2017年12月07日

Bobby Cole『A Point Of View』

ワイルド&ダンディな男性ジャズ・ヴォーカル作品☆Bobby Cole『A Point Of View』
ア・ポイント・オブ・ヴュー
発表年:1964年
ez的ジャンル:ダンディ系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :オルタナティヴ!

今回は60年代ジャズからBobby Cole『A Point Of View』(1964年)です。

Bobby Cole(1932-1996年)はN.Y.出身の男性ピアニスト/シンガー。

Bobby Cole Trio名義でColumbia Recordsからアルバム『New! New! New!』(1960年)でレコード・デビューしますが、大きな成功を収めることはありませんでした。

決して多くの作品を残したわけではないBobby Coleですが、1964年に自ら制作した本作『A Point Of View』は再評価の高い1枚です。

レコーディング・メンバーはBobby Cole(p、vo)、Ralf Rost(b)、Arnold Wise(ds)というピアノ・トリオが基本編成。さらに曲によってKathy Kellyの女性ヴォーカルが加わっています。

ハスキーなBobbyのヴォーカルが栄えるワイルド&ダンディな男性ジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。

特に人気なのは「A Perfect Day」「Heat」「A Change Of Scene」といったラテン/ブラジルのエッセンスの効いた3曲。この3曲があるからこそ再評価されたのだと思います。

それ以外であれば、スウィンギーに疾走する「Status Quo」、ワルツ・ジャズの「You Can't Build A Life On A Look」、ブルージー・バラード「I'm Growing Old」あたりもお気に入りです。

クラブジャズ好きの人は興味深く聴ける1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Status Quo」
スウィンギーな疾走感と少し格好つけたBobbyのヴォーカルがグッドなオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=F36Jw2vdcJ0

「The Name Of The Game Is Trouble」
ブルージーな演奏とBobbyのハスキー・ヴォーカルがマッチした男臭い1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=qskeqnhZd5k

「Lover Boy」
妖しげなラテン・リズムが支配するエキゾチックな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=X-cxd_oJNJ4

「You Can't Build A Life On A Look」
僕好みの疾走するワルツ・ジャズ。少しやさぐれたBobbyのヴォーカルがハマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FiTd3rDqKeQ

「But It's Spring」
しっとりとバラード。ハスキー・ヴォーカルが身に沁みます。
https://www.youtube.com/watch?v=tSic2TBhAh0

「Heat」
本作のハイライトその1。ワイルドな格好良さのあるジャズ・サンバ。さらにKathyの女性ヴォーカルも加わり、花を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CqdVBC1h4Rg

「You Could Hear A Pin Drop」
ラテン&ブルージーなバラード。ビターな味わいにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=ObqT6jsrY3M

「A Change Of Scene」
本作のハイライトその2。Bobbyのハスキー・ヴォーカルが栄えるボッサ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=66I7UPSc5bM

「A Perfect Day」
本作のハイライトその3。ラテン・リズムを取り入れた格好良すぎるジャズ・ダンサー。クラブジャズ好きの人気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=Fcilregu8W4

「Elegy For Eve」
前半はバラード、後半はKathyのヴォーカルも加わり、スウィンギーな展開となります。
https://www.youtube.com/watch?v=_N9aWckUkxo

「No Difference At All」
小粋なスウィンギー・ナンバー。男性ジャズ・ヴォーカル作品らしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=1rHpw1wF6i0

「I'm Growing Old」
本編のラストは激シブのブルージー・バラードで締め括ってくれます。Tom Waitsあたりに通じるダンディズムがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=_N9aWckUkxo

CDにはボーナス・トラックとして、「So Sleeps The Pride」「Tango」「Paper Wedding」「Hole In The Corner Man」「The Sailor」「I'm Growing Old」といった未発表の6曲が追加収録されています。
「Hole In The Corner Man」
https://www.youtube.com/watch?v=0F3Q7Rc6UZk

ありそうでない男性ジャズ・ヴォーカル作品だと思います。
posted by ez at 00:48| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする