2017年11月29日

Leonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』

メランコリックなブラジリアン・ニュー・フォーキー☆Leonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』
クルヴァス、ラードス、リーニャス・トルタス、スージャス・イ・ヂスクレタス(CURVAS, LADOS, LINHAS TORTAS, SUJAS E DISCRETAS)
発表年:2015年
ez的ジャンル:ミナス系男性シンガー・ソングライター
気分は... :メランコリックに・・・

今回はブラジル男性SSW作品からLeonardo Marques『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)です。

Leonardo Marquesはブラジル、ミナス・ジェライス州出身の男性シンガー・ソングライター。

ミナスのロック・バンドDieselのギタリストとしてキャリアをスタートさせます。USのL.A.に拠点を移したDieselはバンド名をUdoraと変え、作品をリリースします。

しかし、ミナスの先人ミュージシャン達の音楽に傾倒するようになったMarquesはUdoraを脱退します。そして、当ブログでも紹介したミナス・ジェライス州出身の女性シンガー・ソングライターJennifer SouzaPedro HamdanDaniel DebarryHenrique MatheusThiago Correaとブラジリアン・ニュー・フォークの重要グループとなるTransmissorを結成し、『Nacional』(2008年)、『Sociedade do Crivo Mutuo』(2011年)、『De La Nao Ando So』(2014年)といったアルバムをリリースしています。

そして、ソロ名義では『Dia e Noite No Mesmo Ceu』(2012年)、そして本作『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)という2枚のアルバムをリリースしています。

また、今年に入り、Moons(Andre Travassos)Pedro HamdanYannick FalisseGustavo CunhaMagalhaes(Victor Magalhaes)とのユニットCongo Congoとしてアルバム『Congo Congo』をリリースしています。

さて、2ndソロ・アルバムとなる本作『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』(2015年)ですが、メランコリックな味わいのブラジリアン・ニュー・フォーキー作品に仕上がっています。

ミナスならではの憂いを帯びたフォーキー感と70年代初頭のUKロックにも通じるメロトロンを駆使したアナログ感が織り成すメランコリックな音世界にハマる1枚です。

決して明るいアルバムではありませんが、美しくも儚いメランコリックなフォーキー・サウンドに知らぬ間に惹き込まれてしまいます。

全曲紹介しときやす。

「Se o Chao da um No」
Leonardo Marques作。メランコリックで内省的なブラジリアン・フォーキーがオープニング。少しアシッドな雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=3uoaIh-5V2M

「Ilha do Corvo」
Leonardo Marques/Jennifer Souza/Pedro Hamdan作。メロディアスな中にロック・フィーリングも効かせた仕上がり。70年代初頭のUKロックの香りもします。

「Ele so Vai a Pe」
Leonardo Marques作。Marquesのシンガー・ソングライターとしての才を感じる1曲。爽快さとメランコリック感が同居しているのがこの人らしいのでは?

「Margem」
Leonardo Marques作。少しダウナーの雰囲気の仕上がり。諦めモードの歌声が切ないです。

「Meus Pes no Chao」
Leonardo Marques作。ブラジリアン・ネオ・アコといった趣の哀愁チューン。Marquesの繊細なヴォーカルと哀愁メロディがよくマッチしています。

「Brilliant Blue」
Leonardo Marques作。思い切り落ち込みモードの1曲。凹んだときには、こんな曲で一度落ち込みモードに浸っているのもいいのでは?

「Um Girassol da Cor de seu Cabelo」
Marcio Borges/Lo Borges/作。ミナス名盤、Milton Nascimento & Lo Borges/『Clube Da Esquina』(1972年)収録曲のカヴァー。当ブログではToninho HortaSavath & Savalasのカヴァーも紹介済みです。愁いを帯びたヴォーカル&サウンドが今の季節にフィットします。メロトロンが効果的に用いられています。

「Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas e Discretas」
Leonardo Marques/Henrique Matheus/Thiago Correa/Jennifer Souza/Pedro Hamdan作。タイトル曲はTransmissorメンバーによる作品。メランコリックなブラジリアン・ニュー・フォークを楽しめます。

「Alvarado」
Leonardo Marques作。本編のラストは寂しげに締め括ってくれます。儚い雰囲気が何とも切なくなります。

『Curvas, Lados, Linhas Tortas, Sujas E Discretas』 (Full Album)
https://www.youtube.com/watch?v=04aPKuWbqGo

「Earlybird」
Leonardo Marques/Geraldo Cortes作。国内盤ボーナス・トラック。ピアノとメロトロンによるインストです。

この作品のように、ここ数日は少しメランコリック・モード・・・
煮え切らない自分に少しイラっと・・・こんなときは早く寝てしまおう。
posted by ez at 01:14| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする