
発表年:1981年
ez的ジャンル:ブラジリアン・グルーヴ・マスター
気分は... :ようこそ友情!
今回はブラジルを代表する男性シンガー・ソングライターJorge Ben(Jorge Ben Jor)の『Bem-Vinda Amizade』(1981年)です。
サンバ・ホッキを確立したブラジルのグルーヴ・マスターJorge Ben(Jorge Ben Jor)について、当ブログで紹介した作品は以下の8枚です。
『Sacundin Ben Samba』(1964年)
『Jorge Ben』(1969年)
『Forca Bruta』(1970年)
『Ben』(1972年)
『A Tabua De Esmeralda』(1974年)
『Africa Brasil』(1976年)
『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)
『Salve Simpatia』(1979年)
本作『Bem-Vinda Amizade』は、『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)、『Salve Simpatia』(1979年)、『Alo Alo, Como Vai?』(1980年)に続くSom Livreからの第4弾アルバムとなります。
アルバム・タイトルが"ようこそ友情"を意味するように、大切な人々への賛歌で溢れたアルバムになっています。特に印象的なのは先住民を讃える「Curumin Chama Cunhata Que Eu Vou Contar」ですね。
サウンド的には電子ドラムなどのエレクトリック・サウンドの導入が印象的です。その意味では、「Oe Oe Faz O Carro De Boi Na Estrada」、「Ela Mora Em Matogrosso Fronteira Com O Paraguai」あたりのディスコ・ダンス・チューンが目立つかもしれません。
しかし、本作のハイライトは80年代のJorge Benを代表するヒット曲「Santa Clara Clareou」。それ以外に「Katarina, Katarina」、「Para Que Digladiar」といったメロディアスかつリラックスした楽曲が僕のオススメです。
Jorge Benらしいサンバ・ホッキとエレクトリック・サウンドが絶妙に融合した1枚です。
もっと再評価されて然るべきアルバムをぜひチェックしてください!
全曲紹介しときやす。
「O Dia Que O Sol Declarou O Seu Amor Pela Terra」
サンバ・パレード調のオープニング。ポジティブなヴァイヴに満ちたサンバを聴いているだけでハッピーな気分になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_Fc-bnyVEjA
「Santa Clara Clareou」
80年代のJorge Benを代表するヒット曲。聖女クララの賛歌ですが、メロディアスかつ爽快なリラックス感がいいですね。聴いていると心の中が清められるような気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=fZtef3w0ShQ
「Oe Oe Faz O Carro De Boi Na Estrada」
Augusto de Agostoとの共作。電子ドラムとサンバ・ホッキが融合したディスコ・チューンといった仕上がりです。
「Era Uma Vez Um Aposentado Marinheiro」
Jorge Benらしい歌い回しに引き込まれるリラックスしたミディアム・グルーヴ。ポルトガル語が分からずとも思わず♪マリニェイロ♪マリニェイロ♪と口ずさんでしまいます。
「Lorraine」
ゆったりとしたミディアム・グルーヴ。アコーディオンの音色が印象的です。レゲエと一緒に聴いてもフィットしそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=Dx68Gkbizu4
「Curumin Chama Cunhata Que Eu Vou Contar」
ブラジル先住民を讃える1曲。そんなテーマの楽曲ですが、薄っすらとしたエレクトロニカ・サウンドが印象的です。そんなサウンドをバックに、様々な部族の名前が連呼されます。
https://www.youtube.com/watch?v=wK0ERzLF1rw
「Katarina, Katarina」
「Santa Clara Clareou」と並ぶ僕のお気に入り曲。80年代らしいエレクトリック・サウンドとJorge Benらしいサンバ・ホッキ感覚が融合した名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=HZXpWq_yr7M
「Ela Mora Em Matogrosso Fronteira Com O Paraguai」
USエレクトリック・ファンクのエッセンスを巧みに取り入れた1曲。
「Para Que Digladiar」
Benの軽やかなギターが印象的なメロウ・グルーヴ。リズミックなサウンドとBenのジェントルな語り口の組み合わせがいいですね。メロウなキーボードもグッド!
「Luiz Wagner Guitarreiro」
ラストはブラジル人ギタリスト/シンガー・ソングライターLuiz Wagnerを讃えた1曲で締め括ってくれます。Luiz Wagner本人がギターで参加しています。本作ならではのエレクトリック・サウンドながらもJorge Benワールドを楽しめます。
Jorge Benの過去記事もご参照下さい。
『Sacundin Ben Samba』(1964年)

『Jorge Ben』(1969年)

『Forca Bruta』(1970年)

『Ben』(1972年)

『A Tabua De Esmeralda』(1974年)

『Africa Brasil』(1976年)

『A Banda Do Ze Pretinho』(1978年)

『Salve Simpatia』(1979年)
