2018年01月31日

Switch『Reaching For Tomorrow』

メロウな魅力に惹かれる爽快ソウル/ファンク☆Switch『Reaching for Tomorrow』
リーチング・フォー・トゥモロー
発表年:1980年
ez的ジャンル:メロウ・ソウル/ファンク・グループ
気分は... :レジリエンス・・・

一昨日からPC不調で、ここ数日はその対応に終始していたため疲労困憊です。
今から振り返れば、予兆はあったのに・・・自業自得ですな。

まぁ、悔やんでも戻ってこないものは戻ってこないので、前向きに開き直っています(笑)

気持ちを立て直したい今の気分でセレクトしたのは、Switch『Reaching for Tomorrow』(1980年)です。

DeBargeのメンバーの実兄Bobby DeBarge、人気ソウル・シンガーJames Ingramの実弟Phillip Ingramがリード・ヴォーカルを務めるソウル/ファンク・グループSwitchの紹介は、1stアルバム『Switch』(1977年)、4thアルバム『This Is My Dream』(1980年)に続き3回目となります。

本作『Reaching for Tomorrow』(1980年)は、『Switch』(1977年)、『Switch II』(1979年)に続く3rdアルバムであり、これまでと同じくGordyからのリリースです。

Switchらしい爽快メロウな魅力に溢れた1枚に仕上がっています。

本作のメンバーは、Bobby DeBarge(vo、key)、Eddie Fluellen(p、el-p、tb)、Gregory Williams(syn、org、el-p、flh、back vo)、Thomas DeBarge(b、back vo)、Jody Sims(ds)、Phillip Ingram(vo、per)の6名。

メイン・プロデューサーはBobby DeBarge。他にThomas DeBargeGregory WilliamsJody Sims、さらにはJacksonファミリーのJermaine Jacksonもプロデュースしています。

また、メンバー以外にJermaine Jackson (b、ds、per)、Paul M. Jackson, Jr.(g)、Michael McGloiry(g)、Ollie E. Brown(ds、per)、Al DeBarge(key)等のミュージシャンが参加しています。

素敵なメロウ・ミディアム「My Friend In The Sky」、スケールの大きなタイトル曲「A Brighter Tomorrow/Reaching For Tomorrow」、ファルセット・ヴォーカルが引き立つメロウ・バラード「I Finally Found Someone New」、爽快ファンキー「Keep Movin' On」あたりがおススメです。

爽やかなファルセット・ヴォーカルを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Power To Dance」
軽快なディスコ・ファンクがオープニング。爽快かつ軽やかなダンサブル・サウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=g8jFH_OiCf8

「My Friend In The Sky」
今日的には爽快ファルセットが舞う、このメロウ・ミディアムの人気が高いのでは?このバンドのメロウな魅力が凝縮されている1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3Va7IuNMsj4

Queen Pen「No Hooks」、Raheem DeVaughn「The Love Experience」、Lil' Keke feat. Coota Bang and Archie Lee「Wish U Well」、Hometown Hero「See It Now」、The Game feat. Master P「HVN4AGNGSTA」等のサンプリング・ソースとなっています。
Queen Pen「No Hooks」
 https://www.youtube.com/watch?v=yj470BVMYXU
Raheem DeVaughn「The Love Experience」
 https://www.youtube.com/watch?v=6CN4gTKjn9Q
Lil' Keke feat. Coota Bang and Archie Lee「Wish U Well」
 https://www.youtube.com/watch?v=A7jZ6QpJp3M
The Game feat. Master P「HVN4AGNGSTA」
 https://www.youtube.com/watch?v=Pb8Puq8qLuM

「Don't Take My Love Away」
シングルにもなったメロウ・バラード。DeBargeに通じるものがあるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=QgPx3d3Bs6A

「Keep Movin' On」
アップものではコレが一番のお気に入り。この時期のKool & The Gangがお好きな人は気に入るであろう爽快ファンキーです。
https://www.youtube.com/watch?v=Lc8IWvlda2Q

「A Brighter Tomorrow/Reaching For Tomorrow」
Jermaine Jacksonが大きく関与している曲。素敵なヴォーカルワークで魅了するイントロ的な「A Brighter Tomorrow」から、EW&F的なスケールの大きなタイトル曲「Reaching For Tomorrow」へ展開します。完成度の高さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=nUsdZHfvaF8

De La Soul「The Future」、Theory Hazit「Really Yes」等のサンプリング・ソースとなっています。
De La Soul「The Future」
 https://www.youtube.com/watch?v=en5zJ2HZiXg

「I Finally Found Someone New」
ファルセット・ヴォーカルが引き立つメロウ・バラード。Switchらしいメロウ・ワールドを堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=nvgsbUawkAI

Rythmatical feat. Diverse「Our Deepest Fear」のサンプリング・ソースとなっています。
Rythmatical feat. Diverse「Our Deepest Fear」
 https://www.youtube.com/watch?v=L1_QEjuHDPQ

「Honey, I Love You」
60年代モータウンのH-D-H作品へのリスペクトを感じる爽快ポップ・ソウル。これが案外良かったりします。
https://www.youtube.com/watch?v=pDfZqVZ6YY8

Median「How Big Is Your World」(9th Wonderプロデュース)のサンプリング・ソースとなっています。
Median「How Big Is Your World」
 https://www.youtube.com/watch?v=O1NXeeIYN60

「Get Back To You」
軽快なホーン隊が活躍する爽快ファンキー・グルーヴでアルバムを締めくくってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=3dInfeccXOo

Cyne「Avians」のサンプリング・ソースとなっています。
Cyne「Avians」
 https://www.youtube.com/watch?v=yngmgivMQVc

Switchの他作品もチェックを!

『Switch』(1978年)
SWITCH

『Switch II』(1979年)
SWITCH II

『This Is My Dream』(1980年)
This Is My Dream

『Am I Still Your Boyfriend?』(1984年)
Am I Still Your Boyfriend?
posted by ez at 17:50| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月29日

『4,000エントリー達成!ezの音楽嗜好の変遷』

昨日のエントリーで当ブログの記事が4,000回に達しました。

単なる通過点かもしれませんが、開設から約12年4カ月、よくもまぁ続けてこられたなぁ!という感慨深い気持ちも込み上げてきます。

そこで今回は年末恒例の『ezが選ぶ20●●年の10枚』の各記事から2枚をセレクトし、当時聴いていた新譜から僕の音楽嗜好の変遷を振り返りたいと思います。

セレクトした作品は、すべて当ブログで紹介済みです。気になるものがあれば、過去記事をご参照ください。

【2005年】

Pretty Ricky『Bluestars』(左)
Gordon Chambers『Introducing Gordon Chambers』(右)
BluestarsIntroducing Gordon Chambers
Pretty Ricky「Your Body」
https://www.youtube.com/watch?v=-6CdIQER73c
Gordon Chambers「Slipping Away」
https://www.youtube.com/watch?v=5tWGjom7uko

ブログ開設当初の新譜紹介は殆どR&B/Hip-Hop中心でした。今振り返るとPretty Rickyのセレクトは意外に映るかも?

【2006年】

The Good People『The Good People』(左)
Latrice『Illuminate』(右)
ザ・グッド・ピープルIlluminate
The Good People「Lovely Thing (Fausha's Song)」
https://www.youtube.com/watch?v=7nTVRLzPjGw
Latrice「Illuminate」
https://www.youtube.com/watch?v=nS-xG_mwfOs

この頃はアンダーグラウンドなHip-Hop作品にご執心でしたね。The Good Peopleはその典型です。Latrice、今聴いても心地好いですね。

【2007年】

Maria Rita『Samba Meu』(左)
Mario Biondi & The High Five Quintet『A Handful Of Soul』(右)
Samba Meuハンドフル・オブ・ソウル
Maria Rita「Num Corpo So」
https://www.youtube.com/watch?v=o32X_DAknMM
Mario Biondi & The High Five Quintet「This Is What You Are」
https://www.youtube.com/watch?v=5IzccDy94Zg

ブラジル作品、クラブジャズ作品をセレクトしたこの年は、僕の音楽嗜好においてターニング・ポイントになったかも?

【2008年】

The Baker Brothers『Transition Transmission』(左)
Jason Champion『Reflections』(右)
トランジション・トランスミッションReflections
The Baker Brothers「Chance And Fly」
https://www.youtube.com/watch?v=6NA5tYDUBNI
Jason Champion「Find A Reason」
https://www.youtube.com/watch?v=Hhezf-NOcXA

The Baker Brothers大好きでした。今は全く別バンドですが・・・。Jason Championのこの曲には随分救われましたね。

【2009年】

Pseudo Slang『We'll Keep Looking』(左)
Milano Jazz Dance Combo『Milano Jazz Dance Combo』(右)
We'll Keep Lookingミラノ・ジャズ・ダンス・コンボ
Pseudo Slang「Walkin'」
https://www.youtube.com/watch?v=dItREYi3IxQ
Milano Jazz Dance Combo「Much More」
https://www.youtube.com/watch?v=GCXoR14eO-w

この頃は、この2曲に代表される格好良いダンシング・ジャズを欲していました。

【2010年】

Eric Benet『Lost In Time』(左)
Jeff Hendrick『Color Blind』(右)
Lost in TimeCOLOR BLIND
Eric Benet feat. Faith Evans「Feel Good」
https://www.youtube.com/watch?v=py-q0Kw0lmI
Jeff Hendrick「Back To The Days」
https://www.youtube.com/watch?v=rvDuYKrHJ7c

Eric Benetの復調は嬉しかったですね。Jeff Hendrickは昨今のディスコ/ブギー・ブームを先取りしていましたね。

【2011年】

Tamy『Tamy』(左)
Selah Sue『Selah Sue』(右)
TamySelah Sue
Tamy「Gigi」
http://www.youtube.com/watch?v=0ieb_GPzYfY
Selah Sue「This World」
https://www.youtube.com/watch?v=mJtM7SRo6l8

Tamyの本作については、自分でも「よくぞ掘り出した」と自画自賛したくなります。新世代アーティストSelah Sueの登場は、インパクト大でしたね。

【2012年】

Carlos Aguirre『Orillania』(左)
Papik『Music Inside』(右)
OrillaniaMusic Inside
Carlos Aguirre「Con los primeros pajaros de la manana」
https://www.youtube.com/watch?v=FgSUqdYmMEs
Papik「The Puzzle Of Life」
http://www.youtube.com/watch?v=z7AD0SvgK40

Carlos Aguirreに代表される"静かなる音楽"は、今では僕の音楽ライフに欠かせないものになっています。Papikのポップ・センスは忘れかけていたポップ・ミュージックの原点を思い出させてくれました。

【2013年】

The Oldians『Island Jazz Sessions』(左)
The Foreign Exchange『Love In Flying Colors』(右)
アイランド・ジャズ・セッションズLove in Flying Colos
The Oldians「Shalalala (Prisoner of Love)」
http://www.youtube.com/watch?v=gwNsQEhedyY
The Foreign Exchange「Call It Home」
http://www.youtube.com/watch?v=mj9XRorvs70

バルセロナのジャマイカン・ジャズ・バンドThe Oldiansの音は、いつ聴いてもグッときます。The Foreign Exchangeの本作に代表されるクロスオーヴァー・ソウルも僕が常に追い求める音の1つです。

【2014年】

The Internet『Feel Good』(左)
Taylor McFerrin『Early Riser』(右)
Feel GoodEarly Risr [帯解説・ボーナストラック収録 / デジパック仕様 / 国内盤] (BRC418)
The Internet「Dontcha」
https://www.youtube.com/watch?v=28JAS1ZUUqw
Taylor McFerrin「Already There」
http://www.youtube.com/watch?v=vY-MZ0bL1Gc

この2枚に代表されるように、この頃からL.A.の音楽シーンが面白くなってきましたね。Taylor McFerrinに代表される今ジャズ作品を数多く聴いた年でもありました。

【2015年】

The Mighty Mocambos『Showdown』(左)
Kamasi Washington『The Epic』(右)
ショウダウンThe Epic
The Mighty Mocambos「It's The Music」
https://www.youtube.com/watch?v=f9-2i8ibxEI
Kamasi Washington「The Rhythm Changes」
https://www.youtube.com/watch?v=OkLz4MyDmuE

ドイツのファンク・バンドThe Mighty Mocambosには、初期衝動的な音楽の魅力を感じました。Kamasi Washingtonの本作は、僕にとっての今ジャズ最高傑作です。

【2016年】

KING『We Are KING』(左)
Los Stellarians『Los Stellarians』(右)
We Are KingLos Stellarians
KING「The Greatest」
https://www.youtube.com/watch?v=UbpSV3gBRfk
Los Stellarians「I Can't Understand You」
https://www.youtube.com/watch?v=7K77wgTJAJM

KINGの登場はR&B新時代を感じましたね。Los Stellariansのミクスチャー・サウンドは痛快でした。実は、こういったチカーノ系の音は今も昔の大好きです。

【2017年】

Moonchild『Voyager』(左)
Stokley『Introducing Stokley』(右)
Voyager [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC549)Introducing Stokley
Moonchild「Cure」
https://www.youtube.com/watch?v=Ic1rvQ44gFc
Stokley feat. Estelle「U & I」
https://www.youtube.com/watch?v=8K4rB5gOjdo

陽だまりのネオソウル・バンドMoonchildを聴いていると、時代の変化を感じます。しかしながら、もう1枚のセレクトStokley『Introducing Stokley』からの「U & I」と2005年セレクトからのGordon Chambers「Slipping Away」を比較すると、僕の好きな音は変わっていないとも言えます。

次は5,000回目指して!と言いつつ、そこまで続くのか自信はありませんが・・・

これからも一記事入魂で好きな音楽を紹介できればと思います。
posted by ez at 02:26| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月28日

Umii『This Time』

L.A.インディらしいチルアウトR&B☆Umii『This Time』
ディス・タイム
発表年:2018年
ez的ジャンル:チルアウトR&B/エレクトロニカ
気分は... :4,000エントリー達成!

さり気に当ブログのエントリー数が4,000に達しました。

今日は新作エントリーが恒例の日曜なので、とりあえず新作エントリーに専念し、4,000回達成に関しては明日のエントリーで触れたく思います。

ということで、新作からUmii『This Time』です。

UmiiはL.A.を拠点とする日系アメリカ人のプロデューサー/トークボクサーB. Bravo(本名Adam Mori)とポートランドを拠点とする女性シンガーReva DeVitoのユニット。ちなみユニット名は日本語の"海"に由来するそうです。

本作『This Time』は、元々EPとして昨年リリースされたデビュー作ですが、リミックス2曲を加えたアルバム仕様で今年に入って国内盤CDがリリースされました。実態としてはミニ・アルバムといったところでしょうか。

B. Bravoは2009年のデビューEP「Analog Starship EP」以降、コンスタントに作品をリリースし、昨年は初のフル・アルバム『Paradise』をリリースしています。

『Paradise』収録曲「Stay the Night」のリミックス「Stay the Night (Mr. Carmack Remix) 」は、あのMURO氏もレコメンドしていた模様です。
Bravo「Stay the Night (Mr. Carmack Remix) 」
https://www.youtube.com/watch?v=zJ-GcbrJmFA

そして、『Paradise』収録曲「Can't Keep My Hands Off You」でフィーチャリングされていたのが今回相方となったReva DeVitoです。Reva DeVitoKaytranadaとも共演していますね。

本作『This Time』は、Kenny Freshが主宰するレーベルFresh Selectsからのリリースです。ちなみに当ブログで紹介した作品であれば、注目のR&BアーティストSiR『Seven Sundays』(2015年)もFresh Selectsでした。

アルバム全体としては、B. Bravoによるレトロ&モダンなトラックとコケティッシュなReva DeVitoのヴォーカルによるチルアウトなR&B/エレクトロニカ作品といった印象を受けます。

キャッチーな「Masquerade」「Dangerous」の2曲がハイライトであり、とりあえずこの2曲を聴けば、このユニットの魅力を実感できると思います。

L.A.インディらしい音を求めるのではあれば、「Don't Let Up」「The One」がオススメ。個人的にはメロウ&ソフトリーなチルアウト「Not Alone」も大好きです。

葛飾北斎風のジャケも秀逸ですね。

とりあえず「Masquerade」「Dangerous」の2曲をぜひチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「This Time (Intro)」
アルバムのイントロ。

「Dangerous」
2ndシングル。キャッチーなディスコ・ポップ。甘く切ない雰囲気がたまりません!Reva DeVitoのヴォーカルのコケティッシュな魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=c0yDAwrGvPU

「Make Your Move」
Reva DeVitoが栄えるドリーミー・ポップ。レトロなエレクトロニカ・フィーリングを逆手に取った感じがいいですね。

「Feelin It」
抑えたエレクトロニカ・サウンドと妖艶なReva DeVitoのヴォーカルが織り成すクールな音世界に惹かれます。

「Don't Let Up」
哀愁モードのミディアム・グルーヴ。レトロな音色をモダンなフィーリングで聴かせてくれるのがいいですね。

「Masquerade」
1stシングル。幻想的なメロウ・ミディアム。B. Bravoのトラック作りのセンスとReva DeVitoの切ないヴォーカルがマッチした逸品です。聴いているだけで日々の些末なことを忘れられる感じがします。
https://www.youtube.com/watch?v=ueVvmMj3ohA

「The One」
このユニットの特長であるチルアウトな魅力を実感できるエレクトロニカ色の強い1曲。今のL.A.シーンらしい音ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HLFBKtD0FTc

「Not Alone」
Reva DeVitoのヴォーカルに癒されるメロウ&ソフトリーなチルアウト・ミュージック。

「Masquerade (Trackademicks Remix)」
「Masquerade」のリミックス。オリジナルとは別の魅力を持ったフロア仕様のダンサブル・チューンに仕上がっています。

「Dangerous (Touch Sensitive Remix)」
「Dangerous」のリミックス。80年代モードのレトロなエレクトロ・フィーリングを巧みに織り交ぜたリミックスです。

ご興味がある方は、B. Bravo『Paradise』 (2017年)もセットでチェックを!

B. Bravo『Paradise』 (2017年)
Paradise
posted by ez at 01:54| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月27日

Timo Lassy『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』

FCQのサックス奏者の初ソロ☆Timo Lassy『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』
Soul & Jazz of Timo Lassy
発表年:2007年
ez的ジャンル:フィンランド産クラブジャズ/Nu Jazz
気分は... :北欧の美意識・・・

ヨーロッパのNu Jazzシーンを牽引したフィンランドの人気ジャズ・バンドThe Five Corners Quintet(FCQ)のメンバーであったサックス奏者Timo Lassyの初ソロ・アルバム『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)です。

Timo Lassyは1974年フィンランド、ヘルシンキ生まれ。

2003年ヘルシンキで結成されたThe Five Corners Quintet(FCQ)のサックス奏者として、クラブジャズ・シーンから注目を浴びます。FCQ名義で『Chasin' The Jazz Gone By』(2005年)、『Hot Corner』(2008年)、『The Helsinki Sessions - Recorded Live』(2011年)という3枚のアルバムをリリースしています(FCQは2012年に活動休止)。

ソロ名義では、本作『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)を皮切りに、人気US男性ジャズ・シンガーJose Jamesとの共演作Timo Lassy Featuring Jose James『Round Two』(2009年)、『In With Lassy』(2012年)『Love Bullet』(2015年)といった作品をリリースしています。

本作『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)は、タイトルからも想像できるようにソウルフル&ファンキーなテイストのダンサブルなクラブジャズ作品に仕上がっています。

プロデュースはFCQの同僚Teppo Makynen(Teddy Rok

レコーディングにはTimo Lassy(ts、bs、fl)、Jukka Eskola(tp)、Antti Lotjonen (b)、Teppo Makynen(ds、per、vibe)というFCQの同僚はじめ、Georgios Kontrafouris(p)、Mikko Mustonen(tb)といったメンバーが参加しています。

僕好みのアフロ/ラテンなダンシング・ジャズが多いのがいいですね。あとはスプリチュアル×モーダルな演奏にもグッときました。

個人的には、FCQ本隊よりもメンバーのソロ作品の方がフィットするみたいです。

全曲紹介しときやす。

「High At Noon」
Timo Lassy作。2006年に1stシングルとしてリリースされていた楽曲。僕好みのアフロ・サンバなダンシング・ジャズ。ライナーノーツにも記載されているようにTimoのブロウはPharoah Sanders調です。
https://www.youtube.com/watch?v=wzdusCNTWek

「Early Move」
Timo Lassy作。ジャズ・ロック的な緩急をつけた演奏です。Teppo Makynenのローリング・ドラムや小粋なGeorgios Kontrafourisのピアノも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=HAH00F7SmT0

「Live At The Timber Yard」
Timo Lassy作。疑似ライヴ調のブーガルー調ジャズ・ロック。思わずハンドクラップしてしまうノリのいい演奏です。Timoのブロウにもラテン乗りのパッションを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=zuonJLXzQBo

「The Call」
Timo Lassy作。ラテン・フレイヴァーのダンシング・ジャズ。Timo、Jukka Eskola、Mikko Mustonenの三管のアンサンブルが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mduZJyOfX6A

「Universal Four」
Teppo Makynen作。スプリチュアル×モーダルな仕上がり。一歩間違えれば、アンバランスになりそうですが、スプリチュアルとモーダルを両立させている点に脱帽です。
https://www.youtube.com/watch?v=SL3eJLduIGg

「Weldon」
Teppo Makynen作。軽快なラテン・リズムに乗ってTimoがソウルフルなブロウを聴かせてくれるNu Jazzらしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Z0OFOcmOSpE

「Sweet Spot」
Timo Lassy/Teppo Makynen作。ボッサ・フィーリングのヒップで軽快な演奏が心地好いですね。Georgios Kontrafourisの少し気取ったピアノもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=bDFVh_uhj5w

「Love Moan」
Timo Lassy作。"動"の演奏が多いアルバムですが、ここでは"静"のスプリチュアル×モーダルな演奏で惹きつけます。Makynenのヴァイヴが全体を落ち着かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=OzKvZR7P474

「African Rumble」
Timo Lassy/Teppo Makynen作。「High At Noon」とのカップリングによる1stシングル。北欧Nu Jazzらしい洗練にグッとくるアフロ・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vsDnXSbX1Ws

国内盤にはボーナス・トラックとして 「A.L's Spot」(「Sweet Spot」の別テイク)が追加収録されています。

Timo Lassyの他作品もチェックを!

Timo Lassy Featuring Jose James『Round Two』(2009年)
ラウンド・トゥー

『In With Lassy』(2012年)
IN WITH LASSY [輸入盤]

『Love Bullet』(2015年)
Love Bullet
posted by ez at 02:13| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月26日

Gino Vannelli『Storm At Sunup』

アレンジが冴えるクロスオーヴァーAOR☆Gino Vannelli『Storm At Sunup』
夜明けの嵐(紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:クロスオーヴァーAOR
気分は... :過去は水に流して・・・

今回はAORの人気アーティストGino Vannelliの3rdアルバム『Storm At Sunup』(1975年)です。

1952年ケベック州モントリオール生まれのイタリア系カナダ人男性シンガー・ソングライターGino Vannelliの紹介は、『Brother to Brother』(1978年)以来、2回目となります。

『Brother to Brother』(1978年)の記事をエントリーしたのは2007年でした。記事を読み返すと、結構AORマニアやGino Vannelliのことをディスってますね(笑)。10年以上前に書いたものということでご容赦願います。

昔も今も僕にとってのGino Vannelliは、特別好きな訳ではないけれど、完全にスルーすることもできないアーティストといった感じですかね。

そんな認識だったのでGino Vannelli作品もこの10年間殆ど聴いていませんでしたが、先日AOR系のCDを整理する中で久々にGino VannelliのCDを何枚か手にしたので、久々に聴いてみました。その中で一番フィットしたのが本作『Storm At Sunup』(1975年)でした。

『Storm At Sunup』は、『Crazy Life』(1973年)、『Powerful People』(1974年)に続く3rdアルバム。自身のスタイルを示した前作『Powerful People』の路線をダイナミックに推し進めた1枚です。

プロデュース&アレンジはGino Vannelli本人と実兄のJoe Vannelli

レコーディングにはGino Vannelli(vo)、Joe Vannelli(p、el-p、syn)、実弟のRoss Vannelli(back vo)というVannelli三兄弟をはじめ、Jay Graydon(g)、Richard Baker(syn、org)、Graham Lear(ds)、Sergio Pastora(congas、talking drum)、John J. Mandel(per)、Don Bailey(harmonica)、Jerome Richardson(ss、ts)、Sally Stevens(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

アルバム全体としては、アレンジの妙に惹かれるクロスオーヴァーなAOR作品に仕上がっています。ブラジリアン・フレイヴァーが目立つのも僕好みです。

本作らしいドラマティックな展開を楽しむのであれば、「Storm at Sunup」「Where Am I Going」が魅力的です。

個人的には「Love Me Now」「Keep On Walking」「Gettin' High」といったメロウ・チューンがオススメです。

全曲Gino Vannelliのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Storm at Sunup」
ドラマティックなタイトル曲。サンバのエッセンスも取り込んだ変幻自在のクロスオーヴァー・サウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=aSYyRf7FCsM

「Love Me Now」
シングルにもなったメロウ・ミディム。シンセ・サウンドが目立つのがGino Vannelli作品らしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=NMdyDEnAQHI

「Mama Coco」
ブラジリアン・フレイヴァーのファンキー・チューン。一筋縄ではいかない個性的な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=29xfb3kRDWs

「Father and Son」
優しく響くメロウ・エレピをバックに、しっとりと歌い上げる感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=CeTqjlJ6FO4

「Where Am I Going」
ある意味本作のハイライトはコレかもしれません。1曲の中で様々な表情を見せるクロスオーヴァーAOR。Jay Graydonがギター・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cty1i6yL6GY

「Keep On Walking」
Don Baileyの素敵なハーモニカと共に始まるメロウ・バラード。シングルにもなりました。抑えたトーンが僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=abwCKe_0GHM

Roy Ayers Ubiquityもカヴァーしていましたね。
Roy Ayers Ubiquity「Keep On Walking」
 https://www.youtube.com/watch?v=NYGeU_ymnfc

「Love Is a Night」
シンセ・サウンドを効果的に用いたコズミック・ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=5tUpcOiScUk

「Gettin' High」
この曲大好き!抑えたトーンのヴォーカル&メロウ・サウンドにパーカッシヴなリズムが加わる音世界はかなり僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=efqEqxop5FI

Fatlip「The Story of Us」等のサンプリング・ソースになっています。
Fatlip「The Story of Us」
 https://www.youtube.com/watch?v=ECR6VMLMV8o

Gino Vannelliの他作品もチェックを!

『Crazy Life』(1973年)
クレイジー・ライフ(紙ジャケット仕様)

『Powerful People』(1974年)
パワフル・ピープル(紙ジャケット仕様)

『The Gist of the Gemini』(1976年)
ザ・ジスト・オブ・ジェミニ(紙ジャケット仕様)

『A Pauper in Paradise』(1977年)
ア・ポーパー・イン・パラダイス(紙ジャケット仕様)

『Brother to Brother』(1978年)
ブラザー・トゥ・ブラザー

『Nightwalker』(1981年)
ナイトウォーカー(期間生産限定盤)
posted by ez at 03:42| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする