2017年11月30日

The S.O.S. Band『III』

Jam & Lewis作「High Hopes」収録☆The S.O.S. Band『III』
III+5(期間限定特別盤)
発表年:1982年
ez的ジャンル:Tabu系ブラコン/ファンク
気分は... :熟慮せよ・・・

今回は大好きなグループはThe S.O.S. Bandの3rdアルバム『III』(1982年)です。

今でも根強い人気を持つブラコン・グループThe S.O.S. Bandに関して、これまで当ブログで紹介してきた作品は以下の5枚。

 『Too』(1981年)
 『On the Rise』(1983年)
 『Just the Way You Like It』(1984年)
 『Sands of Time』(1986年)
 『One Of Many Nights』(1991年)

やはり、Jam & Lewisがプロデュースし、Mary Davisがリード・ヴォーカルをとっていた『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)、『Sands of Time』(1986年)という3枚への思い入れが強いですね。

これら3枚との比較では分が悪い本作『III』(1982年)ですが、本作にはJam & Lewisが初めてS.O.S. Bandに楽曲提供した「High Hopes」が収録されており、次作『On the Rise』以降の輝きを予感させてくれます。

本作におけるメンバーはJason Bryant(key、vo)、Mary Davis(vo)、Billy Ellis(sax)、Willie "Sonny" Killebrew(sax、fl)、Abdul Raoof(tp、vo)、John Simpson(b)、Bruno Speight(g)、Jerome Thomas(ds、per)という6名。やはり、紅一点Mary Davisのヴォーカルに惹かれますね。

Leon Sylvers IIIがエグゼクティブ・プロデューサーでクレジットされ、Leonの弟で元The SylversRicky SylversGene Dozierがプロデュースを手掛けています。

さらに、メンバー以外にLeon Sylvers III(key)、William Shelby(key)、Joey Gallo(key)、Crystal McCarey(back vo)、Gene Dozier(back vo)、Ricky Sylvers(back vo)等といったミュージシャンが参加しています。

ハイライトは前述の「High Hopes」ですが、それ以外に「Can't Get Enough」「Good & Plenty」「You Shake Me Up」「Groovin' (That's What We're Doin')」あたりもオススメです。

楽曲の良し悪しの差や、看板シンガーMary Davisの魅力を十分に活かし切っていない点などの不満も残りますが、それもThe S.O.S. Bandへの期待値が高いからこそで・・・ブラコン/ファンク好きの人であれば十分楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Can't Get Enough」
オススメその1。Charmaine Sylvers/Glen Barbee作。「High Hopes」と並ぶお気に入り。Mary Davisの艶やかなヴォーカルが躍動するブギー・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=LkNNt1sbUWw

「High Hopes」
オススメその2。Jimmy Jam & Terry Lewis作。前述のように、Jam & Lewisが初めてS.O.S. Bandに楽曲提供した重要作品。Jam & Lewisプロデュースではありませんが、次作以降のJam & Lewisプロデュース作品と一緒に聴いても全く違和感のないJam & Lewisワールドを満喫できます。煌びやかなキーボードの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=89HK0H_-cA8

「Have It Your Way」
John Simpson作。しっとりとしたスロウですが、僕には少し退屈かな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=WnsRf3XLChY

「You're Love (It's The One For Me)」
Crystal McCarey/Gene Dozier作。ラテン・フレイヴァーも効かせた軽快なダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=EXvvyl6cmv4

「Good & Plenty」
オススメその3。Bruno Speight/Charmaine Sylvers/Gene Dozier/John Simpson作。軽快なギター・カッティングが牽引するディスコ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=Edb5xuJwuA0

「Looking For You」
Bruno Speight/John Simpson作。Mary Davisがリード・ヴォーカルのディスコ・トラックですが、Mary Davisの魅力を活かし切っていない気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=TUB3llCyTt4

「These Are The Things」
John Simpson/Mary Davis/Travis Biggs作。オーセンティックなバラード。Mary Davisがしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=IIRbcYqhC1k

「You Shake Me Up」
オススメその4。Gene Dozier/Jason Bryant作。鮮やかなホーン・アンサンブルやヴォコーダー使いが印象的な爽快ファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=1jnOCzF8cJg

「Groovin' (That's What We're Doin')」
オススメその5。Charmaine Sylvers/Gene Dozier作。ラストはほぼインストながらも魅力的なブギー・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JxDcZi9WBFU

僕の保有するCDにはボーナス・トラックとして、「Just Be Good To Me (Vocal Mix)」「No One's Gonna Love You (Long Version)」「Weekend Girl (Album Edit Version)」という『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)に収録されたJam & Lewis作の人気曲のリミックス、別ヴァージョン3曲が追加収録されています。

The S.O.S. Bandの過去記事もご参照下さい。

『Too』(1981年)
Too

『On the Rise』(1983年)
On the Rise

『Just the Way You Like It』(1984年)
ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・ライク・イット+4

『Sands of Time』(1986年)
サンズ・オブ・タイム+4

『One Of Many Nights』(1991年)
One of Many Nights
posted by ez at 04:40| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

Leonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』

メランコリックなブラジリアン・ニュー・フォーキー☆Leonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』
クルヴァス、ラードス、リーニャス・トルタス、スージャス・イ・ヂスクレタス(CURVAS, LADOS, LINHAS TORTAS, SUJAS E DISCRETAS)
発表年:2015年
ez的ジャンル:ミナス系男性シンガー・ソングライター
気分は... :メランコリックに・・・

今回はブラジル男性SSW作品からLeonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)です。

Leonardo Marquesはブラジル、ミナス・ジェライス州出身の男性シンガー・ソングライター。

ミナスのロック・バンドDieselのギタリストとしてキャリアをスタートさせます。USのL.A.に拠点を移したDieselはバンド名をUdoraと変え、作品をリリースします。

しかし、ミナスの先人ミュージシャン達の音楽に傾倒するようになったMarquesはUdoraを脱退します。そして、当ブログでも紹介したミナス・ジェライス州出身の女性シンガー・ソングライターJennifer SouzaPedro HamdanDaniel DebarryHenrique MatheusThiago Correaとブラジリアン・ニュー・フォークの重要グループとなるTransmissorを結成し、『Nacional』(2008年)、『Sociedade do Crivo Mutuo』(2011年)、『De La Nao Ando So』(2014年)といったアルバムをリリースしています。

そして、ソロ名義では『Dia e Noite No Mesmo Ceu』(2012年)、そして本作『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)という2枚のアルバムをリリースしています。

また、今年に入り、Moons(Andre Travassos)Pedro HamdanYannick FalisseGustavo CunhaMagalhaes(Victor Magalhaes)とのユニットCongo Congoとしてアルバム『Congo Congo』をリリースしています。

さて、2ndソロ・アルバムとなる本作『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)ですが、メランコリックな味わいのブラジリアン・ニュー・フォーキー作品に仕上がっています。

ミナスならではの憂いを帯びたフォーキー感と70年代初頭のUKロックにも通じるメロトロンを駆使したアナログ感が織り成すメランコリックな音世界にハマる1枚です。

決して明るいアルバムではありませんが、美しくも儚いメランコリックなフォーキー・サウンドに知らぬ間に惹き込まれてしまいます。

全曲紹介しときやす。

「Se o Chao da um No」
Leonardo Marques作。メランコリックで内省的なブラジリアン・フォーキーがオープニング。少しアシッドな雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=3uoaIh-5V2M

「Ilha do Corvo」
Leonardo Marques/Jennifer Souza/Pedro Hamdan作。メロディアスな中にロック・フィーリングも効かせた仕上がり。70年代初頭のUKロックの香りもします。

「Ele so Vai a Pe」
Leonardo Marques作。Marquesのシンガー・ソングライターとしての才を感じる1曲。爽快さとメランコリック感が同居しているのがこの人らしいのでは?

「Margem」
Leonardo Marques作。少しダウナーの雰囲気の仕上がり。諦めモードの歌声が切ないです。

「Meus Pes no Chao」
Leonardo Marques作。ブラジリアン・ネオ・アコといった趣の哀愁チューン。Marquesの繊細なヴォーカルと哀愁メロディがよくマッチしています。

「Brilliant Blue」
Leonardo Marques作。思い切り落ち込みモードの1曲。凹んだときには、こんな曲で一度落ち込みモードに浸っているのもいいのでは?

「Um Girassol da Cor de seu Cabelo」
Marcio Borges/Lo Borges/作。ミナス名盤、Milton Nascimento & Lo Borges/『Clube Da Esquina』(1972年)収録曲のカヴァー。当ブログではToninho HortaSavath & Savalasのカヴァーも紹介済みです。愁いを帯びたヴォーカル&サウンドが今の季節にフィットします。メロトロンが効果的に用いられています。

「Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas e Discretas」
Leonardo Marques/Henrique Matheus/Thiago Correa/Jennifer Souza/Pedro Hamdan作。タイトル曲はTransmissorメンバーによる作品。メランコリックなブラジリアン・ニュー・フォークを楽しめます。

「Alvarado」
Leonardo Marques作。本編のラストは寂しげに締め括ってくれます。儚い雰囲気が何とも切なくなります。

『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』 (Full Album)
https://www.youtube.com/watch?v=04aPKuWbqGo

「Earlybird」
Leonardo Marques/Geraldo Cortes作。国内盤ボーナス・トラック。ピアノとメロトロンによるインストです。

この作品のように、ここ数日は少しメランコリック・モード・・・
煮え切らない自分に少しイラっと・・・こんなときは早く寝てしまおう。
posted by ez at 01:14| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月28日

Spats『Spats』

サマー・ブリーズな爽快ブルーアイド・ソウル☆Spats『Spats』
スパッツ[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5658)
発表年:1978年
ez的ジャンル:マイアミ産ブルーアイド・ソウル
気分は... :爽やかに・・・

今回はマイアミ産ブルーアイド・ソウル作品からSpats『Spats』(1978年)です。

Spatsはフロリダ州ハリウッドで結成。メンバーはJohnny Castle(b)、Mike Zack(ds)、David "Gabby" Gabaldon(g、vo)、Ric Arenz(key、vo)、Michael Bradley(vo)の5名。

グループ唯一のアルバムがT.K. Productions系列のGood Soundsからリリースされた『Spats』(1978年)です。

プロデュースはJohn BlancheStephen J. Nicholas

アルバム全体として、マイアミ産らしいサマー・ブリーズな爽快ブルーアイド・ソウル作品に仕上がっています。

爽快メロウ・グルーヴ「(Your Lovin' Is) Everywhere」、ギター・カッティングが心地好い「Hot Summer Madness」、アーバン・メロウな「Up To The Country」、メロウ&グルーヴィーな「Street Love」、AOR/シティ・ミュージックな魅力のある「Soul Searchin’ Lady」「Livin' Is What You Make It」あたりが僕のオススメ。

フリーソウル的な爽快ブリージン・サウンドがお好き人ならばフィットする1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hot Summer Madness」
オススメその1。ギター・カッティングが心地好く響くサマー・モードのグルーヴィー・チューン。Niteflyteあたりと一緒に聴きたくなる曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pktv2wbEyY4

「Soul Searchin’ Lady」
オススメその2。AOR/シティ・ミュージック好きの人が気に入りそうなブリージンなメロウ・グルーヴ。ハイトーン・ヴォーカルと爽快コーラスが似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=zCOycY0h7KQ

「(Your Lovin' Is) Everywhere」
オススメその3。僕の一番のお気に入り。マイアミ産らしい爽快メロウ・グルーヴです。フリーソウル好きの人であればグッとくる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=RuY8cHMCOxo

「Someday」
ポップな魅力のメロウ・チューン。爽快コーラス等も含めてウエスト・コースト・ロックな雰囲気もありますね。

「Playin' Time」
オールディーズなR&Bバラード。個人的にこのタイプの曲は苦手です。

「Up To The Country」
オススメその4。サマー・ブリージンなメロウ・グルーヴ。マイアミらしいアーバン・メロウ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=amZMRb6Qp3Q

「Livin' Is What You Make It」
オススメその5。爽快ハイ・トーン・ヴォーカルが栄えるシティ・ミュージックな仕上がり。初めて聴くのに懐かしい気分になります。

「Yours Forever」
Top40的な魅力を持ったメロウ・ポップ。開放的なホーン・サウンドで盛り上げてくれます。

「Street Love」
オススメその6。メロウ&グルーヴィーな魅力を持ったブルーアイド・ソウル。ハイ・トーン・ヴォーカル、軽快なリズム、素敵なホーン・アンサンブルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=HD6M-On2lnc

「Put Some Souf In Yo' Mouf」
ラストは妖しい魅力を持ったメロウ・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=88RTyFRPGSE

今日はいくつか小さな決断が必要な日。
些細な事なんだけど迷うなぁ・・・
posted by ez at 02:23| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月27日

Emil Richards & The Microtonal Blues Band『Journey To Bliss』

東洋思想を反映した異才エスノ・ジャズ☆Emil Richards & The Microtonal Blues Band『Journey To Bliss』
ジャーニー・トゥ・ブリス
発表年:1968年
ez的ジャンル:異才エスノ・ジャズ
気分は... :辺境にて・・・

今回は60年代ジャズからEmil Richards & The Microtonal Blues Band『Journey To Bliss』(1968年)です。

Emil Richardsは1932年USコネチカット州生まれのヴィヴラフォン/パーカッション奏者。

さまざまなセッションに参加した経験を持つヴィヴラフォン/パーカッション奏者であると同時に、インド思想を反映した独創的な作品で再評価が高まっている異才ミュージシャンでもあります。

Emil Richards & The Microtonal Blues Band名義で、Impulseからリリースされた本作『Journey To Bliss』(1968年)は、そんなRichardsの独創性を満喫できる1枚です。

レコーディングにはDave Mackay(key)、Joe Porcaro(ds)、Ray Neapolitan(b)、Dennis Budimir(g)、Tom Tedesco(g)、Mark Stevens(per)、Mike Craden(per)といったミュージシャンが参加しています。プロデュースはBob Thiele

ちなみにドラムで参加のJoe PorcaroはTotoのPorcaro兄弟の父であり、Richardsの古くからの音楽仲間です。

アルバムの後半を占める組曲の「Journey To Bliss」では人気TVシリーズ『Star Trek』にも出演していた俳優Hagan Beggsのナレーションがフィーチャーされています。

ジャケや収録曲のタイトルを見れば、インド思想を反映した作品であることがイメージできると思います。ただし、インド音楽の影響をダイレクトに感じるのは組曲「Journey To Bliss」位であり、他の曲はエスノ・ジャズや辺境ジャズといった形容の方が相応しい気がします。

また、アヴァンギャルドでありながらも、きちんとジャズしているので難解な印象はまったく受けません。

パーカッシヴな音が好きな僕にとっては、かなり興味深く聴けた1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Maharimba」
タイトルの通り、インド思想+マリンバなエスノ・ジャズがオープニング。アヴァンギャルドですが、ジャズ・フィーリングも忘れておらず、意外に聴きやすいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=JCYPrZy84oo

「Bliss」
エスノ+電脳といった雰囲気のモンド・ジャズといった感じでしょうか。独特な音世界ですが、軽やかなのですんなり聴けてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=8h8JvQ11yUc

「Mantra」
グルーヴィー・マリンバ・ジャズとでも形容したくなる仕上がり。キワモノだけで終わらない格好良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=jE5mA7YIFnY

「Enjoy, Enjoy」
無国籍なエスノ感覚が魅力的な演奏です。ワールド・ジャズ好きの人であれば楽しめるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=cG29ONQzsFs

「Journey To Bliss - Part I」
「Journey To Bliss - Part II」
「Journey To Bliss - Part III」
「Journey To Bliss - Part IV」
「Journey To Bliss - Parts V & VI」
タイトル曲はPart I〜 VIから成る18分超の組曲です。前述のように、俳優Hagan Beggsのナレーションをフィーチャー。未開の地の辺境エスノ/スピリチュアル・ジャズといった趣です。インド思想が反映された音が好きな人であれば、この音世界を気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=B2Ciz_oePjw

Emil Richardsの他作品もチェックを!

『Yazz Per Favore』(1961年)
Yazz Per Favore

『New Sound Element: Stones/Journey to Bliss』(1966/68年) ※2in1CD
Stones/Journey to Bliss

『New Time Element』(1967年)
ニュー・タイム・エレメント

『Ritmico Mundo』(1994年)
Wonderful World of Percussion

『Luntana』(1996年)
Luntana

『Calamari: Live at Rocco's』(2000年)
Calamari Live at Roccos

『Emil Richards with the Jazz Knight』(2003年)
Emil Richards With the Jazz Knights

『Maui Jazz Quartet』(2006年)
Maui Jazz Quartet
posted by ez at 01:22| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月26日

PJ Morton『Gumbo』

BJ The Chicago Kid参加。Stevieマナーのオーガニック・ソウル☆PJ Morton『Gumbo』
GUMBO [日本語解説付き]
発表年:2017年
ez的ジャンル:ニューオリンズR&B
気分は... :アナログ・シンセの響き・・・

今回はニューオリンズ出身の男性R&Bシンガー/キーボード奏者PJ Mortonの最新作『Gumbo』です。

今やMaroon 5のメンバーとしてもお馴染みのPJ Mortonの紹介は、『Emotions』(2005年)、『New Orleans』(2013年)に続き3回目となります。

アルバム全体は、Stevie Wonderマナーのヴォーカル&サウンドが印象的なオーガニック・ソウルに仕上がっています。特に70年代Stevieモードのアナログ・シンセの響きがいいですね。

プロデュースはPJ Morton自身。また、D'Angelo & The Vanguard『Black Messiah』(2014年)のミックスを手掛けたBen Kaneがミックスを務めています。

BJ The Chicago KidThe HamiltonesAnthony Hamiltonのバック・コーラス隊)、Pellといったアーティストがフィーチャーされ、レコーディングにはPJ Morton(key、vo)以下、Brian Cockerham(b)、DJ Raymond(b)、Ed Clark(ds)、Alvin Ford Jr.(ds)、Chris Payton(g)、Jeremy Most(g)、Keyon Harrold(tp)、Anjelika Joseph(vo)等のミュージシャンが参加しています。

Bee Geesのヒット曲カヴァー「How Deep Is Your Love」以外はPJのオリジナルです。

BJ The Chicago KidとThe Hamiltonesをフィーチャーした話題曲「Everything's Gonna Be Alright」、Pellのラップをフィーチャーしたメロウ・グルーヴ「Claustrophobic」、ホーン隊を配したファンキー・チューン「Sticking to My Guns」「Religion」「First Began」といったStevieマナーのバラードあたりがオススメです。

70年代Stevie Wonder愛と地元ニューオリンズ愛に満ちた1枚をぜひ!

全曲紹介しときやす。

「First Began」
Stevieマナーのヴォーカル&鍵盤によるPJスタイルが印象的なバラードがオープニング。ストリングスを配し、ジワジワと胸に沁みてくる感動バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=oTgl38JbV-U

「Claustrophobic」
Pellのラップをフィーチャーしたメロウ・グルーヴ。"閉所恐怖症"というタイトルは、Maroon 5メンバーとしての心境を表したものらしいです。終盤には今ジャズ好きには話題のトランぺッターKeyon Harroldのプレイを聴くこともできます。
https://www.youtube.com/watch?v=K4U6DkCbi5Y

「Sticking to My Guns」
ホーン隊を配した小気味良いファンキー・チューン。同郷の女性シンガーAnjelika Josephがバック・コーラスで盛り上げてくれます。

「Religion」
Stevieマナーのアナログ・シンセの音色がいい感じのミディアム・バラード。ここでもストリングスが効果的に使われています。

「Alright」
2分に満たない小曲。PJのヴォーカルに寄り添うアナログ・シンセの響きが印象的です。

「Everything's Gonna Be Alright」
BJ The Chicago KidとThe Hamiltonesをフィーチャー。本曲はD'Angelo好きの人が気に入りそうなグルーヴ感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=i1ST4bCJMhY

「They Gon' Wanna Come」
ストリングスを配したビューティフル・バラード。さり気ない感じがいいですね。

「Go Thru Your Phone」
アーシーな味わいのオーガニック・ソウル。ナチュラルなヴィンテージ感覚がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=i1ST4bCJMhY

「How Deep Is Your Love」
ラストはBee Gees、1977年のヒット曲「愛はきらめきの中に」(大ヒット・サントラ『Saturday Night Fever』収録)をカヴァー。オーガニック感覚の「How Deep Is Your Love」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VaeLN1KIfQI

PJ Mortonの他作品もチェックを!

『Emotions』(2005年)
Emotions

PJ Morton Band『Perfect Song』(2007年)
Perfect Song

『Live from LA』(2008年)※ライブ盤
Live from La

『Walk Alone』(2010年)
Walk Alone

『New Orleans』(2013年)
New Orleans

『Live Show Killer』(2015年)
Live Show Killer (CD & DVD)
posted by ez at 01:25| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする