2018年02月11日

Zara McFarlane『Arise』

UKジャマイカンとしてルーツを探求した1枚☆Zara McFarlane『Arise』
Arise [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW162)
発表年:2017年
ez的ジャンル:UKジャズ・ジャマイカ
気分は... :ミッション!プライド!バリュー!

今回はUK女性ジャズ・シンガーZara McFarlaneの3rdアルバム『Arise』です。

昨年秋のリリースなので新作と呼ぶには結構経っていますが・・・

Zara McFarlaneはUKジャマイカンの女性シンガー。これまでGilles PetersonBrownswood Recordingsから『Until Tomorrow』(2011年)、『If You Knew Her』(2014年)という2枚のアルバムをリリースしています。

また、当ブログで紹介した作品でいえば、Louie Vega『Louie Vega Starring...XXVIII』(2016年)でフィーチャリングされています。

ディープな黒人女性ジャズ・シンガーというイメージが強い人ですが、3rdアルバムとなる本作『Arise』(2017年)は、ZaraがUKジャマイカンという自身のルーツを掘り下げた作品であり、ジャズとレゲエ等のジャマイカ音楽、さらにかカリビアンを融合させた楽曲が目立ちます。

プロデュースはMoses Boyd。Moses BoydはMoses Boyd Exodus名義やBinker GoldingBinker And Moses名義で作品をリリースしているUKのドラマー/プロデューサー。The Peter Edwards Trioのメンバーでもあります。

Zara McFarlane(vo)以下、Moses Boyd(ds)、Peter Edwards(p、el-p、org、clavinet、melodica)、Shirley Tetteh(g)、Shane Beales(g)、Max Luthert(b)、Binker Golding(ts)、Nathaniel Cross(tb)、Shabaka Hutchings(bass cla)、Pete Eckford(per)等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。Peter EdwardやBinker Goldingは1st『Until Tomorrow』にも参加していました。

「Peace Begins Within」「Fisherman」以外はZara McFarlaneのオリジナルです(共作含む)。

従来の作品以上に、僕の嗜好にフィットした1枚です。

派手さはありませんが、UKジャマイカンとしてのZaraの誇り、願いが音に反映された素晴らしい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Ode To Kumina」
タイトルの通り、ジャマイカの伝統音楽クミナのエッセンスを取り入れたアルバムのイントロ。

「Pride」
スピリチュアルなヴァイヴが漂う、ある意味Zara McFarlaneらしい1曲。Shabaka Hutchingsのバス・クラリネットの音色が独特の雰囲気を醸し出します。Binker Goldingもサックス・ソロで盛り上げてくれます。Kamasi Washingtonあたりがお好きな人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=qGSe9eF1WtQ

「Fussin' And Fightin'」
ジャズとルーツ・レゲエがダビー感覚で融合した本作らしい1曲。覚醒的なレゲエ・サウンドと美しいジャズ・ピアノが織り成す音世界に魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=ocqsfYLIFSA

「Peace Begins Within」
ジャマイカン女性シンガーNora Deanの楽曲をカヴァー。前作『If You Knew Her』でもNora Deanの「Angie La La」をカヴァーしており、彼女にとっては特別なアーティストなのでしょうね。レゲエではなく、あくまでジャズ・フィーリングでカヴァーするのがZara流ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0Uqj2FOB7Ag

「Stoke The Fire」
Zaraの多重録音によるヴォーカル・ワークに惹かれる哀愁バラード。深淵な雰囲気が漂います。

「Freedom Chain」
ルーツ・レゲエ調の仕上がり。メッセージとサウンドがよくフィットしています。クラヴィネットの響きがいいアクセントになっています。

「Riddim Interlude」
ジャズ・ジャマイカなインタールード。

「Allies Or Enemies」
Shane Bealesのアコースティック・ギターをバックに、Zaraがソウルフルなヴォーカルを聴かせてくれます。シンプルさがいいですね。

「In Between Worlds」
ジャズとカリビアン・フィーリングを融合させた仕上がり。少し哀愁を帯びたZaraのヴォーカルが心の奥まで染み渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=oc_nZafkc-c

「Silhouette」
Shabaka Hutchingsのバス・クラリネットをフィーチャー。UKジャマイカンとしてのルーツ探求という本作のテーマを色濃く反映した1曲。美しさと悲しみが入り混じった音世界が印象的です。

「Fisherman」
ジャマイカのレゲエ・グループThe Congosの「Row Fisherman」 をカヴァー(Cedric Myton/Roydel Johnson/Watty Burnett作)。ルーツ・レゲエをZaraらしいディープなバラードで歌い上げます。

「Ode to Cyril」
ラストはラスタファリアンの宗教音楽ナイヤビンギのエッセンスを取り入れています。UKジャマイカンとしてのDNAを探求しながらアルバムは幕を閉じます。

Zara McFarlaneの他作品もチェックを!

『Until Tomorrow』(2011年)
Until Tomorrow [解説付 / 国内盤仕様] (BRBW070)

『If You Knew Her』(2014年)
If You Knew Her [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC401)
posted by ez at 02:18| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月10日

Portrait『All That Matters』

ジェントル&メロウな魅力の男性R&Bグループ作品☆Portrait『All That Matters』
All That Matters
発表年:1994年
ez的ジャンル:セルフプロデュース系男性R&Bグループ
気分は... :五輪モードへ...

今回は90年代男性R&Bグループ作品からPortrait『All That Matters』(1994年)です。

L.A.で結成された男性R&BグループPortraitの紹介は、1stアルバム『Portrait』(1992年)に続き2回目となります。

1st『Portrait』がNJS良盤として評価の高いグループですが、2ndとなる本作は1stとは異なる魅力に満ちたメロディアスなR&B作品に仕上がっています。

メンバーは1stと同じく、サウンド面を牽引するMichel Angelo SaulsberryPhillip JohnsonEric KirklandIrving Washingtonという3人のリード・シンガーの4名。

セルフ・プロデュース作品であり、楽曲もBee Geesカヴァー「How Deep Is Your Love」以外はグループのオリジナルです。

全体的に少し抑えたトーンで、ジェントルなヴォーカルやメロディを際立たせているのがいいですね。

バラード系であれば、「Hold Me Close」「All That Matters」「Much Too Much」、そして前述のBee Geesカヴァー「How Deep Is Your Love」がおススメ。

メロウなミディアム系であれば、「Heartstrings」「Lovin' U Is Ah-Ight」というサンプリングを効果的に用いた2曲、ダンサブル系であれば、「I Can Call You」「Friday Night」「Me Oh My」がおススメ。

1stの注目度の高いグループですが、穴場の2ndも要チェックです!

全曲紹介しときやす。

「Here's A Kiss」
ミッド・グルーヴでアルバムは幕を開けます。落ち着きのあるグルーヴ感が本作の雰囲気を象徴しているかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=fS9WhsVzdqk

「I Can Call You」
キャッチーなダンサブル・チューンですが、抑えたトーンでメロディ重視、ヴォーカルワーク重視で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cOUwlNgbGAs

「All That Matters」
タイトル曲はオーセンティックなバラード。エモーショナルに熱唱しすぎないところが僕好みかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=kKe3YR-SkYw

「All Natural Girl」
スムースなミディアム・グルーヴ。さり気ないですが、この雰囲気嫌いじゃありません。
https://www.youtube.com/watch?v=u_7R-1h3n3k

「Friday Night」
腰にくるグルーヴとセクシー・モードのヴォーカルが印象的なミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=8RLPk8K9F_E

「Interlude: Michael's Mood」
メロディアスなインタールード。

「Hold Me Close」
グループの本領発揮の絶品バラード。美しいヴォーカルでロマンティック・ムードを素敵に盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9Z8yk0SULoM

「Lovin' U Is Ah-Ight」
Grover Washington Jr.「Paradise」をサンプリングしたメロウR&Bグルーブ。キャッチーなトラックを生かしたメロウ・ヴァイヴが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=_i6i_0WnOy4

Proof「Why?」のサンプリング・ソースとなっています。
Proof「Why?」
 https://www.youtube.com/watch?v=QwQ9SiA-dBM

「Much Too Much」
優しいヴォーカルが包み込んでくれるビューティフル・バラード。ひたすらジェントルな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eYM8sC8vtog

「Heartstrings」
Bobby Caldwell「My Flame」をサンプリングしたメロウ・ミディアム。「My Flame」大好きな僕としては大歓迎の1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=yYUmYbJT7cw

「Lay You Down」
この時代らしいメロディですが、押しまくるのではなく、少し引いたトーンで聴かせるのが本作らしいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=xXB8nq39C2E

「Me Oh My」
ファンクネスの効いた少しレイジーなミディアム・グルーヴ。少し抑えたトーンながらもセクシーに迫ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=sh1mwS0v1DU

「How Deep Is Your Love」
ラストはBee Gees、1977年のヒット曲「愛はきらめきの中に」(大ヒット・サントラ『Saturday Night Fever』収録)をカヴァー。この曲とカヴァーといえば、昨年リリースされたPJ Morton『Gumbo』のヴァージョンも紹介しましたが、アコースティック・ギターをバックに優しく歌い上げる本ヴァージョンはかなりの好カヴァーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=IO2FVJhMjqg

『Portrait』(1992年)
Portrait
posted by ez at 02:37| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月09日

Lloyd Price『Music-Music』

往年の人気R&Bシンガーのメロウ・ソウル作品☆Lloyd Price『Music-Music』
ミュージック・ミュージック
発表年:1976年
ez的ジャンル:R&Bレジェンド系メロウ・ソウル
気分は... :Love Music!

往年の人気R&B/ロックンロール・シンガーLloyd Priceが、1976年にリリースしたメロウ・ソウル作品『Music-Music』(1976年)です。

Lloyd Priceは 1933年ルイジアナ州生まれの男性R&Bシンガー。

1952年の全米R&BチャートNo.1ヒット「Lawdy Miss Clawdy」を皮切りに、「Just Because」「Stagger Lee」「Personality」「I'm Gonna Get Married」等のヒットを生み出した50年代の人気R&B/ロックンロール・シンガーでした。

その意味で自身のレーベルLPGからリリースした全本作『Music-Music』(1976年)は、従来のLloyd Priceのイメージとは異なるメロウ・ソウル作品です。

むしろ、後にAl Johnson『Peaceful』(1978年)をプロデュースするLloyd Priceをイメージして聴いた方がしっくりきます。

ただし、収録曲の録音場所・時期はバラバラであり、アルバムの統一感はありませんが、個々の曲はそれぞれ充実しています。

シングルにもなったメロウ・ミディアム「What Did You Do With My Love」Frederick Knight作の人気曲「Uphill Peace Of Mind」、Sam Dees作の「You Brought It On Yourself」ニューソウルな「Love Music」、フリーソウルな「Street Love」あたりが僕のおススメです。

隠れた逸品をぜひ!

全曲紹介しときやす。

「What Did You Do With My Love」
Lloyd Price作。シングルにもなったメロウ・ミディアム。ムーグが印象的なニューソウル・サウンドをバックに、Lloydが円熟のヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=C4EG14Q7nbs

Prince Paul「Central Booking」、Sureshot Symphony「Seductive」、Arce「THC」のサンプリング・ソースとなっています。
Arce「THC」
 https://www.youtube.com/watch?v=BCBXPyGEUEY

「Music-Music」
Lloyd Price作。Johnny Bristol的なメロウ・サウンドを楽しめますが、本人は歌っていないようです。
https://www.youtube.com/watch?v=vk-dtctlrzc

「Love Music」
Lloyd Price作。ニューソウルなダンサブル・サウンドとLloydのヴォーカルがマッチした1曲。Curtis Mayfieldあたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=ltrA8fZ3N7A

「Mr. & Mrs. Untrue」
Irwin Levine/Toni Wine作。これは70年代初めのマッスルショールズ録音らしいです。カントリー・ソウル調の仕上がりは他の曲とは異なる雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=tZCSsPqQEjw

「Street Love」
Lloyd Price作。カリビアン・エッセンスも取り組んだ開放的なダンサブル・チューン。フリーソウル好きの人は気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=0NDiD1ApSr4

「You Brought It On Yourself」
Sam Dees作。オリジナルはBarbara Hallです。これもマッスルショールズ録音みたいです。アーシーな味わいのダンサブル・サウンドとLloydのビターなヴォーカルがフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=PJNphti6suI

「Uphill Peace Of Mind」
Frederick Knight作。作者Frederick Knightも自身のヴァージョンをリリースしていますが、元々はThe Gospel Truth(後のFacts Of Life )に楽曲提供されたものです。同ヴァージョンは当ブログでも紹介したFacts Of Life『Sometimes』 (1977年) にも収録されています。また、本作と同年にリリースされたKid Dynamiteヴァージョンはサンプリング・ソースとしても人気ですね。個人的にはそれらヴァージョン以上にモダンで格好良いグルーヴィー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lkeXywWbNW8

他ヴァージョンと聴き比べも楽しいと思います。
Frederick Knight「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=B4of9lPKXwM
The Gospel Truth「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=f3-C-mutE_0
Kid Dynamite「Uphill Peace Of Mind」
 https://www.youtube.com/watch?v=dV8jGorGmI8

「N'sele」
Lloyd Price作。ラストは哀愁モードのインストで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6DsRf17_pq0

本作とはテイストが異なりますが、Lloyd Priceの他作品もチェックを!

『20th Century Masters - The Millennium Collection: The Best of Lloyd Price』(2002年)※ベスト盤
Millennium Collection-20th Century Masters

『Mr.Personality/The Exciting Lloyd Price』(1959年) ※2in1CD
The Exciting Lloyd Price  + Mr.

『Cookin' With Lloyd Price』(1961年)
COOKIN'+15 BOUNS TRACK

『This Is My Band』(1963年)
This Is My Band

『Now!』(1969年)
Now

『To the Roots and Back』(1972年)
To Roots and Back

『The Nominee』(1978年)
The Nominee
posted by ez at 02:40| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月08日

Think Twice『Rock To This Beat』

ソウル・テイストが強まった2ndアルバム☆Think Twice『Rock To This Beat』
ロック・トウ・ディス・ビート
発表年:2008年
ez的ジャンル:カナダ産ジャジーHip-Hop
気分は... :マインド・リセット!

カナダのHip-HopユニットSpecificsのメンバーであるトラック・メイカーThink Twice(Phil Kennedy)の2ndソロ・アルバム『Rock To This Beat』(2008年)です。

Golden Boy(Spencer Miller)DJ GoserとのユニットSpecificsのメンバーThink Twiceの紹介は、1stソロ・アルバム『With A Loop And Some Swing』(2007年)に続き2回目となります。

2ndソロとなる本作『Rock To This Beat』(2008年)は、従来のジャジー・テイストに加え、ソウル・テイストのトラックが目立つ1枚に仕上がっています。

メロウ・ソウルな「All I Do」「Do You Want Me」「They Don’t Know」、70年代ニューソウルな「God Bless The Childe」、ヴィンテージ感のある「So Hard To Say Goodbye」あたりが本作らしいかもしれません。

勿論、「Morning After Blues」「Supernova」等のジャジー・メロウ・トラックも収録されています。

メロウ・ビーツ好きの人は是非チェックを!

全曲紹介しときやす。

「Morning After Blues」
Velvet Trench Vibes & Johnny Griffinをフィーチャー。本作がリリースされた2008年に逝去したジャズ・サックス奏者Johnny Griffinの名がクレジットされていますが、どういった関与なのかが不明です。中身はモントリオール出身のHip-HopユニットVelvet Trench Vibesを迎え、Think Twiceが心地好いメロウ・ヴァイヴを届けてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=r6r4sbDIVFo

「All I Do」
Shubert & Eterniaをフィーチャー。本作らしいメロウなソウル・テイストを楽しめるトラック。僕の嗜好にフィットする開放的なメロウ・ヴァイヴがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=1AAOMwGaFuo

「Tell Me」
Fineprint & Shubertをフィーチャー。ピアノ・ネタとシンセ・ネタの組み合わせがナイスなジャジー・メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=6llAocGiaEg

「So Hard To Say Goodbye」
Manchilde & Fredy Vをフィーチャー。新機軸であるヴィンテージ・ソウル・フィーリングを早回しを交えながら披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IPsEaaPPloI

「Supernova」
Coatesをフィーチャー。O'donel Levy「We've Only Just Begun」をサンプリングしたジャズ・ギター・ループが印象的なジャジー・メロウ。
https://www.youtube.com/watch?v=WvJcTMnPXec

「Back Then」
Karmaをフィーチャー。美しいピアノ・ループでジャジー・フィーリングを満喫できるトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=tMjUs6evweg

「Do You Want Me」
Shubertをフィーチャー。本作らしいメロウ・ソウル・テイストを存分に楽しめます。ヴォコーダー使いも含めて僕好みのトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=G9tZOuUz1yU

「Aj’s Instrumental」
ジャズ・フィーリング満載のインストで従来からのファンを楽しませてくれます。

「Money In The Rhymebook」
Coatesをフィーチャー。ジャズ・ギター・ループを効果的に使ったトラック。ブラジリアンな隠し味も効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=XZ5s_V1LSlk

「God Bless The Childe」
Manchildeをフィーチャー。70年代ニューソウル・フィーリングを感じるソウル・トラック。当時の僕の嗜好にフィットする1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=Qm6L1OS-ID0

「Hands Clap」
LotusとSpecificsの盟友Golden Boyをフィーチャー。ギター・ループを使ったトラックに、Golden Boyらがリリックを重ねます。

「They Don’t Know」
The 49ers & Kosha Dillsをフィーチャー。始まった途端にナイス・トラックだとわかるキャッチーなメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=6LTyxy-kZ68

「Piano Break」
タイトルの通り、ピアノ・ネタの小曲でアルバムの余韻に浸らせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=bYmnyfJVOGk

「Do You Want Me (Reprise)」
ラストはShubertとTaliをフィーチャーした「Do You Want Me」のリプライズ、というより別ヴァージョンといったところでしょうか。

Specifics/Think Twice関連の他作品もチェックを!

Specifics『Lonely City』(2004年)
ロンリー・シティ

Specifics『II』(2007年)
II

Think Twice『With A Loop And Some Swing』(2007年)
ウィズ・ア・ループ・アンド・サム・スウィング

Think Twice & David Ryshpan『Jazz Carnival』(2009年)
ジャズ・カーニバル
posted by ez at 00:17| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月07日

The Suttons『So Good』

夫婦デュオによるブラコン作品☆The Suttons『So Good』
So Good
発表年:1984年
ez的ジャンル:ブラコン系夫婦ソウル・デュオ
気分は... :苦節のMVP!

昨日はエントリーを休んだので、一昨日の話になってしまいますが、NFLスーパーボウルは興奮しましたね。

アンダードッグのイーグルスが王者ペイトリオッツを劇的な逆転TDで破り、遂にNFLの頂点に立ちました。イーグルスが勝利するならば、もっとロースコアのディフェンシブなゲームになると思っていたのですが、誰もが予想しなかったオフェンシブな展開でしたね。第4Qに逆転し、逃げ切るというAFCチャンピオンシップと同じ展開で、ペイトリオッツが押し切ってしまうのか、と諦めかけていましたが、MVPに輝いたイーグルスQBフォールズが実に冷静にプレーし、逆転のドライブをリードしました。

連覇を逃したペイトリオッツですが、パス獲得500ヤード超えのQBブレイディは凄すぎですね。ドルフィンス・ファンの僕としては、来シーズンも厄介な存在に悩まされそうです。

正直、大して期待していなかったJustin Timberlakeのハーフタイム・ショーも、開催地ミネアポリスに因み、地元のヒーローa href="http://eastzono.seesaa.net/article/139261323.html">Princeへのトリビュートというおまけ付きで楽しめました。

さて、今回は80年代ブラコン作品からThe Suttons『So Good』(1984年)です。

The SuttonsMichael B. SuttonBrenda Suttonによる夫婦ソウル・デュオ。

70年代からソングライティング・チームとして活躍し、The OriginalsDynamic SuperiorsJermaine JacksonThelma HoustonSmokey RobinsonTata VegaSwitchCheryl Lynn等に楽曲提供しています。

一番有名なのは当ブログでも紹介した全米R&Bチャート第5位となったディスコ・クラシックCheryl Lynn「Shake It Up Tonight」(1981年)ですかね。それ以外に当ブログで紹介した作品で」いえば、ガラージ・クラシックThelma Houston「I'm Here Again」(1977年)、アーバン・メロウSwitch「It's So Real」(1977年)(※オリジナルはThe Originalsですが)あたりも好きです。

Cheryl Lynn「Shake It Up Tonight」(1981年)
 https://www.youtube.com/watch?v=5pG1G542Uv0
Thelma Houston「I'm Here Again」(1977年)
 https://www.youtube.com/watch?v=Wpu6ETwAh0c
Switch「It's So Real」(1977年)
 https://www.youtube.com/watch?v=Ef8_rg0Wb90

そして、1982年にはMike & Brenda Sutton(1982年)名義でアルバム『Don't Hold Back』をリリースしています。さらにはThe Suttons名義で本作『So Good』(1984年)、Brother Makes 3名義で『Chillin' At A Club』(1992年)といったアルバムをリリースしています。

さて、本作『So Good』(1984年)ですが、人気曲「Don't Let Go of Me (Grip My Hips and Move Me)」が収録された『Don't Hold Back』(1982年)と比較されると分が悪いですが、きちんと聴けば、B級な楽しみがあるブラコン作品に仕上がっています。

プロデュース&ソングライティングはMike & Brenda Sutton自身。

80年代ならではの煌びやかなエッセンスの織り交ぜ具合がいいですね。

1stシングルにもなったエレクトリック・ファンク「Kraazy」、2ndシングルとなったメロウ・ミディアム「Live It Up」、ブラコン・モードのアーバン・ミディアム「So Good」、ダンサブルな「A Whole Lot Of Love」「Excuse Me」あたりが僕のおススメです。

B級グルメ的な魅力のある1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Let's Go Jammin」
80年代らしい煌びやかなサウンドが彩るダンサブルなミディアム・グルーヴがオープニング。トロピカルなアクセントを効かせています。

「Live It Up」
アルバムからの2ndシングル。ソングライティング・チームとしての実力を示してくれた素敵なメロウ・ミディアム。僕の一番のお気に入り曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=ppEraTZtiJ8

「Kraazy」
アルバムからの1stシングル。エレクトリック・ファンク調のダンサブル・チューンです。Hip-Hopのエッセンスも取り入れており、オールドスクールHip-Hop好きの人が聴くとフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=4qHwDQj1tiM

「Keep On Doin It」
Lester Claypoolが共同プロデューサーとしてクレジットされています。80年代モードのエレクトリック・ファンクですが、音が少し陳腐に聴こえるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=5EP8H96a9ew

「Feel It」
しっとりと歌い上げるラブ・バラード。息の合った夫婦デュエットに仕上がっています。

「So Good」
タイトル曲はブラコン・モードのアーバンなミディアム・グルーヴ。80年代らしいサウンドを楽しめる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=uNhuGmLgfcc

「Give It To Me」
ムーディーなサックスと共にスタートするオトナのミディアム・バラード。Brendaのヴォーカルの魅力を楽しめます。

「A Whole Lot Of Love」
ブリブリのベースが牽引するダンサブル・サウンドが印象的なダンサブル・チューン。B級な魅力に溢れた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=9dxntki9aIg

「Pure Love」
Lester Claypoolが共同プロデューサーとしてクレジットされています。アーバン・ミディアム

「Excuse Me」
Kathy Wakefieldもソングライティングに加わっています。ラストはダンサブルに締め括ってくれます。派手さはありませんが、80年代のエッセンスがコンパクトに凝縮されていて楽しめます。

CDには「Kraazy (12" Version)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Mike & Brenda Sutton『Don't Hold Back』(1982年)もセットでどうぞ!
Mike & Brenda Sutton『Don't Hold Back』(1982年)
ドント・ホールド・バック
posted by ez at 05:02| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする