry Shaddickらが書いた曲をファンキーなミディアム・グルーヴで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DhXAJEo_W_o
「Whiplash」
Michael Day作。シンセ・サウンドが煌びやかなディスコ・ファンク。80年代前半らしいダンサブル・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=lo_kSjb8CLA
「I'm on Fire」
Barry Ruff/Gene Avaro/Renee Ruff作。アルバムからの3rdシングル。男女ヴォーカル・グループとしての魅力を堪能できるバラードです。Santana調の哀愁ギターも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=dV_gRMtjBAs
Potna Deuce「Cool Thang」 、Soul Scream「TOu-KYOu」、Daz Dillinger feat. Snoop Dogg, E-White & Uncle Reo「I Got Dat Fire」、Brother Ali「Ear to Ear」、Cookin' Soul, Nahright, Skyzoo & Sha Stimuli feat. Donny Goines「On Fire」、Sadat X「On Fire」等のサンプリング・ソースになっています。
Potna Deuce「Cool Thang」
https://www.youtube.com/watch?v=a6bNfy42w1U
Soul Scream「TOu-KYOu」
https://www.youtube.com/watch?v=BM9dENf1pYY
Daz Dillinger feat. Snoop Dogg, E-White & Uncle Reo「I Got Dat Fire」
https://www.youtube.com/watch?v=NbkP9Le4lRI
Brother Ali「Ear to Ear」
https://www.youtube.com/watch?v=FazVo_HXQg8
Cookin' Soul, Nahright, Skyzoo & Sha Stimuli feat. Donny Goines「On Fire」
https://www.youtube.com/watch?v=xU6gRn6TKPs
Sadat X「On Fire」
https://www.youtube.com/watch?v=Za71LstD0OA
「How 'Bout Us」
Dana Walden作。前述のようにグループの代名詞となる大ヒット曲。当時の僕はロック少年でしたが、全米Top40を追いかける中で、何となくこの曲に惹かれた記憶があります。楽曲自体はメンバーのDana WaldenとMichael Dayが組んでいたバンドThe Water Brothers Band、1975年のシングルのリメイクです。ブラコン好きにはたまらないアーバンなメロウ・バラードです。煌びやかでロマンティックな80年代らしいムードがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YBUqDr14DEw
Brotherhood of Man、Eddie Lovette、Grayson Hugh & Betty Wright、Lulu、Johnny Mathisがカヴァーしています。
The Water Brothers Band「How 'Bout Us」
https://www.youtube.com/watch?v=-kX1evKBvng
Eddie Lovette「How 'Bout Us」
https://www.youtube.com/watch?v=fu-vm7jOocI
Grayson Hugh & Betty Wright「How 'Bout Us」
https://www.youtube.com/watch?v=OXN1COipDQo
Lulu「How 'Bout Us」
https://www.youtube.com/watch?v=nJhBBa17CmM
Johnny Mathis「How 'Bout Us」
https://www.youtube.com/watch?v=jeXjchuuF2o
「Spinnin'」
Michael Day/Dave Pirner作。ファンク調でスタートしますが、本編はシカゴ・ソウル調の軽快なステップのミディアム・グルーヴ。聴けば聴くほど好きになるソウル・ヴォーカル・グループらしい1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=XxS8314g4v4
「Dancin' Together Again」
Richard Reicheg作。「How 'Bout Us」と同タイプのアーバンなメロウ・ミディアム。このグループらしいヴォーカル・ワークを存分に楽します。
https://www.youtube.com/watch?v=Sf2KdfGn7os
「Lighten Up」
Pauli Carman/Michael Day作。粘り腰のミディアム・ファンクですが爽快コーラスが上手く中和させています。
https://www.youtube.com/watch?v=JMA9qWSGnKs
「If One More Morning」
Dana Walden作。ラストは60年代モータウン調のポップなダンス・チューンで軽快に締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=paxZURnI3Zo
再発CDには「How 'Bout Us」、「I'm on Fire」のシングル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして追加収録されています。
『Modern Heart/Woman in Flames』(1983/1984年)※2in1CD