発表年:2013年
ez的ジャンル:アート系男性R&B/ネオソウル
気分は... :シュルレアリズム!
今回は独自の道を歩む男性R&B/ネオソウル・シンガーBilalの3rdアルバム『A Love Surreal』(2013年)です。
1979年フィラデルフィア生まれの男性R&BシンガーBilalの紹介は、『Airtight's Revenge』(2010年)、『1st Born Second』(2001年)に続き3回目です。
3rdアルバムとなる本作は『A Love Surreal』(2013年)は、カタルーニャが生んだ偉大な画家サルヴァドール・ダリのシュルレアリズムからインスパイアを受けた作品。そのあたりはジャケにも反映されていますね。eOneからのリリースです。
レコーディングの中心メンバーはConley "Tone" Whitfield(b)、Steve McKie(ds)、Mike Severson(g)、 Corey Bernhard(key)。
プロデュースもBilal自身と上記4名で殆どの楽曲を手掛けています。
それ以外にShafiq Husayn(Sa-Ra (Sa-Ra Creative Partners))、Paris Strother(KING、Ben O'Neilがプロデュースに関与している楽曲もあります。
さらにレコーディングには、Bilalとはニュースクール大学時代からの盟友Robert Glasper(p、key)、そのGlasperのRobert Glasper Experiment(RGE)の仲間Derrick Hodge(b)、注目の新時代女性R&BユニットKING(back vo)、海外で評価の高いキーボード奏者BIGYUKI(平野雅之)(syn)等も参加しています。
最初は少し取っつきにくいアルバムに感じるかもしれませんが、聴き重ねるほどにBilalの美学が貫かれたアートなR&Bワールドに惹かれていきます。
その意味では個々の楽曲の良し悪し云々よりも、アルバム全体の世界観を楽しむ1枚かもしれません。
ダリ作品の画像でも眺めながら聴くと良いのでは?
全曲紹介しときやす。
「Intro」
チャーミングなイントロ。
「West Side Girl」
Shafiq Husaynプロデュース。Sa-Ra好きの人であれば少しフューチャリスティックなトラックにグッとくるはず!Bilalのヴォーカル・スタイルともフィットしています。「Back To Love」に続くシングルにもなりました。
https://www.youtube.com/watch?v=LfiXWFWuZnw
「Back To Love」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。アルバムからのリード・シングル。プロデュースも務める4名の臨場感のあるバッキングとBilalのヴォーカルが一体化した心地好いヴァイヴが魅力のR&Bグルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=LTDvFF1FNtE
「Winning Hand」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。シュルレアリズムからインスパイアされたという本作らしいBilal独自の美学が貫かれたアートな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6OKUjcBie9M
「Climbing」
Conley "Tone" Whitfield/Steve McKieプロデュース。ミステリアスな哀愁モードが印象的な仕上がり。心の叫びのようなBilalの不安げなヴォーカルが印象的です。
「Longing And Waiting」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。切なる願いを込めたBilalの情感溢れたヴォーカルが印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=AfeWU12a_EQ
「Right At The Core」
Bilal/Paris Strotherプロデュース。注目の新時代女性R&BユニットKINGがバック・コーラスを務め、その中心メンバーParisが共同プロデュースしています。さらにRGEのDerrick Hodgeがベースで参加しています。KINGのドリーミーな音世界とBilalとの相性は抜群です!
https://www.youtube.com/watch?v=bsfT7QhnGj8
「Slipping Away」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。愁いを帯びたBilalのヴォーカルが切々と伝わってくる哀愁バラード。アルバムの中でもドラマチックな雰囲気のある仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=tX2r63p1qAE
「Lost For Now」
Ben O'Neil/Steve McKieプロデュース。ネオソウル作品にも数多く参加している白人ギタリスト/SSW Ben O'Neilをプロデューサーに迎えたアコースティック・ソウル。フォーキーな雰囲気でアルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6OKUjcBie9M
「Astray」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。プロデュースも務める4名による息の合ったバッキングを伴い、Bilalがファルセットも駆使しながら独自のR&Bワールドを展開するビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=DukMF2fFmBY
「Never Be The Same」
Conley "Tone" Whitfieldプロデュース。BIGYUKI参加曲。70年代ソウル調の少しイナたいバラード。BIGYUKIの効果的なシンセが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QJmCJY5Sw_0
「Butterfly」
Bilalプロデュース。盟友Robert Glasper(p)をフィーチャー。BIGYUKIも前曲に続き参加しています。Glasperの美しいピアノをバックに、Bilalが丁寧に歌い上げるバラード。GlasperのピアノとBilalのヴォーカルがシンクロし、さらにBIGYUKIのムーグがアートな雰囲気を演出します。
https://www.youtube.com/watch?v=XgTLvMqqweg
「The Flow」
Bilal/Conley "Tone" Whitfield/Steve McKie/Mike Severson/Corey Bernhardプロデュース。Robert Glasperが引き続き参加しています。なかなか刺激的なミディアム!Prince好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=2mkUJ-gVM40
「Outro」
イントロと同パターンのアウトロ。
Bilalの他作品もチェックを!
『1st Born Second』(2001年)
『Airtight's Revenge』(2010年)
『In Another Life』(2015年)