発表年:1970年
ez的ジャンル:インヴィクタス系男性ソウル・グループ
気分は... :溌剌と!
Holland-Dozier-Hollandのインヴィクタスを代表する男性ソウル・グループの1stアルバムChairmen Of The Board『The Chairmen Of The Board』(1970年)です。
Chairmen Of The Boardはデトロイトで結成された男性ソウル・グループ。メンバーはGeneral Johnson、Danny Woods、Eddie Custis、Harrison Kennedyの4名。
Holland-Dozier-Holland(Brian Holland/Lamont Dozier/Eddie Holland)が設立したInvictusと契約したグループは『The Chairmen Of The Board』(1970年)、『In Session』(1970年)、『Bittersweet』(1972年)、『Skin I'm In』(1974年)という4枚のアルバムをリリースしています。
その後グループは一時休止状態でしたが、General Johnsonを中心にメンバーを再編し、General Johnson & The Chairmen 名義で活動を再始動させました。
1stアルバムとなる『The Chairmen Of The Board』(1970年)の目玉は、全米シングル・チャート第8位、同R&Bシングル・チャート第3位となったヒット曲「Give Me Just a Little More Time」です。グループやインヴィクタスを代表するヒット曲と呼べるでしょう。
プロデュースはHBH Productions, Inc.。
アルバム全体はH-D-Hらしいノーザン・ソウルを満喫できる1枚です。
オリジナル6曲、カヴァー4曲という構成ですが、「Give Me Just a Little More Time」や「(You've Got Me) Dangling on a String」といったH-D-HらしいサウンドとGeneral Johnsonのエモーショナル・ヴォーカルが噛み合ったオリジナル曲がオススメです。Danny Woodsがリード・ヴォーカルをとる「Since the Days of Pigtails & Fairytales」もグッド!カヴァー曲であれば、Trafficのカヴァー「Feelin' Alright」がいいですね。
また、Clarence CarterによるカヴァーがグラミーのベストR&Bソングを受賞した名曲「Patches」も要チェックです。
H-D-H好き、Invictus/Hot Wax好き、ノーザン・ソウル好きの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Give Me Just a Little More Time」
Edith Wayne/Ron Dunbar作。前述のように全米シングル・チャート第8位、同R&Bシングル・チャート第3位となったグループの代表曲。フリーソウル・クラシックとしても人気のノーザン・ソウルです。H-D-Hの手腕とGeneral Johnsonのエモーショナル・ヴォーカルが噛み合った名曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gzIAiyxS-nk
The Tribe、Angela Clemmons、Kylie Minogueがカヴァーしています。また、Kool Keith「You Love That」、Spark Master Tape「Been Layden」等のサンプリング・ソースとなっています。
Angela Clemmons「Give Me Just a Little More Time」
https://www.youtube.com/watch?v=zCsC3y0n3-s
「Come Together」
The Beatlesの名曲カヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。ロック名曲をソウル・モードで熱唱します。
https://www.youtube.com/watch?v=odX_AXXOKS4
「Bless You」
General Johnson/Ron Dunbar作。軽やかノーザン・ソウルですが、General Johnsonの圧倒的なヴォーカルが入ると良くも悪くも一人で持って行きますね(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=bhSOvXx8-U4
「Patches」
General Johnson/Ron Dunbar作。Clarence CarterによるカヴァーがグラミーのベストR&Bソングを受賞したことでも知られる名曲です。派手さはありませんが、ジワジワと込み上げてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=zP2-TNdk1go
Clarence Carterヴァージョンも一緒にチェックを!
Clarence Carter「Patches」
https://www.youtube.com/watch?v=IvfsfS6NVUc
「Since the Days of Pigtails & Fairytales」
Edith Wayne/Ron Dunbar作。Danny Woodsがリード・ヴォーカルをとる軽快なノーザン・ソウル。General Johnsonのリード・ヴォーカル曲ほどパンチはありませんが、逆にヴォーカルとグルーヴィー・サウンドのバランスはいいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=1qRSzsNQB74
「I'll Come Crawling」
Edith Wayne/Ron Dunbar作。この曲もリード・ヴォーカルはDanny Woods。インヴィクタスらしいビートの効いた仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=vKcR4NFwi7Q
「(You've Got Me) Dangling on a String」
Edith Wayne/Ron Dunbar作。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。クセのあるGeneral Johnsonのヴォーカルと軽快なサウンドのバランスが絶妙な爽快ノーザン・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=rGED_6WIsps
「Bravo, Hooray」
General Johnson作。R&Bフィーリングのホーン・アンサンブルにグッとくるファンキー・ソウル。General Johnsonのヴォーカルの粘りがいい感じ!
「Didn't We」
Jimmy Webb作。Richard Harris、1968年のシングル曲をカヴァー。オーセンティックなバラードで聴かせてくれますが、僕の好みではありません。
「Feelin' Alright」
Trafficのカヴァー(Dave Mason作)。オリジナルはTraffic『Traffic』(1968年)に収録されています。ハーモニカも入ったファンキー・ソウルなカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=nQxhl6H381s
「My Way」
Claude Francois/Jacques Revaux/Paul Anka作。Frank Sinatraで有名な名曲のカヴァーですが、正直これは選曲ミスかもしれませんね。
「Tricked & Trapped」
Edith Wayne/Ron Dunbar作。ラストはインヴィクタスらしいビートの効いた曲で締め括ってくれます。
Chairmen Of The BoardのInvictus時代の他作品もチェックを!
『In Session』(1970年)
『Bittersweet/Skin I'm In』(1972,74年) ※2in1CD