録音年:1962年
ez的ジャンル:ソウルフル・ジャズ・ピアノ・トリオ
気分は... :甘すぎないのポイント・・・
今回は60年代ジャズからピアノ・トリオ作品Bobby Timmons『Sweet and Soulful Sounds』(1962年)です。
Bobby Timmons(1935-1974年)はフィラデルフィア出身のジャズ・ピアニスト。
Art Blakey & The Jazz MessengersやCannonball Adderley等のグループで頭角を現すようになります。Art Blakey & The Jazz Messengersでお馴染み、ファンキー・ジャズを代表する名曲「Moanin'」はTimmonsの作品です。
60年代に入り、Riverside、Prestige、Milestone等で数多くのリーダー作をレコーディングしています。
Riversideからリリースされた本作は、Bobby Timmons(p)、Sam Jones(b)、Roy McCurdy(ds)という編成によるピアノ・トリオ作品です。
聴きやすいピアノ・トリオ作品ですが、だからといって甘すぎない感じがポイント高いです。タイトルに関連づければ、スウィートよりもソウルフルな印象が強いですね。
バラードでもスウィンギーでもTimmonsの鮮やかなピアノ・タッチを満喫できます。
スウィンギーに疾走する「You'd Be So Nice to Come Home To」や「Why Was I Born?」、エレガントかつ端正な「The Sweetest Sounds」、感動的なピアノ・ソロ「God Bless the Child」あたりが僕のお気に入りです。
僕好みの小粋なジャズ・ピアノ・トリオです。
全曲を紹介しときやす。
「The Sweetest Sounds」
Richard Rodgers作。オリジナルはミュージカル『Strings』(1962年)のために書かれたものです。当ブログではElsie Bianchi Trioのカヴァーを紹介済みです。タイトルはエレガントさのある端正なピアノ・トリオ演奏を楽しめます。甘くなりすぎないビター・スウィート位の塩梅がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IEyhbZA3wZ8
「Turn Left」
Bobby Timmons作。ソウルフルな魅力に溢れたブルージーな演奏です。
「God Bless the Child」
Arthur Herzog/Jr. Billie Holiday作。Billie Holidayのレパートリーとしてお馴染みの曲ですね。最近で当ブログでも紹介したJose James『Yesterday I Had The Blues』(2015年)ヴァージョンが個人的なお気に入りです。ここではピアノ・ソロで美しく感動的な「God Bless the Child」を聴かせてくれます。
「You'd Be So Nice to Come Home To」
Cole Porter作。オリジナルは映画『Something to Shout About』(1943年)のために書かれたものです。当ブログではAnita O'Dayヴァージョンも紹介済みです。スウィンギーな疾走感とTimmonsの鮮やかなタッチに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=L6EGffFLJA8
「Another Live One」
Bobby Timmons作。メンバー三人の息の合った演奏を満喫できる小粋な仕上がり。
「Alone Together」
Howard Dietz/Arthur Schwartz作。1932年のミユージカル『Flying Colors』の挿入歌であったスタンダードです。当ブログではDinah Washington、Stanley Turrentine、Kenny Dorham、Lincoln Brineyのカヴァーを紹介済みです。しっとりとした哀愁バラードですが、ヴィヴィッドなタッチがいいですね。
「Spring Can Really Hang You up the Most」
Fran Landesman/Tommy Wolf作のスタンダード。当ブログではBobbi Boyle & The Trioのカヴァーを紹介済みです。 ピアノ・ソロ演奏でTimmonsの小粋な鍵盤さばきを存分に堪能できます。
「Why Was I Born?」
Oscar Hammerstein II/Jerome Kern作。舞台『Sweet Adeline』(1930年)のために書かれた曲です。当ブログではKenny Burrell & John Coltraneのカヴァーを紹介済みです。ラストは軽快にスウィングするピアノ・トリオらしい演奏で締め括ってくれます。
Bobby Timmonsの他作品もチェックを!
『Jenkins, Jordan and Timmons』(1957年)
『This Here Is Bobby Timmons』(1960年)
『Soul Time』(1960年)
『Easy Does It』(1960年)
『In Person』(1961年)
『Born to Be Blue!』(1963年)
『From the Bottom』(1964年)
『Little Barefoot Soul』(1964年)
『Chun-King』(1964年)
『The Soul Man!』(1966年)