2018年01月19日

Nazz『Nazz Nazz』

全曲Todd作品の2nd☆Nazz『Nazz Nazz』
ナッズ・セカンド(紙ジャケット仕様)
発表年:1969年
ez的ジャンル:Todd Rundgren系パワー・ポップ
気分は... :覚悟を決める!

今回は根強い人気を誇るロック・アーティストTodd Rundgrenが在籍していたロック・グループNazzの2ndアルバム『Nazz Nazz』 (1969年)です。

Todd Rundgren(g)、Robert "Stewkey" Antoni (key)、Thom Mooney(ds)、Carson Van Osten(b)の4組ロック・グループの紹介は、1stアルバム『Nazz』(1968年)、3rdアルバム『Nazz III』(1970年)に続き、2回目となります。

以前の記事にも書いたように、当初Nazzの2ndはアルバムはToddプロデュースによる2枚組大作『Fungo Bat』として制作されました。しかし、Toddのワンマンぶりからメンバーやレコード会社との関係が悪化し、『Fungo Bat』セッションは大きく軌道修正されることになります。結局、レコード会社はToddのヴォーカルをStewkeyに差し替えて11曲入りの2ndアルバムとしてリリースされたのが本作『Nazz Nazz』(1969年)です。

これに嫌気がさしたToddはグループを離れ、ソロ活動を開始することとなります。その後発売された3rdアルバム『Nazz III』(1970年)は、『Fungo Bat』セッションの残りのトラックを集めたものです。

こうした制作プロセスのゴタゴタがマイナスの印象を与えるアルバムですが、先入観なしに聴けば、ブリティッシュ・ロックの影響を強く感じるパワー・ポップや、Toddのソロを予感させる楽曲が収録されたキャッチーな1枚に仕上がっています。

楽曲はすべてTodd Rundgrenのオリジナルです。

一貫性はないですが、その分、様々なアーティストの影響を感じるバラエティ感が楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Forget All About It」
ドライブ感のあるパワー・ポップがオープニング。初期The Whoが好きな人は気に入るのでは?Toddらしい曲調も垣間見られるのがいいですね。本曲のToddリード・ヴォーカル・ヴァージョンは『Nazz III』の国内盤再発CDのボーナス・トラックに収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=kFN74Ra4RoI

「Not Wrong Long」
アルバムからの2ndシングル。パワフルなリズム、オルガンの響き、キャッチーなコーラスが織り成すパワー・ポップは僕好みの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=hKrg2Y3M1oU

「Rain Rider」
ブリティッシュ・ロックの影響を強く感じるNazzですが、この曲はアメリカン・ロックな曲調ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5jjh3QTjPxk

「Gonna Cry Today」
その後のToddのソロを予感させるシンガー・ソングライター的な1曲。Laura Nyro「Meridian Leeward」
Toddのリード・ヴォーカルに置き換えれば、コーラスの雰囲気も含めてToddのソロにありそうな楽曲ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=s4FbN3VVN4o

「Under The Ice」
ハード&メロディアスな本作らしいパワー・ポップ。ドライブ感があってなかなかキャッチーな1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=PnBL5dXDTgk

「Hang On Paul」
Beatles調のパワー・ポップ。『The Beatles(ホワイト・アルバム)』のノリを初期Beatles風にやってみました!みたいな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=K0V-65tIPaw

「Kiddie Boy」
Toddのギターが活躍するロックン・ロール。50年代ロックン・ロールへのオマージュ的な演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=9VC_wiiFABE

「Featherbedding Lover」
ブルース・フィーリングのパワフルなロック・チューンはCream/Eric Claptonあたりの影響ですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=773jFuSBjG4

「Letters Don't Count」
『Something/Anything』あたりに収録されていそうなアコースティック・チューンですね。Todd好きの人であれば、気に入るはず!本曲のToddリード・ヴォーカル・ヴァージョンは『Nazz III』の国内盤再発CDのボーナス・トラックに収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=QwJ6K-yJ4YA

「A Beautiful Song」
ラストは10分超の大作で締め括ってくれます。ストリングも導入したドラマチックなビューティフル・ソングを置き土産にToddはグループに別れを告げます。
https://www.youtube.com/watch?v=A6ex8Dr7lgU

Nazzの過去記事もチェックを!

『Nazz』(1968年)
The Nazz

『Nazz III』(1970年)
ナッズ・サード(紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren関連作品の過去記事もご参照下さい。

Todd Rundgren『Runt:The Ballad Of Todd Rundgren』(1971年)
ラント:ザ・バラッド・オブ・トッド・ラングレン(紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren『Something/Anything』(1972年)
Something/Anything

Todd Rundgren『Faithful』(1976年)
誓いの明日(K2HD/紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren『Hermit Of Mink Hollow』(1977年)
ミンク・ホロウの世捨て人(紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren『Healing』(1981年)
ヒーリング(トッドの音楽療法)(紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren『The Ever Popular Tortured Artist Effect』(1983年)
トッドのモダン・ポップ黄金狂時代(紙ジャケット仕様)

Todd Rundgren『Nearly Human』(1989年)
Nearly Human

Utopia『Swing to the Right』(1982年)
Swing to the Right
posted by ez at 00:43| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする