2018年01月26日

Gino Vannelli『Storm At Sunup』

アレンジが冴えるクロスオーヴァーAOR☆Gino Vannelli『Storm At Sunup』
夜明けの嵐(紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:クロスオーヴァーAOR
気分は... :過去は水に流して・・・

今回はAORの人気アーティストGino Vannelliの3rdアルバム『Storm At Sunup』(1975年)です。

1952年ケベック州モントリオール生まれのイタリア系カナダ人男性シンガー・ソングライターGino Vannelliの紹介は、『Brother to Brother』(1978年)以来、2回目となります。

『Brother to Brother』(1978年)の記事をエントリーしたのは2007年でした。記事を読み返すと、結構AORマニアやGino Vannelliのことをディスってますね(笑)。10年以上前に書いたものということでご容赦願います。

昔も今も僕にとってのGino Vannelliは、特別好きな訳ではないけれど、完全にスルーすることもできないアーティストといった感じですかね。

そんな認識だったのでGino Vannelli作品もこの10年間殆ど聴いていませんでしたが、先日AOR系のCDを整理する中で久々にGino VannelliのCDを何枚か手にしたので、久々に聴いてみました。その中で一番フィットしたのが本作『Storm At Sunup』(1975年)でした。

『Storm At Sunup』は、『Crazy Life』(1973年)、『Powerful People』(1974年)に続く3rdアルバム。自身のスタイルを示した前作『Powerful People』の路線をダイナミックに推し進めた1枚です。

プロデュース&アレンジはGino Vannelli本人と実兄のJoe Vannelli

レコーディングにはGino Vannelli(vo)、Joe Vannelli(p、el-p、syn)、実弟のRoss Vannelli(back vo)というVannelli三兄弟をはじめ、Jay Graydon(g)、Richard Baker(syn、org)、Graham Lear(ds)、Sergio Pastora(congas、talking drum)、John J. Mandel(per)、Don Bailey(harmonica)、Jerome Richardson(ss、ts)、Sally Stevens(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

アルバム全体としては、アレンジの妙に惹かれるクロスオーヴァーなAOR作品に仕上がっています。ブラジリアン・フレイヴァーが目立つのも僕好みです。

本作らしいドラマティックな展開を楽しむのであれば、「Storm at Sunup」「Where Am I Going」が魅力的です。

個人的には「Love Me Now」「Keep On Walking」「Gettin' High」といったメロウ・チューンがオススメです。

全曲Gino Vannelliのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Storm at Sunup」
ドラマティックなタイトル曲。サンバのエッセンスも取り込んだ変幻自在のクロスオーヴァー・サウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=aSYyRf7FCsM

「Love Me Now」
シングルにもなったメロウ・ミディム。シンセ・サウンドが目立つのがGino Vannelli作品らしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=NMdyDEnAQHI

「Mama Coco」
ブラジリアン・フレイヴァーのファンキー・チューン。一筋縄ではいかない個性的な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=29xfb3kRDWs

「Father and Son」
優しく響くメロウ・エレピをバックに、しっとりと歌い上げる感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=CeTqjlJ6FO4

「Where Am I Going」
ある意味本作のハイライトはコレかもしれません。1曲の中で様々な表情を見せるクロスオーヴァーAOR。Jay Graydonがギター・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cty1i6yL6GY

「Keep On Walking」
Don Baileyの素敵なハーモニカと共に始まるメロウ・バラード。シングルにもなりました。抑えたトーンが僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=abwCKe_0GHM

Roy Ayers Ubiquityもカヴァーしていましたね。
Roy Ayers Ubiquity「Keep On Walking」
 https://www.youtube.com/watch?v=NYGeU_ymnfc

「Love Is a Night」
シンセ・サウンドを効果的に用いたコズミック・ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=5tUpcOiScUk

「Gettin' High」
この曲大好き!抑えたトーンのヴォーカル&メロウ・サウンドにパーカッシヴなリズムが加わる音世界はかなり僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=efqEqxop5FI

Fatlip「The Story of Us」等のサンプリング・ソースになっています。
Fatlip「The Story of Us」
 https://www.youtube.com/watch?v=ECR6VMLMV8o

Gino Vannelliの他作品もチェックを!

『Crazy Life』(1973年)
クレイジー・ライフ(紙ジャケット仕様)

『Powerful People』(1974年)
パワフル・ピープル(紙ジャケット仕様)

『The Gist of the Gemini』(1976年)
ザ・ジスト・オブ・ジェミニ(紙ジャケット仕様)

『A Pauper in Paradise』(1977年)
ア・ポーパー・イン・パラダイス(紙ジャケット仕様)

『Brother to Brother』(1978年)
ブラザー・トゥ・ブラザー

『Nightwalker』(1981年)
ナイトウォーカー(期間生産限定盤)
posted by ez at 03:42| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする